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アメリカ連邦政府は、明確かつ完全にTNRを否定しました

 アメリカ連邦政府、魚類野生動物サービス庁(U.S. Fish and Wildlife Service )は、2009年に野良猫TNRを明確に否定しました。TNRは「成功例はただの一つもない」(There was no “success” story)。


 アメリカ連邦政府、魚類野生動物サービス庁( U.S. Fish and Wildlife Service )のHPから引用します。Cats Gone Wild!「猫は野生に戻ります!」から。2009年(最終更新2011年)。


Domestic cats have the ability to live in almost any environment and are prevalent around the world.
What’s more, domestic cats have few “natural” predators, such as larger wild cat species like bobcats and cougars.
There is little natural population control.
One solution some people feel will help this problem is a program called Trap Neuter Return (TNR).
It was thought that this would help curb the population so that there would be fewer feral cats.
However, after many years of these programs and subsequent studies to determine their success, most cat populations stayed the same, increased or decreased only slightly.
There was no “success” story.

イエネコは、ほぼすべての環境で生存する能力があり、世界中に生息域を広げています。
その上米国内の猫は、自然界ではボブキャットやクーガー(ピューマ)などの大型のヤマネコ類などの、限られた捕食者しかいません。
自然の状態では、猫の個体数抑制はわずかです。
何人かの人々は、この問題解決には、TNRと呼ばれるプログラムが効果があると思いました。
TNRは野良猫を減少させ、個体数増加抑制効果があるだろうと考えられていました。      
TNRプログラムの実行と多くの研究が、TNR信奉者が成功したと判定するするために、長期間続けられました。
しかしほとんどのTNRを実行した猫の一群は、個体数が同じままが僅かに増減しただけでした。
TNRの成功例は、ただの一つもありませんでした。



There was no “success” story.
TNRの成功例は、ただの一つもありませんでした。



 これ以上、明確で完全にTNRを否定した表現はないでしょう。アメリカ連邦政府は公式な見解として2009年に、上記魚類野生動物サービス庁のHPで発表しました。
 それ以降は、アメリカでは地方自治体で猫飼育に対する適正飼育化への規制強化を盛り込んだ条例制定や、違反者への罰則強化の改正が相次いでいます。また司法判断でも、2009年には、ロサンゼルス上級裁判所がロサンゼルス市に対して、市のTNR制度の即時停止を命じる判決を下しました。背景には、アメリカ連邦政府が、TNRを明確かつ完全に否定を表明したこともあると思います。

 日本では、餌やりや地域猫(TNR)に反対されたり、地域猫への不妊去勢手術助成の増額を求める野良猫愛誤が頻繁に「日本は動物愛護後進国」と主張しています。「欧米の動物愛護先進国は餌やりに寛容でやりたい放題。TNRが野良猫対策のスタンダードで、公的助成が厚い」と思っているようです。しかしそれは大間違いです。
 アメリカでは、猫の飼育規制は近年ますます強化されつつあり、飼い猫の登録、ワクチン接種、ライセンス料、飼育数制限、野良猫への餌やり禁止などが条例化され、違反者には刑事罰を科す自治体が多くあります。実際に逮捕有罪となった人も相次いでいます。猫の飼育はTNRから適正飼育化、管理強化が世界的な潮流です。ヨーロッパでもドイツでは同様の条例制定が相次ぎ、ベルギーでは法制化されました(これらについては折々記事にします)。

 日本ほど、野良猫が存在することや、野良猫に餌をやること、猫の放し飼いなどの不適正飼育に寛容で甘い先進国は希でしょう。以下は、日本にしばらく居住した経験があるアメリカ人のブログを紹介した記事です。Livedoor News2013年2月11日。【米国ブログ】日本には猫をかわいがり、大切にする環境がある


「日本には特定の誰かに飼われていない野良猫がたくさんいる。野良猫を愛する人も多く、路上や公園などで餌を与えている人もいる」。
「日本では猫が気ままに生きる環境が整っていて、それを受け入れる社会の寛容さがある」。


 同じ事をすれば、アメリカの多くの自治体では刑事罰を科されますね。野良猫愛誤には、「『架空の動物愛護先進国欧米』をでっち上げて、自分達の要求を通そうとすることはいい加減止めなさい」と言いたいです。
 それとアメリカでは、TNRを制度化している自治体はわずか10程度しかありません。対して日本では、不妊去勢手術の助成制度がある自治体は100以上あります(平成23年度)。



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朝日新聞の、迷惑餌やりに加担した呆れた報道

 山形市の霞城公園では、かねてから地域猫を自称する迷惑餌やりの被害に遭っていました。最近、相次いでそれらの猫が行方不明になったとの朝日新聞デジタル(朝日新聞インターネット版)が報じました。しかしその報道内容は、著しく餌やり側に偏向した事実に反するものです。


ネコ、次々姿消す ねぐら壊される被害も 山形の公園
「朝日新聞デジタル」から引用。2013年2月9日。

山形市の霞城公園で昨年秋以降、元気だったネコが突然姿を消す「事件」が相次いでいる。いずれも住民らが名前を付けて世話をしていた「地域ネコ」
ねぐら用に発泡スチロール箱で作った「ネコハウス」が壊される被害も続発し、関係者はネコたちの身を案じつつ警戒を強めている。
霞城公園では、ボランティア団体などがほぼ毎日、捨てられたネコたちにエサをやったり、毛繕いをしてあげたりしている。
ネコの数は昨年秋まで約50匹。
しかし、この3カ月余りで9匹が突然、行方知れずになった。



