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なるほど日本は動物愛護後進国だ~・感情的で・科学的知見に欠ける活動家ー2





 記事、なるほど日本は動物愛護後進国だ~・感情的で・科学的知見に欠ける活動家ー1の続きです。日本の動物愛護は犬猫、特に野良猫の保護に偏っているという特異性があります。愛(誤)活動家たちは、自分のお気に入りの特定の種である「猫」の保護しか眼中になく、その活動が自然の生態系に悪影響を与えることを省みません。


 私は動物愛護とは、広く野生動物から、家畜愛玩動物など人が飼育している動物を全て含めた動物を対象とした概念であると思います。日本の動物愛護は、犬猫に代表される愛玩動物に偏っていることは、しばしば指摘されています。お気に入りの愛玩動物の種、特に猫(イエネコ)、その中でも野良猫保護にその特徴が顕著に表れています。
 野良猫に対する愛護(誤)活動は、日本ではいわゆる地域猫一択です。しかし地域猫は自然の生態系に悪影響を及ぼすことは、アメリカ、ドイツなどの多くの先進国の研究結果により定説となっています。対して日本では、動物愛護活動を自称している団体個人を始め、環境省などの公的機関までが、地域猫の生態系への悪影響に対して言及するのはまれです。

 U.S. Fish and Wildlife Service ( アメリカ連邦政府漁業狩猟サービス庁)HPから引用します。Cats Gone Wild!「猫は野生に戻ります!」


Domestic cats have the ability to live in almost any environment and are prevalent around the world.
Cats prey upon small animals.
Some of the small animals that cats prey upon are rare and in danger of extinction.
Many are federally protected, endangered or threatened birds that add much to the biodiversity of our planet.
Neutering cats does not take away their instinct to kill.
Therefore, even if TNR were to have success by controlling feral cat populations, it would have no immediate effect on the problem of our nation’s wildlife being killed(There was no “success” story).
Threatened by habitat destruction, invasive species and disease, nearly all native Hawaiian bird species are in danger of extinction if urgent conservation measures are not implemented immediately.

猫は、ほとんどのどんな環境でも生存できる能力があって、世界中に生息域を広げています。
猫は、小動物を捕食します。
猫が略奪する小動物の数種類は稀少で、絶滅の危険にさらされています。
多くは、地球の生物多様性に重要な貢献をしている、危険にさらされ、生存が脅かされているアメリカ連邦政府によって保護されている鳥です。
猫を去勢したとしても、猫の小動物を捕食するという本能を除去できません。
したがって、仮にTNRが野良猫の個体数を制御することに成功したとしても、野良猫に捕食殺されていく我が国の野生生物の問題に関しては、直ぐには効果がありません(しかしTNRの成功例はただの一つもないのです)。
例えば我が国ハワイでは、ほとんど全ての鳥種が生息地の破壊、侵入する種(イエネコ)と病気によって脅かされていて、即時に緊急の保護案が実行されなければ、絶滅の危険にさらされ続けます。
(註 なおアメリカでTNRという場合は、TNR+Vaccine,feeding Feral cat colony Managementを指します。つまり給餌は、野良猫が野生動物を捕食することを防止できないということです。給餌により野良猫数が増えれば、比例して野生動物への被害は拡大します)。



 その他にも、ドイツ連邦政府がドイツロストック大学に委託して行った野良猫による生態系への悪影響調査研究(2008年)においても、「野良猫は、1年間に最大1,000個体の小動物を捕食している可能性がある。生態系への悪影響は甚大である」とされています。多くの民間研究でも同様の結論が導かれています。
 一方日本ではTNR(以下、地域猫と記述します)、による生態系への悪影響を指摘する方はまれです。むしろ地域猫が生態系保護になるという、学術的見地から真っ向から反する主張をしている愛誤活動家が多いです。以下に例示します。


北海道羽幌町の「天売島ネコ飼養条例」の第18条を削除するよう要望してください

そしてまた何よりも海鳥を守る為に、この第18条は削除しなければなりません。
もしこの18条により今まで野良猫にエサをあげていた人がエサをやらなくなったら野良猫は今まで以上に海鳥を捕食しますし、人知れず子猫を産みますし、今まで以上に犠牲になる海鳥が増えるのは間違いありません。


鹿児島県奄美市のエサやり禁止条例に意見を! (17)

新聞記事によりますとアマミノクロウサギは野生化した猫に捕食されているそうです。
もし誰も野良猫にエサをあげなくなったら何十、何百という野良猫がエサを求めてさ迷い、間違いなくアマミノクロウサギも狙われます。


 このような「野生動物を守るために、野生動物生息地にいる野良猫(等の捕食外来生物)に給餌すべきだ」という学識経験者がいますか。一つでも例示していただきたいです。この主張をしている方は、野良猫への餌やりを正当化するためにボケたふりをしているのでしょうか。それとも天然ボケなのでしょうか。
 いずれにしても日本の野良猫偏重、野良猫に餌をやりたいという衝動だけに囚われた、無知、科学的見地ゼロの動物愛護(誤)の特殊性をよく表しています(続く)。
 


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動物愛護団体が鬱陶しいです。以前トラブルになったことを未だにねちねちと言って...ー1





 「動物愛護団体が鬱陶しいです。以前トラブルになったことを未だにねちねちと言って...」とは、yahoo!知恵袋の質問です。この中で述べられていることは、日本の動物愛護団体の問題に関して大変示唆に富みますのでご紹介します。


 yahoo!知恵袋「動物愛護団体が鬱陶しいです。以前トラブルになったことを未だにねちねちと言って...」から引用します。ぜひ全文をお読みください。2011年1月。


Question

ドイツにはペットショップはない、殺処分していないとか、イギリス云々しつこいにもほどがあります。
ドイツ云々のは、間違いなく愛護団体が、間違っている知識だと思います。
ドイツの友人宅に、二ヶ月ほど遊びに行ったとき、普通にペットショップありました。
生体販売していました。
殺処分してましたね。
安楽死という名前ですが。
ちょっとおかしな犬、猫はどんどん処分ですよ。
飼育していて、無理と思われた動物は施設か安楽死です。施設でも無理と思われたら、処分されます。
ヨーロッパは動物先進国云々、そんなの主観ではないでしょうかね。
ヨーロッパには、ヨーロッパの価値観があり、日本には日本の価値観がある。
価値観が違えば、動物愛護のあり方も違うでしょう。


Answer

イギリスでは、社会不適合を認められた犬は安楽死させられています。
ドイツやイギリスの、いわゆる動物愛護先進国では、動物を管理する事に迷いがありません。
日本の「無差別に死を否定する」動物愛護とは根本的に違っている。
日本では出版されている書籍に関してさえ、ドイツやイギリスの殺処分ゼロの詳細な事情は書かれていません。
意図的に伏せていることが最近では理解できるようになりました。
欧米の動物愛護を見習うのであれば、徹底した命の管理を見習わなくてはならないのだと感じています。
愛護団体では、「欧米では殺処分を行いません」と講演会で堂々と宣言しています。
真実を隠すことがいいこととは思えません。
欧米には日本より処分数の多い国はいくらでもあります。
人の生活自体が何かの犠牲の上に成り立っていることが分かっていれば、一方向から処分や実験を反対する事は正しい愛護とは思えません。
結局はバランスが一番大切だと思います。
いいところだけを抜粋して伝えるのではなく、愛護団体も「安楽死」を含む保護の実態をしっかり伝え、考える材料を提供することが大切です。
間違った欧米理論を展開すべきではありません。



 質問者の方も回答者の方も、全く正論を述べられていると思います。また質問者、回答者双方の方が述べられている欧(といっても、旧西側先進国のドイツ、イギリスあたりを指すのでしょう)米の動物愛護事情は、真実に近いと思います。
 私は全く同意します。しかし例えばドイツにおける、野良猫犬(とみなされるものも含む)の苛烈な狩猟駆除については一言も触れられていません。アメリカにおいても野良猫犬の駆除は合法的であり、銃などにより普通に行われています(条例等で例外的に規制している自治体はあります。対してアメリカでは、警察官が直接市中で銃などにより、犬猫の殺処分を行うことを認めている条例も多数あります)なぜならば、ドイツ連邦法でもアメリカ連邦法でも、日本の動物愛護管理法に相当する法律では、保護の対象は「人に飼育されている動物」のみだからです。
 ドイツでも、例えばミュンヘン近郊などの都市化が進んだ地域では、猫犬の狩猟駆除に触れることは無いでしょう。ですから、このyahoo!知恵袋の記事で紹介されている以上に「動物愛護先進国欧米」では、事実上の犬猫の殺処分が広くかつ多く行われているということです。

 日本の愛誤団体が喧伝している誤った、または意図的に捏造したプロパガンダの「動物愛護先進国」欧米の事情は、概ね以下のとおりです。
1、動物愛護先進国欧米では犬猫の殺処分はしない。
2、公費で不要犬猫の終生飼育を行う。
3、動物愛護先進国欧米では法律で店頭でのペット生体販売が禁じられているので、生体店頭販売がない。

etc...

 私は今までの記事で1、2、3が大嘘であることを何度も述べてきました。しかしyahoo!知恵袋の本記事で指摘されている、私的なペットの安楽死につては、十分に取り上げたとは言えません。私的なペットの安楽死、つまり飼い主が獣医師に依頼して行うものは、公的な統計には現れません。しかしドイツやイギリスでは、日本よりはるかにペットの飼い主が安楽死を行うことが一般的で、広く行われています。
 またドイツティアハイム(ドイツの動物保護施設)においても安楽死は一般的に行われています。大変歴史のある、ドイツベルリンのティアハイムにおいても、一定数の安楽死処分があります。安楽死統計もあります。ドイツでは、獣医師が行う、麻酔薬を用いたペットの安楽死処分の法的規制はありません。次回以降は、これらについてご紹介しようと思います(続く)。


(追記)

 ドイツには、犬猫も店頭で生体販売するペットショップがあります。2004年にデュイスブルグで開業した、犬猫も含めて店頭生体販売を行うギネスブック認定の世界最大のペットショップ、Zoo Zajacがあります。施設の面積は9,000㎡!
 ドイツでは、ペットの店頭生体販売を規制する法律はありません。民間のペットショップ業界団体の、犬と猫の一部に限り、店頭生体販売を自粛する自主規制はあります。しかし業界団体に未加入のペットショップや、業界団体に加入しているペットショップでも、犬猫の店頭生体販売を行っているところは、Zoo Zajac開業以前からありました。日本よりは、犬猫の店頭生体販売を行っているところは少ないですが。

 以下の動画は、ペットショップZoo Zajacの大盛況ぶりと、犬猫生体店頭販売に反対する愛護団体の様子を報じるドイツのテレビニュースです。Bund deutscher Tierfreunde e.V. bei Zoo Zajac

びっくり!世界の猫事情~ドイツ人は猫の毛皮がお好き?





