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猫の島「青島」は、将来の日本の縮図なのか?



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(Domestic/inländisch)

 瀬戸内海に浮かぶ、愛媛県の孤島「青島」。この島では野良猫が増殖し、現在は島民16名に対して野良猫は120匹が生息しています。青島には観光客が押し寄せて餌を与えるために、増えすぎたのです。このような「猫島」は、日本にはいくつかあります。青島では増えすぎた猫の管理を「地域ネコ」として始めようとしていますが、ここまで増えた猫の管理は困難を極めています。私は、青島が将来の日本の縮図とならないことを祈らざるを得ません。


 この青島の猫ですが、フジテレビがドキュメンタリー番組を放映しています。フジテレビの番組HPから引用します。*1、『ネコの楽園と呼ばれて・・・おいらの島に観光客がやってきた』。2015年11月13日フジテレビ放映。


人口わずか16人の島に100匹を超えるネコが暮らす青島。
過疎と高齢化が急速に進む青島。
青島は“ネコの楽園”と呼ばれるようになり、大勢の観光客が訪れるようになった。
観光客に対応するため、島のルールを設け環境づくりも行った。
島民の平均年齢は72歳。
“ネコの楽園”としてにぎわいをみせる一方で、島の活力は急速に失われていた。
そこに新たな問題が持ち上がる。
観光客が与えるエサで栄養状態がよくなり、ネコが増え過ぎているのではないかという懸念。
行政は島民にネコの管理を依頼する。
「青島猫を見守る会」を発足させた。
野良ネコではなく、「地域ネコ」として、エサの量の調整や健康状態などを管理していくことになった。
活動の一環として、ネコの避妊も始めた。
「地域ネコ」という選択。


*1、こちらで番組の録画全般を見ることができます。「ネコの楽園と呼ばれて…おいらの島に観光客がやって来た」


 後ほどの記事でソースを挙げますが、青島の猫の不妊去勢手術実施数は2015年3月時点でわずか10匹です。青島の猫の生息数が120匹ということを考えれば、母数120に対しての10、すなわち不妊去勢率はわずか8.3%です。TNRにより繁殖抑制効果を得るには、最低でも生息総数の80%以上(これでもかなり甘い数値だと思いますが)を一時期に行う必要があります。従って青島の不妊去勢は、野良猫の繁殖抑制効果を求めるのであれば、まったく無意味です。
 かつて北海道の天売島では、野良猫の生息総数200匹に対して5年間で200例の不妊去勢手術を実施しました。しかし10年後は、野良猫は1、5倍の300匹にまで生息数を増やしたのです。

 それと餌やりのルールが有名無実化していることです。行政は、基本的には島外から訪れた観光客に対しては餌やりを禁じました。島内の「青島猫を見守る会」の活動メンバーが餌の量や時間場所などを決めて管理して行う給餌のみを認めています。しかし観光客らは、そのようなルールを無視して、猫に給餌をしているのが現実です。後ほどの記事で書きますが、定期的に訪れて、大量に給餌を行ってる人もいます。
 こちらの記事では、「行政は島外から訪れた人に対しては給餌を禁じているが「空気を読んでやればいい」と公言しているサイトもあります。【猫島に行く人必見】愛媛県の青島に行く際に絶対に準備&注意しておきたいこと7つ / 持ち物リストもあり。2014年5月30日。


(画像)

 青島では、島外の観光客に対しては餌やりを禁じています。しかしなし崩し的にルールは破られて、無節操、無分別、無法状態の餌やりが横行しています。

青島 餌やり禁止


 青島では、島内の猫を餌やりのルールを決めて、また不妊去勢手術により繁殖制限を行う、地域ネコ」としています。しかし「なし崩し的に」地域猫のルールは破られて、無節操餌やりが行われています。また先に書いたとおり、不妊去勢手術の実施率があまりにも低いので繁殖抑制効果は無いに等しくその結果、繁殖の極大化となっています。
 そして増えすぎた猫は、島民の生活環境を悪化させています。さらに(「続き」の記事で書きますが)島内の住民は全てが猫に対して好意を持っているわけではなく、猫そのものを嫌っている、迷惑に感じている住民もいるのです。また猫の過剰繁殖は、猫の多産多死化を招きます。生存競争の激化から、喧嘩による怪我や病死衰弱死の増加もあるでしょう。それが果たして動物愛護に適うのでしょうか。

 私は、日本でいくつかある青島のような「猫島」が、将来の日本の縮図となる事を懸念しています。日本では、地域猫を推進すべきという動物愛護(誤)活動家らの動きが活発です。政治家や行政も巻き込んでいます。しかし日本で制度化された地域猫であっても、青島とさほど変わりはありません。
 つまり、①不妊去勢実施率があまりにも低いので、繁殖抑制効果は全くない、②餌やりのルールを作ってもなし崩し的に破られて無節操餌やり状態となり、過剰繁殖を招く、③猫による環境破壊により、猫に悪意を持つ人が出現する、
です。それは人にも猫にも不幸です。それと高齢化と人口減少も。
 

(動画)

 青島での猫の餌やり。2013年10月28日。観光客の嬌声が聞こえます。このような状態(餌やり無法状態、健康管理なし、繁殖の極大化~毎年子猫が大量に生まれています)が「地域猫」で望ましいと絶賛する声がインターネット上に溢れています。また訪れた観光客は「きゃーっ!癒されるう!」と好意的な評価をしています。無責任に、その場限りで猫に関わりたいという現れです。
 地域猫推進派は、日本全土がこのような状態になることを望み、それを理想としているのです。まさに動物虐待、生態系破壊、環境破壊、公衆衛生テロリズムです。青島は、日本が動物愛護後進国である証明です。

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なぜTNR活動をすれば野良猫は激増するのか



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(Domestic/inländisch)

 私は今までいくつかの離島での猫TNRを取り上げてきました。離島でのTNRは、流入猫は人為的に人が持ち込まなければありませんので、ほぼないと思われます(もしくは陸続きの地勢条件のTNRに比べて極めて少ない。人が持ち込むにも手間がかかりますので)。ですから猫の増減は、流入猫の影響をほぼ排除してもよいでしょう。しかし離島におけるTNRでも、TNR活動を開始、本格化した後は、例外なく野良猫は急増しています。私はその原因の仮説を、「TNR団体が野良猫に給餌することによる猫の繁殖力向上と死亡率低下が、猫の不妊去勢による繁殖抑制効果を上回るから」としていました。その仮説を裏付ける事例がありました。


 離島でTNR活動を本格化した後は、必ずと言っていいほど野良猫の数は激増します。私はそのような実例をいくつか記事にしていますが、顕著なのは伊豆諸島の御蔵島です。御蔵島は野良猫によるオオミズナギドリの食害が深刻になったことをきっかけに、野良猫を減らす目的でTNRを採用しました。東京都の大手動物愛護団体が実施し、自治体も支援しました。
 その結果、約10年にわたるTNR活動を続け、TNR活動を開始する当初の野良猫数300匹の約1.3倍もの389匹不妊去勢手術を行いました。しかしTNR活動開始10年後には、なんと野良猫の数は1.67倍の500匹まで激増しました。以下の記事に書いています。

御蔵島のTNRはいつまで過ちを繰り返すのか~オオミズナギドリ絶滅の危機
国際標準から外れた徳之島のTNR~島嶼での希少生物保護では、野良猫は駆除根絶すべき

 さて、瀬戸内海に浮かぶ小島男木島は、人口はわずか180人ですが、生息している野良猫の数はそれを上回る約200匹です。猫は十数年前からインターネットで「猫島」として紹介されてから徐々に増え始め増した。3年前に高名な写真家が、日本にいくつもある猫島の一つとして紹介したことにより、観光客が給餌をするなどで一気に数を増やしたようです。
 数が増え、猫による被害も増大しました。男木島の地区コミュニティ協議会(自治会)は、猫のこれ以上の増殖を防止するために、高松市のNPO法人や、TNR活動を行っている、兵庫県芦屋市の動物愛護団体、どうぶつ基金によるTNRの実施を受け入れることになりました。それを報じる記事から引用します。


猫の島 200匹不妊手術へ 香川・男木島、増えすぎで。2016年5月17日。毎日新聞インターネット版。

 “猫の島”として有名になった香川県の男木(おぎ)島で、野良猫が増えすぎたため、全ての猫に不妊手術をすることになった。
猫の総数は、人口約180人を上回る200匹以上。
ふん尿や農作物の食い荒らし、漁網を破るといった被害が続き、苦情が相次いでいる。
男木地区コミュニティ協議会が手術を決め、6月から高松市の動物愛護団体が取りかかる。
猫は十数年前から徐々に増え、インターネットを通じて知られるようになった。
約3年前に著名な写真家が紹介してからは、猫目当てで島を訪れる人も増えた。
観光客らが餌をやることで繁殖がさらに進み、被害が増え始めた。
協議会は今年4月、不妊手術の受け入れを決めた。
猫の不妊手術を担う公益財団法人「どうぶつ基金」(兵庫県芦屋市)が資金を援助。



 男木島のTNRは6月から開始するとのことです。それに先立ち、TNRの実施動物愛護団体である、NPO法人 BONにゃんは、「TNRの不妊去勢手術に猫たちが耐えられる体力をつけるために、TNR活動に先立ち、給餌活動をします」としています。そして給餌のためのキャットフードや餌代の寄付を募っています。
 以下に、その事実を記述した、NPO法人 BONにゃんのHP(ブログ)から引用します。男木島ごとさくらねこTNRプロジェクト。2016年5月17日。


”男木島ごとさくらねこTNRプロジェクト”始動
男木島 島民 180人
男木島 島猫 200匹
島民は高齢者が多く、島にはキャットフードを購入できる商店もなく、動物病院もありません。
島猫たちは健康状態が悪く、飢えています。
公益財団法人どうぶつ基金様ご協力の元、増え続ける猫たちすべてに不妊手術を施し、人と猫が共生し、本当の猫の楽園=猫島を目指します。
BONにゃんでは、不妊手術に向け、猫たちに体力をつけてもらうため毎週、軽トラックいっぱいのフードを送っています。
皆様にお願いがあります。
島の猫たちのために、キャットフードのご支援をお願いできませんでしょうか?
今は質より量が必要です。
ご支援金も随時受け付けております。



 「なぜTNR活動の開始とともに、野良猫が激増するのか」。その仮説を私は「TNRの活動を始めれば、TNR団体が給餌を行う。給餌による猫の繁殖力向上と死亡率減少が、TNRによる猫の減少効果をはるかに上回るから猫が激増する」と立てました。まさにそれを御蔵島が証明してくれたと言えます。おそらく、TNR開始時の猫の総数の1.3倍のTNRを実施したにもかかわらず、野良猫の数が1.67倍にも増えた原因は、TNR団体が給餌をしたことが原因であることはほぼ間違いありません。
 かつて猫が少なかった島の状態に戻せば、つまり栄養価の高いフードの人口給餌をなくせば、むしろTNRなどしなくても野良猫は減ります。残念ながら男木島のTNRは、御蔵島などのTNRの大失敗の二の舞を演じるのは必至と私は予想します。


(その他の資料)

05/17/16--08:16: 香川県“男木島”では全頭不妊手術へ
「猫の島」ネコ100匹を一斉不妊手術…増えすぎ“猫害”深刻、人と動物の共存へ


(動画)

 香川にある猫島「男木島」が壮絶すぎるwww。2013年12月10日 に公開。

「犬レンタル業があるのは日本だけ」という大嘘ブログ



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(Zusammenfassung)
Geschäftsmodell Rent-a-dog Hund zu vermieten
Eine neue Geschäftsidee aus den USA schwappt nach Europa herüber: Der "Hund auf Zeit".
Die gemieteten Vierbeiner sind populär, vor allem bei älteren Menschen ist der Mietservice beliebt.