 一方山形市には、霞城公園での野良猫への餌やりに対して以下のような苦情が寄せられています。


みんなの意見・提言コーナー - 詳細表示

≪ご意見・ご提言≫

朝の6時半頃に習慣的に大手門付近や北門付近で猫に餌付けをしている人がいます。
猫は増えるしえさを奪いにカラスまで来る始末で気持ちが悪いし、自分の家ならともかく公共の場所での事なので、監視をして厳しい処分をお願いします。(H24.10.3)

≪回答・市の考え方≫

霞城公園の猫に関する問題については、これまでも看板等による注意喚起や職員巡回時に口頭注意を行っております。
しかしながら、ご指摘のとおりルールを守らない利用者があとを絶たず、公園管理者としても対応に苦慮しているところです。
今回の件につきましては、10月5日早朝に餌付けをしている人に直接注意を行い、餌付けを行わないことについて了承を得ております。(H24.10.12)



 朝日新聞では、霞城公園の猫を「地域ネコ」と報道しています。地域猫についての定義は環境省が住 宅 密 集 地 に お け る 犬 猫 の 適 正 飼 養 ガ イ ド ラ イ ン(平成22年)で示しています。
 それによれば、地域猫とは「地域の理解と協力を得て、地域住民の認知と合意が得られている、特定の飼い主のいない」「地域のルールに基づいて適切に飼育管理し、これ以上数を増やさず、一代限りの生を全うさせる猫」としています。さらにその活動に、地域住民、行政、ボランティアの三者の相互協力を求めています。

 地域住民の認知と合意を担保、判定するためには、行政の関与が必須です。また餌場など活動場所の土地所有者管理者の同意を得ることが必要です。そのため、地域猫を制度化している自治体では、地域猫を要綱等で定め、届出をすることを求めています。
 地域猫を制度化している自治体の殆どが、活動地域の住民の合意を証明する文書(自治会での賛成決議など)、活動場所の届出と土地所有者または管理者の使用許可証明、その他対象となる猫の管理のために猫の個別の届出の提出を求めています。

 環境省では、地域猫活動においては自治体の関与を求めているので、地域猫を制度化していない自治体では、地域猫はありえないでしょう。自治体が関与しなければ、どのように住民の同意を担保し、判定するのですか。またほとんどの公園条例では、特定の目的のために継続使用することは公園管理者の許可が必要です。
 自治体が関与し、公園管理者の地域猫としての使用許可を得なければ、公園条例違反です。ましてや、猫ハウスなどの器物を無許可で設置するなどは、廃棄物処理法違反に抵触する可能性もあります。

 山形市および山形県では、地域猫の制度はありません。環境省資料。また、山形市の「みんなの意見・提言コーナー」では、霞城公園での餌遣りに対する苦情が寄せられており、地域の同意が得られていないことがわかります。さらに山形市は、同公園での餌やりを禁じています。
 つまり、霞城公園の餌やりは、地域猫ではなく、単なる迷惑餌やり、違法行為です。発泡スチロール製の猫ハウスを無許可で公園に設置するのは、ボランティアではなく、公園を汚損し、不法にゴミを投棄するという、真逆の犯罪行為です。

 以上を鑑みれば、朝日新聞の報道は、あまりにも餌やり側に偏向した報道と言わざるを得ません。霞城公園での餌やりを「地域ネコ」と報道するのはあきらかに間違いです。朝日新聞の記者には、報道する対象について、報道を行う前にもう少し知識を得られたほうがよいのではないでしょうか。
 また発泡スチロール製の「猫ハウス」が壊されたことに対して「被害」と報じるのも失当です。ボランティアが粗大ゴミを細かく粉砕して、片付けたのかもしれません。そもそも公有地に無許可で汚い器物、ゴミを置くことが間違いなのです。朝日新聞は本事件に関しては、餌やりの言い分を一方的に聞き入れて、反面取材も行わなかったのでしょう。
 いずれにしても朝日新聞の本報道は、あまりにも野良猫に餌やりをする側に偏向しすぎです。中立を守るべき大手メディアとしてあるまじき行為と思います。



共同募金まで強請る、宝塚市のバカ野良猫愛誤





 以前兵庫県宝塚市の地域猫制度について記事にした時に、かつて宝塚市にお住まいだった方から野良猫餌やりのひどい被害について情報提供をいただきました。その後、別の宝塚市在住の方から、この迷惑餌やりグループが「共同募金をよこせ」と要求してきたとの投稿がありました。この餌やりグループは、公園の使用許可を得ておりませんので、宝塚市の認可を受けた地域猫ではないと思います。


 私の兵庫県宝塚市の地域猫に関する記事について、かつてこのようなコメントをいただきました。宝塚市もバカ愛誤市の仲間入り ( ̄д ̄) エー。宝塚太郎様のコメントを引用します。


宝塚に居住していたものです。
弁天池での猫の餌付けで大変困っておりました。
宝塚市に苦情を言ってきました。
今までの状況
・無責任きわまりない大量の撒き餌による繁殖
・多いときは50匹くらいいました。
・夜中に誰が撒いたのかわからない。
・餌付けを正当化する看板をベタベタ貼り付ける。
・弁天池には猫の小屋まで設置していた。
 宝塚市公園緑地課により撤去される。
・大量の置き餌によるカラスの増加
・ゴミの荒し
・糞尿による悪臭
・糞の放置
・発情時期の猫の声
警察官も出動して大騒ぎになった事もありました。
全くルールを守られていない自分勝手な振る舞いです。
猫に餌をやる為なら見境無いモンスターペアレントです。