 EUでは、現在犬猫の毛皮と肉の貿易が禁止されています。しかしドイツでは猫の毛皮がリウマチや神経痛に効くとの根強い信仰があります。その他にも謝肉祭で猫嫌いの一派が用いる仮装用などで猫の毛皮が用いられます。中国で生産された猫の毛皮の多くがドイツに密輸されているという、動物愛護団体の調査報告があります。


 以下は、ドイツの動物愛護団体が作成した動画レポートです。Wenn Haustiere verschwinden - Teil2.avi「ペットが消えるとき vol.2」。

・冒頭~5分25秒
中国での、犬猫毛皮生産現場の録画。
明らかにドイツ輸出向けに加工した、猫毛皮毛布も制作されています。

・5分25秒~6分15分
PETA広告塔のポールマッカートニー氏が証言。
この方も、今や愛誤JJI。

・6分15秒~7分4秒
EUでは、犬猫の毛皮貿易は禁止されています。

・7分4秒~7分25秒
ドイツでの、飼い猫行方不明のポスター。
ドイツ国内の飼い猫が行方不明になるのは毛皮目的の猫獲り業者の仕業でしょうか。

・7分25秒~
ドイツ国内での、Fasnachtszünften oder von Katzenhassern「謝肉祭での猫嫌いの一派」。
謝肉祭で、猫の毛皮やはく製を身につけて、仮装しています。



 EUでは、犬猫の毛皮と肉は貿易が禁止されています。しかし、ドイツでは先に述べた通り、猫の毛皮がリウマチや神経痛に効くという根強い信仰があり、今でも民間療法としての需要は多いのです。特に高齢者は、未だに猫毛皮の治療効果を信じている人が多いようです。猫の毛皮を毛布に加工したものは、かつてはドラッグストアなどで一般に売られていました。またガウンやベストなどの防寒着として加工したものも、治療効果があると信じられています。
 私は、このような記事も書いています。びっくり!世界の猫事情~ドイツでの猫毛皮によるリウマチ治療

 またドイツでは、Fasnachtszünften oder von Katzenhassern「謝肉祭での猫嫌いの一派」と言われる人たちが存在します。彼らは謝肉祭で猫の毛皮やはく製をまとい、仮装する風習が古くからあります。かつては、祭りの行事で猫を殺害していました。
 それらの行事にも、猫の毛皮の需要があることを、上記の動画では指摘しています。

 EUでの貿易禁止後は、猫の毛皮製品は大変高価になりました。中国からの輸入では、ウサギの毛皮と偽って通関されることがあります。最近では、DNA鑑定での摘発を行うこともあります。ですから中国からドイツへの猫毛皮密輸は減りつつあります。
 そのためにリンクの動画レポートでは、中国からの猫の毛皮の輸入が減少した分を補うためにの、ドイツ国内で猫獲り業者が存在している可能性を指摘しています。

 この動画レポートは、動物愛護団体が制作したもので、多少の誇張や偏向はあるかもしれません。しかし猫の毛皮の需要は、多分日本よりドイツの方が文化的歴史的背景もあり旺盛でしょう。「プロの猫獲り業者」は、むしろ日本よりドイツに存在する可能性の方が高いかもしれません。
 なお先に述べたとおりドイツ国内では、野生化した猫の毛皮の自家消費に対しての規制はありません。ドイツでは、飼い主のない犬猫(とみなされるものも含む)は狩猟対象です。民家から300mを離れれば、「飼い主がない」とみなされ狩猟は合法であり、そのような猫を原料とした毛皮は合法です。ドイツでこのような法律があるにもかかわらず、猫の放し飼いを続けるドイツの猫飼育者が理解できません。

 ところでEUは、2008年に犬猫の毛皮貿易を禁じたのですが、それ以前に、アメリカでも犬猫の毛皮貿易を禁止しています。しかしアメリカでもEU諸国でも、殺処分された犬猫の死体をペットフード等の工業原料にすることは規制はなく、当たり前に行われています。
 犬猫の毛皮はダメで、犬猫をペットフードの原料とすることはOKと言うのは理解できません。また犬猫以外の、ミンクやキツネなどの毛皮は合法で、犬猫はダメなのか理解に苦しみます。「動物愛護」というものは、いい加減だということです。

日本の狂犬病政策は誤りー4





 記事、日本の狂犬病政策は誤りー1日本の狂犬病政策は誤りー2日本の狂犬病政策は誤りー3のまとめです。アメリカ連邦政府、野生動物狩猟サービス庁をはじめとするアメリカ連邦政府の複数の公的機関は、猫TNRを明確に否定しています。狂犬病を含めた、感染症の拡大要因にもなるからです。


 アメリカ連邦政府、野生生物狩猟サービス庁が2011年に、野良猫のTNR完全に否定していから、アメリカの自治体での猫飼育への規制強化のための条例改正や、新たな条例制定が相次いでいます。アメリカ連邦政府、野生生物狩猟サービス庁がTNRを否定した根拠は、「成功例が一つもない」にもかかわらず、「生態系への悪影響が甚大」であり、狂犬病などの「感染症のリスクを拡大させる」ことです。以下に引用します。

U.S. Fish and Wildlife Service Home Page
アメリカ連邦政府漁業狩猟サービス庁HPから引用。2009年。Cats Gone Wild!「猫は野生に戻ります!」


However, after many years of these programs and subsequent studies to determine their success, most cat populations stayed the same, increased or decreased only slightly.
There was no “success” story.
Therefore, even if TNR were to have success by controlling feral cat populations, it would have no immediate effect on the problem of our nation’s wildlife being killed.
Be aware that stray and feral cats pose some health and safety risks to both humans and wildlife.
Diseases Humans and Wildlife Can Get from Cats:
Diseases that can be transmitted from cats to humans.
Rabies
Avian flu (H5N1)
Diseases that can be transmitted from cats to other cats and wildlife
Feline leukemia virus
Feline immunodeficiency virus
Cat fleas, urine and feces can transmit bacterial diseases between animals and humans such as: Bartonella, Ricksettia, Coxiella, Campylobacter, Leptospira, Yersinia pestis, and Toxoplasmosis.

TNRプログラムの実行と多くの研究が、TNR信奉者が成功したと判定するするために、長期間続けられました。
しかしほとんどのTNRを実行した猫の一群は、個体数が同じままが僅かに増減しただけでした。
TNRの成功例は、ただの一つもありませんでした。
TNRは、野良猫の個体数を制御することが仮に成功したとしても、それが私たちの国の、野生動物が殺されているという問題に、直ちに効果を得ることはあり得ません。
自由に徘徊している猫や野良猫は、人間と野生動物のいずれにも、健康上の危険をもたらすことに注意しなければなりません。
人間と野生生物は、猫から以下の感染症をうつされる可能性があります。
人が猫からうつされる可能性がある感染症。
狂犬病
鳥インフルエンザ(H5n1)
猫から他の猫と野生生物に感染する可能性がある感染症。
猫白血病ウイルス
猫免疫不全ウイルス
他にも例えば、猫ノミや猫の尿と糞便は、動物と人間の間に以下の細菌性の感染症をうつす可能性があります。
バルトネラ属、カンピロバクター属、レプトスピラ菌、ペスト菌、トキソプラズマ症。



 その他、Centers for Disease Control and Prevention USA(アメリカ連邦政府疾病予防管理センター)でも、自由に徘徊する野良猫や、放し飼い猫の狂犬病リスクを指摘しています。The Burden of Rabies
 そのリスクを排除するために同機関は、「猫にワクチン接種させる」「猫は室内で飼うべき」「野生化した動物(野良猫など)に給餌をするべきではない」ことを求めています。
 TNR(以下、日本の事情を論じますので「地域猫」と記述します)は、それら全てに反する猫の飼育方法です。地域猫は一種の放し飼いであり、管理のゆるい無認可地域猫は、いわば野良猫への給餌に等しいですし、認可無認可問わずワクチン接種まで行っているところはまれです。

 幸い現在日本は狂犬病清浄国であり、昭和32年(国内最後の感染例は「猫」です)以降は国内ので発生はありません。しかし散発的に、狂犬病に感染した輸入ペットが発見されており、日本が再び狂犬病が流行する確率はゼロとは言えません。
 もし再び日本に狂犬病が入ってきたら、最も狂犬病感染拡大の要因となるのは野良猫と放し飼い猫です。日本では先行した国では既に否定されているTNR(地域猫)を新たに制度化する自治体もあり、諸外国と比べて野良猫の餌やりに寛容です。また、管理されていない愛護動物(事実上は猫だけ)までも、動物愛護管理法で保護の対象とするという特殊性があります。

 犬は、狂犬病予防法等により、過剰なほどの管理が法で強制されています。狂犬病清浄国では、犬に対しても狂犬病ワクチン接種を免除している国もあります。
 日本は犬に関しては、管理飼育が先進諸外国と比較しても進んでいます。対して犬より狂犬病拡大リスクがはるかに高くなっている猫に対しては、全く無防備です。犬の管理飼育が進んだ先進国では、むしろ猫の方が狂犬病拡大リスクが高く、近年では猫飼育に対する規制強化を進めています。日本の地域猫の推進や、国や自治体の野良猫餌やりに対する寛容さは、狂犬病政策という見地からも誤りです。

日本の狂犬病政策は誤りー3





 記事、日本の狂犬病政策は誤りー2の続きです。今回は、アメリカでの猫飼育の厳しさについて書きます。アメリカではほとんどの自治体では、猫の飼育登録、ワクチン接種、野良猫への餌やりの禁止(野良猫に一定期間餌やりすれば飼い主責任が生じ、登録義やワクチン接種義務が生じます。それを怠ると刑事罰が科されます)などの猫飼育規制を条例で定めています。


 猫愛誤がよく主張している「欧米動物愛護先進国では、野良猫コントロールはTNRがスタンダード。野良猫に餌をやることに関しては寛容だ。野良猫に餌をやるぐらいでガタガタ言う日本は、動物愛護後進国だ」は大嘘です。日本ほど野良猫の餌やりが許されて、放し飼いが野放しなど猫の不適正飼育に寛容な先進国はまれでしょう。今回はアメリカの事情をご紹介しますが、猫に対しての厳しい飼育規制条例をもつ自治体がほとんどです。
 ほとんどの自治体で、猫の登録、狂犬病などのワクチン接種、事実上の野良猫への給餌禁止を条例で定めています。その罰則は日本では考えられないほど厳しいもので、高額な罰金や懲役刑が科されます。実際に逮捕有罪となるケースも珍しくありません。それは狂犬病予防という意味もあるからです。

 アメリカでの、猫飼育規制の厳しさについては、私は過去にいくつか記事にしています。

野良猫への餌やりは90日間の懲役か1,000.00ドルの罰金、もしくはその併科
米国では、無許可猫ボラ活動は懲役刑になりますぞ!ー1
71歳の女性が無許可TNRで刑務所行き~アメリカ サウスカロライナ州

 アメリカ連邦政府の、狂犬病に対する見解を以下にしまします。Centers for Disease Control and Prevention USA「疾病管理予防センター USA」のHPから引用。The Burden of Rabies「狂犬病の負担」(犬の狂犬病感染数は、ウィキペディアと異なります。しかし年間狂犬病感染個体数は、猫が犬より大幅に多いことには変わりありません)。


Rabies in Cats on the Rise
While dogs have historically been associated with rabies transmission to humans, cats are more likely to be reported rabid in the U.S. Cats are often in close contact with both humans and wild animals, including those that primarily transmit rabies. This creates a situation in which rabies may be more easilytransmitted from to humans from cats.
In 2009, rabies cases among cats increased for the second consecutive year.
One of the best ways to protect yourself and your family from rabies is to vaccinate your pets and avoid contact with wild animals.
Maintain control of your pets by keeping cats indoors.
Do not feed or water your pets outside.

