迷惑餌やりの現場から~兵庫県西宮市 豊楽公園





 社会の迷惑を顧みない餌やりさんは、どの動物に対しても共通しているようです。兵庫県の阪神間である芦屋市、西宮市、宝塚市と、神戸市の六甲山に面した地域では、イノシシに餌をやる人がいて困っています。また野良猫への餌やりでは、猫の餌を横取りするためにイノシシが集まってきます。


 西宮市の山手の住宅地に、豊楽公園があります。この近辺では、イノシシに餌をやる人が存在し、それが原因でイノシシが住宅地に出没し、大変困っています。また野良猫に餌をやる人もいて、同時にイノシシへ餌をやることも多いです。そのために意図的にイノシシに給餌しなくても、野良猫への置き餌を横取りするためにイノシシが集まってきます。
 豊楽公園は、野良猫の餌やりとイノシシの出没に悩まされています。「周辺の住宅の庭に猫が糞尿する」「子供が公園で遊ぶのが危険」「子供が砂場で遊ぶのは感染症が怖い」と言った苦情が近隣から市に寄せられています。関西以外の方はご存知ないでしょうが、豊楽公園があるあたりは、けして農村地帯ではありません。大阪神戸の中心地まで鉄道で20分台の距離の、関西では最もセレブな住宅地の一角です。豊楽公園 グーグルマップ


 以下は、豊楽公園内に掲示されたポスターです。犬糞放置は、市条例で5万円の罰金が科されますが、猫糞放置は「野良猫に餌をやっているだけ。私は飼い主ではないから責任はない」と言い逃れされます。野良猫への餌やりは飼育行為と見倣し、野良猫に餌をやっている人には、猫糞放置として罰金を科して欲しいと私は思います。

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 公園内で、野良猫も複数目撃して、写真撮影を試みました。しかし薄暗くなっていたのと、猫が動き回り、ピンボケになってしまいましたので、猫の画像はアップしていません。
 次は、公園内での、イノシシに注意を促すポスターです。

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 豊楽公園近くの、自治体掲示板ポスターです。2013年4月1日から、西宮市は「イノシシ餌やり禁止条例」を施行しました。いのししに対する餌やりを禁止します

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 市街化が進んだ地域で、イノシシやアライグマが出没するなて困ったことです。同じ兵庫県下でも、農林業が主な産業である篠山市や豊岡市などの農村地帯では、人が住んでいる地域まで野生動物が堂々と出没することは少ないのです。なぜならば、イノシシなどは農家にとっては生業を脅かす害獣で、すぐに駆除されるからです。そのため野生動物も、人を恐れて近づかないのです。人と動物の住み分けが出来ているのです。
 対して都市部の住民は、自分の収入仕事が、動物に脅かされるということはありません。人と動物との、厳しい対峙がわかりまません。ですから無責任無神経に、ただ「可愛い、可愛そう、動物がなついて面白いから」と言った理由で餌やりします。餌やりさんたちは、人の迷惑を省みることができず、想像力が欠如して、幼児並みに精神年齢が低いのです。 
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71歳の女性が無許可TNRで刑務所行き~アメリカ サウスカロライナ州





 アメリカ、サウスカロライナ州コンウェイに住む71歳の女性は、野良猫のTNR活動を長年行なっています。しかし新しい都市条例では、彼女が野良猫を養うのを止めなければ、彼女は懲役刑を科される可能性があります。


 アメリカのローカルニュースサイト、carolina liveの記事から引用します。71-year-old woman may go to jail for feeding stray cats「71才の老婆は、野良猫に餌をやることにより、刑務所に行くかもしれません」。2012年8月。


Gerri Dempsey, 71, is facing possible jail time for feeding stray cats, and says they'll die without her help but a new city ordinance says she must stop feeding them.
Dempsey spends $800 a month on pet food to feed the wild cats in her community.
She says she has fed more than 38 colonies of feral cats over 15 years.
She's also dedicated much of her time to trapping, neutering, and releasing feral animals in neighborhoods around Conway.
She's facing possible jail time after a judge ordered her to stop feeding feral cats.
Dempsey has been to court three times before for previous tickets since a new Conway ordinance outlawedfeeding feral animals in March.
"I'm terrified. I would lose my job. I don't have anyone to take care of my animals," she says of goingto jail.
The length of jail time is unknown at this point.

ジェリー・デンプシーさん(71歳)は、野良猫に餌をやっているために、懲役刑を科せられる可能性に直面しています。
野良猫たちは彼女の助けなしでは死にます。
しかし、新しい都市条例では、彼女が野良猫を養うのを止めなければならないのです。
デンプシーさんは、彼女の町内で野良猫に餌をやるために、1ヵ月につき800ドルのペットフード代を使います。
彼女は15年間、38以上の野良猫の群れに餌を与え続けたと言っています。
コンウェイの周辺の地域で、野良猫を罠で捕まえて、去勢して、解き放すこと(TNR)に、彼女は大変多くの時間を提供しました。
(最初の裁判で)裁判官は、彼女に野良猫へ餌をやることの停止を命じました。
その後、彼女は懲役刑になる可能性に直面しています。
デンプシーさんは、新しいコンウェイ条例(野生動物に給餌することは違法、罰則強化)が3月に施行された以前に、3回裁判所で罰金刑の判決を受けていました。
刑務所に行くことで、「私はおそれています。私は自分の仕事を失うことになります。野良猫の世話をする人は私以外に誰もいません」と、彼女は言います。
刑期の長さは、この時点で知らされていません。



 私は以前にも、野良猫のTNRと給餌を行い、それらの野良猫の新しい譲渡先を見つけるという、いわゆる日本で「猫ボラ」と自称しているのと同じ活動を行っていた女性がアメリカで逮捕、起訴された事件も取り上げました。かねてよりアメリカでは、野良猫を含めた野生動物への給餌を厳しく刑事罰でもって禁じる自治体は多かったのですが、近年、さらに条例を改正して罰則を強化したり、新たに条例を制定する自治体が増えています。また、実際に野良猫への給餌で逮捕有罪となるケースが増えています。
 アメリカ連邦政府が、野良猫TNRを2009年に完全に否定したことも影響しているかもしれません。アメリカ連邦政府は、明確かつ完全にTNRを否定しました

 アメリカのほとんどの自治体では、猫の飼育規制を強化しています。具体的には・飼い主の登録義務、・狂犬病などのワクチン接種義務、・不妊去勢や完全室内飼いなどの義務などで、違反者には、懲役刑を含む刑事罰が科されます。さらには、野良猫に給餌すれば飼育者とみなし、前述の義務を怠れば刑事罰を科し、事実上の野良猫への餌やりを厳しく禁じています。
 もちろんTNRは正当化の理由にはなりません。TNRマニアも多数逮捕有罪となっています。TNRを廃止、非合法化への条例制定も増えており、裁判所が自治体にTNR制度の停止を求めた判決などもあります。

 日本の猫愛誤は大きな勘違いをしています。日本の猫愛誤が無許可でTNR、地域猫まがいを正当化する理由として「欧米動物愛護先進国は、野良猫数の抑制はTNRがスタンダード。社会の理解も地域の応援や公的助成も厚い。野良猫の餌やりごときでガタガタ言う日本は動物愛護後進国だ。欧米を見習え」があります。しかしそれは真逆の大嘘です。
 私は、日本の猫愛誤が自らを「猫ボラ」と称することを大変不快に思いますし、違和感があります。このボラは、彼らにとっては「ボランティア」の略という意味で使っているのでしょう。しかしアメリカのほとんどの自治体では、無許可で野良猫に餌やりすることは完全に犯罪行為なのです。犯罪行為とボランティアは、全く逆でしょう。またアメリカでは、TNRを制度化している自治体は僅かで、その要件は大変厳しいものとなっています(ワクチン完全接種、完全個体管理など)。さらにTNR制度を廃止もしくは廃止予定の自治体、州が増えています。

 私はこのようなコメントをいただいています。「俺様は愛護団体ではないが知り合いが私財を投げ売って活動している。捕まえてはワクチンや去勢し戻している。ヲまえも吠える暇あったら手伝ってやれ!」http://eggmeg.blog.fc2.com/blog-entry-136.html#comment3954中山薫様。
 まったくバカも休み休み言え、と言いたいです。無許可TNR、地域猫が、社会の迷惑も顧みられずに野放しでやりたい放題、規制もないような国は日本ぐらいです。動物愛護先進国欧米では、犯罪になる国もあります。刑事罰まで科されないにしても、TNR、地域猫まがい活動は、日本でも民事で高額の損害賠償の支払いを命じられています。
 「自称『猫ボラ』は熱で腐って、血が上った頭を少しは冷やせ」と言いたいです。貴方がたがしていることは、ただの迷惑行為です。ボランティアと真逆です。

日本の狂犬病政策は誤りー2





 前回記事、日本の狂犬病政策は誤りー1の続きです。前回記事では、先進国においては、ヒトの狂犬病の感染源となりうる(狂犬病ウイルス暴露後のワクチン接種を受けた(ケースは猫が突出して多く北米では80%、また感染獣の数も猫が犬の10倍ということを述べました。したがって、日本の犬のみ、犬に著しく偏向した狂犬病政策は誤りです。


 日本での狂犬病政策の根拠法は、狂犬病予防法、及び狂犬病予防法施行規則です。
 狂犬病予防法施行規則では、犬の登録と鑑識票付着義務(第3条~9条)が定められており、犬の飼い主に、狂犬病予防接種を毎年行うことを義務付けています(第11条~13条)。これらの規定に違反するものは、刑事罰をもって(罰金)処罰されます。日本では、狂犬病予防接種を義務付けている飼育動物は犬のみです。
 先進国では、猫は犬よりも狂犬病リスクが高いとされています。しかし、日本では猫に対しては狂犬病対策は皆無で、飼育も野放しです。

 では、先進国アメリカの狂犬病政策はどうなっているのでしょうか。フロリダ州環境保険医学局が発表した資料を以下に引用します。Rabies Prevention and Control In Florida, 2011 Bureau of Environmental Public Health Medicine「フロリダ州での狂犬病予防とコントロール(2011年) フロリダ州環境保健医学局」。


Multi-year Rabies Vaccinations for Dogs and Cats.
The Rabies Advisory Committee adopts the recommendation of the National Association of Public Health' Veterinarians Compendium of Animal Rabies Control, 2008 in regard to 3-year rabies vaccines for dogs and cats.
Managing Feral/Free-roaming/Un-owned/Stray Cats.
The concept of managing free-roaming/feral domestic cats is not tenable on public health grounds because of the persistent threat posed to communities from injury and disease.
While the risk for disease transmission from cats to people is generally low when these animals are maintained indoors and routinely cared for, free-roaming cats pose a continuous concern to communities.