 上記、宝塚太郎様からは画像の提供もいただきました。コメントで述べられている弁天池公園の様子です。

無題2


 宝塚市の公園緑地課は、明らかに公園での餌やりを認めていません。また宝塚市の都市公園条例では、以下のような規定があります。


第6条 公園においては、次の各号の一に該当する行為をしてはならない。
(1) 公園施設を損傷し、又は汚損すること。
(4) 鳥獣魚類を捕獲し、又は殺傷すること。
(5) はり紙若しくははり札をし、又は広告を表示すること。
(9) 公園施設をその用途以外に使用すること。
(10) 前各号に掲げるもののほか、公園の管理に支障のある行為をすること。

第20条 次の各号の一に該当する者に対しては、10,000円以下の過料を科することができる。
(2) 第6条の規定に違反して同条各号に掲げる行為をした者



 つまり宝塚市の公園においての無許可で餌やり、TNRを行い、ポスターなどを許可なく貼り付け猫ハウスを設置するなどの行為は、過料の対象です。この弁天池公園で餌やりをしているグループは、「煮皮高台猫の会(仮名)」と言うそうです。
 宝塚市在住の別の読者様から、この「煮皮高台猫の会」の情報をいただきました。なんとこの会は「共同募金の分け前をよこせ」と言ってきたのです。以下に宝塚市民様のコメントを引用します。続・宝塚市もバカ愛誤市の仲間入り ( ̄д ̄) エー


(宝塚市民様)
本日赤い羽根公募配分説明会に行ってきました。
そこに煮皮高台猫の会という会の代表者が来ていて、猫の餌やりや地域猫の事を語っておられましたが、共同募金まで使って猫を守ろうというのか。
煮皮高台など高級住宅街の方々は、懐があたたかいので、自分はこんなことをしてる的な事を言いたいだけなのでしょう。
深い考えもなく、安易な行動はやめてほしいものです。


(さんかくたまご)
共同募金を地域猫の費用に欲しいということですか?
それは赤い羽根共同募金の趣旨に反します。
そんなことありえないでしょ。


(宝塚市民様)
それが、堂々と、共同募金をそれに使いたいと言ってのけました。
びっくりして、つい「そういう趣旨のものではないでしょう」と言ってしまいました。
「これは公費で賄われるべきだ」と強い調子で発言されておられました。



 共同募金は、社会福祉法112条~124条に規定され、使途は社会福祉(人に対する概念です)に限られます。また「煮皮高台猫の会」は、公園管理者から公園使用許可を受けていないため、宝塚市の地域猫の認可を受けていないのは明らかです。活動は、宝塚都市公園条例に反します(その後に、公園の使用許可を受け、宝塚市の地域猫の認可を受けてたのであればこの記述はおわびします)。
 いわゆる野良猫愛誤の社会性、常識のなさ、無知蒙昧、自分勝手には呆れます。


(おわび)

 宝塚市都市公園条例違反は「過料」でした。訂正前の記事では「科料」と記述し、私の誤りでした。お詫びします。「科料」は刑事罰ですが「過料」は行政罰です。したがって「煮皮高台猫の会」の餌やり等が宝塚市都市公園条例違反であっても「過料」の対象であり、刑事罰の「科料」ではありません。
 しかし公園内に許可なく猫ハウス等の汚物を設置放置することは、廃棄物処理法違反(懲役5年以下、罰金1,000万円以下の刑事罰)が成立する可能性は否定できません。


(追記)

 「煮皮高台猫の会(仮名)」ですが、宝塚市の公園緑地課に問い合わせたところ、公園での餌やり等は許可していないそうです。餌やりや猫ハウスの撤去を公園は積極的に行っており、公園管理者としても迷惑とのことです。
 また、警察からも「猫の餌やりを禁じるようきちんと対処して欲しい」としばしば要請があるとのことです。餌やり被害者が、警察にも苦情を申し入れているからです。

 私がこの記事で書いたことは、事実の指摘で、それにより「煮皮高台猫の会」の社会的評価を貶めるとは言えません。最初から「煮皮高台猫の会(仮名)」の一般の社会的評価は「違法で迷惑餌やり、違法行為、頭がおかしい人たち」という認識だからです。
 私の記事はそれに追随しただけで、ことさら今の評価を毀損するということにはなりません。ですから名誉毀損の構成要件、・社会的評価を毀損する、は成立しません。
 また「煮皮高台猫の会(仮名)」は、法人登記もしていない、任意の緩やかな団体です。したがって名誉を毀損するとしてもその対象を絞るのは困難で、被害者の特定が出来なければ名誉毀損罪は成立しません。
http://naiyoshomei.k-solution.info/2008/11/post_79.html

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ペットを大量銃殺していた、最も権威あるイギリスの動物愛護団体







 イギリスで、最も権威がある動物愛護団体の一つ、The Royal Society for the Prevention of Cruelty to Animals (RSPCA) 「英国動物虐待防止協会」は家畜屠殺用の銃で、健康に問題がないペットの約半数を殺していました。イギリスの犬猫の民間団体による殺処分数は公的統計には現れません。


 The Royal Society for the Prevention of Cruelty to Animals (以下、RSPCAと記述します) 「英国動物虐待防止協会」英国動物虐待防止協会 ウィキペディアは、イギリスで最も歴史が古く、大規模で権威がある動物愛護団体と言えます。
 1824年に動物福祉の向上を目的に創立。1840年にヴィクトリア女王の認可を得ました。民間の慈善事業団体で、収入源は全て寄付金です。2008年度の総収入は119,926,000英ポンド(現在のレートで約174億円)で、1,505人の専従従業員を雇用しています。

