「すべての猫を殺す」というメモを残して、50発の弾丸で飼い猫を射殺しようとしている犯人を処罰することができず、止めさせることもできないできないドイツ

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(Zusammenfassung)
Tierhasser durchlöchert Katze in Wittgert mit Schrotflinte - Wir sind dem grausamen Schützen auf der Spur
Am Tatort in Wittgert, einem kleinen Dorf zwischen Koblenz und Montabaur (Rheinland-Pfalz), hinterlässt der Tierhasser eine handgeschriebene Nachricht "Jede Katze wird jetzt vernichtet, also aufgepasst".
昨年末のことですが、ドイツ、ラインラント-プファルツ州で、「すべての猫を殺す」という手書きのメモを犯行現場に残して、放し飼いの猫を散弾銃で射殺しようろした男(?)がいます。しかし警察は事件として扱っていません。ドイツにおいては、連邦狩猟法の規定により、非占有の犬猫を狩猟駆除することをハンターに求めているからです。ですから、この放し飼い猫を射殺しようとした男(?)の行為は全く合法です。処罰することも止めさせることもできません。
サマリーの事件を報道するニュースソースから引用します。なおこのニュースソースのビデオですが、散弾銃で撃たれて重傷を負ったものの、獣医師の治療を受けて一命を取り留めた猫について取材しています。治療費は1,000ユーロ(1ユーロ=130円。13万円)以上かかりました。
Tierhasser durchlöchert Katze in Wittgert mit Schrotflinte - Wir sind dem grausamen Schützen auf der Spur 「動物嫌いは散弾銃でヴィットゲルトの猫を撃ちます-私たちは残酷なシューティングゲームの競技場にいるのです」。2017年11月19日(ビデオ有り)。
"Jede Katze wird jetzt vernichtet, also aufgepasst"
Offenbar aus purem Hass schießt ein Unbekannter gezielt auf einen Kater.
Mit einer Schrotflinte durchlöchert er das arme Tier mit rund 50 Kugeln.
Am Tatort in Wittgert, einem kleinen Dorf zwischen Koblenz und Montabaur (Rheinland-Pfalz), hinterlässt der Tierhasser eine handgeschriebene Nachricht "Jede Katze wird jetzt vernichtet, also aufgepasst".
Als unser Reporter Robert Keckeis von dem brutalen Katzen-Anschlag erfährt,
Sein Ziel: Den Schützen zu finden und ihn zur Rede zu stellen.
「すべての猫はいまから殺される。だから気をつけろ」。
明らかに純粋な憎しみから、未知の男は猫を撃ちます。
散弾銃で、その男は哀れな動物(猫)を50発の弾丸で撃ち抜きます。
コブレンツとモンタバウアー(ラインラント-プファルツ州)の間にある小さな村、ヴィットゲルト村の犯行現場には、動物嫌いが手書きメッセージを残しています。
「すべての猫をこれから殺害する。注意しろ」。
私たちの記者ロバート・ケッカース氏(この報道を行ったマスメディア、RTLの記者)は残酷な猫の攻撃を知り、FaceBookで助けを求めることにしました。
ケッカース氏の目的とは:猫を欝者を見つけて、彼と対決することです。
この報道を読む限り、警察は全く動いていないようです。ドイツでは、ドイツ連邦狩猟法(Bundesjagdgesetz)23条において、人の占有下にない犬猫は、野生生物保護のために、一年を通じて狩猟駆除が推奨されています。ですから、この事件の犯人がもし狩猟免許を持っていて、狩猟法(例えば民家から一定の距離をおいて猫を射殺するなど)に法っていれば、全く合法なのです。報道によれば約50発の弾丸で猫を射殺したようですが、仮に数百匹であろうが、ドイツでは狩猟法に法っとってさえいれば合法です。というより推奨されています。ですから警察は事件として扱えません。また止めさせることもできません。
このような法律がある国で、猫を放し飼いする飼い主が多いのは驚きです。飼い主にも落ち度があるということでしょう。ドイツの猫の飼育は、それほど適正飼育が進んでいるとは思えません。
なお、ドイツ連邦狩猟法ですが、例えば狩猟免許がないものが銃器などの法定料具を使用せずに非占有の犬猫を捕まえて殺害した場合は、最高で行政罰5,000ユーロ(65万円。1ユーロ=130円)が課されるだけです。しかしこれは法律上最高の罰則であり、狩猟法違反で非占有の犬猫を殺害した場合は、あまり事件化しません。私が知る限り、行政罰もせいぜい数万円の過料で済むケースが多いです。
また犬猫などの狩猟鳥銃の殺害方法ですが、連邦狩猟法(各州の狩猟法においても)では、捕獲した狩猟鳥獣の特定の殺害方法においては、罰則規定はありません(例外として、無差別殺傷の、無傷で捉えることができないトラップや毒餌の使用などは禁じられています)。ですから、非占有の犬猫であれば、残酷な殺害方法であっても、ドイツの狩猟法においては刑事処罰することができません。
(参考条文)
ドイツ連邦狩猟法(Bundesjagdgesetz)
§ 19 Sachliche Verbote
19条 事実上の禁止事項
§ 23 Inhalt des Jagdschutzes
23条 狩猟鳥獣保護の内容
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猫伯爵というHNの方のツイッター。このような荒唐無稽なバカ話に騙されないでください。この方は、ほかの記述でも、ドイツに関する決定的な誤りが多数あります(その他日本の法律に関する事柄も、明白な誤りが多数あります)。口から出まかせの、嘘情報の拡散は社会にとって有害です。反省されたい。
ドイツにおいては、非占有猫の殺害においては、懲役10年どころか、自由刑(懲役・禁錮刑)の判例はひとつもありません(私はドイツ法務省の判例データベースで確認済みです)。反論のある方は、ドイツ語原文で判例を具体的にお示しください。現在ももちろんコメントで受け付けております。人ごとながら、ちゃんと調べてからツィートすればいいのにと思います。スクリーンショットを取られたら、後後まで赤恥が残ります。相変わらずドイツの動物愛護がどうの現地の人と話をしたとか(ドイツ語が分かるならば、書いていることの根拠法の該当する条文と判例をあげられたい)、法律に関する無知がひどいです(猫伯爵)。一応、専門用語らしきモノを散りばめれば、騙される衆愚も日本には一定数いるようです。
なお、ドイツの判例においては、「野良犬野良猫(無主物)」どころか、飼い犬飼い猫であっても、人の占有下になければ狩猟法が適用されます。例えば、首輪をして飼い主明示をした犬を射殺したハンターは狩猟法上合法とされ無罪になった判決、飼い主から3mしか離れていない犬を射殺したハンターは、その犬にリードがしていなかったために刑事訴追を受けなかった例(*1)、近隣のハンターが飼い猫と知りつつ射殺したところ、刑事訴追を受けなかった例など多数あります。
外国の法律制度は日本とは異なります。それが分からずに、日本の法律制度でもって外国のことを解釈しようとすること自体誤りです。むしろ特定の動物種を、無主物非占有にもかかわらず、飼い主がいて占有しているものと同等の保護を規定している日本の動物愛護管理法は国際的には例外です。あまりにも国際感覚がない、愚かとしか言いようがありません。

