猫の島「青島」は、将来の日本の縮図なのか?


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(Domestic/inländisch)
瀬戸内海に浮かぶ、愛媛県の孤島「青島」。この島では野良猫が増殖し、現在は島民16名に対して野良猫は120匹が生息しています。青島には観光客が押し寄せて餌を与えるために、増えすぎたのです。このような「猫島」は、日本にはいくつかあります。青島では増えすぎた猫の管理を「地域ネコ」として始めようとしていますが、ここまで増えた猫の管理は困難を極めています。私は、青島が将来の日本の縮図とならないことを祈らざるを得ません。
この青島の猫ですが、フジテレビがドキュメンタリー番組を放映しています。フジテレビの番組HPから引用します。*1、『ネコの楽園と呼ばれて・・・おいらの島に観光客がやってきた』。2015年11月13日フジテレビ放映。
人口わずか16人の島に100匹を超えるネコが暮らす青島。
過疎と高齢化が急速に進む青島。
青島は“ネコの楽園”と呼ばれるようになり、大勢の観光客が訪れるようになった。
観光客に対応するため、島のルールを設け環境づくりも行った。
島民の平均年齢は72歳。
“ネコの楽園”としてにぎわいをみせる一方で、島の活力は急速に失われていた。
そこに新たな問題が持ち上がる。
観光客が与えるエサで栄養状態がよくなり、ネコが増え過ぎているのではないかという懸念。
行政は島民にネコの管理を依頼する。
「青島猫を見守る会」を発足させた。
野良ネコではなく、「地域ネコ」として、エサの量の調整や健康状態などを管理していくことになった。
活動の一環として、ネコの避妊も始めた。
「地域ネコ」という選択。
*1、こちらで番組の録画全般を見ることができます。「ネコの楽園と呼ばれて…おいらの島に観光客がやって来た」。
後ほどの記事でソースを挙げますが、青島の猫の不妊去勢手術実施数は2015年3月時点でわずか10匹です。青島の猫の生息数が120匹ということを考えれば、母数120に対しての10、すなわち不妊去勢率はわずか8.3%です。TNRにより繁殖抑制効果を得るには、最低でも生息総数の80%以上(これでもかなり甘い数値だと思いますが)を一時期に行う必要があります。従って青島の不妊去勢は、野良猫の繁殖抑制効果を求めるのであれば、まったく無意味です。
かつて北海道の天売島では、野良猫の生息総数200匹に対して5年間で200例の不妊去勢手術を実施しました。しかし10年後は、野良猫は1、5倍の300匹にまで生息数を増やしたのです。
それと餌やりのルールが有名無実化していることです。行政は、基本的には島外から訪れた観光客に対しては餌やりを禁じました。島内の「青島猫を見守る会」の活動メンバーが餌の量や時間場所などを決めて管理して行う給餌のみを認めています。しかし観光客らは、そのようなルールを無視して、猫に給餌をしているのが現実です。後ほどの記事で書きますが、定期的に訪れて、大量に給餌を行ってる人もいます。
こちらの記事では、「行政は島外から訪れた人に対しては給餌を禁じているが「空気を読んでやればいい」と公言しているサイトもあります。【猫島に行く人必見】愛媛県の青島に行く際に絶対に準備&注意しておきたいこと7つ / 持ち物リストもあり。2014年5月30日。
(画像)
青島では、島外の観光客に対しては餌やりを禁じています。しかしなし崩し的にルールは破られて、無節操、無分別、無法状態の餌やりが横行しています。

青島では、島内の猫を餌やりのルールを決めて、また不妊去勢手術により繁殖制限を行う、地域ネコ」としています。しかし「なし崩し的に」地域猫のルールは破られて、無節操餌やりが行われています。また先に書いたとおり、不妊去勢手術の実施率があまりにも低いので繁殖抑制効果は無いに等しくその結果、繁殖の極大化となっています。
そして増えすぎた猫は、島民の生活環境を悪化させています。さらに(「続き」の記事で書きますが)島内の住民は全てが猫に対して好意を持っているわけではなく、猫そのものを嫌っている、迷惑に感じている住民もいるのです。また猫の過剰繁殖は、猫の多産多死化を招きます。生存競争の激化から、喧嘩による怪我や病死衰弱死の増加もあるでしょう。それが果たして動物愛護に適うのでしょうか。
私は、日本でいくつかある青島のような「猫島」が、将来の日本の縮図となる事を懸念しています。日本では、地域猫を推進すべきという動物愛護(誤)活動家らの動きが活発です。政治家や行政も巻き込んでいます。しかし日本で制度化された地域猫であっても、青島とさほど変わりはありません。
つまり、①不妊去勢実施率があまりにも低いので、繁殖抑制効果は全くない、②餌やりのルールを作ってもなし崩し的に破られて無節操餌やり状態となり、過剰繁殖を招く、③猫による環境破壊により、猫に悪意を持つ人が出現する、です。それは人にも猫にも不幸です。それと高齢化と人口減少も。
(動画)
青島での猫の餌やり。2013年10月28日。観光客の嬌声が聞こえます。このような状態(餌やり無法状態、健康管理なし、繁殖の極大化~毎年子猫が大量に生まれています)が「地域猫」で望ましいと絶賛する声がインターネット上に溢れています。また訪れた観光客は「きゃーっ!癒されるう!」と好意的な評価をしています。無責任に、その場限りで猫に関わりたいという現れです。
地域猫推進派は、日本全土がこのような状態になることを望み、それを理想としているのです。まさに動物虐待、生態系破壊、環境破壊、公衆衛生テロリズムです。青島は、日本が動物愛護後進国である証明です。
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