 近年、「犬レンタル業」という業種が日本で成長しています。犬を有料で時間貸しするというものです。「犬が好き。犬に触れたい。でも住宅事情などで飼うことができない」なとというニーズに合致したことが理由でしょう。このニュービジネスに関して「海外掲示板やyoutubeなどから評判の高い記事や動画を翻訳して記事にまとめた」というブログは「なんでこんなにも良いことばかり日本だけ起こるの?」としています。つまり「このようなビジネスは日本しかない」と言う意味です。しかし「犬レンタル業」は、私がドイツのマスメディアの報道を確認した限り、「アメリカが発祥の地でイギリスとともに大成功しているビジネスモデルである。2013年にはドイツでも確認されており、ヨーロッパにも広がりつつある」としています。


 問題のブログはこちらです。海外の反応 「日本がとうとうペットもレンタルする時代に来たようです」。2015年3月23日。
 なお、このブログの趣旨は、「日々の『海外の反応』を管理人による独断と偏見で翻訳し記事にまとめております。海外掲示板やyoutubeなどから評判の高い記事や動画を基準に選んでいます」とあります。以下に問題の記述を引用しますが、引用した資料のの原文はおろか、出典も示されていません。


・これは動物にとったらよくないだろう・・・
・動物を使ってお金儲けするなんて人間として恥ずかしいことよ。
・これは良いとは思わないよ。犬がストレスを感じる。
・なんでこんなにも良いことばかり日本だけ起こるの?
・日本では彼女も彼氏もレンタルできるんだから、逆になんで動物はダメなの?



 私が検索した、ドイツのマスメディアの記事には、上記と異なることが書かれています。Geschäftsmodell Rent-a-dog Hund zu vermieten 「レンタルドッグと言うビジネスモデル レンタルするための犬」。2015年1月3日。


Eine neue Geschäftsidee aus den USA schwappt nach Europa herüber: Der "Hund auf Zeit".
Die gemieteten Vierbeiner sind populär, vor allem bei älteren Menschen ist der Mietservice beliebt.
Miet hunde erobern als Geschäftsidee den deutschen Markt.
Der Grundgedanke des aus den USA kommenden Modells "Rent-a-dog" ist einfach.
Das Modell, das in den USA und Großbritannien schon seit Jahren erfolgreich ist, ähnelt ein wenig dem Leasing.
Seit September 2013 Trendsetter in Deutschland.

米国から来た新しいビジネスのアイデアは、ヨーロッパに波及しています。
それは「犬の時間貸し」。
レンタルペットは人気があります、特に高齢者にレンタルサービスの人気があります。
レンタルドッグと言うビジネスのアイデアは、ドイツのマーケットを攻略しました。
アメリカから来たビジネスモデル、「レンタルドッグ」の基本的な考え方は単純です。
何年もアメリカとイギリスで成功しているそのビジネスモデルはリースにやや似ています。
ドイツでは、2013年以来流行しています。



 ドイツの大手メディア、stern紙のインターネット板記事を要約すれば、次のようになります。
①レンタルドッグというビジネスモデルはアメリカが由来である。
②ヨーロッパで波及している。
③ドイツも、2013年以降、流行している。

 つまり、海外の反応 「日本がとうとうペットもレンタルする時代に来たようです」、に書かれていること、「なんでこんなにも良いこと(レンタルドッグ)ばかり日本だけ起こるの=レンタルドッグという業種は日本にしか存在しない」という記述は全くありません。日本という単語さえありません。

 あえて苦言を申し上げますが、「日々の『海外の反応』を翻訳し記事にまとめております」とするのであれば、最低限でも出典くらいは示すべきでしょう。このブログは、出典が示されていないどころか、どの国の、どのようなソースなのか(大手メディアか、インターネットフォーラムなのか、個人ブログなのか。ソースの種別により信頼度が変わってきます)すら示されていません。それを示さなければ、いくらでも捏造嘘情報を創作できます。
 私は、海外の翻訳記事を多く書いていますが、出典は必ず明示し、原文を示し、ワンセンテンスごとに対訳します。また出典は、必ず信頼性の高いものに限定しています。つまりその国の法令、政府文書、公的統計、学術論文、大手のメディアの報道、です。インターネットフォーラムや個人ブログなどは、例外的にしか用いません。それは私の自負、つまり情報を公にするには正確性をできるだけ担保することと、私の捏造や偏向がないこと、誤りがあれば読者様から指摘を受けて訂正する(そのための出典の提示と原文の対訳です)、があるからです。


(動画)

 私が問題にしたブログ記事、海外の反応 「日本がとうとうペットもレンタルする時代に来たようです」、の元となった動画は、おそらくこちらです。
・なんでこんなにも良いことばかり日本だけ起こるの?(=このようなビジネスモデルは日本しかない)
・日本では彼女も彼氏もレンタルできるんだから、逆になんで動物はダメなの?

というコメントもナレーションも一切ありません。


 

 上記の動画をもとにした日本の動画。上記の動画の内容を紹介するという趣旨。テロップの内容は、元の動画のナレーションとコメントのいくつかを概ね正確に伝えています。下の動画のコメントはすべて目を通しましたが、概ね好意的なコメントが多いです。海外の反応 「日本がとうとうペットもレンタルする時代に来たようです」、に見られるようなネガティヴなコメントはわずかです。




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玉林の犬肉祭りを報じるスイスのメディアの厚顔無恥~中国人の「犬を食べたことがある」割合は20%未満、スイス人の「猫を食べたことがある」割合は48%



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(Zusammenfassung)
Tierschützer bekämpfen Hundefleisch-Festival
Laut Umfragen haben weniger als 20 Prozent der Chinesen schon einmal Hundefleisch gegessen.
„Schmeckt wie Kaninchen“ Essen Schweizer Katzen?
Online-Umfrage Zeitung gaben 48% an: „Ja, ich habe schon Katzenfleisch gekostet.“
In Europa wird in ländlichen Regionen der Schweiz Katzenfleisch verzehrt.

 中国の広西省玉林市(ユーリン市)では、毎年夏至の日に「犬肉祭り」が開催されます。この祭りに対しては、動物愛護団体らが非難し、廃止を求める抗議活動を繰り広げています。玉林市の犬肉祭りと、それに対しての愛護団体らと外国の著名人の抗議活動を、スイスのマスメディアが報道しています。しかしスイスは犬猫食が合法であり、地方によっては犬猫食はかなり一般的です。しかし、人ごとのように、スイスのメディアは中国の玉林市の犬肉祭りを報じています。


 スイスのマスメディアが報じた、中国広西省、玉林市の犬肉祭りの抗議運動の記事から引用します。Tierschützer bekämpfen Hundefleisch-Festival 「動物愛護活動家は、玉林の犬肉祭りと戦います」。2016年6月22日。


Für ein Festival werden in Yulin jährlich Tausende Hunde geschlachtet.
Aktivisten versuchen nun, wenigstens ein paar der Tiere zu retten.
Den wenigen befreiten Tieren standen auch in diesem Jahr wieder Tausende Vierbeiner gegenüber, für die jede Hilfe zu spät kam.
Alte Tradition?
Die Organisatoren des umstrittenen Festes, das jedes Jahr zur Sommersonnenwende in der Provinz Guangxi stattfindet, berufen sich darauf, dass der Verzehr von Hundefleisch in der Region eine lange Tradition habe.
sondern um eine Veranstaltung, die von den Schlachtbetrieben in Yulin erst vor einigen Jahren erfunden worden ist, um den Umsatz anzukurbeln.
sondern um eine Veranstaltung, die von den Schlachtbetrieben in Yulin erst vor einigen Jahren erfunden worden ist, um den Umsatz anzukurbeln.
Laut Umfragen haben weniger als 20 Prozent der Chinesen schon einmal Hundefleisch gegessen.
Dort übergaben die Aktivisten den Behörden elf Millionen Unterschriften von Menschen aus aller Welt,
die ein Ende des Festes fordern.
Kritik an dem Festival üben auch internationale Prominente, das brasilianische Supermodel Gisele Bündchen und der englische Schauspieler Ricky Gervais.

犬肉祭りのために、何千頭もの犬は毎年玉林市で虐殺されています。
現在動物愛護活動家らは、犬たちを少数であったとしても助けようとしています。
今年は数千頭の犬のうち、少数の犬が助け出されましたが、自主的な救済活動は遅すぎました。
古くからの伝統でしょうか?
広西省の夏至のあいだに毎年恒例の祭りの開催は、地域に定着した犬肉を食べるという長い伝統があるのですが、その事実に対しては論争になっています。
しかし、数年前に玉林市の屠殺場によって発明されたイベント(犬肉祭り)は、犬肉の売上高を増やしています。
調査によれば、中国では今まで犬の肉を食べたことがあるという割合は20%未満であることを示しています。
動物愛護活動家らは、世界中から犬肉祭りの1100万もの反対署名を中国の所轄官庁に引き渡しました。
そして、犬肉祭りの終了を呼びかけています。
祭りの批判はまた、海外セレブも行って、ブラジルのスーパーモデルであるジゼル・ブンチェンやイギリスの俳優の、リッキー・ジャーヴェイスです。



 引用したスイスの、玉林市の犬肉祭りを報じた記事ですが、どちらかといえば犬肉祭りに反対している動物愛護活動家の運動を肯定しています。しかし実は、スイスは犬猫食(王林の「犬肉祭り」は猫も食される)がかなり一般的です。引用したスイスのマスメディアの記事では、「中国では犬肉を食べたことがある」という割合は20%未満という統計を紹介しています。
 一方スイスでは、「猫肉を食べたことがある」というドイツの大手新聞社の調査では、約半数が「食べたことがある」としています。つまり犬猫食は、むしろ中国よりスイスの方が一般的であるとさえ言えるのです。スイスのマスメディアは、中国の犬肉食を批判する立場にあるのでしょうか?

 スイスの犬猫食に関しては、私は今までいくつかの記事を書いています。スイス人の「猫肉を食べたことがあるの割合が約半数である」は、こちらで書いています。びっくり!世界の猫事情~猫肉はスイスでは普通の食材です(1)
 こちらの記事で引用した、ドイツの大手新聞社の調査結果を以下に示します。„Schmeckt wie Kaninchen“ Essen Schweizer Katzen? 「それはウサギのような味 猫はスイスの食品なのでしょうか?」。2011年。


Online-Umfrage Zeitung gaben 48% an: „Ja, ich habe schon Katzenfleisch gekostet.“
In Europa wird in ländlichen Regionen der Schweiz Katzenfleisch verzehrt.

(ドイツの)新聞のオンライン調査では、「私は猫の肉を食べたことがあります」との(スイス人の)回答は48%でした。
ヨーロッパでは、スイスの農村部で猫肉が食べられています。



 玉林市の「犬肉祭り」に関しては、日本でもSNSなどで議論が沸騰しました。大変過激に玉林市の犬肉祭りを非難し、攻撃する人が日本でも多く見られます。なお、私は外国の文化については、干渉しません。
 玉林市の「犬肉祭り」をことさら非難し、攻撃する日本人の根拠は次のとおりです。
1、犬猫と言う愛玩動物を食べるのは動物愛護に反するし、世界の潮流にも逆行する。
2、屠殺の仕方が残酷である。
3、飼い犬を盗んで犬肉祭りに用いる。


 しかし、その根拠は薄弱です。まず1、について述べます。犬猫食は、先に述べたスイスにもある通り、中国以外でも広く行われています。スイス以外にも、ヨーロッパではポーランドには今でも犬食習慣があります。その他ベトナム、タイ、インドネシアなどの東南アジア、中南米(ペルーの「猫肉祭り」は有名です)、カナダ。アメリカの一部の州では、犬の食用飼育と屠殺~精肉事業が合法です。対してアメリカは連邦法で馬の屠殺と馬肉の流通を禁じています。
 ですから「犬猫という愛玩動物に限り、屠殺と食用は世界的価値観により禁じるべき」は根拠がありません。オーストラリアでは、猫肉を推奨する人達がいます。さらには北極圏のイヌイットの犬食など、枚挙に暇がありません。

 2、ですが、ことさら残酷な屠殺方法を、宗教上の理由から合法として行っている国があります。イスラム教の教義では、家畜の屠殺は放血前に意識を消失させませんが、これはかなり残酷な屠殺方法です。
 ドイツでは、放血前に意識を消失させない屠殺方法は動物保護法で禁じていますが、イスラム教の教義に則った屠殺方法は合法とされています。また、玉林での犬屠殺がことさら残酷な方法であるとの情報は、反対派の誇張がある可能性があります。

 3、ですが、しばしばスイスでは、放し飼いの猫がハンターに撃たれて食されている可能性が指摘されています。スイスでは、人の占有下にない猫は、通年狩猟駆除が合法だからです。
 1、2、3、については、実例をあげながら、次回以降の記事で論じます(続く)。


(動画)

 毎年のようにドイツなどのヨーロッパ諸国では、玉林(ユーリン)の犬肉祭りへの抗議があります。文化的に近い隣国のスイスでの犬猫食に対してスルーというのは、私は疑問を感じます。

ティアハイムの要請に応じて収容した犬を射殺処分するドイツの警察



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(Zusammenfassung)
Tierheim: Hund erschossen
Tierheim unterstützt Vorgehen der Polizei
Tierheim: Hund erschossen
Die Tierheimleitung kann das Vorgehen der Polizei nachvollziehen.