These items may attract wild or stray animals.

猫の狂犬病は増加しています。
犬は歴史的に、ヒトへの狂犬病感染に関連してきましたが、アメリカでは猫がより多くの狂犬病感染が報告される可能性が高いです。
猫は、主な狂犬病感染源となることと同時に、ヒトおよび野生動物の両方に密着していることが多いからです。
このことは、狂犬病がより容易に、ネコからヒトへと感染する状況を作り出しています。
2009年には、猫において、狂犬病感染例が2年連続で増加しました。
狂犬病からあなた自身とあなたの家族を守るための最もよい方法の一つは、あなたのペットに予防接種を受けさせ、ペットと野生動物との接触を避けることです。
猫を室内で飼育することにより、管理飼育を保つこと。
ペットに、屋外で水や餌を与えないでください。

そのような行為は、、野生動物や徘徊している動物を引き付ける可能性があるからです。



 アメリカ連邦政府の狂犬病に対する見解では、・特に猫が感染数が増えていること、・猫は(放し飼いされることが多いため)ヒトと野生動物の両方に接触する機会が多いこと、・したがって猫はより、狂犬病感染源としての危険性が高い、という事が述べられています。さらに対策としては、・猫に対する予防接種、・猫の室内飼いなどの適正飼育、管理飼育の徹底、・屋外での給餌の禁止、が述べられています。
 アメリカでの猫飼育記性の厳しさは、これらの連邦政府の見解に基づくものでしょう。狂犬病の統計や、猫の現状の飼育状況(アメリカでも未だに放し飼いなどの不適正飼育は多い)からすれば、全く妥当な判断です。

 ひるがえって日本では、野良猫数抑制効果のない地域猫を新たに制度化する自治体があり、世界的な潮流である猫の管理飼育(登録、ワクチン、室内飼い義務、野良猫への給餌禁止。アメリカ以外でもドイツ、ベルギーなどヨーロッパでも猫の管理飼育化と法制化、厳罰化が流れです)から逆行しています。今のところ日本は狂犬病清浄国で、散発的に輸入ペットや海外感染者の発生はするものの、感染拡大には至っていません。
 しかし一度狂犬病が今の日本で再発すれば、最も危険なのは野良猫、放し飼い猫です。行政担当者は、ぜひ現状にそぐわない狂犬病政策を見直していただきたいです。欧米先進国に倣い、猫の適正飼育化を進めることは、狂犬病対策でもあるのです。地域猫は一種の猫の放し飼いであり、不適正飼育そのものです。なお猫愛誤は、行政にも「野良猫のコントロールは動物愛護先進国欧米ではTNRがスタンダード。野良猫餌やりに寛容で殺処分はしない」と行政にもねじ込んでいると思いますが、正反対の大嘘です。

びっくり!世界の猫事情~ドイツ猫毛皮狂騒曲





 私は既に何度かドイツ文化圏では、猫の毛皮がリウマチなどの治療効果があるという根強い信仰があることを紹介しました。2008年末から、EU域内での猫犬毛皮の貿易が禁止されました。しかしその後も、病気に悩む高齢者に猫毛皮毛布が法外な値段で売られたり、安価なウサギの毛皮を猫毛皮と偽って売られたりしています。


 ドイツケルンテンのローカルニュースサイト、kleine zeitungの記事から引用します。Trotz Verbotes: Katzenfell verkauft「禁止されているにもかかわらず、猫の毛皮は売られています」2009年7月。


Tierschützer schlagen Alarm:
Oberkärntner Pensionisten (79) wurden - trotz Verbotes - Decken aus Katzenfell angeboten.
Zahlreiche Kärntner dürften in letzter Zeit Decken aus Katzenfell gekauft haben.
Obwohl der Import und Verkauf von Katzenfell seit Anfang des Jahres streng verboten ist.
Die Herstellung der Decken, die als Wundermittel gegen Rheuma und Arthrose gepriesen werden, geht auf grausamstes Tierleid zurück.
Ein schmerzgeplagter Oberkärntner Pensionist (79) ist einer österreichischen Handelsgesellschaft, die offenbar solche Decken verkauft, auf dem Leim gegangen:
Zuerst erhielt er einen Flyer ins Haus, auf dem ein Naturheilmittel gegen Schmerzen versprochen wird.
Dann sendete er den "Gratis-Informations-Gutschein" ein.
Ein paar Tage später stand ein Vertreter an der Haustüre.
Der Pensionist kaufte schließlich eine Unter- und eine Zudecke um 1838 Euro.
Es sei gar kein Katzen- sondern Kaninchenfell.
hätte die Firma keine 1800 Euro verlangen dürfen, denn Kaninchen sind viel viel billiger.
Ein Laie kann den Unterschied nur schwer feststellen.

動物愛護団体は警鐘を鳴らしています。
「オーバーケルンテンの、79歳の年金受給者は、禁止されているにもかかわらず、猫の毛皮の毛布を購入しました」。
ケルンテンの多くの人が、今でも猫の毛皮の毛布を買っているに違いありません。
今年の年初から、猫の毛皮の輸入および販売は固く禁じられているにもかかわらず。
リウマチや関節炎のための奇跡の治療法としてもてはやされている毛布は、猫にとって最も残酷で苦痛な方法により生産されます(引用した記事では「生きたまま皮を剥がされる」とありますが誇張でしょう)。
病気の痛みに苦しむオーバーケルンテンの79歳の年金受給者は、無理やりそのような毛布を販売しているオーストリアの商社に連れて行かれました。
状況は次のとおりです。
まず彼は、「この自然療法(猫毛皮毛布)は、痛みに効くことを保証します」というパンフレットを社屋の中で受け取りました。
それから彼は、「無料クーポンを差し上げます」というアンケート欄に個人情報を記入しました。
数日後、猫毛皮毛布商社の代表者が彼を訪問しました。
その年金受給者は、最終的に1,838ユーロ(24万円あまり)で猫毛皮毛布と付属品を買わされました。
しかしそれは猫の毛皮ではなく、ウサギの毛皮だったのです。
ウサギははるかに安価ですので、同社は、1,800ユーロで販売してはならないでしょう。
素人は猫とウサギの毛皮の、違いをほとんど見分けることができません。



 EU域内で、猫犬の毛皮貿易が禁じれれて以降は、猫の毛皮が民間療法で用いられる国では、猫の毛皮の価格が高騰しています。しかし高齢者を中心に、猫毛皮のリウマチなどの治療効果があるという信仰が根強いので、未だに売られています。またご紹介した記事のように、安価なウサギの毛皮を猫毛皮と偽って売りつける詐欺商法がドイツでは横行しています。
 詐欺商法の手口は、万国共通で笑えます。全文を訳していませんが、この事件では「あなたのお知り合いも買っていますよ」とか「素晴らしい治療効果がある」と煽り立てて、にせ猫毛皮毛布を購入させています。猫毛皮が禁止されているために、価格が高騰して騙される人も出てくるのです。しかしなぜウサギ毛皮が合法で、猫犬が禁止されるのかわかりません。

 逆に、中国で生産された猫毛皮をウサギの毛皮と偽って、ドイツなどに輸出されているケースも大変多いのです。ウサギの毛皮と猫の毛皮は、専門家でも目視では区別が難しいのです。ドイツなどでは、散発的に通関時にDNA鑑定が行われ、中国からの猫毛皮輸入が摘発されていますが、氷山の一角でしょう。
 中国での猫毛皮生産は盛んです。日本では全く規制がありません。三味線皮革用の原皮は、ほぼ100%が中国から輸入されています。なお日本に多く輸出される、リアルファーを用いた猫用おもちゃは、多くは猫毛皮製と考えて良いでしょう。


 本文とは全く関係ない「辻井伸行・読売交響楽団 ベートーベンピアノ協奏曲5番「皇帝」」。

巨大利権に操られる猫愛誤たちー6(結論)





 私は一連の記事で、アメリカでは数百万頭レベルで犬猫等のペットが殺処分され、その死体がペットフードの原料にされていることを述べてきました。ペットフード業界は、利益の極大化が目的です。そのためにはペットフードの消費の増大と、安い原料の調達を求めています。日本の猫愛誤家の活動はまさにペットフード業界の利益に貢献、つまりペットフード消費増大のための野良猫増加極大化活動と、安いペットフード原料調達の後押し(犬猫等の殺処分)を間接的に行っているのです。


 私は日本の猫愛誤活動家は、ペットフード業界のペットフード消費増加策のために、ステルスマーケティングで操られているのではないかと思います。ステルスマーケティング(英: stealth marketing)とは、消費者に宣伝と気づかれないように宣伝行為をすることと定義されます。
 更に一類型として、団体・組織が背後に隠れ、自発的な草の根運動に見せかけて行うマーケティング意見主張・説得・アドボカシーの手法である、人工芝運動や人工草の根運動、偽草の根運動(Artificial/Fake Grass Roots)などと言われる手法もあります。政治的目的に限らず、商業的な宣伝・マーケティングの手法として、一般消費者の自発的行動を装ったやらせの意味でも用いられます。

 アメリカで野良猫数の安楽死に代わる人道的なコントロール手法として、TNR(Trap-neuter-return)が提唱されてから約25年を経ました。しかし2009年に、アメリカ連邦政府の複数の省庁がTNRの効果(野良猫数の減少)を完全に否定してからは、世界最大の動物愛護団体PETAを初めとする多くの動物愛護団体もTNRの否定否定声明を相次いで表明しました。
 「TNRにより、猫を過酷な環境に置くよりも、安楽死の方が人道的で動物愛護に適う」ということです。TNRで先行したアメリカでは連邦政府を始め、動物愛護団体など、多くの団体がTNRの野良猫減少効果はない、むしろ増大させ、さらには生態系への悪影響や公衆衛生上のリスクになるというのは既に定説です。TNRが効果がないことは、早期に実証されていたはずです。