複数年間隔での、犬猫に対する狂犬病予防接種。
狂犬病諮問委員会は、2008年に、動物の狂犬病コントロールの公衆衛生獣医協会連合会の推薦する、犬や猫に対する3年間効果がある狂犬病ワクチンを採用しました。
完全野生の野猫、自由に徘徊する猫(放し飼い猫)、所有者がない野良猫、野生化した猫の管理。
国内の自由に徘徊する放し飼い猫や野生猫を管理するという概念は、公衆衛生上の理由で支持されます。
なぜならば、それらは永続的な危険を社会に、怪我や病気によりもたらすからです。
人は、猫から疾病を感染し伝播するリスクは、猫が室内で飼育されているときは一般的に低いですが、自由に徘徊する猫は、社会への継続的な懸念をもたらします。



 上記のように、アメリカフロリダ州、環境保険医学局では、自由に徘徊する猫が最も大きな、狂犬病等の感染拡大のリスク要因としています。北米では「人の狂犬病の感染源となる(暴露後の狂犬病ウイルスの暴露ご治療を受けた)ケースでは、80%が猫」「人に飼育されている動物のうち、狂犬病感染個体の数は、猫が犬の10倍」という客観的な統計資料から当然のように導ける結論です。
 事実、アメリカでは、猫に対しても狂犬病予防接種を義務付けている州がほとんどです。以下に資料をあげます。STATE Rabies Laws。アメリカ 州の狂犬病法。2006年11月。2006年の資料ですので、現在は猫に対する狂犬病予防接種を義務付けている州は、さらに増えているかもしれません。

 それによれば、アメリカ全56州のうち、犬に狂犬病予防接種を義務付けて猫を免除している州は、わずか8州しかありません。そして狂犬病予防接種を義務づけている州では、接種間隔はほぼ全てが犬猫とも3年毎です。日本は犬のみ狂犬病予防接種を刑事罰でもって義務付け、猫に対しては全く放任(狂犬病予防接種を促すガイドラインさえありません)であるのと対照的です。
 統計上、北米では、人の狂犬病の感染源(狂犬病暴露ご注射治療を受けた)ケースの80%が猫です。また狂犬病感染個体数が猫が犬の10倍である事実をかんがみれば、日本の狂犬病政策は不合理極まりないと思います。

 日本語での訳「狂犬病」が良くないのかもしれません。変な訳語をするより、最初からRabies(レイビーズ=狂犬病)としていれば良かったのにと思います。
 バカ愛誤がたまに自分のブログで「猫は犬と異なり、狂犬病の危険がないから放し飼いしても良い。放し飼いすべきで室内飼い義務化なんてとんでもない」とか、掲示板やブログコメントで「猫は狂犬病にかからないから安全で、放し飼いしてよい」という記述をたまに見ます。このような方は基礎教養が最低レベルを満たしていないのでしょうね。厚生労働省の狂犬病に関する広報資料や、日本の狂犬病政策を考察すれば、日本の省庁や政治家も狂犬病に対しての認識は、白痴愛誤と大して変わらないような気もします。幸い、今のところ日本では狂犬病再発はないですが、散発的に輸入ペットで感染獣が見つかったり、海外で感染した患者さんが帰国した後に死亡したりするケースがあります。もし今の状態で、日本で狂犬病が再発すれば恐ろしいです。

 アメリカでは狂犬病対策として、猫飼育者に対しても厳しい規制を設けています。既に述べた通り、猫飼育者に対して飼い猫の狂犬病予防接種を義務付けたり、飼い猫の登録、飼育許可制、放し飼いの禁止、野良猫への餌やりの禁止など、懲役刑を含む刑事罰を持って禁じる自治体がほとんどです。実際、野良猫に餌やりをして逮捕、有罪となるケースも近年増えています。 
 また、放し飼いの一種であるTNR制度を廃止、罰則でもって禁じる条例を制定した自治体もいくつかあります。アメリカ連邦政府も、TNRを明確に否定しましたし、狂犬病等拡大のリスクを指摘しています。日本の愛誤が言う「動物愛護先進国欧では、TNRがスタンダードで野良猫の餌やりに寛容、日本と違って文句を言われずやりたい放題」は大嘘です。次回は、狂犬病予防を目的とした、アメリカでの猫飼育規制の厳しさについて書きます(続く)。

日本の狂犬病政策は誤りー1





 4月は春の狂犬病予防週間です。犬の飼い主に、飼い犬に狂犬病予防接種を受けるように促す厚生労働省のラジオ広報放送を何気なく聞いていました。「狂犬病は犬、キツネ、タヌキ、アライグマなど、ほとんどの哺乳類が感染します・・・」。私はそれを聞いて驚きました。猫が挙げられていなからです。先進国では、今では人への感染源は猫が突出して多く、最も狂犬病感染リスクが高いとされているからです。


 まず狂犬病の定義を以下に引用します。狂犬病 ウィキペディア


狂犬病(英:rabies)は、ラブドウイルス科リッサウイルス属の狂犬病ウイルス(rabies virus)を病原体とするウイルス性の人獣共通感染症であり、ヒトを含めたすべての哺乳類が感染する。
毎年世界中で約5万人の死者を出している。感染した動物の咬み傷などから唾液と共にウイルスが伝染する場合が多く、傷口や目・唇など粘膜部を舐められた場合も危険性が高い。
発症後の死亡率は約95%で、確立した治療法はない。
北米では人への感染は年間数名だが、ネコで200 - 300件、イヌで20 - 30件の狂犬病報告がある。



 WHOでは、全世界での狂犬病感染源で最も多いのは犬とされています。発展途上国や中進国では、犬の係留飼育や登録、狂犬病ワクチン接種義務を課しているところは未だに少ないからです。犬が放し飼いされて野犬も多く、狂犬病ワクチンも未接種ならば、犬~犬への感染が多いでしょう。また人への咬傷事故も多くなります。
 しかし先進国では、犬は管理飼育が行き届いています。係留飼育、登録、ワクチン接種が法制化され、野犬は捕獲駆除されますので少ないです。管理飼育されているために犬は感染機会が少なく、感染個体も少なくなります。人の狂犬病感染源は、犬よりもはるかに猫からの感染の方が多いのです。近年のアメリカ国内でのヒトへの狂犬病の感染源(狂犬病ウイルス暴露後支柱者治療を受けたケース)のほとんどは猫でした。

 犬猫を比較すれば、狂犬病感染個体の発生数は、北米では猫は犬の約10倍ですから当然でしょう。猫は犬と異なり、先進国でも管理飼育が遅れており、放し飼いされることが多いです。そのために、感染した野生動物との接触の機会が犬よりはるかに多いことが原因でしょう。私は、このような記事も書いています。狂犬病感染猫が子供たちを襲う
 北米では、ヒトの狂犬病感染源が殆どが猫であるという、アメリカの学術誌の記述を引用します。


audubonmagazine2009年。オウドゥボン誌から引用。

About 80 percent of rabies shots administered to humans result from contact with feral or stray cats.

人間の狂犬病感染(狂犬病ウイルス暴露後注射治療を受けたケース)理由の約80%は、野良猫か放し飼い猫との接触です。



 上記、オウドボン誌に述べられていること(狂犬病の人の感染源はほとんどが猫である。犬よりはるかに多い)は、先進国では概ね当てはまるでしょう。なぜならば、先進国では、犬の管理飼育(係留飼育、登録、ワクチン接種義務。野犬の捕獲駆除)が進んでいますが、猫では遅れているという共通点があるからです。
 日本は狂犬病清浄国です。昭和32年以降は発生していません(最後の感染例は「猫」です)。しかし、もし日本に再び狂犬病が発生すれば、犬よりも猫の方がはるかに大きなリスクになります。なぜならば、上記の先進国と「犬の管理飼育は進んでいる。しかし猫では遅れている」という共通点があるからです。自由に徘徊する野良猫と放し飼い猫は、狂犬病拡大の最大のリスクです。

 しかし厚生労働省の、狂犬病に関する資料を見て愕然としました。狂犬病 厚生労働省。その中では、飼育動物に関しては、犬に対するワクチン接種しか狂犬病予防対策として挙げられていないからです。また図表、「世界各地の狂犬病媒介動物」では、コウモリ、アライグマ、スカンク、コヨーテ、キツネ(北米大陸)とあり、そのほかの地域でも、イヌ、オオカミ、キツネ、コウモリ、マングース、ジャッカルとあります。しかし猫はありません。
 北米大陸では、狂犬病感染個体の発見数は猫が犬の10倍であり、ヒトの感染源(狂犬病ウイルス暴露後注射の治療を受けたケース)の80%を猫が占めるのです。それを考慮すれば、厚生労働省の資料は著しい偏向です。もはや誤りと言えるでしょう。猫愛誤のテロや圧力でもあるのでしょうか。そう思わざるを得ません。

 その他にも、狂犬病予防法、同施行規則でも矛盾点があります。日本では、狂犬病予防接種が義務付けられているのは犬のみで、年1回です。しかし狂犬病ワクチンによる抗体は、2年以上持つとされています。毎年のワクチン接種は犬にとって負担です。
 対して管理飼育が徹底した犬よりはるかに狂犬病リスクが高い野良猫は放置で、猫の放し飼いは自由、その上猫は狂犬病ワクチン接種義務もありません。タワーマンションの高層階で飼育されている、外に出たことがない体重2キロのひ弱なチワワと、体重が7キロの、外来生物のアライグマやネズミに常に接している野生的な野良猫や放し飼い猫と、どちらが狂犬病感染と拡大リスクが高いと思われますか。

 アメリカを例に挙げますと、狂犬病ワクチンの接種義務は、犬猫とも課している州がほとんどです。そしてワクチン接種間隔は犬猫とも、2~3年です。次回は、アメリカの犬猫等の狂犬病ワクチン接種についての法制度をご紹介し、日本の狂犬病政策の矛盾点を論じたいと思います(続く)。

イギリスのメディアが動物愛護問題で名指しにした国とは?ー4





 ドイツでの猫犬狩猟駆除は、ドイツ国内のみならず、海外からもしばしば批判されます。野良猫犬(とみなされるものも含む)の狩猟駆除は、民間人ハンターが殺害した猫犬の死体の未処理に関わる衛生問題や、地方財政への負担なども問題視されています。


 ドイツでは、野良猫犬(とみなされるものも含む)の殺処分は、民間人ハンターによる狩猟駆除に依存しています。公的な猫犬殺処分の制度がないことがその理由の一つだと思います。民間人ハンターによる、野良猫犬(とみなされるものも含む)の狩猟駆除は、・飼い猫犬がしばしば犠牲になること(しかし私は、このような法律があることを知りながら、放し飼いする方が悪いと思います)、・狩猟が禁止されているエリア内でも狩猟駆除が頻繁に行われる、・法律で禁止されているデストラップが野放し状態、などが問題視されています。
 その他にも、ドイツ国内のメディアが猫犬の狩猟駆除について問題点を指摘する事柄があります。それは狩猟駆除された猫犬の死体放置です。

 狩猟駆除された猫犬の死体は、多くの場合そのまま放置されます。ドイツでは法律上、猫犬を狩猟駆除したハンターに、その死体の処分費用を自治体等は請求することができません。死体は長く放置されるか、自治体が交通事故死した猫犬と同じ扱いで、公費で処分しています。
 死体が長く放置されることによる衛生問題と、自治体による処分の、公費負担がしばしばドイツ国内でも問題視されます。

 具体例を挙げましょう。ドイツ国内の猫愛好家向け雑誌、geliebte katz「愛する猫」のインターネット版記事から引用します。Rechtsurteile zum Thema Jagd und Katze「猫と狩猟に関するテーマについての法律的判断」。


Ein Jagdpächter hat keinen Anspruch auf Ersatz der Aufwendung, die ihm durch das ordnungsgemäße Beseitigen des bei einem Verkehrsunfall getöteten Wildes entstanden sind.
Zuständig für die Tierbeseitigung sind einzig die Landkreise und kreisfreie Städte.