 前回記事、収容した犬を銃で殺処分するドイツのティアハイム、では、ティアハイム自身が収容した犬を射殺処分していた事件を取り上げました。これはドイツ連邦動物保護法(Tierschutzgesetz)に本来は違反します。今回は、ティアハイムの要請に応じて、警察が収容した犬の射殺を行ったケースを報道したマスメディアのニュースを、いくつのか取り上げます。


Tierheim: Hund erschossen 「ティアハイム 犬の射殺」。2014年6月27日。

Tierheim: Hund erschossen 27.06.14 18:20
Dreieich - Die Polizei hat im Tierheim Dreieich einen Hund erschießen müssen, nachdem dieser zwei Mitarbeiterinnen gebissen hatte.
Der Vorfall ereignete sich bereits am Dienstag, wie Polizeisprecher Ingbert Zacharias gestern auf Anfrage bestätigte. Nach seinen Worten handelte es sich um einen sogenannten Listenhund. Die durch Bisse verursachten Verletzungen der beiden Frauen wurden im Krankenhaus behandelt.

ティアハイム:犬の射殺 2014年6月27日。
ドライアイヒー警察は、ティアハイム・ドライアイヒで2人の従業員が犬に咬まれた後に、犬を射殺していました。
昨日、警察の広報官である、イングベルト・ザカリアス氏に確認を求めたところ、事件は、火曜日に発生したとのことです。
ザカリアス氏によれば、射殺された犬は、いわゆる法律で飼育禁止が禁止されているリストの犬(ドイツ連邦法とドイツ全州における州法においては、特定の闘犬品種とその雑種の飼育を原則禁止しています。大変厳しい飼育基準を満たさなければ、犬は押収されて殺処分されます)でした。
2人の女性の、問題の咬傷の傷害ですが、女性たちは病院で治療を受けました。



 上記の事件では、ティアハイム内で収容した犬に女性従業員2人が咬まれて、ティアハイムの要請に応じて警察官がその犬を射殺しました。しかし現に、攻撃をしていない、まだ咬傷事故を起こしていない犬の射殺をティアハイムの要請に応じて、警察官が犬を射殺することもあります。
 Tierheim unterstützt Vorgehen der Polizei 「ティアハイムを支援する警察の行動」。2012年2月22日。ビデオニュース(動画あり。TVドキュメント)より、以下に概要を示します。


Tierheim unterstützt Vorgehen der Polizei
Münster (22. Februar 2012).
Nachdem die Polizei Mittwochnacht zwei kämpfende Staffordshire Bullterrier erschießen musste, wird ein dritter Hund im Tierheim Münster aufgepäppelt.
Die Tierheimleitung kann das Vorgehen der Polizei nachvollziehen.

ティアハイムを支援する警察の行動。
2012年2月22日、ミュンスターにて。
ティアハイム・ミュンスターで飼育していた犬では3頭目になりますが、警察官は水曜部の夜に闘犬カテゴリーの犬である、2頭のスタッフォードシャー・ブル・テリアを射殺していました。
警察は、ティアハイムの経営上の対処に理解をしています。



 ドイツ連邦動物保護法(Tierschutzgesetz)においては、温血動物は殺害の際には原則麻酔下でなければならないとしています。ただし温血動物等の殺害においては、多くの例外規定が設けられています。例えば「やむを得ない状況下や緊急性を要する場合など」(§ 4a 1 sie bei Notschlachtungen nach den gegebenen Umständen nicht möglich ist,)です。
 たとえば、攻撃性の高い犬の殺処分においては、麻酔下で行うには保定の問題が生じます。獣医師やティアハイムの職員の安全性を確保するためには、警察官による犬の射殺を要請、支援を受けなければならないということでしょう。前回の記事、収容した犬を銃で殺処分するドイツのティアハイム、では、ティアハイム自身が犬を射殺処分していたことを書きました。私は、攻撃的な犬の殺処分の場合は、保定の危険性を回避するという理由のために、警察はティアハイムの動物保護法違反を黙認しているのではないかと想像します。


(画像)

 太田匡彦氏の「アエラ」の記事。「犬を殺さないドイツの常識」と書かれていますが、随分とドイツのマスメディアが報道している事情とは異なるようですね???太田匡彦さんの取材力は大丈夫なのでしょうか???
 ティアハイムベルリンのHPから引用します。Tierheim berlin FAQ 「ティアハイム・ベルリンHP よくある質問」。

(Q)
Wäre es nicht besser, sie einzuschläfern, wenn sie keiner mehr will?

(A)
Dass ein Weiterleben entweder nur mit schweren Leiden verbunden wäre oder eine akute Gefährdung der Umwelt vorhanden ist.
Jeder Fall wird in einem Euthanasie buch dokumentiert.
Die finanziellen Aufwendungen für den Komplex medizinische Versorgung steigen stetig.
Ein Tier ist so sterbenskrank, dass es nicht mehr zu retten ist und von seinen Leiden erlöst werden muss.

(質問)
動物たちが必要としている場合は、安楽死させた方が良いのではないでしょうか?。

(回答)
動物が治療不可能かつ末期症状であり、その苦しみから回避される必要がある場合は安楽死を行います。
安楽死のすべての例が記録簿に記載されます。
高度な医療処置のための財政的負担は年々上昇しているからです。
その動物が回復不能(な傷病)か、または一定の行動障害(矯正不能な攻撃性など)を示している場合に致死処分を行います。



w        w         w         w         


編集部 太田匡彦(「アエラ」の太田匡彦氏の記事から引用)。

「私たちは一匹も殺さないと」動物保護施設(ティアハイム・ベルリン)の職員は言う。
そこに気負いはない。
それがドイツでは当たり前のことなのだ。



アエラ (567x800)


収容した犬を銃で殺処分するドイツのティアハイム



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(Zusammenfassung)
Tierheim tötet Hunde


 私は繰り返し、ドイツのティアハイムが相当数の殺処分を行っていることを記事にしてきました。日本で繰り返し「殺処分ゼロ。収容した動物はいかなる場合でも殺さない」と報道されているティアハイム・ベルリンにおいても、健康上問題のない犬などの収容動物を殺処分しています。ティアハイム・ベルリンは、自らドイツの最大手新聞社に「健康上問題のない犬などの収容動物も、問題行動などを理由に殺処分している」と公表しています。また自らHPで、その事実を記述しています。温血動物は、ドイツ連邦動物保護法では、原則として麻酔下で行わなければならないとあります。しかし非合法に、犬を射殺処分しているティアハイムもあります。


 ドイツ連邦動物保護法では、原則温血動物の殺処分は、麻酔下で行わなければならないとあります。しかし例外規定もあります。「緊急を要する場合」「害獣処分」などです。ティアハイムの殺処分においては、非合法合法を含めて、射殺も行われています。ティアハイム自ら犬を射殺するケース(これは法で定めた例外規定を満たさない限り、ドイツ連邦動物保護法違反になるでしょう)と、警察官がティアハイムの要請に応じて収容動物を射殺する場合です。
 今回は前者、ティアハイム自ら、収容した犬を射殺したケースについて取り上げます。ドイツのインターネットフォーラムから。Tierheim tötet Hunde 「ティアハイムは犬を殺します」。


"Max&Moritz" in Klein-Wohlde läßt seit geraumer Zeit seine "Listen"hunde töten!!!!!!
Heute abend erhielt ich einen Anruf ,Leiterin des Tierheims Roggendorf.
Sie war mit einem ihrer Mitarbeiter unter dem Vorwand auf der Suche nach einem geeigneten Hund für sich in Klein-Wohlde.
Dort wurden ihr von 2 Angestellten einige Hunde gezeigt, unter anderem eine Bordeauxdoggenhündin, sowie ihr vermutlich 2 Jahre alter Sohn(möglicherweise war der Vater ein Tosa Inu).
Frau wurde von den Angestellten erzählt, daß diese Tiere in den nächsten Tagen eingeschläfert würden, da sich für sie kein neuer Besitzer finden würde!!!
Denn man könne ja schließlich nicht alle Hunde retten und außerdem geschähe dies auf Grund der hohen Kosten.
Angeblich zahlt das Amt für Fundtiere 4 Wochen Unterhalt an die private Pension .
Da dort nicht vermittelbare Hunde einfach erschossen und auf dem angrenzenden Acker verscharrt wurden!
Desweiteren werden wir Strafanzeige wegen groben Verstoßes gegen das Tierschutzgesetz stellen.
Wer weiß in wie vielen.
Tierheimen noch so etwas geschieht!!!

クラインーヴォルデにあるティアハイム「マックス&モリッツ」は、ティアハイムの「リスト」犬(ドイツの法律で飼育が禁じられている闘犬カテゴリーの犬種。これらの犬は原則飼育が禁止で、極めて厳しい飼育条件などを満たさない限り、行政により押収されて殺処分されることが法律で定められています)を何度か殺したに違いありません!
今夜私は、ティアハイム・ロゲンドルフの所長から電話を受け取りました。
クラインーヴォルデで、自分に合う犬を見つける口実で(ティアハイム「マックス&モリッツ」で)働いている一人の女性がいました。
そこ(マックス&モリッツ)では、スタッフがいくつかの犬を示しました。
とりわけ、ボルドー・ドッグ(ボルドー・マスティフ)のメス犬と、おそらく父親が土佐犬と思われる2歳のオス犬です。
女性はスタッフから言われました。
これらの犬は、飼い主が全く見つからない見込みですので、犬たちは数日中に殺されるだろうと!
ええ、最終的には、すべての犬を救うことができなかったのです、犬を救うコストが高くこれが原因で失敗しました。
犬の飼育費用の4週間分が、野良犬迷い犬を管理する行政機関から支払われているとされています(註 行政が収用を委託した動物に対しては、飼育費がティアハイムに一定期間公費で支給されます)。
譲渡できない犬は、単に射殺されて隣接する空き地に埋められました!
私たちは(このティアハイムの行為が)、ドイツ連邦動物保護法にすべてが違反するとして、刑事告発を行います。
誰もが、このようなことが多く起きていることを知っています。
ティアハイムでは、またこのようなことが起こります!