 では、なぜ20年にわたり、アメリカでは猫のTNRが行われてきたのでしょうか。私は次のように推測しました。
 1、TNR活動においては、野良猫に給餌するために大量のキャットフードが消費されます。~2、そして野良猫の数は増大します。野良猫の数が増大すれば、安楽死させられる猫の数が増えます。~3、安楽死された猫は、レンダリング業者によって、ペットフードの原料に加工されます。~1、に戻り、そのように生産されたペットフードは再びTNR活動で消費されます。
 1、~2、~3、のサイクルで儲かるのは、レンダリング業者とペットフードメーカーです。それと安楽死された猫の公的処分費の削減になる、アメリカの自治体でしょうか。

 つまりペットフード業界とレンダリング業界は、ステルスマーケティングにより、アメリカの野良猫愛誤を自分たちの利益のために操っていたのです。TNR活動によりペットフードの消費を増大させ、増えた野良猫は殺処分されて安いペットフード原料になります。TNRは人道的な動物愛護活動であるとのパラダイムを水面下でメディアなどを用いて流布しました。嘘で凝り固めたプロパガンダも用いました。
 その結果、野良猫偏執者はTNR活動に邁進し、ペットフードを大量に消費し、野良猫の増殖活動に邁進し、猫の大量安楽死の維持に貢献してきたのです。しかしアメリカでは、TNRが野良猫の減少効果はないことが周知され、また生態系や公衆衛生上のリスクを増大させることを隠しきれなくなりました。

 一転して現在アメリカでは、猫の適正飼育化を強化しています。飼い猫の登録、飼育ライセンス、ワクチン接種、室内飼い義務化、野良猫への無許可給餌に対する懲役刑もある刑事罰の強化などです。実際に野良猫への給餌を行った、無許可TNRやいわゆる猫ボラ活動(TNRと保護猫の譲渡先探し)を行って、逮捕有罪とされるケースが増えています。
 そのためにアメリカのペット業界などの利害団体は、海外にペットフードの消費拡大の活路を求めたとしても不思議ではありません。日本は、歴史的にもかつて不殺生戒があり、生類憐れみの令など特異な制度があった歴史文化的背景があります。また日本の猫愛誤の無定見批判精神のなさにより、見事に「TNR(地域猫)は人道的で動物愛護。殺処分なしに野良猫とその被害を減少させることができる。動物愛護的で人道的で良いこと」という、大嘘のプロパガンダに乗せられたのです。

 安価なキャットフードには、まず殺処分された犬猫等のペットの死体が原料として用いられていると考えられます。日本の野良猫愛誤は、認可地域猫であろうがタダの餌やりであろうが、餌やりに邁進し、野良猫を増殖させてくれます。野良猫が増殖すれば、キャットフードの消費につながります。
 それは間接的ではありますが、犬猫等のペットを大量殺処分している国のシステムを支えていることになります。まさに日本は、巨大ペットフード関連業界の植民地です。

 私は、「1、TNR、野良猫への餌やり等の不適正飼育での安価なペットフード消費~2、結果としてペットが増え、ペットが大量殺処分される~3、殺処分されたペットの死体を用いて安価なペットフードが生産される~1、に戻る」というサイクルを断ち切るには、「1、ペットの適正飼育可による不要ペットの減少~2、殺処分ペットが減る~3、ペットフードの安価な原料調達が難しくなる。ペットフードの安全性を高め、結果としてペットフードが高価になる。野良猫への大量給餌などの不適正飼育が難しくなる~1、に戻る」しかないと思います。それは資本の論理に真っ向から反しますが、動物愛護にかないます。

巨大利権に操られる猫愛誤たちー5





 私は一連の記事で、アメリカでは、殺処分された犬猫の死体をペットフードなどの工業原料にレンダリング(加工)していることを書きました。日本はアメリカなどから、レンダリングによる工業原料を輸入しています。主な用途はペットフードです。日本のペットフードの安全・表示基準もアメリカと同様に甘いのです。日本の法律でも、ペットに限れば、同種の動物をペットフードの原料として用いることを禁じていません。また表示では、原料の動物種はわかりません。日本で市販されているペットフードは、輸入品はもちろん、日本国内で製造されたものでも、殺処分された犬猫が原料として混入していると考えられます。


 日本では、ペットフードに対する安全基準は、平成21年までは皆無でした。平成21年に初めてペットフードに関する安全基準が「愛がん動物用飼料の安全性の確保に関する法律(以下、愛玩動物用飼料安全法と記述します)」、および同法5条に基づき、「基準規格等」が定められました。
 愛玩動物用資料安全法、同法基準規格では、アメリカと同様に、ペットフードの原料に、同種の動物を用いてはならない(例えばキャットフードに猫の死体を用いること)という規定はありません。また基準規格は、大変甘く、広く使われているピレスロイド系殺虫剤成分(ノミ取り首輪で使われています)や、犬猫の安楽死に用いられるペントバルビタール等の麻酔薬成分は規制対象ではありません。

 しかしピレスロイド殺虫剤成分は、皮膚炎、発疹、脱毛などのアレルギー諸症状、アレルギー性ショックや下痢などの毒性があります。またペントバルビタール等の麻酔薬は、レンダリングによる加熱では分解せず、経口摂取した場合、腎肝臓障害や神経症状などの毒性があります。これらの有毒成分は、安楽死させられた犬猫の死体を用いなければ混入しません。
 日本のペットフードの基準規格では、それらの有毒成分の混入を防ぐことはできませんし、含有した商品であっても合法的に販売されます。また日本の法律ではアメリカと同じく、例えば「加水たんぱく質」や「動物性油脂」の原料となった動物まで表示する義務はありません。人の食肉製造ラインから発生した食用牛であっても、殺処分された犬猫であっても「加水たんぱく質」や「動物性油脂」という同じ表示になります。

 日本においては、1997年にBSE(狂牛病)発生以降、肉骨粉の輸入と使用を一時的に禁じていましたが、2001年以降はペットフードと肥料原料にすることに限り、輸入と原料に用いることが解除されました。ペットフード用及び肥料用の肉骨粉等の当面の取扱いについて
 農林水産省は、「肉骨粉(レンダリングにより製造された原料)をペットフードの原料として使用する場合は、人の食用に由来するものに限るとしています。しかしアメリカのレンダリング製造工程の現場では、分別などされず、butcher shops, supermarkets, restaurants, fast-foodchains, poultry processors, slaughterhouses, farms, ranches, feedlots, and animal shelters「肉屋、スーパーマーケット、レストラン、ファーストフード・チェーン、鳥肉加工場、屠殺場、農場、牧場、放牧地から排出された廃棄物や(ペットの)アニマルシェルターで殺処分されたものが混ぜんとなったもの」が原料であることを、EPA(アメリカ合衆国環境保護庁)が認めています。巨大利権に操られる猫愛誤たちー3

 なお、日本国内で売られているペットフードの危険性に関する書籍の紹介や、個別のペットフードの成分表示の具体的なレポートを、私のブロ友様がされています。
 よろしければ、そちらを参考になさってください。ペットフードの危険性に関する記事は、これからも更新されるご予定のようです。また、リンク以外でも、過去記事にも、ペットフードの危険性に関する記事があります。

危険な猫フード 調査編
ペットフードの危ない話ー1   
ペットフードの危ない話ー2

巨大利権に操られる猫愛誤たちー4





 アメリカ合衆国環境保護庁(United States Environmental Protection Agency,EPA)及びアメリカ食品医薬局(Food and Drug Administration,FDA)は、ペットフードに安楽死させられた犬猫の死体が原料として用いられていることを認めています。しかしアメリカの現在の規制では、ペットフードに同種の肉を原料として用いることに対しての規制はありませんし、ペットフードのラベルを見ても分かりません。また、安楽死に用いる、ペントバルビタール(麻酔薬の成分)がペットフードに混入することの危険性も指摘されています。


 菜食主義者向けのインターネットサイト、veganism is the future.comの記事、Are Euthanized Dogs And Cats Rendered For Your Pet’s Food?「安楽死させられた犬と猫は、あなたのペットのフードのためにレンダリングされたのでしょうか?」2012年10月、から引用します。Are Euthanized Dogs And Cats Rendered For Your Pet’s Food?


Existing pet food ingredient definitions and pet food regulations do NOT allow for pet foods to clearly separate themselves .
There is no regulatory means for a pet food that does not use ingredients sourced from rendered dogs and cats from pet foods that do use ingredients sourced from rendered dogs and cats.
Regardless of quality of ingredients (regardless if ingredients are sourced from rendered dogs and cats), existing regulations state the pet food labels must all look the same.
The FDA found the common pet food ingredients Animal Fat, Meat and Bone meal, Beef and Bone meal, and Animal Digest “could include euthanized animals.”
http://www.fda.gov/AboutFDA/CentersOffices/CVM/CVMFOIAElectronicReadingRoom/ucm129134.htm
Because there is a slew of evidence that clearly shows euthanized dogs and cats are rendered present day, conscientious pet owners must avoid any pet food and treat that contain the ingredients Animal Fat, Meat and Bone meal, Beef and Bone meal, and Animal Digest.

現在のペットフードの成分の定義とペットフードの規制においては、ペットと同種の肉を分離させるようにはなっていません(つまりキャットフードには、同種の猫を原料として用いることができます)。
ペットフードのための、レンダリングされた犬や猫の死体やそれに由来する原料を使用しないことを規制する手段がありません。
「原料がレンダリングされた犬や猫かに由来する場合もかかわらず」、 現在の規制では、ペットフードのラベル表示は、そうでないものと同じように見えなければなりません。
FDA(Food and Drug Administration、アメリカ食品医薬品局)は、一般的なペットフードの原料で動物性脂肪、肉骨粉、牛肉骨粉を発見し、動物成分は、「安楽死させた動物が含まれる可能性がある」と指摘しています。
http://www.fda.gov/AboutFDA/CentersOffices/CVM/CVMFOIAElectronicReadingRoom/ucm129134
現在、安楽死させた犬や猫がレンダリングされていることを示す証拠が多数あるので、良心的なペットの飼い主は、原料の動物性脂肪、肉骨粉、牛肉骨粉等の動物成分が含まれているペットフードを避けなければなりません。



 犬猫等のペットを殺処分する際には、アメリカの一部の自治体やアニマルシェルターはペントバルビタール(麻酔薬)を用います。EPA(アメリカ合衆国環境保護庁)や、FDA(アメリカ食品医薬局)は、殺処分された犬猫の死体がペットフードの原料に用いられていることを公に認めています。ペットフードのテストで、成分が検出されているからです。食肉用にと畜を行う場合は、ペントバルビタールが使用されることはありえません。
 ペントバルビタールを経口摂取した場合は、腎臓肝臓障害や、皮膚疾患、神経症状などの副作用が生じます。またペットフードから検出された有害な物質としては、organic compound, metallic or inorganic compound, hormone, hormone-like substance, growth promoter, antibiotic, anthelmintic, tranquilizer,「(有害な)有機化合物、金属、(有害な)無機化合物、ホルモン、ホルモン様物質、成長促進剤、抗生物質、駆虫剤、精神安定剤」などが検出されています。
 駆虫剤は、犬猫の死体をレンダリング(加工)する際に、ノミ取り首輪をきちんと外さずに混入することも原因です。