ハンターに対しては、自治体は被った、動物の除去費用の弁済を求める権利があるとは認められていません。
その費用は、交通事故で死んだ野生動物の処理費用として自治体が負担します。
動物の処分の責任を負うのは、郡と郡レベルの自治体だけです。


 日本でも、交通事故死した猫は「路上死猫」と分類され、主に自治体が処理しています(高速道路や第三セクターが運営する観光道路などは道路管理者が負担)。自治体による路上死猫の処分数は、年間50万匹近くと推定されます(自治体が公に路上死猫の統計を発表しているのは私が知る限り尼崎市と群馬県だけです。それらの自治体の人口比で私が日本全体の路上死猫数を推計しました。甘くはない「猫の生活」)。自治体が管理する道路以外での路上死猫を含めれば、その数はさらに多いでしょう。
 路上死の場合は、保健所での殺処分より一匹あたりのコストがかかります。個別対応になるからです。

 私は、日本の二酸化炭素による猫犬の公的殺処分制度は、悪い制度だとは思いません。二酸化炭素死は麻酔効果が認められ、安楽死とされています。ですから銃殺やデストラップより、殺処分方法としては動物愛護に配慮していると言えるのではないでしょうか。
 また衛生上の問題も、専用施設で行う殺処分は問題が起きません。駆除した猫犬の死体を公の場に放置する(ドイツでの殺処分方法=狩猟駆除)方がはるかに衛生上良くないです。さらにはコスト面でも、ハンターが駆除して放置した猫犬の死体を回収するより、施設で殺処分する方が有利です。


(you yube動画) 

 ドイツでは、狩猟駆除された猫犬は、多くの場合そのまま放置されます。Haustiere zum Abschuss frei「ドイツでは自由にペットを射殺できる」。こちらでも「猫犬のペットは、民家から200m以上離れていれば狩猟が合法」と紹介されています。ドイツ連邦狩猟法では、猫犬は民家から300m以上離れていなければ狩猟できません。200mルールは有蹄類(蹄があるイノシシやシカ類)だけです。

http://www.youtube.com/watch?v=--UtebQJoy4

イギリスのメディアが動物愛護問題で名指しにした国とは?ー3





 ドイツでは「民家から300m以上離れていれば、犬猫は飼い主がないと見倣し、狩猟してよい。むしろ狩野良猫犬を狩猟駆除することはハンターの責務である」と法律で定められています。しかししばしば狩猟可能なエリア外でも飼い猫が狩猟殺害されます。それと同時に、禁止されているデストラップが頻繁に用いられ、飼い猫が犠牲になることも批判されています。しかしデストラップは、摘発されることはまれです。


 ドイツ連邦狩猟法では、「罠は無傷で獲物を捕獲するもののみ許可する。ハンターは、捕らえた獲物は速やかに自分の銃でその獲物を殺処分しなければならない」との規定があります。「獲物を無傷で捉える罠」のみ許可している理由は、罠は無差別に獲物を捉えますので、狩猟対象としていない保護鳥獣まで捉える可能性があるからです。
 保護鳥獣の場合は、速やかに放獣しなければなりません。駆除対象の野良猫犬等であれば、速やかに銃で殺処分しなさいということです。


ドイツ連邦狩猟法Jagdgesetz

§19 Sachliche Verbote
(1) Verboten ist
9. Fanggeräte, die nicht unversehrt fangen oder nicht sofort töten, sowie Selbstschußgeräte zu verwenden;



 「ドイツで野良猫犬(とみなされるものも含む)が年間46万頭が狩猟駆除されている(2009年)」とのドイツの大手メディアのニュースを紹介した時のことです。「これらの猫犬は、TNRか他の場所でリリースされるために捕獲されたものだろう。殺処分されたというのは誤りだ」と頭に血が上った愛誤が噛み付いてきました。
 その時に引用した記事は「ハンターに飼い猫を殺傷された場合はどうすればよいでしょうか」という、ドイツの猫愛好家向け雑誌の、猫飼育者側の質問に対する回答です。ドイツ語の、その部分を訳さなかったのですが、愛誤の偏向ぶりには疲れます。「ライブキャッチトラップで捕獲した野良猫犬(とみなされるものも含む)は、銃により殺処分せよ」。これがドイツ連邦狩猟法の規定です。

 話がそれました。ドイツでは、法律で許可されているのは「無傷で捕らえる罠」のみで、デストラップは禁止されています。しかし生産、流通、販売、所持については罰則規定がありません。禁止されているのにもかかわらず、頻繁にデストラップが使用され、その犠牲になるのは多くは猫です。
 以下に、ドイツの猫愛好家向け雑誌、geliebte katze(愛する猫)の、インターネット版記事から引用します。


Rechtsurteile zum Thema Jagd und Katze
Gemäß Bundesjagdgesetz sind nur Fanggeräte zugelassen, die lebend unversehrt fangen oder sofort töten. Jedoch die Herstellung, der Vertrieb, der Erwerb und der Besitz der tierquälerischen Festhaltefallen ist erlaubt.
Daher können auch heute noch Tellereisen im Jagdversandhandel bezogen werden.

狩猟と猫をテーマとした法的判断。
連邦狩猟法によると、唯一狩猟で許可されている罠は、無傷で捕獲するもので、その後直ちに殺処分することとされています。
しかし、動物を傷つける罠の生産、流通、購入と所持が許可されます。
したがってトラバサミは、今でも狩猟用品の通販で買うことができます。


 以下の画像と記述は、ドイツ人個人ブログから引用しました。Der antijagd blog.「狩猟反対ブログ」からKatze in Fangeisen: Fallenjagd lässt Jäger schlecht dastehen「猫の罠。トラップハンターが悪質と思える」。

War der sechs Monate alte Stubentiger in eine Falle getappt.
Somit konnte bis jetzt auch niemand verantwortlich gemacht werden
Springfallen im Handel frei erhältlich.
Das Jagen mit Lebendfallen ist nach wie vor für speziell ausgebildete Jäger erlaubt.
Bei denen Menschen und Tiere zu Schaden kamen, seit 2009 verboten.
Frei erhältlich und können so leicht erworben werden.

生後半年の猫が罠にかかりました。
今まで、(デストラップでペットが殺傷されたことでは)誰も責任を負うことはありませでした。
自由に市販されているスプリングトラップ(トラバサミ)。
罠は無傷で捕られるもののみ、特別に訓練されたハンターだけに使用が許可されています。
人と動物が傷つけられたため、2009年以降は傷つける罠は禁止されています。
しかし禁止されている罠は、自由に用いることができますし、簡単に購入することができます。


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 また、このような資料もあります。http://www.youtube.com/watch?v=STUsEx3KMUYyou yubeから。6分30秒~。
 法律で禁止されているデストラップが、自由に製造販売されていることが録画されています。デストラップでの猫の捕獲のために、猫の誘引剤(Lockmittel)も自由に通信販売で買うことができます。猫の誘引剤が広く販売されているということは、それだけ猫の捕獲駆除の需要が高いと思われます。
 
 ドイツは、野良猫犬(と思われるものも含む)の狩猟駆除に対しては寛容です。連邦狩猟法で禁じられている狩猟範囲を超えての狩猟や、禁止猟具である、動物を傷つける罠の使用で処罰されることはきわめてまれです。私が思うには、ドイツが公的な殺処分制度を持たないことが、野良猫犬の狩猟駆除に寛容である理由の一つだと思います。
 ドイツでも、毎年多数の犬猫等のペットの遺棄があります(年間50万匹との推計)。特に猫は野生化して生き残り、農畜産業や生態系への悪影響を及ぼします。産業や生態系を野良猫の害から守るためには、どうしても民間人ハンターに頼らざるを得ないからです。私は、公的殺処分の制度がないことが、必ずしも動物愛護が進んでいるとは思えません。

「埠頭駅定食」を私有地に配置すれば有罪になるのかー追記






「埠頭駅定食」を私有地に配置すれば有罪になるのかー1 
「埠頭駅定食」を私有地に配置すれば有罪になるのかー2
「埠頭駅定食」を私有地に配置すれば有罪になるのかー3
「埠頭駅定食」を私有地に配置すれば有罪になるのかー4
「埠頭駅定食」を私有地に配置すれば有罪になるのかー5
「埠頭駅定食」を私有地に配置すれば有罪になるのかー6
「埠頭駅定食」を私有地に配置すれば有罪になるのかー7
「埠頭駅定食」を私有地に配置すれば有罪になるのかー8
「埠頭駅定食」を私有地に配置すれば有罪になるのかー9
「埠頭駅定食」を私有地に配置すれば有罪になるのかー10
追記 



 以上の記事を書いた趣旨は、次のブログ記事に対する反論です。


2ch生き物苦手板の住民とのオフ会の報告
【弁護士の見解】毒餌は敷地内であっても違法行為から引用。

猫は愛護動物であり、動物愛護法第44条に規定する犯罪に該当するのです。
また、人に飼育されている犬猫を対象とする場合は、上記の他に、刑法第261条の器物損壊罪に該当します。
二つの犯罪が成立することになるのです。上記のような評価は、自宅敷地であろうとも公共の場であろうとも何ら変わりません。
もし、現場をつきとめて警察に通報した場合ですが、現行犯逮捕の対象となります。
現行犯逮捕は、私人においてもすることが出来ます。