 この投稿からは、いくつかのことが分かります。通常ティアハイムは、ティアハイムを運営している団体と、寄付金などを受け付けている資金管理団体は別組織です。この「犬を射殺してとなりの空き地に埋めた」ティアハイムも例外ではありません。「収容した犬などの動物の飼育費用は、資金管理団体から4週間拠出される」とあります。資金団体は、寄付した人には「最低でも4週間は収容して、譲渡活動に努める」と説明しているのでしょうか。
 日本で喧伝されている、「収容された動物は寄付金で終生飼育(なんとも大げさな。大笑い!)される」が嘘であることがお分かりいただけると思います。さらにこの団体は、資金管理団体から犬の飼育費用を4週間分受け取りながら、数日で犬を射殺処分していました。

 非常に、このフォーラムでのスレッドを立てた、コーネリア・ヴェンツェルさんは熱がこもっていますね。「!!!」が多すぎます。しかし残念ながら、一般の反応は冷淡なようです。警察に告発しても、無視されたようです。リプライも2件しかついていません。
 その内の一つを引用します。この方は、あまりティアハイムを評価されていないようです。「このようなケースは多くあります」「このようなことがすぐには無くならなくても、私は忘れてしまうでしょう」としています。


Was sagt eigentlich das Wort Tierheim ?
Ich dachte immer ein "Heim für Tiere" für den Übergang, vielleicht nicht das Beste, aber besser als auf der Straße.
Es gibt bestimmt noch viele Fälle von denen wir nichts oder noch nichts wissen.

ティアハイムという名称は、正確には一体何なのでしょうね?
私はいつも、おそらくベストとは言えませんが、移行のための(新しい飼い主に譲渡するまでの一時収容)「動物のためのホーム」と思いっていましたが、路上で野良でいるよりマシでしょう。
そのような多くの例(ティアハイムが収容した犬を射殺すること)は確かにあるでしょうが、私たちは何が起きているかをまだ知りません。
もしそのようなことがすぐに終わらなかったとしても、私はすぐに忘れてしまうでしょう。



(画像)

 日本の、海外の動物愛護(主にドイツでの犬に関すること)分野における、第一人者と言われるジャーナリスト、太田匡彦氏の「アエラ」の記事。この方の取材能力はもとより、書いていることを読めば、私はしばしば「この方の頭は大丈夫?」と疑問に思います。なお、この記事で取り上げられた、ティアハイム・ベルリンは、HPで明確に「わが施設は問題行動などがある動物を殺処分しています。それは記録に残しています」と記述しています(大爆笑!)。

アエラ (567x800)


 ドイツで最大部数を誇るタブロイド紙、B.Z(ベルリン・ツァイティング)の広告スタンド。「そうですよ、ベルリンのティアハイムは犬を殺しています」という見出しがあります。ドイツのティアハイムが殺処分を行っていないと言っているのは、世界中でティアハイム関係者も含めて日本人だけです。

ティアハイムベルリン 犬殺処分 (800x600)

「オーストラリア国民は野良猫を狩って食べるべきだ」と主張しているオーストラリア人女性



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(Summary)
'It tastes like goanna': Woman who received death threats after cooking a casserole out of feral cat flesh has revealed how people threatened to burn her books in the  25 July 2015
Woman who cooked a 'caterole' has detailed how she got death threats
Kaye Kessing entered the Alice Springs Desert Festival Wildfoods in 2007
She caught, skinned and sauteed a feral cat, serving it with Aussie fruits
She said cat meat tastes like a mix between chicken and goanna
Ms Kessing said people threatened to burn her books in the street

 「オーストラリアの野良猫の増殖を防ぐために、オーストラリア人は野良猫を狩って、日常的に猫肉を食べるべきだ」と主張しているオーストラリア人女性がいます。この女性は著名な作家兼イラストレーターです。彼女はイベントで猫肉料理を提供し、猫肉レシピを提案しています。 

 
 イギリス、dailymail社のインターネット板記事から引用します。'It tastes like goanna': Woman who received death threats after cooking a casserole out of feral cat flesh has revealed how people threatened to burn her books in the 「『それはオオトカゲのような味です』 野良猫の肉を鍋で調理した女性は後に、道路で彼女の著作を燃やすという方法で人々から死の脅迫を受けたことを明らかにしました」。2015年7月26日。


Woman who cooked a 'caterole' has detailed how she got death threats
Kaye Kessing entered the Alice Springs Desert Festival Wildfoods in 2007
She caught, skinned and sauteed a feral cat, serving it with Aussie fruits
She said cat meat tastes like a mix between chicken and *2、goanna
Ms Kessing said people threatened to burn her books in the street
Writer and Illustrator Kaye Kessing caught, skinned, sauteed and served a feral cat, calling it a 'caterole,' as part of the Alice Springs Desert Festival in 2007.
Ms Kessing detailed how she believed cat should be introduced to the national menu in Australia to combat their growing numbers.
Ms Kessing detailed on the program the inherent dangers of introduced animals to the native wildlife across the country and that she had no qualms with dealing with the problem by eating it

「*1、猫鍋(caterole)」を調理した女性は、彼女が死の脅迫を受けた方法を詳しく述べています。
ケイ・ケッシングさんは、2007年にアリス・スプリングス・デザート・フェスティバル・ワイルドフーズに参加しました。
彼女は、捕獲した野良猫の皮を剥ぎ、ソテーしたものをオーストラリア産の果物を添えて提供しました。
彼女は、猫の肉は鶏肉とオオトカゲの中間のような味だと述べました。
ケッシング氏は、人々が道路で彼女の著作を燃やすぞ、と脅したと述べました。
作家でありイラストレーターのケイ・ケッシングさんは、2007年のアリス・スプリングス・デザート・フェスティヴァルの一環として、捕獲した野良猫の皮を剥ぎ、ソテーして提供し、それを「猫鍋(caterole)」と呼びました。
ケッシング氏は、野良猫の増殖を阻止するために、オーストラリアの国民的な料理として採用すべきであると信じ、その方法を詳述しました。
ケッシング氏は、プログラムに導入された動物(野良猫)が、オーストラリア全土の在来野生動物に対する危険性が内在するすることを詳述しました。
そして彼女はそれ(野良猫)を食べることによって、トラブルの対処をするとし(=野良猫の野生動物への危険性を減らす)、良心の呵責を持っていませんでした。


*1、caterole(キャセロール)とは、鍋ごとオーブンに入れて調理した料理。catの文字列が入るためにジョークで用いられたと思われる。

*2、goanna オーストラリアオオトカゲ。オーストラリア人はいろいろなものを食べますね!私は食欲がわきません(笑い)。


 オーストラリアでは、トカゲ(オーストラリアオオトカゲ。goanna )も食べるのですね。それにしてもオーストラリアの野良猫問題は相当深刻なのだと推測します。
 しかしオーストラリアは畜産大国で、良質の牛肉などが安価に生産されています。オーストらリア国民に、日常的に野良猫の肉を食べてもらうのは大変難しいでしょう。


(画像)

 キッシング氏が2007年のイベントで提供した「野良猫料理」。香辛料を大量に用いて臭みを取り除いているようです。

オーストラリア 猫鍋


(動画)

 Shooting feral cats with Aussie Feral Game Hunters & Silva Fox Whistles.2016年5月9日公開。Australias most destructive introduced species, the feral cat.「オーストラリアで最も破壊的な移入種、野良猫」。父親は幼い娘に、生態系保護のためには悪性の外来種の駆除が必要であることを教えます。

結論・RSPCA(イギリスで最も権威ある動物愛護団体)オーストラリア支部は、野生生物生息地でのTNRを完全に否定した



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(Summary)
Research report 03/2011 www.rspca.org.au 1 A review of trap-neuter-return (TNR) for the management of unowned cats
RSPCA Australia is negative for TNR, in this report.
Especially, they are completely negate the TNR in the habitat of wild animals that have received feeding damage of feral cats.


 記事、
RSPCA(イギリスで最も権威ある動物愛護団体)オーストラリア支部は、野生生物生息地でのTNRを完全に否定した
続・RSPCA(イギリスで最も権威ある動物愛護団体)オーストラリア支部は、野生生物生息地でのTNRを完全に否定した
続々・RSPCA(イギリスで最も権威ある動物愛護団体)オーストラリア支部は、野生生物生息地でのTNRを完全に否定した
続続々・RSPCA(イギリスで最も権威ある動物愛護団体)オーストラリア支部は、野生生物生息地でのTNRを完全に否定した
続続続々・RSPCA(イギリスで最も権威ある動物愛護団体)オーストラリア支部は、野生生物生息地でのTNRを完全に否定した
の続きです。RSPCA 「英国動物虐待防止協会」 (イギリスで最も権威ある、世界最大の動物愛護団体。動物愛護分野に対しては世界的にも影響力が大きい)のオーストラリア支部は、2011年にTNRに対する見解を公にしています。Research report 03/2011 www.rspca.org.au 1 A review of trap-neuter-return (TNR) for the management of unowned cats 「RSPCAオーストラリア 調査報告書 飼い主のいない猫のTNRについて 2011年3月」。本文書は全般的にTNRに対して否定的ですが、特に野生動物生息地におけるTNRを完全に否定しています。今回は、TNRにおける法律上の問題点に関する記述を紹介します。



 Research report 03/2011 www.rspca.org.au 1 A review of trap-neuter-return (TNR) for the management of unowned cats 「RSPCAオーストラリア支部 調査報告書 飼い主のいない猫のTNRについて 2011年3月」、から引用します。


Conclusions
The management of unowned cats, and whether TNR is the best solution, are both extremely complex issues.
They suffer ill health, starvation and poor welfare, they predate on wildlife and in turn cause suffering to their prey.
In areas of ecological importance, they have a significant adverse impact on some threatened or sensitive species.
Such a program would need to be well managed and have sufficient resources to continue over time.
It would need to include desexing of adults, re-homing of kittens and adults that are socialised to humans, and euthanasia of older or sick animals.
However, as a long term strategy, in most of Australia, it is difficult to recommend.
The strategy may contravene existing animal welfare or pest/feral animal management legislation in some jurisdictions.
For remote Australia where feral cats are completely un socialised and therefore not candidates for rehoming, the most cost-effective and humane option is likely to be targeted and ongoing lethal control in priority areas where adverse environmental impacts are highest.

結論
飼い主のいない猫の管理とTNRが最善の解決策であるかどうか、その二つは非常に複雑な問題です。
猫たちは病気に苦しみ、飢えと乏しい愛護、獲物の獲得に苦しむ原因は、猫たちを野生動物に返したことに遡ります。
生態学的に重要な地域で猫たちは脅威であり、いくつかの感受性の高い種に対しては重大な悪影響を及ぼします。
このようなプログラム(TNR)は、適切に管理する必要がありますし、そして時間をかけて継続するのに十分なリソース(資源)が必要です。
TNRプログラムは成猫の不妊去勢とともに仔猫の飼い猫化と、人社会に社会化されていない成猫と老猫と病気の猫を安楽死させることを含める必要があります。
しかしながら、長期的戦略として、オーストラリアのほとんどの地域では、(TNRプログラムを)推奨することは困難です。
TNRプログラム戦略は、いくつかの法律の領域で、既存の動物愛護や有害生物/野生動物管理の法律に違反する可能性があるからです。
野良猫が生息しているオーストラリアの人の非居住地域では、全く社会化されていないために飼い猫の候補とならない猫の、最も費用対効果が高い人道的な選択肢は、(猫による)環境への悪影響が最も高い優先地域では、猫は殺処分による継続的な管理の標的とされる可能性が高いのです。



 私は今まで、島嶼の野良猫(ノネコ)のTNRの失敗例を挙げ、かつそのような地域でのTNRに反対してきました。Research report 03/2011 www.rspca.org.au 1 A review of trap-neuter-return (TNR) for the management of unowned cats 「RSPCAオーストラリア支部 調査報告書 飼い主のいない猫のTNRについて 2011年3月」では、人の非居住地域で、完全に野生化した野良猫(「ノネコ」に分類すべきですが)、つまり飼い猫化が難しい猫で、かつ在来生物に害を及ぼしているものは、殺処分~根絶すべきであると結論づけています。それが国際標準でしょう。
 しかし日本の島嶼、北海道の天売島、東京都の御蔵島、奄美群島の徳之島では、いずれも上記の条件に当てはまりますが、TNRが行われました。天売島と御蔵島では、完全にTNRは失敗しました(むしろ野良猫の数が増えて、在来生物への被害は増えた)。徳之島でも、おそらく失敗の可能性が高いでしょう。このようなケースでもTNRを採用する日本は、国際的に見ても特異と言えます。