(画像)
BESITZER KLAGT AN Ein Jäger hat meine Katze abgeknallt! 「飼い主はそれを止めろといいます ハンターが私の猫を殺しました!」。2014年6月6日記事。
ドイツ、ニーダーザクセン州のエンジニアの飼い猫を、近所の顔見知りのハンターが飼い猫と知りつつ射殺しました。しかしハンターは、何の法的な責任を問われませんでした。ドイツ連邦狩猟法では、人の占有下にない犬猫は通年狩猟対象です。最寄りの民家からの距離などを守っていれば、それが飼い犬猫であっても、狩猟(射殺など)が全く合法だからです。この事件については、私は記事にしています。日本の犬猫の保健所引取りは、ドイツの制度より動物愛護に配慮していますー猫編。

(動画)
【動物虐待】猫に熱湯、ガスバーナーで炙るなどの「猫虐待」した、元税理士、大矢誠被告に裁判にて懲役1年10月、執行猶予4年の判決…ネット『刑がかるすぎる』。2017/12/12 に公開
「刑が軽すぎる」どころか、ドイツでは無主物どころか、飼い猫でも非占有であれば、狩猟法においては、殺害(デストラップの使用などを除き、殺害方法そのものに関する罰則規定はない)は完全合法ですし、無免許狩猟でも、最高で5,000ユーロまでの行政罰です。もちろん私は、このような猫の殺害や、インターネットでその動画を公開することは否定します。しかし無主物の猫の殺害でこれほどの騒ぎになる日本は異常という気もします。なぜこの方は、狂信的猫愛誤な日本でこのような事件を起こしたのでしょうか。大矢誠氏はこう思っているかもしれません。「俺はドイツに生まれればよかった・・・」。