 アメリカで生産されるペットフードには、犬猫を殺処分した死体が原料として使われていることは常識です。日本は、輸入ペットフードでは、アメリカのシェアが高いです(平成25年速報値。輸入額で22,5%)。また、殺処分した犬猫の死体を含むレンダリング原料は、多くが輸出されており、日本にも「ペットフード用」「肥料原料」として輸出されています。
 日本を含め、大多数の国では、加工製品の原産国は、最終製品化した国を表示すれば足り、原料の原産国までを表示する義務はありません。したがって日本製のペットフードはもとより、アメリカ産以外のペットフードの多くにも、殺処分された犬猫の死体が原料として用いられていることは間違いないでしょう。

 日本のペットフードの成分規制や表示ですが、アメリカに劣らず基準は甘いのです。アメリカと同様に、原料の由来までは表示を見ただけでわかりません。「動物性油脂」とあっても、それが正規に精肉化された家畜に由来するとは限りません。原料が殺処分された犬猫であろうが、人用の食肉であろうが、表示は同じ「動物性油脂」になります。
 また日本もアメリカと同様に、ペットフードに対する安全基準は大変低いのです。ペントバルビタールなどの麻酔薬成分や、特定の農薬成分以外でのノミ取り首輪の成分、抗生物質、駆虫薬などの成分等は、含有していても規制対象ではありません。次回は、日本での犬猫の殺処分死体を含んだレンダリング原料の輸入実態と、ペットフード規制の実情を述べます(続く)。

巨大利権に操られる猫愛誤たちー3





 アメリカ合衆国環境保護庁(United States Environmental Protection Agency, EPA)は、公的な文書で、殺処分された犬猫等が、ペットフード原料に使用されていることをはっきりと認めています。アメリカ食品医薬品局(Food and Drug Administration,FDA)の検査によれば、ペットフードからは有害とされる、犬猫の安楽死に用いられる麻酔薬、ペントバルビタールの成分なども検出されています。


 菜食主義者向けのインターネットサイト、veganism is the future.comの記事、Are Euthanized Dogs And Cats Rendered For Your Pet’s Food?「安楽死させられた犬と猫は、あなたのペットのフードのためにレンダリングされたのでしょうか?」2012年10月、から引用します。菜食主義者のサイトですので、主張には若干の偏向はあるかもしれません。
 しかしアメリカ連邦政府の公文書を多数引用していますので、事実関係は真実でしょう。長い記事であり、大変重要でかつ興味深い事柄を多く含みますので、何回かにわけてご紹介します。


One more confirmation to the horror many of us have suspected for years; an EPA document clearly states Rendering Facilities “obtain animal by-product materials” from “animal shelters.”
Along with another EPA report, the evidence is mounting; current pet food regulations must be changed.
The EPA document,Chapter 9: Food and Agricultural Industries, Section 9.5 Introduction to Animal & MeatProducts Preparation’ is the section 9.5.3 Meat Rendering Plants.

Independent plants obtain animal by-product materials, including grease, blood, feathers, offal, and entire animal carcasses, from the following sources: butcher shops, supermarkets, restaurants, fast-foodchains, poultry processors, slaughterhouses, farms, ranches, feedlots, and animal shelters.
http://www.epa.gov/ttn/chief/ap42/ch09/final/c9s05-3.pdf

There is no regulatory means for a pet food that does not use ingredients sourced from rendered dogs and cats from pet foods.
Regardless of quality of ingredients (regardless if ingredients are sourced from rendered dogs and cats), existing regulations state the pet food labels must all look the same.
According to FDA testing, “there appear to be associations between rendered or hydrolyzed ingredients and the presence of pentobarbital in dog food. (Pentobarbital is the drug used to euthanize dogs and cats.)
http://www.fda.gov/AboutFDA/CentersOffices/CVM/CVMFOIAElectronicReadingRoom/ucm129134.htm


私たちが長い間抱いてきた恐怖、Rendering Facilities(レンダリングファシリティーズ、安楽死させられた犬猫の死体などの加工施設)が、「アニマルシェルター」から「動物性副産物原料を得ている」事の確証となるはっきりとした記述が、EPA(アメリカ合衆国環境保護庁)の公文書にあります。
別のEPA報告書とともに、証拠が集まっています。
現在のペットフードの規制を改正する必要があります。
EPAの文書
第9章:食糧農業工業、動物及び肉製品の原料調整、セクション9.5.3冒頭には、肉のレンダリング施設について述べられています。

以下の供給源から、独立したレンダリング施設は、油、血、羽、臓物と全ての動物の死体を含む動物性副産物原料を得ます。
肉屋、スーパーマーケット、レストラン、ファーストフード・チェーン、鳥肉加工場、屠殺場、農場、牧場、飼育用地と(ペットの)アニマルシェルター

http://www.epa.gov/ttn/chief/ap42/ch09/final/c9s05-3.pdf

ペットフードに対する、犬猫の死体をレンダリングした原料の使用を禁じる規制手段はありません。
原料の質に関係なく(原料がレンダリング犬猫から調達している場合でも関係なく)、既存の規制では、ペットフードのラベルの表示は、すべて同じ形式で行う必要があり、区別がつきません。
FDA(Food and Drug Administration、アメリカ食品医薬品局)のテストによれば、「レンダリング原料または加水原料と、ドッグフードにおけるペントバルビタールの含有との間には関連があるように思えます」とされています。
(ペントバルビタールは、犬や猫を安楽死させるために使用される薬剤です。)
http://www.fda.gov/AboutFDA/CentersOffices/CVM/CVMFOIAElectronicReadingRoom/ucm129134.htm



 アメリカ合衆国においては、犬猫の殺処分死体を含むレンダリング(加工して、ペットフードなどの工業用原料に加工すること)産業の売上規模は、直近で年間約24億ドル(2,400億円)です。日本国内でのペットフード売上規模が3,000億円程度であることとかんがみれば、大変な経済規模です。
 レンダリングによる原料は、多くはペットフードや家畜の飼料となり、その他にトイレタリー用品など多くの用途に使われます。

 しかし1997年のBSE(狂牛病)発生以降は、アメリカは牛などの反芻動物の家畜の飼料にレンダリング原料を用いることを法律で禁じています。また、アメリカからレンダリング原料を用いた家畜用飼料を大量に輸入していた日本も、BSE発生以降はレンダリング飼料の使用は法律で禁止され、輸入は停止しています。
 しかしアメリカでは、犬猫の殺処分された死体は直近でも、高位推計で約400万頭がレンダリングに回されています。そのため、レンダリングによる原料の供給圧力は強まっており、その主なる用途は犬猫用のペットフードです。

 犬猫の、殺処分された死体をレンダリングした原料は、アメリカから各国に輸出されています。日本の法律では(ほとんどの国でも同じだと思いますが)、原産国の表示は、最終製品化した国までを表示すればよく、原材料の生産国まで表示する義務はありません。
 ですから、ペットフードの原産国表示が日本やタイなどとなっていても、原料の一部にアメリカのレンダリング原料が用いられている可能性は大変高いのです。

 Regardless of quality of ingredients (regardless if ingredients are sourced from rendered dogs and cats), existing regulations state the pet food labels must all look the same. 「原料の質に関係なく(原料がレンダリング犬猫から調達している場合でも関係なく)、既存の規制では、ペットフードのラベルの表示は、すべて同じ形式で行う必要があり、区別がつきません」はアメリカの法規制ですが、日本でも同様です。例えば、加水たんぱく質、動物性油脂などの表示は日本で販売されているペットフードでもよく見られます。しかし、加水たんぱく質や動物性油脂の由来が、犬猫を殺処分した死体をレンダリングした原料なのか、正規に肥育された家畜の食肉に由来するものかは、表示を見ただけでは分かりません。
 アメリカのレンダリング産業の売上規模は、莫大です。アメリカ国内だけでは消費仕切れる料ではありません。そのため、工業原料として輸出されます。日などで生産されたペットフードの多くに、それが使われている可能性は高いでしょう。

 では、レンダリング原料を用いたペットフードはなぜ問題なのでしょうか。それは次回以降に論じます。アメリカ食品医薬局(Food and Drug Administration,FDA)のテストによれば、レンダリング原料を用いたペペットフードからは、犬猫の安楽死に用いるペントバルビタール(麻酔薬)の成分などの有害物質が検出されています。
 次回は、レンダリング原料を用いたペットフードの危険性について述べます(続く)。

地域猫は逆効果であるというこれだけの証拠





 まず最初にお断りしますが、地域猫の目的は、環境省ガイドラインにあるとおり「野良猫とその害を減らし、ゼロ化すること」です。地域猫は効果があるどころか、逆効果=野良猫増加極大策です。それを裏付けるいくつもの事例があります。


 拙宅町内では「100匹餌やりオバサン」という方がかつてお住まいでした。この方は、毎日数キロ単位で野良猫に給餌し、最盛期には推定で近隣の野良猫が100匹近くまで増えました。近隣の糞尿による悪臭、衛生被害、庭の草木や家庭菜園の破壊、ペットの被害、発情期の騒音などなど被害は耐え難いものでした。毎年のように、自治会が注意を行い、保健所が指導を行っても餌やりを止めませんでした。そのような被害が30数年間、町内で続いたのです。
 ところが、最近2ヶ月ほどの期間で、野良猫を見ることが皆無になりました。どうやら、100匹餌やりオバサンが亡くなったようなのです。

 先ほど、100匹餌やりオバサンの家の様子を見に行ったところ、猫は一匹も見つけることが出来ませんでした。庭や車庫にいくつも置かれたブルーシート製猫ハウスは、もぬけの殻です。画像は、100匹餌やりオバサンの家の敷地内に置かれた猫ハウスです。100匹餌やりオバサンが存命中は、いつでも5、6匹の猫が見られたのですが。

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 私はこのような記事も書いています。野良猫根絶の方法は、既に正解が示されています。この記事では、兵庫県西宮市鷲林寺南町の餌やり被害と、宝塚市清荒神の地域猫をの事例をあげ、対比させています。

・西宮市鷲林寺南町~町内にある、水道設備の真横で野良猫に餌やりをする人がいて自治会で問題になっていました。自治会で餌やりを止めるように再三注意しても、餌やりをする人は止めませんでした。有効な対策を打ち出せないまま、野良猫による被害は続きましたが、餌やりを行う人が亡くなったとたん、野良猫は消滅しました。その後は餌やりをする人は現れず、野良猫による被害は町内ではありません。

・宝塚市清荒神~宝塚市清荒神参道付近に住む高齢者の方が、数匹の飼い猫を残して亡くなりました。その猫に近所の人に餌をやり始めたのが清荒神地域猫のきっかけです。わずか数年で、野良猫数は30数匹にまで激増しました(なおこちらの地域猫活動は、多くのブログなどで「よく管理された地域猫の成功例」として紹介されています???)。