 また日本は、「ノーキル」にこだわり、TNRを採用した場合は、一切殺処分をすることが不可能になります。それは狂信的な野良猫愛護(誤)活動家らによる行政などの諸機関に対するテロも一因です。アメリカ等におけるTNRプログラムにおいては、老猫や傷病猫、極めて社会化(人馴れして飼い猫となること)が難しい猫は、致死処分を一定数行っています。「ノーキル」に固執することも、国際標準から外れた日本の特異性でしょう。
 さらにTNRは、既存の法体系下では、違法となる可能性が高いのです。例えば人に餌を依存していない猫は日本の法律上、鳥獣保護狩猟適正化法の適用となり、狩猟免許のないものや猟期外で無許可で捕獲することは違法です。また野生動物に傷害を与えること(不妊去勢手術)も違法です。仮に「野良猫」であったとすれば、これは動物愛護管理法が適用されますが、不妊去勢後にリリースすることは、愛護動物の遺棄罪が成立する可能性があります。

 このようにTNRは、法律上も問題を内包しています。島嶼で在来生物に被害を与えている野良猫(ではなく「ノネコ」としましょう)は、自治体の首長が鳥獣保護狩猟適正化法に基づき、「有害駆除」を発令し、それらを狩猟駆除(射殺、わなで捕獲の後に致死処分)した場合は全く合法です。
 無定見にTNRを行うのではなく、自治体や動物愛護活動家らは海外の事情を調べ、なおかつTNRが現行の法体系のもとでは違法となる可能性を自覚していただきたいです。そしてTNRを再考していただきたいと思います。


(画像)

 Australia's Plans To Kill Millions Of Feral Cats 「オーストラリアの200万匹の野良猫殺処分のためのプラン」。2015年7月24日公開。オーストラリア連邦政府は、2015年から5年間のあいだに200万匹の野良猫を駆除する施策を実行します。それを伝えるTVニュース。その他にも、タスマニア州政府などは、独自の野良猫根絶プログラムを実行する予定です。




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ドイツでの犬虐待裁判~犯人の犬糞被害者に対する寛大な判決



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(Zusammenfassung)
Landgericht Streit um Hundekot eskaliert - Oberhausener tritt Hund
Oberhausen. Mann schlug Frau und trat betagten Dackel aus Ärger über Hundekot: In zweiter Instanz vor dem Landgericht einigte man sich nun auf eine Geldbuße.


 ドイツでは犬の糞を放置する飼い主が多く、社会問題になっています。例えば人口300万人あまりのベルリン市では、一日に回収される犬糞の量は50トン以上にもなります。最近、ノルトライン=ヴェストファーレン州オーバーハウゼンで、自宅庭で頻繁に犬に糞をさせる近隣の女性の飼い主を殴り、犬を蹴飛ばし怪我を負わせた男性の刑事裁判がありました。判決は驚く程寛大でした。裁判官は、犬糞被害を考慮したと思われます。


Landgericht Streit um Hundekot eskaliert - Oberhausener tritt Hund 「地方裁判所 犬の糞についての紛争がエスカレートーオーバーハウゼンの犬での出来事」。2016年4月30日、の記事から引用します。


Im Oberhausen landete ein Streit um Hundekot sogar vor Gericht.
Das Amtsgericht hatte den nicht vorbestraften Mann zu einer Geldstrafe von 4500 Euro verurteilt.
Am 14. Juli, so die Überzeugung der Oberhausener Richter, habe er eine 47-jährige Hundehalterin geschlagen und zu Boden gestoßen.
Ihrem Hund versetzte er einen solchen Tritt, dass das Tier zehn Tage mit Schmerzmitteln behandelt werden musste.
„Mein Hund ist durch die Luft geflogen.“
Zehn Tage habe der 14 Jahre alte Dackel-Mix, eh schon durch Alter und diverse Zipperlein geplagt, nicht richtig gehen können.
Der Vorsitzende hielt das Urteil des Amtsgerichts für überzogen.
Er erklärte sich zur Zahlung von 1200 Euro Geldbuße.

オーバーハウゼンでは犬の糞についての論争でさえ、裁判所で審理されました。
地方裁判所は、(求刑の)4,500ユーロの罰金とは異なる有罪判決を被告人に言い渡しました。
昨年の7月14日に、47歳の犬の飼い主を殴り、地面の押し倒したオーバーハウゼンの男性被告人(32歳)に対する裁判官による有罪判決です。
犬は蹴られて、10日間の鎮痛剤による治療を受けなければなりませんでした。
「私の犬は、蹴られて空中を吹っ飛びました」。
14歳のダックスフントの雑種は、その年齢によりとにかく色々な症状に悩まされてちゃんと歩くことができずに、治るまでに10日間かかりました。
地方裁判所の審理は終了し、裁判長は判決を言い渡しました。
被告人は、1,200ユーロの罰金を支払うことに合意しました。



 本事件の32歳の被告人の起訴事実は、犬の飼い主の女性に対する暴行と、女性の飼い犬への動物虐待です。本事件の報道では、被告人男性に対して同情的な論調です。つまり自分の家の庭に犬に糞をされた鬱憤が積もり積もった末の犯行で、犬に糞をさせた被害者の女性にも落ち度がある、ということでしょう。もともと求刑自体も同種の事件に比較すれば軽いと思いますが、寛大な判決の背景には、犬糞被害による情状酌量があったであろうとの報道です。
 対して日本で同種の事件があった場合、マスメディアの報道は、犬を蹴飛ばした犯人の糾弾に終始するのではないかと想像します。「動物虐待者は厳しく罰せられるべき」と、被告人の犬糞被害には触れずに、一面でしか報道しないのではないかと思います。そして飼い犬に、他人の庭で糞をさせた犬の飼い主の落ち度には触れないのではないかと。

 私がなぜそのような推測をするかといえば、日本での動物虐待報道が全て被告人(犯人)の糾弾に終始し、その行為(動物虐待)に至った背景にまで踏み込んだ報道が皆無だからです。
 例えば私は過去にこのような事件を取り上げています。

猫虐待報道は改善されつつあるのか~大田区猫不審死考
「東京大田区猫変死事件」顛末記

 この事件は、東京都大田区で、野良猫(地域猫?)を殺害した犯人が2014年9月に逮捕されましたものです。報道によれば、狭い範囲での猫の生息密度は相当高く、容易に猫による糞尿被害がひどかったことが想像できます。また掲示板などの情報でも、「地域猫(認可されているかは不明)」活動が行われており、それ以前に転居者が約30匹の猫を遺棄したために猫害は著しかった」とあります。また大田区は、HPで著しく「所有者不明猫は引き取ることができない」と誤認する記述を掲載しています。
 「給餌する」などの一定の関与があれば、判例上給餌者などは飼い主と同等の責任を負うとされています。大田区の猫虐待事件は、猫被害を拡大させた給餌者にも責任があります。しかし日本のメディアは猫を虐待した犯人の非難に終始し、犯行に至った背景にまで踏み込んだ報道は一つもありませんでした。私は大田区猫虐待事件と同様の事件では、著しい猫被害があれば被告人に対しては情状酌量すべきであると思います。また事件を報道するメディアに対しては、犯行に行った背景なども踏まえて多角的で中立な報道を望みます。


(動画)

 Hundekot「犬糞」。2009年8月19 に公開。Überall in Berlin liegen Hundehaufen. Was meinen die Berliner dazu? 「ベルリン市ではどこでも犬の糞だらけ。ベルリン市当局は一体何を考えているのか?」。お食事中の方には失礼しました。




(追記)

 私の感想ですが、ドイツにおける動物保護法(Tierschutzgesetz)違反(保護動物の合理的理由がない殺傷)に対する判決は、案外軽いとうことです。例えばマンションの4階から飼い犬を投げ落として殺害した犯人に対する刑罰は罰金1,000ユーロ(12万円)、飼い猫を虐待死させた飼い主に対しては800ユーロの罰金でした。また、人の占有下にないものは、狩猟法にしたがって射殺した場合は、ハンターは刑事、民事とも責任は不問とされています。例えばリードを付けていない飼い犬を飼い主の至近距離で射殺したハンターや、近隣住民の飼い猫と知りつつ射殺したハンターは、いずれも法的責任は不問とされました。
 「日本は動物虐待に関しては刑罰が甘すぎる」とはよく言われています。しかしそれは誤りでしょう。具体的な判決の確認、比較もせずに単なる思い込みを公にするのは無責任極まりない。折々こちらで、日本とドイツなどの動物虐待に対する具体的な判決を例示して比較したいと思います。

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動物に対する死生観の日本と欧米の違い~動物との合葬に対して忌避感が強いドイツ



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(Zusammenfassung)
Dackel Muck Herrchen (69) lässt sich mit seinem Hund beerdigen
Grefrath - Im Oktober 2015 starb Dackel Muck (12).
Herrchen Manfred Baum (69) trauert bis heute.
Er hatte mit dem Tod seines geliebten Hundes einen Wunsch: Wenn auch er stirbt, will er zusammen mit Muck begraben werden.

 最近ドイツで、愛犬と合葬を希望する犬の飼い主が現れました。ドイツでは、人の墓地に動物を埋葬することを州法や条例などで禁じるのが常識です。この犬の飼い主が愛犬と合葬されれば、おそらくドイツでは極めて例外となるでしょう。対して日本では、愛犬などと飼い主を合葬することは一般的に行われています。人と動物の死生観について、日本と欧米には決定的な差があります。


 ドイツで、愛犬との合葬を希望した飼い主がいます。ドイツでは、日本ではあまり知られていませんがドイツでは、墓地などの宗教施設に犬などのペットを入れることは禁忌とされています。ましてや人の墓地に、犬を埋葬するなどとんでもないという認識が一般的です。愛犬との合葬を希望する飼い主は、犬の遺骨を「食品」として墓地に認めてもらい、愛犬との合葬を「食品である副葬品」としてやっと認めてもらうことができました。しかも条例改正が必要だったのです。
 Dackel Muck Herrchen (69) lässt sich mit seinem Hund beerdigen「ダックスフントのムック(犬の名前)と69歳の飼い主は、一緒に埋葬することができる事となりました」。2016年3月17日。


Grefrath -Im Oktober 2015 starb Dackel Muck (12).
Herrchen Manfred Baum (69), Er hatte mit dem Tod seines geliebten Hundes einen Wunsch: Wenn auch er stirbt, will er zusammen mit Muck begraben werden.
Jetzt ist dieser Traum Realität.
Der Rat der Stadt Grefrath hat die gemeinsame Beisetzung jetzt erlaubt.
Als erste Stadt im Rheinland!
Tier gilt nun als „Grabbeigabe”
„In der Zeit reifte die Überlegung, dass ich gemeinsam mit ihm begraben werden möchte.
Ich hatte gelesen, dass es in Essen erlaubt ist.“
Der Rat stimmte der Satzungsänderung einstimmig zu.
Das tote Tier gilt ab sofort offiziell als „Grabbeigabe“.
Einzige Voraussetzung: Das tote Tier muss eingeäschert worden sein.