 さて、そのRSPCAですが、内部告発者によって、健康上問題のないペットの半数を殺処分していたことが明らかになりました。殺処分に用いられたのは、家畜の屠殺専用に用いられる銃です。
 mailonline newsと言うイギリスの大手メディアのインターネット版記事から引用します。Revealed: RSPCA destroys HALF of the animals that it rescues - yet thousands are completely healthy Read more: http://www.dailymail.co.uk/news/article-2254729/RSPCA-destroys-HALF-animals-rescues--thousands-completely-healthy.html#ixzz2LEoctQ7H Follow us: @MailOnline on Twitter | DailyMail on Facebook「RSPCAは、救済という名目で、半数の健康上問題のない数千もの動物を殺す」


Shock figures reveal 3,400 animals put down for 'non-medical reasons'
Whistleblower claims she shot healthy dogs 'because there was no room'
The RSPCA destroys nearly half the animals it ‘rescues’ each year, with thousands being put down for non-medical reasons,
The charity insists the vast majority of the animals were put down to end their suffering, but it admits that last year alone 3,400 animals were destroyed for ‘non-medical’ reasons, such as the lack of space in kennels and catteries.


衝撃的な数字(殺処分数・率)は、健康上問題がないのに3,400ものペットを殺処分したことを明らかにしました。
内部告発者は、「収容する余地がなかったので、健康な犬を銃殺した」と証言しています。
RSPCAは、保護した健康上問題のないペットの約半数を殺しています。
RSPCAは、動物の大半は、苦しみを終わらせるために3,400頭もの殺処分したと主張しますが、犬舎と猫舎のスペースの不足など「非医学的」な理由だけで殺処分したことを昨年認めています。



(画像)

 画像は、RSPCAがペットの殺処分に用いた家畜屠殺銃です。興味のある方はこちら。Captive bolt pistol


Humane bolt guns, like the one pictured, are often used to kill pets.
In 2009, the RSPCA, which is one of Britain’s biggest charities and receives £120 million a year in donations, stopped accepting stray animals and unwanted pets.

画像のような「人道的(?)ボルト銃」が、しばしばペットの殺害で用いられました。
2009年には、英国最大の慈善団体の一つであるRSPCAは、野良犬猫や不要なペットの受け入れを停止していたにもかかわらず、年間1.2億ポンドの寄付を受け取っていました。

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 イギリスの民間動物愛護団体が行っている殺処分数は、公的な数字には現れません。しかもイギリスは日本と異なり、民間動物愛護団体での犬猫等のペットの引き受けシェアが高いのです。また民間団体で、私的な殺処分が広く行われています。
 ですから公的な殺処分数を持って「イギリスは殺処分数が少ない。それに比較して日本は殺処分数が多い」とは言えないのです。RSPCAのような権威ある団体でも、約半数の引き受けペットを、銃などで殺処分していました。RSPCAは、英国王室の認可を受けた特別な存在です。そのような団体でもそうなのです(英王室の認可を返上すべきという声もあるようです)。動物愛護団体全体では、85%のペットを殺処分しているとの民間の推計値もあります。

 しかし動物愛護団体を責めることが必ずしも正しいとは言えないでしょう。引用した記事にもありますとおり、余剰ペットに比較して、引受先が絶対的に不足してるという構造問題が根本にあります。
 ひるがえって日本では「欧米動物愛護先進国では殺処分ゼロか極めて少ない。日本でも殺処分を廃止するべきだ」という声があります。しかし公的殺処分数だけを比較するのはナンセンスです。ドイツでは犬猫の狩猟駆除数が高位推計で年間46万5千頭です。余剰ペット>>>引き取り手という、構造的な需給関係である限り、何らかの形で余剰ペットは殺処分せざるを得ないのです。また日本の殺処分方法が「残酷だ」と批判する方も多いですが、殺処分に対する人道的配慮が必ずしも欧米が進んでいるとは思えません。


 これからたまにB面記事を書いていく予定です。

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日本は動物愛護後進国なのか7ーイギリス編 





 私は、日本は動物愛護後進国なのかー1で、イギリスの統計上での犬猫殺処分数が少ないことを上げています。しかしイギリスの犬猫殺処分数のこの統計数値は、自治体が行った公的殺処分数だけです。イギリスでは、民間人、施設による犬猫の安楽死が一般的に行われています。民間の動物レスキューシェルター(Rescueshelter)で行われている安楽死数を考慮しなければ、日本の殺処分数とは比較できません。民間の動物レスキューシェルターだけでも、イギリスは日本の公的殺処分数の人口比で1,3倍以上の殺処分を行っているとの推計もあります。


 ドイツと並んで「動物愛護先進国」としてよく引用されるのはイギリスです。共通する根拠は「公的殺処分数が少ない」ことと「アニマル(動物レスキュー)シェルターが充実している」ことでしょうか。ではイギリスでの野良犬の扱いに関する法律を見てみましょう。

 Mayhew International LEGISLATION AND STATISTICAL INFORMATION REGARDING EUTHANASIA OF STRAY DOGS IN THEUK「メイヒューインターナショナル イギリスの野良犬の安楽死に関する法律と統計情報」
http://feralan.narod.ru/english/euthanasiaUK-e.htmlから引用します。


The two main pieces of legislation concerning the collection and disposal of stray dogs are the Dogs Act 1906 and the Environmental Protection Act 1990.
Responsibilities for dealing with stray dogs, originally assigned to the police , now lie with the local authorities.
The law requires that a stray dog must be held for seven days after seizure by the police or local authorities before disposal.
If unclaimed by its owner after seven days, the dog may be (1) sold or given away to a new owner, (2) sold or given away to a welfare organisation or (3) destroyed humanely .
3 The law also authorises euthanasia before the expiry of the seven days where necessary “to avoid suffering”.