 今回の100匹餌やりオバサンのケースをも含めて結論を導けば、野良猫とその害を減らす効果は、餌やりを徹底して排除することが最も効果があります。愛誤団体NPOねこだすけが、宝塚市が地域猫制度導入の際に行った研修会資料の作成にたずさわりました。その中で「餌やりを禁止しても意味がない。猫は縄張りに固執するので、餌やりをやめたとしてもその場所から離れない。だから猫による被害は餌やりをやめても解消しない」とあります。しかしそれは大嘘です。
 猫は本来単独行動をし、広い縄張りを持ちます。猫が生存に必要な小動物を捕食しても、小動物が一定数を維持できるためにはある程度の広さが必要だからです。狭い範囲で猫の密度を異常に高めるのは、人為的に給餌をするからです。それは本来の猫の生態からありえないことで、猫本来の縄張りはありません。

 猫による被害が深刻化する原因は、狭い範囲で異常に猫の生息密度を上げることです。それは人工給餌によるものです。野良猫が自然界にある小動物を捕食して(それはそれで別の問題はありますが)生存するのであれば、本来の広い縄張りをもち、単独行動をする生態に戻ります。猫の生息密度が下がれば、猫による被害は軽減、さらには顕在化しません。
 全ての野良猫による被害の元凶は、餌やりという行為にあります。餌やりを徹底排除すること。それで大方の野良猫被害は解決します。わざわざ捕獲したり駆除する必要さえなくなります。

 ところで、「100匹餌やりオバサンが給餌を辞めてからの猫はどうなったのでしょう」というコメントを過去記事でいただいてます。
 100匹餌やりオバサンが亡くなった直後は、猫を室内飼いしているお宅の前で盛んに媚鳴きしてました。猫なりに、その家の人が餌をくれると判断したのかもしれません。しかし自治会で野良猫の餌やりは厳しく禁じていますので、新たに餌やりをする人は現れませんでした。その期間も僅かで、すぐに町内は、ほぼ野良猫ゼロになりました。
 多くの猫は餓死衰弱死し、一部の強い個体は、自然の小動物を捕食して野生化して生存しているのかもしれません。また、別の地域に流出した個体もいるでしょう。わが町は、割と地勢的に隔絶しています。六甲山と谷、幹線道路に囲まれているからです。それにもかかわらず、給餌しなければ、野良猫は極めて短期間で消滅するのです。

 繰り返します。野良猫とその害を減らす~ゼロ化は、地域猫は全く効果がないばかりではなく逆効果で野良猫増加極大策です。野良猫とその害を減らす最も効果が高い方法は、徹底して餌やりを排除することです。それは、捕獲などの駆除よりも、はるかに効果があります。


 

巨大利権に操られる猫愛誤たちー2





 前回記事、巨大利権に操られる猫愛誤たちー1では、日本の猫愛誤がペットフード業界に操られ、野良猫増加極大化に邁進している可能性を書きました。その前に、殺処分された犬猫の死体をペットフードに原料に用いている現状と、その危険性を述べます。


 eatveg.comという、菜食主義者と動物の権利擁護団体によるインターネットサイトの記事から引用します。このような団体のサイトですので、若干の偏向はあるかもしれません。記事、Euthanasia and Animal「安楽死と動物の避難所」から。2013年3月。


Approximately 27 million animals are handled by animal shelters, in the United States each year.
Of them, about 10 million are reclaimed or adopted, leaving 17 million dogs and cats to be killed and tossed into trash cans where they wait to be cremated ,or picked up for commercial uses.
In some cases rendering companies get the bodies and sell the dead animals to corporations who use themin everything from cosmetics to even pet foods.
In 1990, 40% or 5.2 million animals were sent to rendering factories.
"When you read pet-food labels and it says meat or bone meal, that's what it is - cooked and converted animals, including some dogs and cats,"
says Eileen Layne, of the California Veterinary Medical Association.



約2,700万頭の動物(ペット)は、毎年米国の動物保護施設で処理されます。
このうち、約1,000万頭は飼い主に返還され、または新しい飼い主に譲渡されます。
残された1,700万頭の犬や猫はが殺されます。
犬猫の死体は焼却、または商業目的で使用するかどうかを選別するためにゴミ箱に放り込まれています。
場合によっては、レンダリング工場(死体再利用工場)は死体を引き取り、化粧品からペットフードに至るまで、それらを使用する企業に死んだ動物を販売しています。
1990年には、40%または520万頭の動物が、レンダリング工場に送られました(註。直近の統計でも、アメリカでは約400万頭の殺処分された犬猫の死体がレンダリングされていると推計されています)。
「あなたがペットフードのラベルを読んで、それが肉やボーンミールとあれば、それが何を意味するのか。一部は調理加工された犬や猫などの動物たちをを含みます」。
そのように、カリフォルニア獣医師会のアイリーンレイン獣医師は言います。



 引用した記事にあるとおり、1990年頃までは、アメリカでは毎年約2,000万頭の犬猫などのペットが殺処分されていました。その数は膨大で、それらを全て産業廃棄物として処分するのは大変な行政コストの負担になります。さらに、環境への負荷増大という悪影響もあります。
 そこで、殺処分された犬猫の死体を再利用し、ペットフードなどの工業原料に加工することが一般的に行われるようになりました。アメリカの自治体にとっては殺処分された犬猫の死体処分費の行政コストが削減できます。また、レンダリング業者には事業機会を提供し、ペットフード業者等にとっては、安い原料の調達になります。まさにアメリカ政府とレンダリング業者、ペットフード業者等は、利害が一致したのです。

 殺処分された犬猫の死体のレンダリング(再利用)は、アメリカ以外でも、規模は小さいながら多くの先進国で行われています。イギリスでは、BSE発生時にレンダリングが問題になりました。イギリスでも廃棄家畜の死体以外でも、殺処分された犬猫の死体が用いられています。ドイツでも、小規模ながら犬猫の死体を含めてレンダリングは行われています。
 BSE発生以降は、イギリス、アメリカでは、レンダリング原料を含む飼料を牛などの家畜に与えることは禁じられました。しかしペットフード(犬猫)は規制されていません。牛などの資料に加工することができなくなれば、犬猫の殺処分された死体は、ペットフードへの加工圧力が高まります。

 次回は、レンダリング原料を用いたペットフードの現状と危険性について述べます。なお、製品の原産国表示義務は、最終製品化した国のみです。原材料の原産国間でを記載する義務はありません。アメリカでレンダリングにより製品化された犬猫の死体由来の原料は、製品表示では確認するのは不可能に近いものの、生産国にかかわらず、多くの製品に含まれていると考えて良いでしょう。

(続く)


 失礼しました。記事、Euthanasia and Animalのリンクを付け忘れましした。Euthanasia and Animal

巨大利権に操られる猫愛誤たちー1





 読者様から、大変示唆に富むコメントをいただきましたので紹介します。地域猫を初めとする日本の猫愛誤活動は、現実は野良猫増加極大策にほかなりません。その野良猫増加極大化活動は、ペットフードなどの巨大な関連産業の利権に陰で操られているとしか考えられません。


 名無しさん@13周年様からいただいたコメントと私のレスを、以下に引用します。記事、「大阪市営住宅ペット禁止指針策定」を支持しますー2から。一部を訂正加筆しています。


名無しさん@13周年様

2011年には、一般社団法人日本ペットフード協会の「ごあいさつ」に以下のように書かれていたようです。

「昨年は、長年に渡り順調な発展を遂げてきたペットフード業界にとって、初めて市場が対前年比マイナスで推移した試練の年となりました。
このような状況を打破し、もう一度ペット関連製品のマーケットを活性化するためには、犬、猫、小動物、等あらゆるペットの数を順調に増やし続けることが、私どもペット関連業界に身を置くすべての人の責任と考えております。」

あらゆる手段を用いて動物を増やそうとしています。
獣医師会やメディアにも金の力で影響力を行使しています。
さんかくさんが記事にしていた野良猫数の推計が削除された件も、愛誤の圧力によってというよりも、ペットフード市場と野良猫数が連動しているので、業界自身に都合が悪いので削除したと考えられます。


・さんかくたまご

私は先般いただいた動物愛護管理法改正のための委員が、あまりにも業界利権バリバリの人選に偏ってることを指摘しました。
日本の動物愛護行政立法の水面下では、鉄板のような厚い利権保護の壁が存在していることを感じています。

日本のペットフード産業は、上位の大企業がほぼ寡占しています。
そのような業界では、利権が政治や行政に対する圧力が働きやすいのは常識です。
また、ペットフード産業は、世界全体でも超巨大なコングロマリット企業がシェアを寡占しています。
日本でも上位3社は、マスターフーズ(現マース、米)、ネスレピュリナ(スイス)、コルゲート(米)です。
それ以下も、大手上場企業が大きなシェアを占めています。
国際的にも業界の利権が、政治行政へ圧力をかけやすい体質であることには変わりありません。

特にアメリカでは、1990年代以前は、犬猫の殺処分数が年間2,000万頭を超えていました。
今でも高位推計では700万頭、中位推計では400万頭とされています。
殺処分された犬猫の死体は、アメリカにとって処分のコスト負担が頭の痛い問題です。
そのために、多くの犬猫の死体はレンダリング(加工して再利用)され、家畜の飼料、ペットフード、肥料、その他の工業原料にされています。
しかしBSE以降は、家畜やペットの死体をレンダリングした原料は、牛などの家畜の飼料に使うことができなくなりました。
そこで、アメリカ政府は、ペットフードの消費を増やしたいのです。
また、ペットフードの消費が増えることは、アメリカを本社とする巨大ペットフード産業にも利することになります。
しかしアメリカでは、ペットフードの消費は、既に飽和状態です。
それで、日本に消費を促しているのではないですか。
日本のペットフードにも、多くの殺処分された猫犬の死体が原料として使われています。
ただ、原材料の原産国まで表示義務はありません。
殺処分された犬猫がレンダリングで製造された原料は「動物性油脂」「加水タンパク質分解物」「○○ミール」などと表示されます。
日本の愛誤は無知で知らないだけ。
「犬猫の命を守る」と言いながら、アメリカで大量に殺処分された犬猫の死体を食べさせているのだから、まさにブラックジョーク。

> こうして、あらゆる手段を用いて動物を増やそうとしています。

野良猫に給餌するのは、言わば無限大に増やせますからね。
TNR(地域猫)で先行した欧米では(ドイツ語圏では最初からあまりしていなかったようですが)、その欺瞞に気がついて市民の反対が功を奏しつつあります。
アメリカではTNRを連邦政府が明確に否定しましたし、制度を廃止する自治体(もともと少なかったですが)、禁止する自治体、裁判所が自治体に制度停止を命じる判決などが相次いでいます。
最近、中進国でやたらとTNRを推進しているのが目に付きます。
例えば中南米やアジアの一部などです。
コングロマリットや米国政府は、ペットフード消費の草刈り場をアジアや中南米にシフトしているのかもしれません。
殺処分した猫犬の死体処分のコスト削減や自国の大企業が儲けるためにね。
TNR、地域猫と猫既知害が騒いでいる日本は、まさに動物愛護後進国です。