グレーフラートー2015年10月に、ダックスフンドのムック(12歳。犬の名前)が死にました。
犬の飼い主の*1、マンフレッド・バウム氏(69歳)は、彼の最愛の犬が死んだ際に願いがありました。
ムックが死んだ場合は、マンフレッド・バウム氏は、ムックと一緒に埋葬されることを望んでいます。
いま、その夢がかないました。
グレーフラート市議会は現在、(犬と合装することに対して)通常の*2、埋葬許可証を出しています。
ラインラント・プファルツ州としては最初の市です!
動物(ペット)は現在、「副葬品」と考えられています。
「時とともに、私(マンフレッド・バウム氏)は、ムックと一緒に埋葬されたいという考えが熟成されていきました。私(マンフレッド・バウム氏)は、それ(ムックの遺体)が食品と言うことであれば、合葬が許可されているとを予想していました」。
市議会は、全会一致で(墓地に動物を埋葬してはならないという条例の)改正案を可決しました。
死んだ動物はすぐに正式に「副葬品」として合法となりました。
唯一の条件として、*3、死んだ動物は火葬されている必要があります。



 上記の報道から伺えることは、ドイツにおいては「人の墓地に動物を埋葬することに対する忌避感が強い」「人の墓地に動物を埋葬することを一般的に条例などで禁じている」「人の墓地で、動物を埋葬することは極めて稀である」です。
 ドイツでは、人の墓地に動物を埋葬することに対する忌避感や禁止以前に、墓地などの宗教施設へ犬などの動物を同行することは禁忌で有り、条例で禁じている自治体が多いです。例えばニーダーザクセン州ハノーファ市ですが、条例で墓地に犬を入れることを禁じています。こちらで実例を挙げています。京子アルシャー獣医師の驚愕大嘘~ドイツでの犬のノーリード


Umgang mit Hunden in den Freiräumen von Hannover
「公共の場における、ハノーバー市での犬の扱い方」。

Information für HundehalterInnen
Anleinpflicht und Hundeverbot
Im Stadtkerngebiet von Hannover und auf allen öffentlichen Grünflächen müssen Hunde an der Leine geführt werden.
Ausnahmen von der Leinenpflicht
können im Einzelfall zugelassen werden.
Stadt Hannover gibt es verschiedene sensible Bereiche, auf denen ein absolutes Hundeverbot Bereiche, auf denen ein absolutes Hundeverbot herrscht (z.B. Spielplätze, Friedhöfe, Tiergarten Hannover).

犬の飼い主のための情報。
犬のリード義務と禁止事項
ハノーバーの中心エリアと公共緑地は、リードなしで犬を持ち込むことは、例外なくしてはならない。
リード義務の例外
個別案件では許可することもできる(例えば介助犬など)。
ハノーバー市には、いくつかの犬に対して敏感な地域があり、その場所では絶対犬を持ち込んではいけない禁止区域です(例えば、運動場~プレイエリア。児童公園など、墓地、ハノーバー市小動物公園)。



 飼い犬との合葬を市議会が条例改正を持って許可したとのニュースに対して、飼い主を皮肉るフォーラムがドイツですぐに立ちました。Thema: Grefrath: Hund tot, Herrchen lässt sich mit ihm begraben .「テーマ グレーフラート 飼い犬が死に、飼い主は愛犬と共に埋葬することができるようになりました」。2016年3月17日。
 このフォーラムで以下の動画を貼った人の趣旨は「人と犬とを同列視することに対する皮肉」ということでしょう。人の墓地に犬を埋葬することは、ドイツでは一般的にはかなり忌避感が強いと想像できます。


(画像)




 対して日本では、犬などのペットを飼い主と合葬することは一般的に行われています。おそらく条例で禁じている自治体は皆無でしょう。ペットとの合葬を認めている墓地はこのように多数あります。東京都のペットと一緒に入れる霊園・墓地一覧
 ましてや日本では、犬などのペットを墓地や宗教施設(お寺や神社などの境内)などに同行することを禁じる条例は皆無だと思います。また公園で禁じているところもほとんどないと思いますし、そのような施設に犬などのペットを入れることに対して忌避感を持つ人は少ないと思います。
 次回は資料の分析を行い、日本都欧米の動物の死生観に対する違いを比較します。日本の動物愛護(誤)家は、「欧米先進国では犬猫などのペットは人と同列に見ている」と喧伝しています。しかし私はそれは誤りだと思います。その誤りは、日本の動物愛護を相当歪めているとしか思えません(続く)。


*1、他報道によれば、愛犬との合葬を望んでいるマンフレッド・バウム氏は仏教に改宗しました。
*2、飼い犬との合葬を認めた墓地は無宗教墓地(ドイツでの少数宗教も含む)。
*3、ドイツの埋葬は、土葬が一般的。

続続続々・RSPCA(イギリスで最も権威ある動物愛護団体)オーストラリア支部は、野生生物生息地でのTNRを完全に否定した



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(Summary)
Research report 03/2011 www.rspca.org.au 1 A review of trap-neuter-return (TNR) for the management of unowned cats
RSPCA Australia is negative for TNR, in this report.
Especially, they are completely negate the TNR in the habitat of wild animals that have received feeding damage of feral cats.


(本ブログ記事は7552ブログ中17位を獲得しました)
 記事、
RSPCA(イギリスで最も権威ある動物愛護団体)オーストラリア支部は、野生生物生息地でのTNRを完全に否定した
続・RSPCA(イギリスで最も権威ある動物愛護団体)オーストラリア支部は、野生生物生息地でのTNRを完全に否定した
続々・RSPCA(イギリスで最も権威ある動物愛護団体)オーストラリア支部は、野生生物生息地でのTNRを完全に否定した
続続々・RSPCA(イギリスで最も権威ある動物愛護団体)オーストラリア支部は、野生生物生息地でのTNRを完全に否定した
の続きです。RSPCA 「英国動物虐待防止協会」 (イギリスで最も権威ある、世界最大の動物愛護団体。動物愛護分野に対しては世界的にも影響力が大きい)のオーストラリア支部は、2011年にTNRに対する見解を公にしています。Research report 03/2011 www.rspca.org.au 1 A review of trap-neuter-return (TNR) for the management of unowned cats 「RSPCAオーストラリア 調査報告書 飼い主のいない猫のTNRについて 2011年3月」。本文書は全般的にTNRに対して否定的ですが、特に野生動物生息地におけるTNRを完全に否定しています。今回は、TNRにおける法律上の問題点に関する記述を紹介します。



Legal considerations
Each state in Australia has its own laws with respect to animal welfare and feral or pest animal management that have implications for the status and treatment of unowned cats .
These laws vary in their provisions, but in some jurisdictions they may act to prevent the application of TNR programs where it is unlawful to abandon an animal or release a feral or pest animal.
The term abandonment is not always clearly defined in animal welfare or domestic animal management legislation.
The legal interpretation is commonly that abandonment includes intent to permanently abandon an animal by dumping it somewhere or by moving house and not returning.
This leaves a grey area regarding animals that are trapped, neutered and released into the care of a community caregiver who feeds and monitors the animals.
Research Report – Trap-neuter-return In Queensland, it is unlawful to release a feral animal back into the wild (Land Protection (Pest and Stock Route Management Act, 2002).

法律上の考慮事項
オーストラリアの各州においては、野生動物または有害生物の管理の状態及び所有されていない猫の扱いについて影響を与える、動物愛護に関する独自の法律を持っています。
これらの州法はその規定は異なりますが、いくつかの地域では、動物を遺棄することや野生動物や有害生物をリリースすることは違法であり、TNRプログラムの適用を防止する効果がある可能性があります。
動物の遺棄という用語は、通常は動物愛護や家畜管理法では明確には定義されていません。
以下が一般的な法律の解釈です。
動物の遺棄の法的な解釈とは、動物を意図的に遺棄し永久にどこかで動物を捨ててしまうこと(その後面倒を見ない)、また転居して遺棄した動物が飼い主のもとに戻れなくなることを含んでいます
捕獲、不妊去勢し、給餌や監視をおこなっている地域の世話人たちの庇護下にリリースされた動物については、グレーゾーンである部分を残します。
しかし、クイーンズランド州の調査報告書では、TNRは、野良猫のリリースは動物の再野生化であり違法としてます(土地保護法 2002年)。



 上記のRSPCAの報告書では、TNRの問題点として「TNRは動物を遺棄すること、有害生物や野生動物をリリースすることを禁じる法律に違反する可能性がある」と挙げています。日本においても同様の問題があります。動物愛護管理法では、愛護動物の遺棄を禁じているからです。TNR(地域猫)が愛護動物の遺棄と言う、違法行為である可能性は完全には払拭できません。
 さらに、野生動物の生息地で行うTNRは、その猫は人依存度が低く、法律上の分類は、鳥獣保護狩猟適正化法で定める「ノネコ」であるといえます。TNRの対象とする猫がノネコであれば、TNR活動は、多くが鳥獣保護法狩猟適正化法に違反します。以下に列挙します。正式名称:鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律

 無免許者が猟期外、狩猟区域内以外(例えば国立公園内であれば多くが鳥獣保護区で原則狩猟禁止である)で野生動物であるノネコを箱わなを用いてノネコを捕獲することは鳥獣保護狩猟適正化法違反になります。

第八条  鳥獣及び鳥類の卵は、捕獲等又は採取等をしてはならない(狩猟免許を受けている等の条件を満たさなければ野生動物の捕獲は違法)。
第九条  鳥獣の捕獲等又は鳥類の卵の採取等をしようとする者は、次に掲げる場合にあっては環境大臣の、それ以外の場合にあっては都道府県知事の許可を受けなければならい(TNR活動におけるノネコ捕獲は無許可でおこなわれている)。
第十一条 環境省令で定める区域以外の区域において、狩猟期間内に限り、環境大臣又は都道府県知事の許可を受けないで、狩猟鳥獣の捕獲等をすることができる(国立公園などでは、狩猟を行うには許可が必要。かつ狩猟期間内で狩猟免許が必要)。
その他。

 日本においては、TNRは都市近郊であれば対象の猫は動物愛護管理法の規定が適用される愛護動物です。とすれば再リリースは愛護動物の遺棄罪が成立する可能性があるのです。都市から離れた野生動物生息地での猫は、鳥獣保護狩猟適正化法が適用されるノネコであり、無免許者の罠による捕獲、猟期外の無許可捕獲、狩猟禁止区域内での無許可捕獲はいずれも同法違反です。このように日本においても、TNR(地域猫)は、ノネコと解釈しようが野良猫と解釈しようがいずれにしても多くの法律上の問題を抱えています。
 都市近郊であれば、野良猫は捕獲して保健所に届けるのは全く合法です。またノネコであれば、自治体の首長が有害鳥獣駆除として認めれば、猫は有資格者がわな、銃などを用いて駆除するのは猟期にかかわらず合法です。在来野生動物保護のためには、違法性がありながら効果がない、コストも手間もかかるTNRを採用する必要性は全くありません。


(動画)

 Feral cat vs tecnnology「野良猫対技術」。2016年3月12日公開。夜間のショットで、250mの距離から野良猫を仕留める腕はすごいです。最近オーストラリア人ハンターの、野良猫の射殺の腕を自慢する動画投稿が多いです。民間人による、スポーツハンティングの野良猫駆除は有効でしょう。野良猫駆除は、公的施策では限界があります。

Feral cat shot with Remington .
308 Heavy barrel stainless.
Shot taken 250m from roof top camper.
Cats kill an estimated 20 native species per day.

野良猫はレミントン(銃メーカー)で射殺しました。
使用したのは、308ヘビーバレルステンレス弾です。
射撃は、キャンピングカーのルーフの上からで、距離は250mありました。
猫は推計で、一日当たり20個体の在来野生動物を殺します。




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(Summary)
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RSPCA Australia is negative for TNR, in this report.
Especially, they are completely negate the TNR in the habitat of wild animals that have received feeding damage of feral cats.


  記事、
RSPCA(イギリスで最も権威ある動物愛護団体)オーストラリア支部は、野生生物生息地でのTNRを完全に否定した
続・RSPCA(イギリスで最も権威ある動物愛護団体)オーストラリア支部は、野生生物生息地でのTNRを完全に否定した
続々・RSPCA(イギリスで最も権威ある動物愛護団体)オーストラリア支部は、野生生物生息地でのTNRを完全に否定した
の続きです。RSPCA 「英国動物虐待防止協会」 (イギリスで最も権威ある、世界最大の動物愛護団体。動物愛護分野に対しては世界的にも影響力が大きい)のオーストラリア支部は、2011年にTNRに対する見解を公にしています。Research report 03/2011 www.rspca.org.au 1 A review of trap-neuter-return (TNR) for the management of unowned cats 「RSPCAオーストラリア 調査報告書 飼い主のいない猫のTNRについて 2011年3月」。本文書は全般的にTNRに対して否定的ですが、特に野生動物生息地におけるTNRを完全に否定しています。今回は、TNRの動物愛護への配慮事項についての記述を紹介します。



Research report 03/2011 www.rspca.org.au 1 A review of trap-neuter-return (TNR) for the management of unowned cats 「RSPCAオーストラリア支部 調査報告書 飼い主のいない猫のTNRについて 2011年3月」。

Animal welfare considerations
Animal welfare considerations must take into account the welfare of unowned cats but also the welfare of the species upon which they prey.
Feral cats are known to kill and maim native animals.
If we feel it is incumbent upon us to consider the welfare of individual cats then the same is true for each native animal .
Will the cats have any negative effect on the species?
The birds and animals attacked by cats suffer negative welfare outcomes.
Body score index improves and their life expectancy increases .
They are often vaccinated at the time of capture .
Also, fighting between desexed males will be less .
We do not interfere in other wild animal populations.
For example, it is unlawful to feed the dingoes on Fraser Island .