>しかし合法的な薬剤であるわけで、「ただ置いておいただけ」「ナメクジやネズミや蟻の駆除のために置いておいただけ」「捨てただけ」と言い訳されてしまったら、逮捕できないのではないでしょうか?
現場の全体的な状況からして、ただ置くということは通常では考えられない行動ですし、ナメクジやネズミ等の駆除をするにしては、不自然な場所、時期(例えば、そのような害虫が発生しようのない冬場であるとか、)に置いたものである場合は、警察官としても、「この人は嘘をついているな」と認定するということも考えられます。

>明らかに猫に食べさせる目的で餌を配膳しているのであれば、猫虐待目的で設置していると評価され、犯罪行為とみなされるということでしょうか?
みなされるというよりも、犯罪行為の一部であるということになります。



 大変短い文章ですが、これほどまでに多くの法律的な矛盾点誤りを盛り込めるのは一種の才能だと思います。その矛盾点、誤りを指摘し、反論ためには、私は記事を10本も書く必要が生じたのですから。

 最後に引用した問題ブログの記事には直接は関係ありませんが、動物愛護管理法44条1項の「みだりに殺し、傷つけてはいけない」の「みだり」は重要です。誤った愛護家は、意図的にこの「みだり」という文言を無視しますが、この文言があるのとないのとでは、本条文の意味が大きく変わります。
 仮に、法の趣旨が「みだり」ではなく、「愛護動物を殺し、傷つけてはいけない」のであれば、人も生存できません。食肉、猫用も含めたペットフードの原料、皮革などの工業製品、実験動物など、多くの愛護動物の犠牲により人間は生かされています。

 その愛護動物たち、「動物愛護管理法44条1 牛、馬、豚、めん羊、やぎ、犬、ねこ、いえうさぎ、鶏、いえばと及びあひる 2 前号に掲げるものを除くほか、人が占有している動物で哺乳類、鳥類又は爬虫類に属するもの」は、法律上は同等の位置づけです。猫だけが特別ではありません。動物愛護管理法の法の趣旨は二つあります。それは愛護動物の管理と愛護です。管理なくして愛護はありえません。
 もし動物愛護管理法44条1項が、特定の愛護動物(例えば猫)に限って「いかなる場合でも殺してはならない」「限度なく野良猫による被害を受忍しなければならない」という趣旨であるのならば、国は、野良猫被害者に対して賠償しなければなりません。法理論上そうなります。しかしそれはありえないことです。もし動物愛護管理法44条1項の趣旨がもしそのようなものであったのならば、憲法が保証する私有財産権を否定することになりかねません。

 日本の動物愛護管理法は、先進国の動物愛護に関する法律の中では例外的な存在です。先進諸外国の動物愛護に関する法律では、法律が保護の対象としているのは「現に人に飼育されているもの=管理責任者が存在するもの」のみです(アメリカでは、一部条例レベルでの例外はあります)。日本の動物愛護管理法に相当する、アメリカ連邦法であるAnimal welfare Act(動物福祉法)、ドイツ連邦法であるTierschutzgesetz(動物保護法)は、私は度々紹介しましたが、いずれも明確に、法の保護の対象を「現に飼育されているもの=管理責任者が存在するもの」と記述されています。
 つまり日本以外の先進諸外国での動物愛護に関する法律は、「人に飼育されていない=管理責任が不明確なもの」は保護の対象ではありません。生態系産業、公衆衛生に被害を及ぼす野良猫犬(とみなされるものも含む)は、当たり前に駆除されています。

 野良猫の誤った愛誤家は、日本の動物愛護管理法の特殊性と法の間隙(猫に関しては、狂犬病予防法や家畜伝染病予防法などの法規による規制が皆無)により存在できるのです。私は本来、動物は、管理責任が明確なものに限って保護するべきで、日本以外の先進諸外国の法制度の方が理にかなっていると思います。管理者不在の動物にまで、無限に保護を拡大すれば、その動物による被害の賠償責任が不在という問題が生じます。
 日本の動物愛護管理法44条1項の「みだりに殺し傷つけてはいけない」の「みだり」は、その歯止めの意味があると思います。動物愛護管理法でも「愛護」と「管理」の両面を謳っているのです。つまり日本の動物愛護管理法でも、「無管理状態」の愛護動物は「みだり」でなければ殺処分も止むなしということです。

 誤った猫愛護家の方に申し上げたいのですが、法律の解釈において、著しい偏向的解釈は、一般の支持を得られないばかりか、不信感を抱かれるだけです。動物愛護管理法44条1項では、愛護動物を殺し傷つけてはいけない」とはなっていません。「みだり」であることを禁じているだけです。動物愛護管理法35条2項においては、「都道府県等が所有者の判明しない犬又はねこの引取りをその拾得者その他の者から求められた場合に準用する」と規定されています。
 私は「定食」の配置が良いとは思いませんし、勧めているわけでもないです。猫被害者の権利回復のためには、やむ得ない非常手段とも言えます。それは誤った猫愛護家の圧力により、自治体は所有者不明猫の引取りを事実上拒んでいるところが多いことが背景にあります。動物愛護管理法35条2項を正常に運用すれば良いのです。また全ての猫飼育者が、同法7条を守り、室内飼い等の適正飼育をすれば、野良猫猫被害は生じようがありません。ですから「定食」の議論も不要になります。「定食」を配置することが警報犯罪になるのか否かを論じることは、いわば枝葉末節です。

 私は猫被害者ですから、法律解釈においては、猫被害者側への多少の偏向はあるかもしれません。しかし一線は踏み越えていないと思います。
 私が一連の同名の記事で批判反論した、ブログ、2ch生き物苦手板の住民とのオフ会の報告の記事、【弁護士の見解】毒餌は敷地内であっても違法行為では、完全に許容範囲を逸脱した法解釈ですが。それ以前に、見解を示された弁護士の方や、それを紹介されたブログ管理人の方には、「猫」という愛護動物の法的な立場と、問題の根本~なぜ「定食」が存在するのか、その元因を見ていただきたいと思います。

「埠頭駅定食」を私有地に配置すれば有罪になるのかー10





 前回記事、「埠頭駅定食」を私有地に配置すれば有罪になるのかー9の続きです。今回は「定食」を私有地に配置し、それを食べた猫が死傷したケースでは、有罪を妨げる事実について述べます。「定食」の配置では、その可能性が高いのです。


*いわゆる「定食」とは、法的規制がないが、動物にとって致死毒となるものを、猫の餌などに混ぜたものです。混ぜるものは、自動車ラジエーター不凍液、人間用鎮痛剤などが代表的。掲示板2ちゃんねる「生き物苦手板」で猫の防御方法として紹介され広がりました。猫以外にも、ネズミやナメクジの駆除にももちろん使えます。


 まず前提として、刑事事件で有罪とするには、以下の条件を全て満たさなければなりません。
1、その行為が犯罪の構成要件を満たしている、
2、それが立証できる、
3、その他有罪を妨げる事実がない(犯人の責任能力、緊急避難、正当防衛など)
ことが必要です。

 同名の一連の記事では、「定食」を配置し、それを食べた猫が死傷したとしても、上記のうち「2、それを立証することが不可能」であり、したがって仮に「定食」の配置者が猫を殺傷させる明確な意図を持って(故意)いたとしても、動物愛護管理法44条1項違反で有罪とすることはほぼ不可能と言うことを書きました。
 今回は「定食」の配置で猫が死傷させられても、「3、有罪を妨げる事実」が成立する可能性があることを論じます。「定食」を配置して、私有地に侵入する猫を殺傷とする行為は、「有罪を妨げる事実」が成立する可能性が大変高いと思います。

 まず私有地に「定食」を配置し、侵入する猫を殺傷させる動機は、ほとんどの場合は、土地所有者が野良猫放し飼い猫により被害を受けており、その被害防止のための猫防除排除策でしょう。効果が緩やかな「定食」で猫が死ぬということは、その猫が頻繁にその土地に侵入したということです。実際問題、猫が頻繁に侵入すれば、被害がゼロということは考えられません。 
 糞尿被害による庭などの汚損、尿マーキングによるクルマのタイヤや洗濯物、家の壁の悪臭、金属製品の錆、タイヤや建材による爪研ぎによる破損、小鳥などのペットの殺害、発情などのによる鳴き声の騒音・・・。例を挙げれば限がありません。

 動物愛護管理法44条1項の条文を挙げます。「愛護動物をみだりに殺し、又は傷つけた者は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処する」。本条項では、愛護動物を「殺し、又は傷つけ」ることを禁じているのではなく「みだりに殺し、又は傷つけ」ることを禁じています。
 「みだり」とは、「正当な理由がなく」という意味です。例えば覚醒剤取締法では41条2項では、「覚せい剤をみだりに所持した者は10年以下の懲役に処する」とあります。もしこの条文が「覚せい剤を所持したものは10年以下の懲役に処する」でしたら、医師や覚せい剤事件で証拠物を押収した警察官などが全て本罪の適用になります。対して窃盗罪では「みだりに盗んではいけない」ではなく単に「盗んではいけない」とあります。刑法犯罪で「みだりに」行うことを禁じるのと、全てにおいてその行為を禁じるとでは、意味が大きく異なります。「みだりに」は法律用語?
 誤った猫愛護家は、この「みだりに」を意図的に、猫だけに関して見落とします。しかしこの「みだりに」という文言は重要です。食肉や実験、公的殺処分も愛護動物を殺すことですが「みだり」でないために犯罪が成立しません。

 私有地に「定食」を置いた者が、かねてより甚大な猫の侵入による被害遭っていたとします。その者が、猫の侵入を防止するあらゆる策を講じても、侵入は防げなかったとします。実際、猫の侵入を防ぐのは大変困難です。市販の忌避剤、トゲトゲ、超音波発生装置などはまず効きません。また、土地全体をフェンスで覆うのは美観を損ねますし、コスト面からも現実的ではありません。商店などでは不可能です。また、猫を捕獲し、保健所に届けようにも、事実上引取りを拒否する自治体が多いです。
 そのためにやむなく猫の侵入を防御排除するために「定食」を配置していたとしたらどうなのでしょうか。私は完全に「正当な事由があった」とは認められないにしても、かなり情状酌量されると思います。

 その他にも、緊急避難(までは認められるのは難しいかもしれませんが)ないし過剰避難により酌量される可能性が高いです。「定食」の配置は自力救済とは言え、猫被害者は何の落ち度もなく、一方的に被害を被っているのですから。
 緊急避難および過剰避難については、同タイトルの記事で取り上げています。「埠頭駅定食」を私有地に配置すれば有罪になるのかー6
 こちらの記事では、私有地に侵入した猫により被害を受けており、防止する対策を講じても効果がなかった場合にその猫を殺傷した場合について論じました。もしその猫が飼い猫であった場合、殺傷したとしても、緊急避難ないし過剰避難が成立し、器物損壊罪が免除される可能性があると私は思います。緊急避難ないし過剰避難は、あまりにも猫による被害が酷く受忍限度を超えており、かつ他の防御策を講じても効果がなかった場合は、動物愛護管理法44条1項でも成立する可能性があると私は思います。少なくとも、酌量の余地は大きいでしょう。         