法律、犬法(Dogs Act1906年)環境保護法(Environmental Protection Act1990年)に基づき、野良犬は殺処分前に、警察や地方自治体による捕獲の後7日間、保護されなければならないと定められています。
もともと法律では、野良犬の対処する責任は警察が管轄でした。
現在では地方自治体が行なっています。
法律で野良犬は、7日間は殺処分されずに保護されなければなりません。
7日後に犬の飼い主が返還を求めてこなかった場合は、犬は(1)売却または新しい所有者に譲渡し、(2)売却や福祉団体(民間のレスキューシェルター)に引き渡されます。または(3)人道的に殺処分されることがあります。
法律はまた、必要な「苦しみを回避するためならば」7日以内であっても犬を安楽死することを許可しています。


 
 イギリスの法律では、野良犬はまず最初に自治体に引き取られます。7日間の保管義務が有り、その後は新しい飼い主に売却か譲渡されるか、動物保護を行っている民間の動物レスキューシェルターに引き渡されるか、安楽死されます。イギリスが公に犬の殺処分数の統計値として発表するのは、この段階で自治体が行ったもののみです。民間の動物レスキューシェルターに引き渡された後に行われた安楽死処分の数は、イギリス政府が公表している「安楽死数」には含まれません。猫については上記の資料では述べられていませんが、猫は直接民間の動物レスキューシェルターに引きられるのでしょうか。
 民間の動物レスキューシェルターでの安楽死処分は、法的な規制はありません。相当数が行われていると推測されますが、その数は公の統計数値として発表されません。

 私が記事、日本は動物愛護後進国なのかー1で引用したサイトでのイギリス犬猫殺処分数の数値は、自治体が行った「公的殺処分数」のみです。まれに動物愛誤団体がこの数値を引用して「イギリスでは犬猫の殺処分は日本と極めて数ない。だから日本は動物愛護先進国欧米のイギリスなどと比べて殺処分が多く、動物愛護後進国だ」と主張しています。
 しかしイギリス民間の動物レスキューシェルターが行った殺処分数は、公の統計がありません。イギリスでは民間の動物レスキューシェルターによる犬猫の安楽死は一般的です。民間動物レスキューシェルターでの殺処分を無視して、公的な殺処分統計のみで比較するのはナンセンスです。

 イギリスでは民間動物レスキューシェルターが引き取った収容犬猫の数と、殺処分率の推計は民間で行われています。「イギリス人はペットを愛しているのでしょうか、それとも」Brits Love Their Pets - Or Not
  この資料によれば、2009年における、イギリスでの民間動物レスキューシェルターでの犬猫殺処分率は約半数と推測されています。民間動物レスキューシェルターが、2009年に引き取った犬猫は260,000頭ですから、推定殺処分数は130,000頭となります。人口比では日本の殺処分数が1万人あたり17匹であるのに対し、イギリスでは民間動物レスキューシェルターだけでも22匹です。イギリスは人口比で日本の1,3倍の殺処分を行なっています。次回はこの資料の紹介と分析を行います(続く)。

自称「猫ボラ」は衛生テロリストだ~エキノコックス感染拡大





 アメリカ連邦政府は2009年に、猫のTNRを明確に否定しました。理由は「野良猫の数を減らすという成功例がひとつもなかった」、「野生動物への被害」、「感染症の拡大などの衛生被害」です。それらは日本でもそのままあてはまります。


 エキノコックス症という感染症があります。これは、エキノコックスという寄生虫の感染が原因です。エキノコックス症は、キツネやイヌ・ネコ等の糞に混入したエキノコックスの卵胞を、ヒトが経口感染する事によって発生するとされる、人獣共通感染症です。寄生虫はおもに肝臓に寄生して、深刻な肝機能障害を引き起こすことが知られています。無治療であれば、5年後生存率は30%と言われています。毎年約20名の方が感染しています。
 比較的緯度の高い(北緯38度以上)地域にみられますが、感染は本州にも広がりつつあります。終宿主は、肉食動物ですが、中間宿主はヒトをはじめとするほぼ全ての哺乳類が感染します。エキノコックス症

 このエキノコックスですが、野良猫の餌やりが都市部にキツネ類を誘引し、感染拡大のリスクを高めているという指摘があります。
 読売新聞の医療サイト、ヨミドクター「寄生虫感染に要注意!札幌の公園にキツネ通勤?」2012年9月。から引用します。


キツネから重い寄生虫病のエキノコックス症に感染する危険性もあり、専門家は「かわいいからと近づかないで」と呼びかけている。
中島公園(同市中央区)を歩くキツネが目撃されるようになった。
残飯などのエサを求めて、公園に“通勤”している可能性もあるという。
「キツネにはエサを与えない」「ゴミは持ち帰りましょう!!」と記した看板を掲示して、注意を促している。



 札幌市の中島公園では、勝手地域猫などの野良猫への餌やりが横行しているようです。しばしば個人ブログでも「中島公園には野良猫が多い」という記述が見つかります。例えばこのようなブログがあります(既に削除されていますので、キャッシュコピーから引用します。ことらの方は、地域猫等の動物愛誤に批判的であり、また殺処分を容認する主張をされています。それと関係あるのでしょうか)。
 狐やヒグマに餌をあげちゃだめで野良猫はOK?2012年10月。
 以下の引用を読めば、中島公園で野良猫に餌をやる人がいて、その餌を求めてキタキツネが誘引されている様子が伺えます。