動物愛護上の考慮事項
動物愛護上の考慮事項は、私有地内で飼われていない猫の愛護のみならず、それらの猫の獲物となる動物種の愛護も行う必要があります。
野良猫は、在来野生動物を殺し、傷つけることが知られています。
もし私たちが個々の猫の愛護を考慮することが私たちの責務であると感じるならば、同じことをそれぞれの在来野生動物の場合においても同様です。
猫は他の動物種において、マイナスの効果を持っているでしょうか?
猫に襲われる鳥や他の動物たちは、(TNRにより)動物愛護上、マイナスの効果を被ります。
TNR猫らは、体格が改善し、寿命が延びます。
TNR猫らはしばしば、捕獲時にワクチン接種されています。
また、去勢オス猫の間でのケンカは、少なくなります。
私たちは、他の野生動物の個体群には干渉しません。
例えば、フレーザー島のディンゴに給餌することは違法です。



 Animal welfare considerations 「動物愛護上の配慮事項」との記述ですが、内容は「TNRは、広く動物全体に対する愛護という見地からはむしろ反する」との内容です。つまりTNRは、猫のみしか考慮せず、猫により被害を受ける野生動物などについては全く配慮されていません。TNRは、猫により被害を受ける野生動物にとってはむしろ動物愛護に反します。広く野生動物まで含めれば、全体としてTNRは、動物愛護に反する行為です。
 またTNRという手法は、猫だけに用いられます。オーストラリアなどの先進国では、多くの国が野生動物(野良猫、ノネコも含む)への給餌を禁じています。そのような状況下で、なぜ猫だけが野生下で例外的に給餌などの人による干渉が許されるのか、合理的理由はありません。TNRに付随して給餌を行えば体格も理想に近づき、健康状態もよくなります。またワクチンを接種すれば、感染症の罹患率は下がり、寿命は延びます。それは自然の生態系の中では、他の野生動物に対して猫の優位性を与えることになります。

 本報告書の上記の記述は日本でも当てはまります。猫により食害などの被害を受けている野生動物生息地におけるTNRは、全く野生動物の保護にはなりません。全く正反対の効果しかもたらさないのです。
 また、日本では野生動物への給餌を禁じる法令は希ですが、例えば大阪箕面市のニホンザルへの給餌禁止条例や、イノシシへの給餌を禁じる兵庫県神戸市や西宮市の条例などはあります。野良猫への給餌を禁じるどころか、自治体がTNRをむしろ支援しているケースもあります。自然の生態系の中では、特定の(外来)種である猫への給餌などの過剰な干渉は、生態系保護にとってはマイナス効果しかありません。


(関連記事)

 日本の野生動物生息地でのTNRは、野生動物保護を名目に行われましたが、全くのマイナス効果しかもたらしませんでした。つまり・野良猫がTNR活動開始以前より増える、・保護対象の野生動物の生息数が減る、ということです。その点については、私はこのような記事を書いています。

天売島野良猫考~TNRは1990年代には既に失敗していたー1
天売島野良猫考~TNRは1990年代には既に失敗していたー2
御蔵島のTNRはいつまで過ちを繰り返すのか~オオミズナギドリ絶滅の危機
国際標準から外れた徳之島のTNR~島嶼での希少生物保護では、野良猫は駆除根絶すべき


(動画)

 オーストラリアでは、民間人も積極的な野良猫駆除を行っています。まさにボランティア(猫ボラ)です。Feral Cats Kill Native Wildlife 「野良猫は在来野生動物を殺す」。2016年3月11日公開。

続々・RSPCA(イギリスで最も権威ある動物愛護団体)オーストラリア支部は、野生生物生息地でのTNRを完全に否定した



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(Summary)
Research report 03/2011 www.rspca.org.au 1 A review of trap-neuter-return (TNR) for the management of unowned cats
RSPCA Australia is negative for TNR, in this report.
Especially,
they are completely negate the TNR in the habitat of wild animals that have received feeding damage of feral cats.


 記事、
RSPCA(イギリスで最も権威ある動物愛護団体)オーストラリア支部は、野生生物生息地でのTNRを完全に否定した
続・RSPCA(イギリスで最も権威ある動物愛護団体)オーストラリア支部は、野生生物生息地でのTNRを完全に否定した
の続きです。RSPCAオーストラリア支部は、Research report 03/2011 www.rspca.org.au 1 A review of trap-neuter-return (TNR) for the management of unowned cats 「RSPCAオーストラリア支部 調査報告書 飼い主のいない猫のTNRについて 2011年3月」、において、TNRを否定しています。TNRは多くの倫理上問題があるとしています。それらは、・他の外来種との整合性(なぜ猫だけ優越して致死処分を行わないのか)、・野良猫に殺される野生動物の問題、・猫を去勢することにより、野生化での生存競争に負けるなどです。



 Research report 03/2011 www.rspca.org.au 1 A review of trap-neuter-return (TNR) for the management of unowned cats 「RSPCAオーストラリア支部 調査報告書 飼い主のいない猫のTNRについて 2011年3月」、から引用します。


Ethical considerations
TNR raises a number of fundamental ethical questions which revolve around society’s responsibility towards unowned cats.
Most other introduced species are considered pests, and programs such as TNR are not generally considered for them.
Feral dogs, camels, pigs, goats, foxes and rabbits are routinely killed due to their pest status.
RSPCA shelters take in around 65,000 cats every year: on average, 40% of these are euthanased.
Do these animals deserve the right to live? Also, what about the wildlife they kill – do they deserve the right to live?
Neutered animals are thought to be lower down the feline hierarchy than entire animals and may lose out to fertile others.
Is it ethically defensible to introduce TNR programs with the purpose of reducing euthanasia rates in animal shelters?

倫理的配慮
TNRは、所有者のいない猫に向けた社会の責任を中心とした、基本的で倫理的な多くの質問の生じさせます。
他のほとんどの外来種は有害生物とみなされ、TNRのようなプログラムは、一般的にはそれらの外来種のためには考慮されません。
野生化した犬、ラクダ、ブタ、ヤギ、キツネそしてウサギは日常的に、有害生物の地位に有り、殺されています。
RSPCAオーストラリアのアニマルシェルターは、毎年の約65,000匹の猫を収容します。
平均して、これらの40%は安楽死させています。
これらの野良猫は生きる権利に値するのでしょうか?
また、野良猫たちが殺す野生生物に関してはー野生動物たちは生きる権利に値するのでしょうか、値するのではないでしょうか?
去勢された猫は、猫の階層では下位になると考えられ、猫全体の中では未去勢の強い個体に負ける個体が多いのです(つまり、去勢することにより猫は未去勢との猫の生存競争に負けるということ)。
アニマルシェルターでの安楽死率の低減を目的のためにTNRプログラムを導入することは、倫理的に正当化することができますか?



 この、Ethical considerations 「倫理的配慮」の節において書かれていることは、要約すれば主に次の通りになります。
①多くの有害外来生物は殺害駆除され、TNRなどは行われない。猫だけがなぜ特別な扱いを受けなければならないのか。
②アニマルシェルターに収容された野良猫は、40%が殺処分される。なぜTNR猫は殺処分を免れるのか。
③TNRを行った猫であっても、野生動物を殺す。なぜ殺される野生動物の命より猫の命が優越するのか。

 日本の、野生動物生息地で行われているTNRを当てはめれば、次のようになります。
①徳之島はマングースを駆除しているが、なぜ猫が優越してTNRにより駆除されないのか。
②日本では保健所に収容された野良猫の多くが殺処分される。なぜ一部の猫はTNRで殺処分を免れるのか。
③TNRを行なった北海道の天売島のウミガラスやウミネコ、東京都の御蔵島のオオミズナギドリ、奄美群島の徳之島のアマミノクロウサギなどは、野良猫をTNRした後も食害を受けている。なぜ野良猫の命が、野良猫に殺される野生動物の命に優越するのか(希少な在来野生動物の命が、悪性の外来種である野良猫の命に本来優越すべきでしょう。ましてやTNRは、野良猫の食害から在来生物を保護する正反対の効果しかありません)。

 以上よりRSPCAオーストラリアは、動物の命の軽重という点から、TNRは倫理上も問題があるために反対であるとしています。野良猫の命を優越して守るのは、他の動物種や殺処分される猫の命を考えれば、倫理上問題があるからです。
 それは日本でも全く当てはまります。日本で行われている、希少な在来野生動物生息地で行われている、いたTNRは、まさに国際標準から外れた、真っ向から否定されるべきものなのです。


(動画)

 Feral cats are better killers in open habitats, revealed by animal borne video「野良猫は、自由に徘徊する生息地で、より多くの野生動物を殺します。猫に取り付けたカメラ映像によって明らかになりました」。2016年2月16日公開。この動画によれば、野良猫は食べるためだけではなく、純粋に殺害のためのみでも野生動物を殺します。つまり一部で主張されている、「野良猫に給餌することは野生動物の野良猫による食害を防止する」は、全くの誤りです。

We attached collar-mounted video cameras to feral cats living in a tropical savanna environment in northern Australia, and measured variation in hunting success among different microhabitats .
Of these kills, 28% were not eaten.

私たちは、オーストラリア北部の熱帯サバンナ環境に住んでいる野良猫に、ビデオカメラを取り付けた首輪を装着させて、異なる生息環境での野良猫の成功した狩りの差異を観測しました。
これらの野生動物の殺害においては、28%はは食べられませんでした。





(参考記事)

天売島野良猫考~TNRは1990年代には既に失敗していたー1
天売島野良猫考~TNRは1990年代には既に失敗していたー2
御蔵島のTNRはいつまで過ちを繰り返すのか~オオミズナギドリ絶滅の危機
国際標準から外れた徳之島のTNR~島嶼での希少生物保護では、野良猫は駆除根絶すべき
国際標準から外れた徳之島のTNR~徳之島のTNRを絶賛する東洋経済オンラインの無知蒙昧
続・国際標準から外れた徳之島のTNR~徳之島のTNRを絶賛する東洋経済オンラインの無知蒙昧

「アメリカには、犬猫の生体販売を行っているペットショップはありません」という驚愕大嘘



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(Summary)
Puppy mill
"In the United States, puppy mills with small cages, with chicken wire floors, stacked in rows from floor to ceiling, and many dogs spend their entire lives within these tiny cages. Many of these dogs are sold on the internet or by pet retailers to buyers who are unaware of the dogs' background. "
Municipality is an exception that prohibits the sale of pet store of dogs and cats , in the United States.