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「埠頭駅定食」を私有地に配置すれば有罪になるのかー9





 前回記事、「埠頭駅定食」を私有地に配置すれば有罪になるのかー8の続きです。前回記事では「定食」配置者の、「猫を殺傷する意図」を証明するのはほぼ不可能ということを書きました。今回では「定食」と殺傷された猫との因果関係の立証がほぼ不可能であることを書きます。つまり犯罪行為が仮に存在したとしても、立証がほぼ不可能であれば、有罪とすることもほぼ不可能ということです。


*いわゆる「定食」とは、法的規制がないが、動物にとって致死毒となるものを、猫の餌などに混ぜたものです。混ぜるものは、自動車ラジエーター不凍液、人間用鎮痛剤などが代表的。掲示板2ちゃんねる「生き物苦手板」で猫の防御方法として紹介され広がりました。猫以外にも、ネズミやナメクジの駆除にももちろん使えます。
 
 問題のブログ記事を引用します。


2ch生き物苦手板の住民とのオフ会の報告
【弁護士の見解】毒餌は敷地内であっても違法行為。(太字が質問者、赤字が弁護士?と思われる)。

>しかし合法的な薬剤であるわけで、「ただ置いておいただけ」「ナメクジやネズミや蟻の駆除のために置いておいただけ」「捨てただけ」と言い訳されてしまったら、逮捕できないのではないでしょうか?

現場の全体的な状況からして、ただ置くということは通常では考えられない行動ですし、ナメクジやネズミ等の駆除をするにしては、不自然な場所、時期(例えば、そのような害虫が発生しようのない冬場であるとか、)に置いたものである場合は、警察官としても、「この人は嘘をついているな」と認定するということも考えられます。


 【弁護士の見解】で回答している弁護士は、「既に殺傷された猫の、既遂の原因となる定食配置」と、「今現在行われている定食の配置」と混同しているようです。しかし犯罪として犯人を逮捕~立件~有罪とするためには、過去の「既に殺傷された猫の原因となる定食配置」の犯罪性を証明しなければなりません。既に猫が死傷していても、今現在配置されている「定食」とはその猫の死傷とは因果関係がないからです。
 ・猫が死傷した原因物質がその定食に混入されていたものと一致するか、・「定食」を配置した日時、・その状況、・だれが配置したのか(土地所有者とはかぎりません。家人に依頼したのかもしれません)などです。
 
 「定食」は、*の定義にあるとおり、一般に市販されている法的規制のないものを利用しています。ですから作用は緩漫で、急性症状が出ることはまれです。例えばラジエーター不凍液を用いた「埠頭駅定食」の有害成分、エチレングリコールは、よほど大量に摂取しなければ急性症状は出ません。エチレングリコールは、動物の体内で代謝されると、シュウ酸カルシウムが生成されます。シュウ酸カルシウム自体は無害な物質で、人の食べ物にも普通に含まれます。ホウレンソウなどに多く含まれます。ただし摂取量が多いと尿細管間質性腎炎を発症し、重症化し無処置であれば死に至ります。
 「埠頭駅定食」で、少量ずつ猫に与えた場合は、徐々にシュウ酸カルシウムが腎臓の糸球体に蓄積され、不可逆的な腎炎を発症し死に至ります。死亡時の所見は、腎障害という病死=自然死になります。なぜならば、死んだ時点では、原因物質のエチレングリコールが既に代謝され、検出されないからです。

 つまり「埠頭駅定食」で意図的に猫を死傷させたとしても、「定食」が猫死傷の原因ということの証明は、極めて困難です。さらに「埠頭駅定食」を少量ずつ与え続けた場合は、「定食」の配置から相当の時間が経過しており、過去にさかのぼって・「定食」を配置した時間、回数、・場所、・その状況、・誰がどのように、などを証明することは、ほぼ不可能です。
 ましてや私有地内で行われているのです。目撃者がいるのでしょうか。

 腎臓障害で不審死した猫の体内から、ラジエーター不凍液に添加されている残っている微量成分を分析し、原因となる不凍液を特定することは不可能ではないでしょう。
 「埠頭駅定食」を置いたいたと思われる者が同じ不凍液を購入し、それを自宅に保管していたなどとなれば、有力な状況証拠にはなるでしょう(直接的な証拠にはなりません。偶然同じ不凍液を、クルマの整備のために購入していた可能性もあるわけですから)。しかし微量成分の分析には大変なコストがかかるのです。和歌山ヒ素カレー事件では、ヒ素殺虫剤の微量成分分析だけで億単位のコストがかかったと言われています。懲役1年以下の軽微な犯罪で、警察がそこまでしますか。それ以前に、家宅捜査を裁判所がまず認めません。家宅捜査しなければ、問題の不凍液があるかどうかなどの確認のしようがありません。

 「埠頭駅定食」は一例です。インターネットで出回っている、猫駆除用とされている「定食」の添加物の中には、何が猫にとって有害な原因物質が特定できていないものすらあります。そのようなものを用いれば、立件は不可能です。
 さらには、獣医師が処方する猫治療のための薬剤もあります。人の鎮痛剤であるアスピリンは、猫の血栓症治療にも用いられます。猫への服用量が多ければ、溶血作用による多臓器出血や、肝臓障害を起こして死にます。野良猫の場合は管理されていません。放し飼い猫は野良猫と区別がつきません。もしかしたら誰かがその猫の病気を直そうと思って、善意で餌に混ぜて与え、量が多すぎた可能性もあります。先に述べた通り、人の心は第三者には証明できないのです。動物愛護管理法44条1項違反は、過失では成立しません。

 いわゆる「定食」による猫の殺傷を動物愛護管理法違反で有罪とするには、「犯人の猫を殺傷するという意図」を証明することが極めて困難であると同時に、実際に食べた「定食」と猫の死傷の因果関係を証明するのも、それ以上に困難です。つまり「定食」による猫駆除が実際に行われていたとしても、それを動物愛護管理法44条1項違反で有罪とすることは、ほぼ不可能だと言うことです(犯人自ら犯行を暴露するのは例外とします)。
 短い文章であるにもかかわらず、一目で法律的に矛盾だらけな【弁護士の見解】などを公表するより、自らが率先して室内飼い適正飼育をすること。そしてそれを啓蒙する方がよほど動物愛護に適うと、私は思います(続く)。

「大阪市営住宅ペット禁止指針策定」を支持しますー2





 前回記事、「大阪市営住宅ペット禁止指針策定」を支持しますでは、私は大阪市の市営住宅での不正ペット飼育に対する厳正な対処を支持しました。前回記事では取り上げませんでしたが、他にも公営住宅の不正ペット飼育に厳しく対処していただきたい理由があります。それは特に猫飼育者は、室内のみならず、屋外にまで野良猫に対する給餌などの不正ペット飼育を拡大する傾向があるからです。


 私は何度か過去記事で取り上げていますが、市営住宅など公営住宅での、野良猫餌やりの被害は深刻です。当初は、当該住宅の居住者が敷地での餌やりを始め、次第に外部の餌やりも誘引してひどい状況になるケースが多いです。室内での猫飼育を住宅管理者から咎められた猫既知害が猫を屋外にリリースし、「野良猫に餌をやっているだけ。野良猫に餌をやるのは飼育じゃないでしょ」と居直るケースもあります。
 また市営住宅などの低所得層向け公営住宅は、高齢入居者が多いです。ペット飼育をしている高齢入居者が亡くなったあとは、特に猫の場合はそのまま周辺に捨てられるケースが多いです。それが住宅周辺にいつき、入居者の餌やりや、さらには入居者以外の餌やりまで誘引 します。

 私は神戸市長田区の市営住宅エントランスや敷地内での野良猫餌やり被害について記事にしています。○チガイは餌やりを止めよ 神戸市長田区地下鉄湾岸線駅付近。このケースは、まさに上記の典型例です。私は、この市営住宅のごく近くにアパートを所有しており、そのアパートの敷地内での野良猫糞尿被害に悩まされています。
 市営住宅でのペット飼育、特に猫は、周辺にまで被害を拡大させるケースが多いのです。理由は、すでに述べたとおりです。犬の場合は、屋外に捨てれば保健所が捕獲しますから、このような被害の拡大はありません。

・猫飼育者は野良猫の餌やりにまで不正行為を拡大させることが多い。
・室内での猫飼育を咎められたら、住宅周辺にリリースして餌を与え続けます。
・それが野良猫を誘引し、さらに猫被害が拡大します。
・猫飼育高齢者が死亡した後には、そのまま周辺に猫が捨てられるケースが多い。
 
 前回記事でも、読者様からこのようなコメントをいただいています。これが実態でしょう。以下に引用します。


カイルロッド様のコメントから。

公営住宅付近ではどこでもそうですが基地外餌ヤリもいますので自宅で飼っていなくても野良猫を飼育いている連中も追い出してほしいものです。


 市営住宅などの公営住宅でのペット飼育、特に猫は、その市営住宅のみならず、周辺にまで被害を拡大させる蓋然性が高いのです。市営住宅等の公営住宅管理者の方にお願いしたいのですが、ぜひ、被害が拡大する前に、ペット飼育の禁止を徹底していただきたいです。
 大阪市以外の自治体公営住宅管理者の方々には、公営住宅での不正ペット飼育(室外の敷地内での、野良猫餌やり等にも)に対しては、厳正で毅然とした対処を期待します。ペット不正飼育の被害拡大の前に、早めに芽を摘むことが効果があると思います。



「大阪市営住宅ペット禁止指針策定」を支持しますー1





 大阪市は3月14日に、ペット飼育が禁止されている市営住宅で、犬や猫を飼っている人が目立つ現状を受け、飼育禁止を徹底するための指針を策定する方針を明らかにしました。指導に応じない悪質なケースについては明け渡しを求めることも表明。私は大阪府の方針を支持します。


 以下は、読売新聞の記事の引用です。「大阪市は3月14日に、ペット飼育が禁止されている市営住宅で、犬や猫を飼っている人が目立つ現状を受け、飼育禁止を徹底するための指針を新たに作る方針を明らかにしました。指導に応じない悪質なケースについては、明け渡しを求めることも表明」。2013年3月5日朝刊。

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 この大阪市の方針を受け、多くの動物愛誤活動家が反対表明をしています。例えば以下のブログ記事などです。