キタキツネの場合不用意に触るとエキノコックスの感染の恐れもある。
札幌でも出没する狐への餌やりをしないように盛んに呼びかけているけど、一方で中島公園の地域猫たちは餌付けをされているようだ。
その猫たちに与えられた餌を狙う狐のショットもある。



 北海道では、エキノコックスに感染したキツネ類は多いと言われています。感染したキツネ類が公園で糞をし、それに人が感染するケースが考えられます。また野良猫に感染させる可能性も高いでしょう。野良猫が感染すれば野良猫は人により近いので、ヒトへのエキノコックス感染リスクはさらに高まります。
 米国の研究者らが指摘したとおり、地域猫などの野良猫に餌を与える行為は、野良猫以外の野生動物も誘引します。それらの野生動物は、人畜感染症のリスク拡大をもたらし、その他にもいろいろな被害をもたらします。
 私は国・行政機関の方々に、野良猫の餌やり(もちろん認可無認可問わず地域猫も餌やりの一種です)の、これらを含めた弊害に対して認識をもっていただきたいと思います。無認可での野良猫えさやりの禁止はもちろんのこと、いわゆる地域猫の見直し、廃止も考慮していただきたいと思います。

 こちらも参考にしてください。~中島公園のニャンコたち~2009年11月。


(追記)
 緊急ニュースです。NHK NEWSwebダニ媒介の感染症 新たに2人死亡2013年2月13日。もちろん猫はダニを運びます。アメリカ連邦漁業狩猟サービス庁も指摘しています。


・画像は中島公園に掲示されたポスター。「猫が残した餌も(キツネが)食べるぞ」とあります。

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・画像は、餌やりをする馬鹿野良猫愛誤と、その餌を狙うキツネ。

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TNRの意外なマイナス効果~野良猫以外の害獣も呼び寄せます





 私は今まで何度か引用しましたが、アメリカ連邦政府は2009年にTNRを明確に否定しました。その根拠は「猫の数を減らした成功例が一つもない」「野生動物への被害」「衛生上の被害」です。それ以外にも意外なマイナス効果があります。野良猫以外の害獣を誘引することなどです。


 American Bird Conservancy「アメリカ野鳥保護団体」HPの記事、Study Finds Free-Roaming Cats Pose Threat from "Serious Public Health Diseases" Finds Free-Roaming Cats Pose Threat「学術研究では、自由に徘徊している猫は『感染症をもたらし、重大な公衆衛生上の脅威である』ことを発見しました。自由に徘徊している猫は脅威をもたらします」2012年9月。では、猫のTNRのマイナス面として、感染症拡大リスクを上げています。その感染症拡大リスクは、猫のみならず、TNRによって引き寄せられた野生動物がさらに拍車をかけることが指摘されています。
 またそれらの野生動物は、感染症を拡散させるだけではなく、多くの被害をもたらします。例えばこの記事ではアライグマを挙げていますが、アライグマは農畜産業への被害、建物への被害(屋根裏などに入り込み、糞尿し衛生被害をもたらします。また騒音や材木かじったり天井板や屋根に穴を開け、建物を壊します)をもたらします。

 本記事では、テネシー大学のR.Wガーホールド氏と、カリフォルニア州漁業狩猟省を退官したD.Aジェサップ氏による論文を引用しています。問題の箇所を引用します。Study Finds Free-Roaming Cats Pose Threat from "Serious Public Health Diseases" Finds Free-Roaming Cats Pose Threat


The report also cited the dangers associated with TNR feeding stations in attracting raccoons, skunks, foxes, and other wild animals associated with rabies.
The feeding stations not only increase the likelihood of contact between humans and rabies-exposed animals, they also increase the human and wildlife exposure to a potentially fatal parasite, raccoon roundworm, harbored by raccoons that is being seen in ever-increasing parts of the country.

論文では他に、TNRの餌場は、アライグマ、スカンク、キツネ、および狂犬病に関連のあるその他の野生動物を誘引し、関係付ける危険性を指摘しています。
TNRの餌場は、ヒトと狂犬病に感染した野生動物との接触の可能性を高めるだけでなく、それらはまた、国内の増え続けていると見られているアライグマを保有することになり、ヒトと野生生物に感染する、致命的なアライグマ回虫を潜在的に増やしています。



 引用した論文では、TNRの餌場が猫以外のアライグマなどの野生動物を誘引する弊害が述べられています。特にアライグマは、アライグマ回虫の感染リスク拡大が深刻であると述べられています。
 回虫は腸内に寄生します。猫回虫、犬回虫、アライグマ回虫などが有り、それぞれ終宿主が異なります。それらの回虫は感染獣の糞便が原因で、ヒトに経口感染します。人は、それらの回虫の終宿主ではないので、回虫は腸内にとどまらず、いろいろな臓器に移行し、深刻な症状を起こします。この疾患をトキソカラ症と言います。死亡例もあります。また網膜に迷入すれば失明のおそれがあります。アライグマ回虫によるトキソカラ症は重症になりやすいと言われていますが、猫回虫でも深刻な症状が発現するケースがあります。トキソカラ症