 「アメリカ(合衆国全土ということですよね)では犬猫はペットショップでの販売が禁止されている」と言う、驚愕するような大嘘情報を拡散しているウェブサイトが日本では多数みつかります。現在アメリカでは、ごく一部の自治体ではペットショップ(小売)での犬猫の展示販売を禁じています。しかしアメリカ合衆国全体では、ごく例外です。なおそれらの条例などの多くでは、営利ブリーダーからペットショップが仕入れて展示販売することを禁じていますが、ブリーダーが店舗でショーケースでの展示販売をすることは禁じていません。このような調べればすぐバレる大嘘を平気で拡散する人が存在し、そのような大嘘情報が信じられている日本は、動物愛護分野の後進国です。


 私は、アメリカ合衆国におけるペットショップでの犬猫等の生体販売については、多くの記事を書いています。サマリー記述した根拠については、本ブログサイトの過去記事で既に示してあります。ブログ内検索でご確認ください。以下に、驚愕大嘘のウェブサイトの具体例をあげます。


アメリカのペットショップ(この情報の更新日時は不明です)。まさに狂人レベル。

アメリカでは犬猫はブリーダーから買うもので店頭では販売禁止です。
従ってペットショップには生体は魚、爬虫類、小動物が少ししかいません。
ペットショップのメインの商品はフードと用品ですね。


 次に、アメリカのペットショップにおける、犬の展示生体販売(ショーケース売)の具体例をあげます。


・アメリカ、バージニア州のペットショップ。2014年11月12日公開。




・アメリカのペットショップ。2011年8月23日公開。




・アメリカ、ニューヨークのペットショップ。2011年11月10日。




 参考のために、カナダ、オセアニアのペットショップも例示しておきます。いずれも犬、猫の展示生体販売を行っています。


・オーストラリア、シドニーのペットショップ 2012年8月31日公開。




・カナダ ペットストア 2015年4月11日。 




(追記)


 もはや狂人集団と化したNHK。2016-6-1NHKあさいちペット販売事情「買ったペットの病気」に対する私のコメント。


「 出演されていた獣医師が「海外ではペットショップで子犬を売らない 保護施設で入手する」と発言されていましたが 不正確な発言であると思います」。

残念ながら、この番組も見ることはできませんでした。
前回の番組は録画で見ました(インターネット上で公開されているもの)。
また上記のような大嘘をNHKは報じているのですか。
私は過去の番組では、100回以上、その国の法規や統計、政府HP」マスメディアの記事などを提示して誤りを指摘してきました。
それにもかかわらず、そのような嘘報道を繰り返すということは、意図的に日本に嘘プロパガンダを定着させているということです。
私企業ならばともかく、国民の負担で運営されているNHKにあってはならないことです。
それと前回番組でも、NHKはより巧妙になりました。
例えば「スイスではペットショップはほとんど見ませんでした」は、タレントの発言です。
NHKが「スイスではペットショップはない」と報じれば、放送法にも違反します。
指摘したところで、「NHKがそのように報じたのではない。ゲストのタレントがそのように発言しただけだ」と言われればおしまいです。
しかし一般視聴者は、「NHKそのように報じた(スイスにはペットショップはほぼ皆無である)、それは真実である」と著しく誤認します。
また「スイスではほとんどがブリーダーか保護施設で犬を入手する」ですが、具体的な統計数値を出していません。
2014年の、スイスでのティアハイムの犬の引受は2900頭です。
そして譲渡実績は全動物種で2030です。
対してスイスの犬の年間登録数は、4万7000台です。
つまり保護施設からの入手は、統計的に無視して良いほどすくない数字です。
日本の保健所の譲渡の方が比率は高いはずです。
それとブリーダーですが、スイスの犬の入手は、今ではほとんどが東欧からの激安子犬です。
東欧のブリーダーの激安子犬は、飼育環境が極めて悪く、ヨーロッパでは大変問題視されています。
しかしそのような事情を一切説明しないで「スイスの犬の入手はブリーダーと保護施設が全て」とパネルで説明すれば、日本の視聴者はレベルの高いスイスのブリーダーからの入手と著しく誤認します。

続きの番組でもそうでしょう。
NHKが直接報じなければ「ゲストとして呼んだ獣医師が発言した」と言われればおしまいです。
「海外ではペットショップで子犬を売らない 保護施設で入手する」ですが、国の法律でペットショップで販売することを禁じているのは、例えばサウジアラビアです。
理由は、「犬は不浄なために公共の場に晒してはならない」からです。
それとアメリカの一部の自治体が例外的に禁じているのみです。
連邦法では禁じていません。
ヨーロッパで禁じている国は皆無のはずです。



 本NHKのTVのあまりの嘘、捏造、誤りのひどさについては改めて記事にします。このようなマスメディアの報道を正すことばかりに追われて、新しい情報提供にも滞ります。下書きの記事は、常に20本はあります。
 なぜこれほどまでにNHKをはじめとするマスメディアは、狂ったように海外の動物愛護の嘘情報を報じるのか、その理由が私には理解できません。水面下には、利権や政治力が関係しているとしか考えられません。

ドイツでは犬は「モノ」ではない。だから強制的に殺処分される



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(Zusammenfassung)
Gefährliche Hunde muss eingeschläfert werden, in Deutschland.
(Rechtsgrundlage )
Verwaltungsvorschriften zum Landeshundegesetz (VV LHundG NRW)
”§ 12 Abs. 3 ermächtigt die zuständige Behörde, die Einschläferung eines Hundes anzuordnen, der zur Abwehr gegenwärtiger Gefahren für Leben oder Gesundheit sichergestellt wurde.”(Es gibt ein ähnliches Hundegesetz in allen Staaten.)
Bürgerliches Gesetzbuch (BGB)
"Tiere sind keine Sachen ."


 記事、
日本の犬は「モノ」である。だから殺処分できない  
続・日本の犬は「モノ」である。だから殺処分できない
の続きです。日本が咬傷犬の処分に対して明確に法令での規定を行っていないのに対して、ドイツをはじめとする先進国では、咬傷犬の(殺)処分の規定を法令により定めています。「犬の殺処分を定めた特別法においては、飼い主の犬に対する所有権を制限すること」です。「犬はモノ=財物、ではない。だから行政が強制的に殺処分することができる」のです。


 ドイツを始めとした欧米などの先進国では、特定の犬種の飼育を禁止しています。主に闘犬用の品種で、ピット・ブルテリアなどが代表的です。例外的に飼い主の能力が高い、犬に攻撃性がない、厳しい飼育条件などの条件を満たさなければ、犬が押収されて殺処分されます(デンマークは例外なく殺処分一択です)。その犬が法律に定める品種、もしくはその疑いがあるというだけで、咬傷事故を起こしていなくても、飼育許可を受けていなければ押収されて殺処分されます。また咬傷事故を起こした犬は、行政により押収されて殺処分されます。
 ドイツでは、咬傷事故を起こした犬を押収されて強制的に殺処分された犬の飼い主が行政に対して殺処分に反対し、犬の返還を求める行政訴訟を提起しました。判決は最高裁まで争われましたが、原告(犬の飼い主)の完全敗訴でした。ドイツでは、民法90条aにおいて「動物は特別法の定めがある場合はモノ(=財物。私的所有権が及ぶもの)ではない」との定めがあるからです。またドイツの各州では、それぞれ特別法(州法)で禁止犬種を行政が押収して強制的に殺処分する権限を定めているからです。以下に、判例の要旨を引用します。


Anwalt - Tierrecht - Rechtsanwalt für Tierrecht - Tierrecht Urteile
gefährlicher Hund Urteile /

Einschläfern eines gefährlichen Hundes
Ein von der Behörde sichergestellter, durch stark gravierende Beißvorfälle aufgefallener Hund darf eingeschläfert werden, wenn er weder an seinen bisherigen Halter zurückgegeben werden kann noch an einen neuen Halter vermittelbar ist.
Eine Rückgabe an den Hundehalter scheidet insbesondere dann aus, wenn dieser Hundehalter trotz gravierender Beißvorfälle den behördlichen Auflagen zur Hundehaltung missachtet und sich dadurch als unzuverlässig gezeigt hat.
Oberverwaltungsgericht Münster Az.: 5 B 833/00

弁護士のサイトー動物の権利ー動物の権利のための弁護士ー動物の権利に関する判例
危険な犬に対する判決

危険な犬の安楽死
非常に深刻な咬傷事故が発生した場合においては、その犬は前の所有者に返還すること、または新たな飼い主に譲渡することのいずれも行うことなく、その犬を行政が押収し、犬を強制的に安楽死させても良い。
これらの犬の飼い主が深刻な咬傷事故にもかかわらず、犬を所有するための規制要件を無視し、それゆえに犬の飼い主が信頼できないと示された場合は、その後に犬を飼い主のもとに返還することは却下される。
行政最高裁判所 事件番号:5 B833/00



 こちらの弁護士のサイトでは、判決の要旨のみの記述であり、判決文全文は私は確認していません。しかし咬傷事故を起こした犬の返還を求める飼い主が行政訴訟を提起し、その請求を却下した根拠は、当然ながら、ドイツ民法90条aの、「動物はモノ(=財物。私有財産権が及ぶもの)」(Tiere sind keine Sachen .Bürgerliches Gesetzbuch (BGB))ではない」と、特別法である州の「犬法」の規定、すなわち、「行政当局は、禁止犬種、咬傷事故を起こした犬、危険と思われる犬などを押収して殺処分して良い」との規定を援用したものと思われます。 
 ドイツ法においては、民法90条aの規定、「動物はモノ(=財物。私有財産権が及ぶもの)」(Tiere sind keine Sachen .Bürgerliches Gesetzbuch (BGB))ではない」と、特別法「犬法」により、犬の飼い主の犬に対する所有権を制限することにより、行政が犬を押収して強制的に殺処分することを可能としています。また司法もそれを認容しています。つまりドイツにおいては、「犬はモノではない。だから殺処分される」のです。

 なお、「ドイツでは動物はモノではない」は、極めて日本では曲解されています。「動物はモノではない」=「動物は特別法の規定があればモノに満たない存在でもある」。
 この解釈は、ノルトライン=ヴェストファーレン州の警察法の適用ガイドラインにも示されています。警察法では、犬などの動物を警察官が公共の安全確保のために射殺することを職務権限として定めています。警察法ガイドラインでは、警察官が正当な職務で犬などを射殺した場合は、「民法90条aで犬などの動物はモノ(Sachen =法学上「財物」という意味)ではないと定めている」との記述がります。つまり警察官が職務で犬を射殺した場合は、警察は犬の飼い主に対して民事上の損害賠償責任を負わないということです。その点については、私は過去に記事にしています。

「ドイツでは動物は物ではないと法律で定めている」の悶絶大嘘解釈ー1
「ドイツでは動物は物ではないと法律で定めている」の悶絶大嘘解釈ー2
「ドイツでは動物は物ではないと法律で定めている」の悶絶大嘘解釈ー3


(動画)

Umfrage: Ausfällig gewordene Hunde einschläfern ?
Saalfeld, 22.07.2011
Vor kurzem wurden in einer Plattenbausiedlung der Stadt ein fünfjähriger Junge und seine Mutter von einem Hund angegriffen und schwer verletzt.
Wir fragten die Saalfelder, ob gefährliche Hunde eingeschläfert werden sollten.

調査:危険な犬は安楽死させるべきですか?
ザールフェルト 2011年7月22日
5歳の男の子とその母親は最近、住宅地内で犬に襲われ重傷を負いました。
取材班は、危険な犬を安楽死させるべきかどうかをザールフェルトの住民に尋ねました。


プロフィール

さんかくたまご

Author:さんかくたまご
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1959年生。
大阪府出身、東京育ち(中学は世田谷区立東深沢中学校、高校は東京都立戸山高校です)。
現在は、兵庫県西宮市在住です。
一人暮らしです。

趣味はクルマをコロガスこと(現在のクルマは4代目のメルセデスベンツです。ドイツ車では5代目)、庭での果樹栽培、家の手入れ掃除です。
20歳代前半から商品先物、株式投資をはじめ、30歳で数億円の純資産を得るが、その後空売りの深追いで多くを失う。
平成12年ごろから不動産投資を行い成功、現在50数戸を無借金で所有。
不動産投資では、誰も見向きもしなかったキズモノ、競売物件などをリノベーションする手法です。

なお、SNS、掲示板、QandAサイトなどでは、多数の本ブログ管理人の私(HN さんかくたまご)(武田めぐみ)のなりすまし、もしくはそれと著しく誤認させるサイトが存在します。
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よろしくお願いします。

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