緊急SOS!! 大阪市営住宅でのペット禁止に抗議の意見を!
ペット飼育者の退去「楽しみ」 床田議員 - 2013.03.23 Sat

 動物愛誤活動家たちが、本大阪市の指針策定に反対する理由は要約すれば以下のとおりです。


1、の根拠。大阪市の市営住宅条例では「市営住宅やその周辺の環境を乱したり、他の入居者や周辺の住民に迷惑を及ぼしたりする行為を禁止している(第32条第1項第4号)」が、迷惑行為の内容は「大阪市営住宅迷惑行為措置要綱」に詳しく定義され、ペット飼育に関しては、次のように書かれている。
 「犬、猫等動物(迷惑な鳴き声を出すもの、他人に危害や迷惑をかけやすいもの等)を飼育することにより、近隣入居者に対し、安眠を妨害し、傷害し、又は生活衛生上迷惑を及ぼす行為」(第3条第1項第1号)。
 つまりペット飼育から発生する迷惑行為を禁止しているのであり、ペット飼育そのものを禁止しているわけではない。

2、「入居者にはペットを飼育しないという誓約書を書かせて禁止している」が、この誓約書には何の法的根拠もない。なぜならば、大阪市営住宅条例と大阪市営住宅迷惑行為措置要綱ではペット飼育そのものを禁じていないので、条例と要綱が優越するため。

3、都市整備局が作成した資料には、「犬・猫等動物の飼育は、飼育そのものは迷惑行為に該当しない」と明確に記載されている。
 なお都市整備局資料の原文は、以下のとおり。「犬・猫等動物の飼育は、飼育そのものは迷惑行為に該当しないが、迷惑行為につながる蓋然性の高い行為であるため、かかる行為を行わないように啓発指導を実施する」。

4、「(犬猫等動物の飼育を行わない)誓約書」の提出は任意であるから法的拘束力はない。

5、したがって、飼育禁止を明文化した指針の作成と犬猫等飼育者の建物明け渡し請求は、1、2、3、4に反する。


 結論から先に言えば、愛誤活動家らの1~5の主張は全て誤りです。以下のとおり説明します。
 まず、・大阪市営住宅迷惑行為措置要綱「犬、猫等動物(迷惑な鳴き声を出すもの、他人に危害や迷惑をかけやすいもの等)を飼育することにより、近隣入居者に対し、安眠を妨害し、傷害し、又は生活衛生上迷惑を及ぼす行為」、・都市整備局資料「犬・猫等動物の飼育は、飼育そのものは迷惑行為に該当しないが、迷惑行為につながる蓋然性の高い行為であるため、かかる行為を行わないように啓発指導を実施する」は、犬猫の飼育を禁じる規定なのか、迷惑を及ばさなければ飼育は入居者に認められた権利なのか、という点です。
 市営住宅ではありませんが、区分所有マンションの管理規約での、ペット飼育禁止条項があいまいであるためにしばしば問題が生じました。しかし最高裁で平成10年3月26に出された判決では、「他人に迷惑をかけるような動物の飼育を禁止する」などという「(曖昧規約であっても)原則、ペット飼育不可と解釈すべきである」と判断されましたマンションのあいまいなペット規約について

 つまり最高裁の判断によれば「犬、猫等動物(迷惑な鳴き声を出すもの、他人に危害や迷惑をかけやすいもの等)を飼育することにより、近隣入居者に対し、安眠を妨害し、傷害し、又は生活衛生上迷惑を及ぼす行為の禁止」「犬・猫等動物の飼育は、飼育そのものは迷惑行為に該当しないが、迷惑行為につながる蓋然性の高い行為であるため、かかる行為を行わないように啓発指導を実施する」は、犬猫等の飼育は禁止と解釈すべきなのです。
 ましてや後者は「迷惑行為につながる蓋然性の高い行為であるため、かかる行為を行わないように啓発指導を実施する」とありますので、迷惑行為を未然に防止するために、明らかに犬猫等の飼育を禁止していると理解できます。

 次に「犬猫等の動物を飼育しない」との誓約書が無効」ですが。
 誓約書は、契約書の一種であり片務契約の場合にそう呼ばれることが多いとあります。誓約書や念書の効力。もちろん誓約書は法律上有効で、入居者が入居時に任意で提出したものであっても効力が及びます。
 また、大阪市営住宅条例「市営住宅やその周辺の環境を乱したり、他の入居者や周辺の住民に迷惑を及ぼしたりする行為を禁止している(第32条第1項第4号)」の範囲内での誓約(契約)ですので有効です。大阪市営住宅条例、要綱、都市整備局資料は、いずれも入居者の犬猫等の飼育の権利を認めたものとは解釈できません。最高裁の判断によれば、これらの規定は、むしろ全てが「犬猫等動物飼育の禁止」と解釈されるからです。

 愛誤活動家らの、前述の大阪市営住宅条例、要綱、都市整備局資料を「犬猫等飼育を認めたもの」との解釈は、著しく偏向しています。大多数の常識的な人であれば、これらの記述を読めば、「犬猫等飼育を禁じている」と理解するはずです。
 民間の賃貸住宅でも、ペット飼育禁止は契約上有効です。ペット飼育禁止条項違反により、入居者に対する賃貸借契約の契約解除、建物明け渡し訴訟では、ほぼ100%が原告の大家が勝訴しています。

 社会のシステムが正常に機能するためには、法治とそれによる契約の履行が大前提です。市営住宅の入居者で禁止のペットを飼育している人は、だまして入居したか、入居後に禁止のペットを中途で飼育しだしたのかどちらかです。いずれも契約違反であり、賃貸借契約解除の正当事由となります。
 「犬猫等を処分するのか」と犬猫等の命を持ち出すのは論点外しです。譲渡先が見つからなければ保健所にもち込むなりして処分し、そうしたくなければ自力で犬猫等のペットが飼育できる住居を確保すればいいだけです。それが嫌ならば、最初から市営住宅で犬猫等を飼わなければ良いのです。
 私は大阪市の「市営住宅ペット禁止指針策定」を支持します。「指針」で明確に「ペット禁止」を明文化するのは、それまでの曖昧なペット禁止規定を改善するということです。今まででも、ペットが禁止されていたことには変わりありません。入居者に契約を順守させなければ公平性やモラルの面でもマイナスです。


(画像)

 こちらはUR(旧公団)団地敷地に設置された看板。集合住宅では、猫飼育者は、室内の猫飼育のみならず、敷地屋外での餌やりまで拡大する人が多いです。私は過去にも神戸市長田区内の市営住宅での餌やりなどを記事にしました。
 屋外の餌やりは、周辺住民にも被害を及ぼします。室内での飼育を含め、禁止されているペットの飼育は、規模が拡大しない前に、徹底して排除すべきだと思います。

公団


「埠頭駅定食」を私有地に配置すれば有罪になるのかー8

 「埠頭駅定食」を私有地に配置すれば有罪になるのかー7の続きです。本記事以降では、私有地に「定食」を配置し、それを食べた猫が実際に死傷したケースについて考察します。


*いわゆる「定食」とは、法的規制がないが、動物にとって致死毒となるものを、猫の餌などに混ぜたものです。混ぜるものは、自動車ラジエーター不凍液、人間用鎮痛剤などが代表的。掲示板2ちゃんねる「生き物苦手板」で猫の防御方法として紹介され広がりました。猫以外にも、ネズミやナメクジの駆除にももちろん使えます。


 まず前提として、刑事事件で有罪とするには、以下の条件を全てみたさなければなりません。
1、その行為が犯罪の構成要件を満たしている、
2、それが立証できる、
3、その他有罪を妨げる事実がない(犯人の責任能力、緊急避難、正当防衛など)
こと。

 今回は、いわゆる「定食」と私有地に配置し、それを食べた猫が死傷した場合、「定食」を配置した者を動物愛護管理法44条1項違反で有罪することができるかという件に関して論じたいと思います。結論から言えば、私有地であっても、・侵入する猫に対して明確な殺害意図があり、・猫の侵入による被害は一切なかった。つまり猫を殺害する必要性は全くなかった、との条件を満たせば、動物愛護管理法44条1項違反という犯罪は成立します。つまり上記条件の内、「1、その行為が犯罪の構成要件を満たしている」からです。
 しかしその犯罪で有罪とするには、上記の1、の他に、「2、それが立証できる」と「3、その他有罪を妨げる事実がない」を満たすことも必要です。

 「・侵入する猫に対して明確な殺害意図があり、・猫の侵入による被害は一切なかった」のであれば、動物愛護管理法44条違反「愛護動物をみだりに殺す、傷つける」が成立します。「1、その行為が犯罪の構成要件を満たしている」からです。・明確に殺害する意図~故意、・猫の侵入による被害は一切なかった~殺害する必要性はない、みだりな殺傷、です。
 しかしその犯罪により、犯人を立件~有罪にするためには、他に「2、立証」と、「3、その他有罪を妨げる事実がないこと」が必要です。今回は、「2、犯罪の成立を立証できるか」について論じたいと思います。

 これも先に結論から言えば「犯罪事実の立証」はほぼ不可能です。したがって「定食」を実際に配置し、それを食べた猫が実際に死傷したとしても、その犯人を有罪とすることはほぼ不可能です(ただし、犯人が「猫を殺すためにした」と公言し、その様子を詳細にビデオなどに記録し、インターネットなどで広く公開するのは例外です。このようなケースでは、犯罪の成立を犯人自ら立証しているのと同じだからです)。
 ・まず犯罪の構成要件である「犯人の猫を殺害するという意図」ですが、人の心理を第三者が客観的に証明することは不可能です。再び、問題のブログ記事を引用します。


2ch生き物苦手板の住民とのオフ会の報告
【弁護士の見解】毒餌は敷地内であっても違法行為。(太字が質問者、赤字が弁護士?と思われる)。

>しかし合法的な薬剤であるわけで、「ただ置いておいただけ」「ナメクジやネズミや蟻の駆除のために置いておいただけ」「捨てただけ」と言い訳されてしまったら、逮捕できないのではないでしょうか?