楽天ブログの時に、(旧)ペットフード工業会が、1999年から2008年にかけて、野良猫が100万匹から3倍近くに激増したことを取り上げた時です。
ちょうど、地域猫が制度化して定着した時期と一致していました。
その時に、愛誤から「そのデーターはいい加減」と攻撃を受けました。
1999年の内猫野良猫の比率と、内猫の増加率から計算すれば、2008年にはほぼ野良猫が3倍近くに増えたことになり、日本ペットフード工業会の推計値は信ぴょう性のあるものでした。

大企業や職能団体、国の利権に利するために、日本の白痴愛誤は踊らされているだけ。
犠牲になる一般人は、たまったものじゃありません。

(続く)


・you tube http://www.youtube.com/watch?v=kp9L10A-FNg
2009年、アメリカノースカロライナ州でのガス室犬猫殺処分。
アメリカでは、ガス室による犬猫の殺処分は一般的に行われています。
一部の自治体では、麻酔薬による安楽死ですが、例外です。
なお、ノースカロライナ州全体では、殺処分率は95%と推定され、殺処分率が100%の自治体も複数あります(譲渡返還を行っていない)。

・you tube http://www.youtube.com/watch?NR=1&v=g9DTzDfYMxo&feature=endscreen
このように殺処分された猫犬は、ペットフードの原料に加工される。
2007年、カリフォルニア州。


 なお、私はこのような記事も書いています。

日本は動物愛護後進国なのかー4 続々・米国編
日本は動物愛護後進国なのかー3 続・米国編
日本は動物愛護後進国なのかー2 米国編

宝塚市 弁天池公園の勝手地域猫は完全排除に向かう





 兵庫県宝塚市の弁天池公園での勝手地域猫の横暴ぶりは、複数の読者様から情報提供を頂いていました。また私自身も取材を行いました。周辺住民の粘り強い努力により、弁天池公園の勝手地域猫は、完全排除されつつあります。


 私はこのようなコメントをいただいています。宝塚市もバカ愛誤市の仲間入り ( ̄д ̄) エー。HN、宝塚太郎様からのコメントを引用します。


弁天池での猫の餌付けで大変困っておりました。自治会、UR管理会社、宝塚市に苦情を言ってきました。
今までの状況
・無責任きわまりない大量の撒き餌による繁殖
・多いときは50匹くらいいました。
・夜中に誰が撒いたのかわからない。
・餌付けを正当化する看板をベタベタ貼り付ける。
・弁天池には猫の小屋まで設置していた。
 宝塚市公園緑地課により撤去される。
・大量の置き餌によるカラスの増加
・ゴミの荒し
・糞尿による悪臭
・糞の放置
・発情時期の猫の声
と書き出したら切りがありません。
警察官も出動して大騒ぎになった事もありました。



 また、このような情報も頂いていました。続・宝塚市もバカ愛誤市の仲間入り ( ̄д ̄) エー。あおい様のコメントを引用します。この「共同募金の分け前よよこせ」と言ってきた「仁川高台猫の会」の活動場所が、宝塚市弁天池公園です。


本日赤い羽根公募配分説明会に行ってきました。
そこに仁川高台猫の会という会の代表者が来ていて、猫の餌やりや地域猫の事を語っておられましたが、共同募金まで使って猫を守ろうというのか・・・。



 弁天池公園とは、宝塚市と西宮市の市境にある、阪急今津線仁川駅近くに位置しています。周辺は関西屈指の高級住宅街に囲まれて美しい環境です。また野生の水鳥の飛来地で、野鳥観察の場でもあります。
 そのような弁天池公園ですが、無許可の地域猫を自称するグループに占拠され、一時期は公園内に猫ハウスは設置される、残り餌の腐敗悪臭、カラスが集まり周辺の住宅にも被害が及びました。さらに公園内はもとより、周辺住宅の庭にも糞尿被害が及び、その他にもクルマなどへの物的被害や鳴声などに、付近の住民は悩まされ続けました。


(画像)弁天池公園とその周辺民家の様子。

PAP_0171 (2)


(画像)弁天池公園は、野鳥の生息地でもあります。野良猫による被害が心配。

PAP_0172 (2)


(画像)かつては捨て猫と、餌やり猫ハウスの設置はひどい状況でした。公園管理者は認めていません。

PAP_0170.jpg

PAP_0173 (2)


 しかし、私が今年の4月に訪れた時は、猫ハウスは全て撤去廃棄され、猫は一匹も見つけることができませんでした。また猫の糞や、糞尿臭もありませんでした。私はこのブログで、何度か弁天池公園での餌やり、勝手地域猫の被害の酷さを紹介してきました。また、餌やり自称地域猫活動家が「これは地域猫と言って正当な行為」と周辺住民や自治会に主張していることが大嘘であることを暴いてきました。
 私は宝塚市公園緑地課に対して、弁天池公園での餌やり、地域猫活動は公園管理者が認めているのか、宝塚市が地域猫として認定して、その活動場所を弁天池として認めているのかを直接お尋ねしました。宝塚市の公園緑地課の回答は次の通りでした。

・宝塚市公園緑地課では、猫の餌やりを認めたケースは一例もないし、今後も認めない。
・したがって、弁天池公園でも餌やりや地域猫活動場所として認めていないし、今後も認めない。
・公園での餌やりや猫ハウス設置は、宝塚市公園条例に違反する行為である。
・餌やり行為は、止めるように今後も注意指導する。餌容器、猫ハウスなどは見つけ次第廃棄する。
・市民から警察に、弁天池公園での餌やりに対して苦情がある。
・宝塚警察からも公園緑地課に対して、餌やりに対する注意を厳しく行うように要請がある。



 これらのことは、私はブログ記事で紹介してきました。ですから迷惑餌やりグループが「これは認可を受けた地域猫で正当な行為」が嘘であることは、私の記事を読めばわかります。ですから、私の記事を読んだ方は、勝手地域猫活動家の言い分が大嘘だということがわかります。
 私が、迷惑餌やりの現場を、実名で記事にするのは、その餌やり場の周辺の猫被害者の方が検索して、私の記事にヒットすることを期待しているからです。自治会や住民の皆さんが迷惑餌やり、勝手地域猫グループに対抗する手段を提供したいからです。またリンクも参考にして頂きたいです。弁天池迷惑餌やり、勝手地域猫が完全排除に向かいつつあるのは、もしかしたら、私のブログも少しは貢献しているかもしれません。

 ところで、私が宝塚市公園緑地課の方と直接お話をして感じたことは、宝塚市の地域猫政策と公園緑地課には齟齬があるということです。市の地域猫政策と公園緑地課の方針は、真っ向から対立しています。ほかの地域猫を制度化している自治体では、活動場所として公園管理者に使用を許可するなどの連携がなされています。
 事実上、地域猫活動は公園がほとんどでしょう。宝塚市の地域猫制度は、市長の独走という感じを受けました。公園緑地課と全く連携がないからです。その他にも、宝塚市の地域猫制度は問題が多くあります。例えば「必ずしも地域の合意を必要としない」(宝塚市地域猫要項)などです。地域の合意は、地域猫にとっては最も重要な条件です。地域猫制度を導入した前市長は、この度の選挙で再選されました。私は宝塚市の地域猫が、今後市民と猫愛誤、市長と行政組織とのトラブルの火種になることを懸念します。

ドイツでは、毎年60万匹の飼猫が行方不明になる~猫毛皮マフィアの暗躍か?

 2010年のドイツローカルニュースサイトの記事では、ドイツでは、年間60万匹もの飼い猫が行方不明になると報じています。その多くは、リウマチ治療用の猫毛皮毛布原料ために、猫獲り業者により略奪されたと推測されています。


 ドイツのローカルニュースサイト、nordhausen.thueringer-allgemeine「テューリンガー州ノルトハウゼン郡の総合ニュース」から、Bundesweit verschwinden jährlich 600 000 Katzenの記事、「ドイツでは、毎年60万匹の飼い猫が行方不明になる」2010年7月。から引用します。


Katzen mit schönen Fellen sind für skrupellose Tierfänger ein lukratives Geschäft.
Die Katzenfreundin hatte auf das Verschwinden mehrerer Katzen entlang von Durchfahrtsstraßen hingewiesen.
Bundesweit gehen Katzenfreunde davon aus, dass pro Jahr über 600 000 Stubentiger verschwinden.
Völlig unschuldig sind gerade ältere Bürger nicht, die bei so genannten Kaffeefahrten oder an Haustürenvon ominösen Gesundheitsfirmen ihre Decken kaufen, die gegen Rheuma oder Schmerzen helfen sollen.
Der Preis von 1700 Euro ist schon fast ein Garant fürs Heilen.
Dass 16 bis 20 identisch aussehende Katzenfelle für so eine Decke verarbeitet werden.
Seit Ende 2009 besteht ein europaweites Verbot des Handels mit Katzen- sowie Hundefellen.
Doch Tierfänger lassen sich nicht stören, sie betreiben über die Türkei ihre schändlichen Geschäfte weiter.
Eine sechs Monate alte Katze hat einen Verkaufspreis um die 600 Euro.