 TNRで給餌していれば、その残り餌を求めていろいろな野生動物が誘引されます。日本でも、アライグマの被害は深刻化しており、TNRはその問題をさらに拡大させます。アライグマは感染症被害だけではなく、先に述べた通り、家屋の破壊や農畜産業への被害も深刻です。
 また、野良猫に餌をやる馬鹿者は、大概アライグマに対しても餌をやります。このように猫のTNRは多大で多方面での悪影響を及ぼしており、日本でもマイナス面を含めて見直していただきたいと思います。
 この動画では、猫の餌を横取りするアライグマが撮影されています。猫の餌は、アライグマも食べます。猫TNRはアライグマの定着活動でもあり、大変迷惑な行為です。事実、野良猫に餌をやっている人がいる地域でアライグマが頻出しています。Tips For A Successful Meal Al Fresco


(追記)

 アライグマを捕獲したことで、ご近所からお礼をいただきました。金一封、一万円!本当です!お礼を下さった方宅では、天井裏にアライグマが入り込んで昨年アライグマが仔を生んだのです。天井板をはがして仔を捕獲~殺処分。親は逃げました。また年初から再び天井裏にアライグマが入るようになっていたのです。大変な騒音と天井裏に糞尿をされる被害に悩まされていました。
 しかーし、アライグマにまで餌をやる馬鹿者を何とかして欲しいわ。西宮市職員の方にも、餌やりしている人に注意していただくようにお願いしておきました。


(追記2)

 自治会で、アライグマが捕獲されたことと、アライグマを誘引する猫の餌を屋外に放置する事の自粛を求める文書が緊急に回覧されました。しかし、野良猫餌やりは聞く耳もたないでしょう。私は自宅と、所有している賃貸物件の一つが所在する地域でアライグマ被害に遭っていますが、いずれも過激に野良猫への餌やりをする人が存在します。「アライグマにも餌をやっている」と公言している人もいます。「犬のようにパンも食べる」と。
 西宮市の職員の方は、私が捕獲したアライグマは「人から餌をもらって人馴れしている。間違いない」と言っています。本当に野良猫の餌やりは迷惑です。地域猫制度の廃止も含めて、野良猫の餌やりを罰する等の条例化を多くの自治体で考えて頂きたいです。


お礼




2ヶ月間に16匹の猫を虐殺しました!残酷画像にご注意・・・・・・・・・・アライグマ





 2011年に、大阪豊中市でアライグマが猫を殺害するのが発見されました。アライグマの原産地北米大陸ではアライグマがイエネコを襲い、食べることは日常的な出来事です。


 2011年に大阪府豊中市で、野生化したアライグマが猫を襲って殺害した事件がありました。尼崎の凶暴アライグマ、豊中に 猫を襲い“逮捕” 2011年9月。産経ニュースから引用。


大阪府豊中市若竹町の民家で2日、捕獲用のわなにアライグマ1匹(体長約60センチ)がかかっているのが見つかった。
8月末には、近くで野良猫が親子連れとみられるアライグマ3匹に襲われる(この猫は死んだ)など目撃情報が相次ぎ、市が注意を呼びかけていた。
市は殺処分する方針。



 偶然ですが、過激に「ノーキル」を標榜している過激派野良猫愛誤の餌やり場付近で起きた事件でした。この愛誤はこの付近の公園で、70匹に無許可で餌やりを行っている有名愛誤です。また、北海道市街地でのヒグマ駆除に猛反対したり、外来生物のアライグマに対しても「ノーキル」を主張していました。
 この事件があってから、アライグマに対する主張トーンは下がりましたが「私だったら不妊去勢して飼育するわ」という馬鹿っぷり。
 アライグマは特定外来生物で規制が厳しく、無許可飼育は300万円以下の罰金に処せられます。また今では新規で飼育許可を得ることは極めて難しく、学術研究などを行う大学、動物園などの設備が整った施設でなければ無理です。

 アライグマの殺処分に対しても反対していたノーキル派愛誤らは「豊中市の事件は例外」と言い訳をしていました。しかしアライグマの原産地である北米大陸では、アライグマがイエネコを襲い、食害することは日常起きています。「アライグマから猫を守るために室内飼いしましょう」と呼びかけるサイトもあるくらいですから。
 以下は、2ヶ月という短期間の間に、飼い猫16匹をアライグマに殺されて食害されたアメリカでのケースです(残酷画像あり)。Raccoon Predation on Domestic Cats2009年。「アライグマは飼い猫を貪り喰った」から。


Raccoons are predators.
In the case below, a raccoon killed and ate 16 barn cats over a couple months.
Cats are sometimes killed by raccoons.
The best way to keep your pets safe is to keep them indoors.
If you feed you dog or cat outside, bring in the food dishes each night.

アライグマは肉食獣です。
以下のケースでは、納屋で飼っていた16匹の猫が2ヶ月の間にアライグマに殺され、食べられました。
猫はアライグマにしばしば殺されます。
あなたのペットを安全にしておく最高の方法は、室内飼いすることです。
犬または外の猫に餌を与えるのならば、毎晩餌容器を片付けてください。



 これが「ノーキル」の現実です。動物は、必ず捕食活動を行います。肉食依存度が高いアライグマの個体は、猫を主食とするならば最低でも年間100匹以上を捕食することが生存のために必要です。何でもかんでも「ノーキル」で、動物が死なないとでも思っているのでしょうか。愛誤の都合で「アライグマさんと猫ちゃんは仲良くしてくれるの」とでも思っているのでしょうか。
 アライグマが猫などを捕食するのは、無管理の野生状態では防げません。野良猫が、野生の小動物を捕食するのも放し飼い状態(地域猫ももちろん放し飼いの一種です)では防止は不可能です。また安全を守ることができません。