現場の全体的な状況からして、ただ置くということは通常では考えられない行動ですし、ナメクジやネズミ等の駆除をするにしては、不自然な場所、時期(例えば、そのような害虫が発生しようのない冬場であるとか、)に置いたものである場合は、警察官としても、「この人は嘘をついているな」と認定するということも考えられます。


 少し話がそれますが、私は既に同名の記事で書いているとおり、仮に「定食」を配置してその「定食」で実際に猫が死傷していても、現行犯逮捕は出来ません(その根拠は過去記事を読んでください)。もし動物愛護管理法違反44条で逮捕するのであれば、通常逮捕になります。その場合は裁判所が決定します。ですから「逮捕できないのではないでしょうか?警察官としても、『この人は嘘をついているな』と認定するということも考えられます」なんて弁護士が回答するわけがありません。逮捕要件を認定するのは裁判官です。
 通常逮捕では、裁判官が逮捕の理由と逮捕の必要を審査して、逮捕状を発付します。その要件には、かなりの客観性が求められます。

 「ただ置くということは通常では考えられない行動ですし、ナメクジやネズミ等の駆除をするにしては、不自然な場所、時期(例えば、そのような害虫が発生しようのない冬場であるとか)」ですが。
 ネズミは通年発生します。例えば不自然な場所(がどのような場所なんでしょうね?)であったとしても、「定食」の配置者が単に無知であって、ネズミの駆除には非効率的な場所に設置した可能性もあります。猫は、市販のペレット状の殺鼠剤でもそのまま食べます。そのような殺鼠剤を「不自然な場所、時期」においただけで犯罪者として逮捕されるのですかね?
 また「定食」の配置者が無知であったために、冬季はナメクジが出ないのにナメクジの発生の予防のために「定食」を設置したのかもしれません。その「定食」の配置が不自然かどうかは主観的なものですし、状況証拠といえば言えなくもないですが根拠薄弱です。

 それ以前に、その者が私有地に置いたものが、当該猫の死因だったということはどうやって疎明するのでしょうか(逮捕が認められるためには、死んだ猫の直接的な死因となった「定食」に対しての疎明が必要です。すでに食べられてしまった過去の「定食」で、有害な物を混入していた、配置が不自然であったなどです。既に食べてしまった「定食」でどうやって疎明するのでしょうか。今現在の怪しい行為~「定食」?を配置している?を疎明したところで既に死んだ猫との因果関係はありません。このところを【弁護士の見解】では、前提条件を明らかにしていません。今現在行われている「定食」の配置で~つまりその「定食」でまだ猫が死んでいない未遂、で逮捕できると取れる文章です。弁護士が、このような前提条件が曖昧な回答をすることはありえません)。
 「以前、その者が猫の餌のようなものを私有地に置いていた。有毒なものを混ぜた『定食』に違いない」という目撃証言だけでは、根拠が余りにも薄弱です。もしかしたら普通の餌かもしれませんし。逮捕状の発布すら不可能だと思います。

 刑事事件での有罪は、状況証拠だけでは大変難しいとされています。曖昧な状況証拠、つまり「『定食』の配置が不自然であった(死因となる定食はすでに過去のもので、それすら証明するのは難しい)」ということのみで持って、有罪とすることはほぼ不可能です。状況証拠のみでの有罪判決もないことはないですが、そのようなケースでは、非常に多くの状況証拠を積み上げています。また「『定食』の配置が不自然」ですが、「不自然」との判断は主観でしょう。それでもって、犯人の「猫を殺す意図」とするには、余りにも根拠薄弱です。 
 犯罪行為の立証のためには、既に死傷した猫の原因となる過去の(既に食べられてしまった)「定食」の原因物質、配置した時間場所、配置の状況、誰がしたのかの特定(犯人と推定される者が家人に依頼したかもしれませんしetc...)などの証明が必要です。その証明は大変困難です。今現在行っている「定食」の配置は、既に死んだ猫とは、何ら因果関係はありません。【弁護士の見解】では、今現在行われている「定食」の配置なのか、猫が既に死傷した原因となった、過去の「定食」配置なのか記述が曖昧です。法律家がそのような回答をするとは信じがたいです(続く)。




 
 
 

イギリスのメディアが動物愛護問題で名指しにした国とは?ー2





 前回記事、イギリスのメディアが動物愛護問題で名指しにした国とは?ー1の続きです。イギリス最大手メディア、The telegraphのインターネット版記事、German hunters under fire for killing domestic cats「ドイツ人ハンターは、飼い猫を殺すために非難にさらされている」では、「ドイツでは年間40万匹もの野良猫が狩猟駆除されておりドイツ国内でも批判がある」と報じています。


 ドイツ狩猟連邦法の200mルールですが(私がドイツ連邦狩猟法を解釈した限り猫犬に関しては300mなのですが?)、運用が甘いのです。上記、The telegraphの記事では、飼い猫が民家から50mも離れていないのに射殺されたと報じています。ドイツ国内、さらには国外の批判にもかかわらず、300mルールの有名無実化は現在も改善されていません。
 最近もこのような事件がありました。ドイツのメディア、NEUEOzのインターネット版記事、Drei erschossene Katzen in Düthe-Fresenburg gefunden「デューテフリーゼンブルグで発見された3体の猫の射殺体」2013年2月。


Ein besonders krasser Fall der unrechtmäßigen Tötung von Katzen hat sich in den vergangenen Tagen in Düthe bei Fresenburg zugetragen.
Anwohner entdeckten unter einem kleinen Nadelbaumbestand nahe der Hauptstraße gleich drei getötete Katzen.
Nur wenige Meter entfernt fand sich auch eine Lebendfangfalle,
in der die Katzen allem Anschein nach zu Tode gekommen sind.
Linda Kleinsman wohnt mit ihrem Mann nur gut 100 Meter vom Tatort entfernt.
Eine der drei Katzen gehörte ihr.
Ludwig tappte in die Falle,die aller Wahrscheinlichkeit nach einem Jäger gehört, wurde anschließend miteiner Kleinkalibrigen Waffe erschossen und nur wenige Meter entfernt unter einen Baum geworfen.
Denn nur gut 100 Meter entfernt stand die Falle.

猫のことさら明らかな不法殺害のケースは、デューテフリーゼンブルグで数日前に発生しました。
住民は、主要道路の近くの小さな針葉樹の下で、3匹の殺された猫を発見しました。
わずか数メートル先に、ライブキャッチトラップもあり、猫が死んでいるのが明らになりました。
リンダ・クレイスマンは、猫が殺されていた現場からわずか100メートルちょっと離れたところに、夫と一緒に暮らしています。
殺されていた3匹の猫のうちの一匹は、彼女の飼い猫でした。
彼女の飼い猫ルートヴィヒは罠にかかったのです。
ハンターは、さらに小口径の銃を使ってルートヴィッヒを射殺して、木の下の、数メートルの距離に投げ捨てたに違いありません。
これはわずか民家から100m離れていただけで、猫が殺されたケースです。



 上記で引用した記事にあるとおり、ドイツ連邦狩猟法Jagdgesetzでは、民家から300m以上離れて存在する犬猫は飼い主がないとみなし、狩猟してよい、むしろハンターに狩猟を推奨しています。


§ 23 Inhalt des Jagdschutzes
Der Jagdschutz umfaßt nach näherer Bestimmung durch die Länder den Schutz des Wildes insbesondere vorWilderern, Futternot, Wildseuchen, vor wildernden Hunden und Katzen sowie die Sorge für die Einhaltung der zumSchutz des Wildes und der Jagd erlassenen Vorschriften.

§ 19 Sachliche Verbote
(1) Verboten ist
3. die Lappjagd innerhalb einer Zone von 300 Metern von der Bezirksgrenze, die Jagd durch Abklingeln derFelder und die Treibjagd bei Mondschein auszuüben;



 さらにこのような規定もあります。


§ 19 Sachliche Verbote
(1) Verboten ist
9. Fanggeräte, die nicht unversehrt fangen oder nicht sofort töten, sowie Selbstschußgeräte zu verwenden;

猟具は無傷で捕獲できないものの使用を禁じる。
および速やかに罠にかかった獲物を自ら射殺しないことを禁じる。



 つまり「罠は無傷で捕獲できるもののみ用いることができ、捕獲した獲物は速やかに自分で銃で射殺しなさい」という事です。この規定は、罠は無差別に動物を捕らえますから、狩猟が禁じられている動物に危害を与えることを防止するためのものです。また、捕獲した獲物を速やかに射殺すべしという規定は、「罠にかかったものが狩猟駆除対象の野良犬猫であれば、放置しないで人道的に銃で即死させなさい」ということです。
 引用した記事では、猫がライプキャッチトラップで捕獲され、ハンターは法の規定通り、その猫を射殺したのです。引用した記事で問題視しているのは、狩猟法で狩猟が許可されている、民家からの最低距離よりもはるかに近い距離で猫の狩猟駆除が行われたことです。

 ドイツでは、野良犬猫の狩猟駆除が大変盛んであり、近年はむしろ増える傾向さえ窺えます(2009年の推定では猫40万匹、犬6万5千匹)。前の記事で書いたとおり、EU内の経済情勢悪化でペットを遺棄する人が増え、引取り先のティアハイムも寄付金の減少などで厳しい経営が強いられているからです。
 ドイツでは、しばしば犬猫の狩猟駆除が国内でも批判されます。しかし連邦狩猟法Jagdgesetzの、野良犬猫狩猟駆除規定は改正の動きは今のところないようですし、「民家から300m以上離れていなければ犬猫を狩猟駆除してはいけない」という、300mルールは厳密に守られておらず、かなり適用が甘いのです。
 ドイツでは、野良犬猫の公的殺処分がありません。しかもかなりの数の犬猫等のペットの遺棄があります。ですから野良犬の殺処分は、民間人ハンターに頼らざるを得ないのです。案外農畜産業への野良猫による被害は深刻ですし(ドイツは世界4位の農産物輸出国)、生態系への悪影響も深刻です。ハンターによる、犬猫狩猟駆除への、一般国民の支持が大きいのだと思います。


(画像)

 ドイツ人の個人ブログ、anti-jagd.blog Der antijagd biog「狩猟反対ブログ」から。2011年2月。動画は削除されました。
 ライブキャッチトラップで捕獲したあとに、ハンターが射殺した猫。このように野良猫(とみなされるものも含む)を狩猟駆除するのはドイツでは法律で推奨していますし、当たり前に行われています。

von Jaeger erschossene Katze




イギリスのメディアが動物愛護問題で名指しにした国とは?ー1





 イギリスの最大手メディア、The telegraphが「毎年、残酷な方法で猫を40万匹も殺処分し、犬猫等のペットの遺棄が1年で50万匹もある」と名指しし、批判した国があります。それはドイツです。


 少し古い記事ですが、イギリスの最大手メディア、The telegraphのインターネット版記事から引用します。
German hunters under fire for killing domestic cats「ドイツ人ハンターは、飼い猫を殺すために非難にさらされている」。2005年10月。


An animal welfare organisation revealed that up to 400,000 felines are killed by hunters each year, outraged cat lovers are demanding an end to a law that makes their pets fair game when more than 200 metres (216 yards) from a built-up area.
It insists, however,that rare  wildlife and valuable game birds are at risk from escaped domestic catswhich turn feral and need to be culled.
Legally, their members may shoot cats, dogs or any other creature that is a potential threat to wildlife as long as they are beyond the 200 metre zone.
The Federal Hunting Law only allows hunters to shoot pets that have gone feral and are living in the wild.
The majority of hunters follow this rule responsibly.
Half a million pets are dumped every year in Germany alone.
A large percentage of these are cats that go feral when they live outside and many wild animals fall victim to the ones that survive.