猫の美しい毛皮は、悪質な動物捕獲者にとっては儲かるビジネスです。
猫の愛護家は、幹線道路沿いに、数匹の猫が行方不明になったことを指摘していました。
猫愛護家は、ドイツ全体で約60万匹の猫が毎年1年間でいなくなると信じています。
周知されていることですが、健康用品会社で猫毛皮の毛布を購入する人たちは、高齢者ばかりではない、罪の意識のない人たちです。
1,700ユーロという猫毛皮の毛布の価格は、治療のための保証です。
その毛布は、行方不明になった猫たちの16~20匹分の毛皮が用いられています。
2009年後半以降は、猫と犬の毛皮の貿易は、ヨーロッパ全域で禁止です(註。2008年末以降、EU域内で)。
しかしアニマルコントロール(註。公的機関)は干渉することができません。
猫獲りはトルコ人で、自分たちの極悪なビジネスを続けています。
生後半年の猫は、60ユーロ前後の小売価格です(記事原文では600ユーロですが、60ユーロの間違いだと思います。そうでなければ計算が合いません)。



 以上によればドイツ全土で、飼い猫が年間60万匹もリウマチ治療用の毛布の原料にされるために猫獲り業者に捕獲されています。私は過去記事で、ドイツでは、毎年40万匹の野良猫(とみなされるものも含む)が狩猟駆除されていることを何度か書いています。ドイツでは、狩猟駆除と、猫毛皮用に飼い猫が略奪されたものを合計すれば、年間100万匹もの猫を殺してることになります。
 それは人口費で日本の10倍を超えます(日本の平成22年度猫殺処分数は14万匹)。猫に限れば人口比でアメリカを凌ぐ、世界最大数を殺していることになります(しかし狩猟駆除数と、猫撮り業者が毛皮用に捕獲した数は、かなりの部分で重複するでしょう。それにしても猫を殺す数の多さに驚きます)。

 ドイツでの、猫の毛皮の毛布が好まれて消費されていることの証明のために、以下のサイトを挙げておきます。

Katzenfell Extra Gross - 1 ST
ドイツ版、価格比較通販サイトから「特大猫の毛皮」。2008年に、EU域内での猫の毛皮の貿易禁止が発効されてからは、通販での販売を取りやめています。

kleinezeitung Trotz Verbotes: Katzenfell verkauft
ドイツのインターネットニュースサイトから。「禁止にもかかわらず、猫の毛皮が売られていた」2009年7月。

 生後半年の猫の市場価格が60ユーロ(7,800円)というのは、猫撮り業者にとって、十分ビジネスになります。リンクの記事では、猫獲り業者はトルコ人と推測されています。
 ドイツでは、トルコ人の移民が多く、多くは低所得者です。また失業率も高いのです。そのような人たちにとって住宅地で猫を捕獲すれば、十分ビジネスとして成り立つでしょう。一晩で10匹も捕獲すれば8万円近くの稼ぎになるからです。

 皮肉ですが、EUが猫の毛皮の貿易を禁止し、ドイツ国内で猫撮り業者が暗躍しだしたことは、ドイツのアニマルコントロールにとってよいことかもしれません。私がしばしば書いていきたとおり、ドイツでは犬猫の公的殺処分制度がありません。野良猫犬の殺処分は、民間人ハンターに頼っています。猫に関しては、民間人ハンターによる狩猟駆除数が毎年40万匹程度あります。
 しかし狩猟駆除は、ハンターが駆除した猫犬の死体を放置するので問題になっています。衛生問題が生じたり、回収処分コストが自治体の負担になるからです。もし、狩猟区域で野良猫を毛皮業者が狩ってくれたら、一般のハンターのように死体を放置せず持ち帰ってくれます。
 さらにドイツでは、猫の不適正飼育が問題になっています。猫の登録、不妊去勢、ワクチン、室内飼い、野良猫餌やり禁止など、2008年のパーダーボルン市以来、複数の自治体が猫飼育規制の条例を制定しました。しかし効果を上げていません。猫撮り業者の存在は、不適正猫飼い主に対して適正飼育を促す効果があるでしょう。まさにドイツにとって、願ったり叶ったりの一石二鳥です。


(追記)

 私は、ドイツ人の複数のブロ友さんがいます。彼らには、ドイツの生情報をいただいています。ブロ友さんの居住地は、ミュンヘンやシュツットガルト近郊です。
 ところでドイツでは、旧東ドイツ地域と旧西ドイツ地域の経済格差が著しいです。特に旧西のドイツ南部のミュンヘンやシュツットガルト近郊はドイツでも所得文化水準が高い地域です。対して旧東の東北部は低所得者層が多く、貧困率失業率も高く、街中や公園も荒んでいます。ミュンヘン近郊では、公園は美しく整備され、猫の放し飼いや野良猫も少なく、公園で犬猫の糞が放置されていることも少ないと聞いています。しかし旧東の地区では、そうでもないようです。
 「猫獲り業者」を、ミュンヘン近郊に住むブロ友さんは否定していますが、旧東の地域では、実際にいるのかもしれません。猫獲り業者のニュースがヒットしたのは、全て旧東の地域です。

びっくり!世界の猫事情~ドイツで横行する猫獲り業者(?)





 ドイツでは猫獲り業者なる者が存在し、彼らによって度々猫がさらわれて行方不明になります。猫の用途は、毛布などの毛皮用品、実験動物、謝肉祭での猫嫌いの一派が用いる、猫仮装用毛皮や剥製などと推測されています。ドイツでは、TVニュースでも報じられました。


 よく日本の猫愛誤ブログでは「○○のあたりで猫獲り業者が出没します。猫愛誤家に注意を喚起するためにこのブログの拡散を希望します」という内容のものが見られます。そして「猫は三味線皮革や実験動物に使われます。日本は動物愛護後進国ですからこのようなことがおきます。動物愛護先進国欧米では考えられません」とも。
 言わせてもらえば、現在実験動物で野良猫や放し飼い猫が用いられることはありません。実験の正確性や再現性のためには、由来が不明な、感染症持ちの猫は使うことができないからです。それと現在三味線用皮革は、ほぼ100%が中国から輸入された冷凍原皮が用いられます。日本で猫撮り業者が出現することはまずないでしょう。

 さて、問題のドイツのTVニュースです。Katzen verschwinden in Sigmaringen. ARD Bericht Brisant。「猫はジークマリンゲンに消える。 ARDブリーザントレポート」2009年6月。


(概要)

Augen auf: Katzenfänger gehen um.
Derzeit verschwinden auffällig viele Katzen.
Katzenhalter gehen davon aus, dass sie von Katzenfängern "geerntet" wurden.
braucht die Polizei aber konkrete Hinweise der Bürger.
Sie sind über Nacht verschwunden, alle acht.
dort sind innerhalb drei Tagen jeweils um die zehn Katzen verschwunden."
Die Katzenhalter sind sich sicher: Es sind Katzenfänger unterwegs, die in kurzer Zeit Tiere fangen und diese dann mitnehmen.
"Wenn mein Kater Glück gehabt hat, ist er schnell gestorben und das Fell wurde als Rheumadecke verwertet.
Vielleicht ist er aber noch in der Pharmaindustrie gequält worden",
Auch die Polizei geht davon aus, dass Katzenjäger bei Nacht agieren.
Doch konkrete Informationen liegen nicht .
Dass die Katzen Opfer der Fellindustrie, der Pharmakonzerne, von Fasnachtszünften oder von Katzenhassern sein könnten.

猫獲り業者に注意。
現在、多くの猫が消え打撃を受けています。
猫の飼い主は、それらの猫たちは、猫獲り業者に「略奪」されたと確信しています。
しかし警察では、住民から具体的な証拠提供が必要です。
一晩で8匹の猫が姿を消しました。
3日間の間に10匹の猫がいなくなりました。
猫の飼い主は確信しています。
「猫獲り業者が、猫を捕獲するために短時間で移動して略奪しているのです」。
「私の猫が幸運ならばすぐに殺されて、毛皮は快適な毛布として利用されたのでしょう」。
「でもたぶん、猫は、製薬会社で実験動物としてまだ苦しめられているのでは」。
警察は、猫獲り業者が夜に活動することを想定しています。
しかし、具体的な情報はありません。
猫は毛皮産業、製薬会社、または謝肉祭での猫嫌いの一派の犠牲者かもしれない。



 私は過去記事で、ドイツ文化圏では、猫の毛皮がリウマチや神経痛に効くという信仰があり、今でも民間療法で猫の毛皮が広く用いられていることを取り上げています。猫の毛皮がリウマチや神経痛に効くというのは、医学的に否定されています。しかし2008年にEUで猫の毛皮取引が禁じられた後も、猫の毛皮の需要は旺盛です。特に毛布は根強い人気があり、高値で売られています。びっくり!世界の猫事情~ドイツでの猫毛皮によるリウマチ治療
 猫毛皮の多くは、中国からの密輸品と指摘されています。ウサギの毛皮と偽って通関されるケースもあります。最近ではDNA分析をして摘発しますので、猫の毛皮をドイツ国内で入手しようという者がいる可能性はあります。

 製薬会社での実験動物にされたという説は、ドイツでもありえないでしょう。実験動物は、専業のサプライヤーが供給しています。感染症持ちで、由来のわからない野良猫や外飼い猫は実験動物にならないというのは、世界標準ですから。

 Fasnachtszünften oder von Katzenhassern「謝肉祭での猫嫌いの一派」。謝肉祭では、猫を不吉なものとして嫌う人たちによるドイツの風習があります。祭りでは、猫の毛皮や猫の剥製を身にまとい、猫の仮面をつけて仮装します。かつては、生きた猫をのこぎりで挽いたり火炙りにして殺していました。その仮装用毛皮のために、猫を業者がさらったのではないかという憶測です。でも祭りの装束で用いる猫の毛皮や剥製は、それほど多くの猫を必要とするでしょうか。
 Wenn Haustiere verschwinden - Teil1.avi「ペットが消える -vol.1」3:05~。このFasnachtszünften oder von Katzenhassern「謝肉祭での猫嫌いの一派」については、別の機会で取り上げます。リンクの動画では、猫毛皮マフィアの存在が指摘(新聞記事)されています。

 ドイツでも、猫愛誤がマスコミに圧力をかけて自分たちに都合の良い報道をするように働きかけることは珍しいことでは無いと思います。ドイツで猫が行方不明になった理由は、プロの猫獲り業者が、実験動物(これはまず考えられませんが)や毛皮のために猫を捕獲した可能性もゼロとは言えません。
 しかし私は、猫被害に悩まされた人が猫を捕獲し、狩猟地域まで運んで殺害駆除して捨ててきたのではないかと想像します。ドイツ人ブロ友さんから、「ドイツでは、野良猫(とみなされるものも含む)を狩猟区域外でも捕獲することは規制されていません。猫被害者が、野良猫や放し飼い猫をこっそり捕獲し、狩猟区域や、国境付近までクルマで運んで、そこで銃で殺処分することはしばしばあります」と情報提供していただきました。私も、その可能性が最も高いと思います。
プロフィール

さんかくたまご

Author:さんかくたまご
当ブログのレコード
・1日の最高トータルアクセス数 8,163
・1日の最高純アクセス数 4,956
・カテゴリー(猫)別最高順位7,928ブログ中5位
・カテゴリー(ペット)別最高順位39,916ブログ中8位

1959年生。
大阪府出身、東京育ち(中学は世田谷区立東深沢中学校、高校は東京都立戸山高校です)。
現在は、兵庫県西宮市在住です。
一人暮らしです。

趣味はクルマをコロガスこと(現在のクルマは4代目のメルセデスベンツです。ドイツ車では5代目)、庭での果樹栽培、家の手入れ掃除です。
20歳代前半から商品先物、株式投資をはじめ、30歳で数億円の純資産を得るが、その後空売りの深追いで多くを失う。
平成12年ごろから不動産投資を行い成功、現在50数戸を無借金で所有。
不動産投資では、誰も見向きもしなかったキズモノ、競売物件などをリノベーションする手法です。

なお、SNS、掲示板、QandAサイトなどでは、多数の本ブログ管理人の私(HN さんかくたまご)(武田めぐみ)のなりすまし、もしくはそれと著しく誤認させるサイトが存在します。
しかし私が管理人であるサイトは、このページのフリーエリアにあるリンクだけです。
その他のものは、例えば本ブログ管理人が管理人と誤認させるものであっても、私が管理しているサイトではありません。
よろしくお願いします。

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