ある動物愛護団体は(ドイツでは)毎年、40万以上の猫がハンターによって殺されていることを明らかにしました。
怒った猫愛好家たちは、200m(216ヤード)以上住宅地から離れていれば、ペットが狩猟対象として合法となる法律を廃止するように求めています。
しかし飼い猫により危険にさらされている希少な野生動物や貴重な狩猟対象となる鳥を守るために、猫は淘汰される必要があると主張されています。
合法的にハンターらは、猫犬などの、野生生物に被害を及ぼす可能性がある動物が民家から200mの範囲を超えていれば、射殺することができるのです。
ドイツ連邦狩猟法は、ハンターが野生化して、野生状態で生きているペットを射殺することを認めているだけです。
ほとんどのハンターはこれを責任とし、ルールに従っています。
50万匹のペットが、ドイツだけでも毎年遺棄されます。
これらのうち、野生化して屋外で生き残るのは、大部分が猫です。
そして多くの野生化し生き残った猫は、ハンターの犠牲になります。


 ドイツでの、ハンターによる犬猫等の野生化したペットの狩猟駆除は、イギリス等の外国からも批判されています。しばしばドイツ国内でも、ドイツ狩猟法の「民家から200m(民家からの発砲可能距離は州法により異なる規定があります)以上離れていれば、犬猫は飼い主がいないとみなし、狩猟駆除して良い、すべし」という規定の改正を求める動きがあります。しかし現在も改正はされていません。また改正の動きもありません。

 私が過去記事でしばしば引用した、ドイツ国内における犬猫狩猟駆除推計値は、むしろ犬では増える傾向さえ伺えます。2009年の犬猫の狩猟駆除推計値は、猫40万匹、犬6万5千頭です。ユーロ圏の経済情勢悪化により、ペットの遺棄が増えた反面、引受先のティアハイムも過剰収容と寄付金の減少で困窮しているからです。
 次回は現在のドイツの野良猫・犬の狩猟駆除状況をご紹介します。今回引用した、イギリスのThe teregrphの記事にあるとおり、ドイツでの犬猫狩猟ルール(住宅地から200m以上離れていることを要する)は厳密に守られていません。それは現在でも同じです。しばしば民家の至近距離でも、飼い猫・犬が捕獲された上で銃殺されています。(続く)。


(追記)

 イギリスの大手メディアの本記事ですが、私は若干の動物愛護への偏向を感じます。人が飼育していない野生化した野良猫犬は、動物愛護上の保護の対象とする法律を持っている国は希だからです(私は日本の動物愛護管理法しか知りません。条例レベルでは、欧米先進諸国では例外的にあります)。
 私は、イギリスでの、農場主らが組織的に野良猫の狩猟駆除(銃殺、トラップ等)を行っている事実を記事で紹介しています。ドイツ動物保護法、アメリカ動物保護法でも、動物愛護上の保護の対象となる動物は、「現に人に飼育されているもの」のみです。ですから飼育されていない、もしくはそうみなされる動物は、害を及ぼせば、当たり前のように諸外国では駆除されています。日本でも、鳥獣保護法狩猟適正化法上は、野生化した猫犬は狩猟対象ですが、猫既知外のテロが原因で、実際には狩猟駆除が行われるのはまれです(日本では、年間約300匹の野猫の狩猟統計があります)。

アメリカでの野良猫狩猟駆除。
アメリカ野良猫駆除。市街地でも。
オーストラリア農場での野良猫駆除。

「埠頭駅定食」を私有地に配置すれば有罪になるのかー7





 本論に入ります。いわゆる「定食」を私有地に配置すれは有罪になるのでしょうか。同タイトルの一連の記事は、2ch生き物苦手板の住民とのオフ会の報告のブログ記事、【弁護士の見解】毒餌は敷地内であっても違法行為の記述に対する反論です。


*いわゆる「定食」とは、法的規制がないが、動物にとって致死毒となるものを、猫の餌などに混ぜたものです。混ぜるものは、自動車ラジエーター不凍液、人間用鎮痛剤などが代表的。掲示板2ちゃんねる「生き物苦手板」で猫の防御方法として紹介され広がりました。猫以外にも、ネズミやナメクジの駆除にももちろん使えます。


2ch生き物苦手板の住民とのオフ会の報告
【弁護士の見解】毒餌は敷地内であっても違法行為から引用。太文字が質問者、赤文字が弁護士の回答と思われます。

猫は愛護動物であり、動物愛護法第44条に規定する犯罪に該当するのです。

>しかし合法的な薬剤であるわけで、「ただ置いておいただけ」「ナメクジやネズミや蟻の駆除のために置いておいただけ」「捨てただけ」と言い訳されてしまったら、逮捕できないのではないでしょうか?

現場の全体的な状況からして、ただ置くということは通常では考えられない行動ですし、ナメクジやネズミ等の駆除をするにしては、不自然な場所、時期(例えば、そのような害虫が発生しようのない冬場であるとか、)に置いたものである場合は、警察官としても、「この人は嘘をついているな」と認定するということも考えられます。

>明らかに猫に食べさせる目的で餌を配膳しているのであれば、猫虐待目的で設置していると評価され、犯罪行為とみなされるということでしょうか?

みなされるというよりも、犯罪行為の一部であるということになります。


 上記が弁護士の見解とのことですが、まず前提条件が明確にされていません。いわゆる「定食」を私有地に置いた時点で逮捕ができるのか、既に置いたものを野良猫等が食べて死んでいるのか不明です。
 「猫に食べさせる目的で餌を配膳しているのであれば、猫虐待目的で設置していると評価され、犯罪行為とみなされるということでしょうか?犯罪行為の一部であるということになります」との記述は、明らかに現在進行形です。したがって【弁護士の見解】は、「定食を置いた」時点で、定食を置いた行為そのものが犯罪として逮捕できると述べていると解釈します(蛇足ですが、仮にこの見解を示した方が弁護士であるとすれば、非常に重要な前提を曖昧なままで結論を導いており、信じがたいです)。

 私は既に、同タイトルの一連の記事で書いていますが、動物愛護管理法44条違反は未遂罪がありません。刑法44条では、「未遂罪で罰するには、各条項で未遂罪の規定がなければならない」と定められています。ですから「定食」を配置した者が、仮に「これは野良猫を殺傷する目的で置いたのだ」と明言したとしても、「定食」を置いた時点では、その行為に対して逮捕はできません。
 なぜならば犯罪が成立していないからです。動物愛護管理法44条1項違反「愛護動物をみだりに殺し傷つけること」は既遂でなければ犯罪が成立しないからです。

 したがって、【弁護士の見解】、「猫に食べさせる目的で餌を配膳している~犯罪行為の一部になります(この表現はどう解釈しても未遂となります)。これは、動物愛護管理法44条に規定する犯罪に該当するのです」というのは明白な誤りです。
 仮に、私有地内に侵入した猫を殺害する明確な意図でもって「定食」を配置したとしても、「定食」を配膳した段階では逮捕できません。また止めさせることもできません。先に述べたように、動物愛護管理法44条違反は、その「定食」を食べた猫が死傷して初めて犯罪が成立するのであって、「定食」を置いた段階では犯罪が成立しないからです。【弁護士の見解】が、「定食を配膳した段階で犯罪が成立する(文脈からしてそのようにしか解釈できませんね)」という意味ならば、それは大嘘です。

 次回以降の記事では、その「定食」を食べた猫が実際に死傷したケースについて考察します。なお、「定食」を食べて猫が死傷した場合で、動物愛護管理法44条違反を立証しようとすれば、原因となった、・有害物質を混ぜた「定食」を置いたという行為~・その猫が当該「定食」を食べ、それが原因で死傷したという因果関係を証明しなければなりません。
 次に、「定食」の配置者が故意に~「みだりに」猫を殺す意図でもって「定食」を配置したことまでを証明しなければなりません。さらにその者を有罪とするには、刑が免除される事情がないことも必要です。「定食」の配置の背景には、猫の放し飼いや野良猫の餌やりによる甚大な被害があります。それらの事実が緊急避難を構成する可能性もあります。

 猫が死んだあとに、新たな「定食」を配置した現場を押さえ、仮にその「定食」から猫を死傷させる有毒なものが見つかっても、全く意味はありません。「定食」の配置という行為そのものは犯罪が成立しません。
 犯罪として立証するためには、死傷した猫が、過去に食べた「定食」に有毒な物が含まれて、それが原因だということを証明しなければなりません。現在配置している「定食」と、過去に死傷した猫とは、因果関係はないからです。
 【弁護士の見解】を拝見したところ、質問者も回答した弁護士?も、・「過去に『定食』を食べて猫が死んだ事実」と、・同じ人物が新たに「定食」を配置している行為、さらには・猫を死傷させる目的で「定食」を配置している段階で、まだ猫が死傷に至っていない段階、を全て混同しているように見受けられます。
 それぞれは、法律上全く異なる意味を持ちます。法律上の解釈を行うには、それぞれの前提条件を分けて考える必要があります。それを行わない弁護士?のスキル???には、全く疑問です(続く)。

 


 
プロフィール

さんかくたまご

Author:さんかくたまご
当ブログのレコード
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・カテゴリー(猫)別最高順位7682ブログ中17位
・カテゴリー(ペット)別最高順位41358ブログ中37位

1959年生。
大阪府出身、東京育ち(中学は世田谷区立東深沢中学校、高校は東京都立戸山高校です)。
現在は、兵庫県西宮市在住です。
一人暮らしです。

趣味はクルマをコロガスこと(現在のクルマは4代目のメルセデスベンツです。ドイツ車では5代目)、庭での果樹栽培、家の手入れ掃除です。
20歳代前半から商品先物、株式投資をはじめ、30歳で数億円の純資産を得るが、その後空売りの深追いで多くを失う。
平成12年ごろから不動産投資を行い成功、現在50数戸を無借金で所有。
不動産投資では、誰も見向きもしなかったキズモノ、競売物件などをリノベーションする手法です。

・座右の銘は「人の行く裏に道あり花の山」
・好きな生き物 メジロ
・尊敬する人 ガブリエルシャネル(シャネル社創業者)
・好きな言葉 Das Beste oder nichts「最善か無か」。ダイムラー・ベンツ社の企業理念。私自身は何事も中途半端でいい加減です。ですからこの言葉に憧れます。

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