 蛇足ですが、このような事件もありました。同じ頃、尼崎市内で猫の惨殺死体が続けて発見されました。当初は野良猫愛誤が「犯人を動物愛護管理法違反で逮捕しろ」と、大騒ぎしました。しかしその後の調査で、「加害者はアライグマである可能性が高い」ことが判明しました。 
 とたんに愛誤の、猫虐殺犯糾弾のトーンは下がりました。多くの野良猫愛誤は、アライグマ駆除に対しても「ノーキル」と標榜し、反対運動をしていたからです。愛誤って本当に馬鹿です。http://blogs.yahoo.co.jp/sakura_zoo34/43401054.html
 今でもこの事件をブログで残しているのは、事情を知らない地元以外の愛誤です。

害獣を捕獲、その場で殺処分しました~残酷な画像記述アリ、注意





 昨日は拙宅敷地内に設置していた捕獲箱に害獣がかかりました。拙宅の庭先で殺処分を行いました。その様子を報告します。


 拙宅の庭では、多くの果樹を栽培しています。柑橘類4種、スモモ3種、リンゴ3種、柿、ビワ、イチジクその他の小果や野菜もたまに作っています。

(画像)拙宅庭の柿の木。収穫をほとんど終えたあとなので果実の量は少ないです。昨年秋撮影。

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(画像)グレープフルーツと温州みかん「宮川」。

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 それらの果実などが、しばしば何者かによって食害されるようになりました。「犯人」はアライグマということが判明しました。近所の馬鹿者が「アライグマに餌をやっているのよ。パンをやったら美味しそうに食べるの」と話していたからです。
 そこで捕獲器を仕掛けることにしました。私が住む西宮市ではアライグマ、ヌートリアの捕獲に限り、外来生物法により一般人でも許可されています。

(画像)捕獲できました。結構可愛い顔をしています。

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 早速、市の農政課に電話をしました。アライグマの殺処分は、捕獲したその場で二酸化炭素を用いて行われます。なぜならば、外来生物法で、生きたままの特定外来生物を移動させてはいけないからです。

(画像)市のパンフレット。

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(画像)アライグマを捕獲器ごと袋に入れ、二酸化炭素を注入します。数分間、鳴き声を上げて騒いでいました。

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(画像)数分後、死んだアライグマを取り出します。

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 ところで外来生物法でアライグマはこのように駆除されていますが、野良猫も外来生物の一種です。数はアライグマの比ではありません。アライグマの農畜産業への被害は深刻ですが、人社会への衛生被害や野生動物への生態系への悪影響は、むしろ野良猫野猫の方が総体的に大きいのではないかと推測します。
 また、無責任な餌付けが害獣の繁殖力を高め、数を増やし、問題を深刻化させています。それは普遍的な原理で、野良猫でも同じです。無責任な餌やりが野良猫の繁殖力を高め、駆除せざるを得ない野良猫を増やしているのです。兵庫県 森林動物研究センターが注意しています。
 なお拙宅は、兵庫県西宮市でも六甲山系に接した中心地からは離れた住宅地ですが、アライグマは神戸市などの中心地にまで生息域を広げています。市職員の方の話では、むしろ西宮の浜手の工業地帯の方が捕獲数は多いとのことです。神戸市の中心地に近い、私が経営する賃貸住宅の敷地内でも最近、2頭を捕獲駆除しました。

(画像)兵庫県 森林動物研究センターパンフレット

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 最後に。かつて兵庫県のアライグマ駆除政策について、ネットテロを仕掛け呼びかけた愛誤の一派がいます。根拠として「動物愛護先進国ドイツでは、50年以上生息している外来生物は在来生物とみなす法律があり、アライグマを駆除していない」を挙げています。
 しかしそれは大嘘です。私はこのような記事も書いています。「ドイツでは、50年以上ドイツで生き続けている外来動物は在来動物とみなす」なんてどいつが言った!?

 ドイツではそのような法律はありません。ドイツでは、年間5万頭前後のアライグマを駆除しています。日本では、アライグマの駆除は年、1万5千頭くらいではなかったでしょうか。
 「50年以上生息している外来生物は~」というドイツの法律を挙げて、それが記載されてている条文をぜひ原文で示していただきたいです。無責任な動物愛護気取りは止めていただきたいです。行政に対するネットテロ攻撃やその呼び掛けは偽計業務妨害、威力業務妨害が成立する可能性があります。動物愛誤活動家がしている行為は、ボランティアや公益活動とは真逆の、反社会破壊活動です。
 




米国では、猫ボラ活動は懲役刑になりますぞ!ー1





 前回の記事でご紹介したとおり、アメリカ連邦政府は2009年に、野良猫のTNRを公にかつ明確に否定しました。その影響かもしれません。近年アメリカでは猫の適正飼育に関する条例違反では厳格な運用を行い、実際に有罪判決が出されるケースが増えています。無許可であればTNRも猫の不適正飼育という犯罪行為であり、刑事罰が科されます。


 アメリカでの無許可TNR活動は、自治体によっては刑事罰の対象となります。アメリカミズーリ州、カンザスシティで無許可TNRを行っている女性が検挙され、起訴、有罪となりました。以下はそのニュースです。

「野良猫の世話をして有罪判決を受けた女」2012年11月。
Woman convicted of harboring feral cats


A suburban Kansas City woman who traps, neuters, releases and feeds feral cats has been convicted of harboring too many of the animals.
Annette Betancourt was cited for creating a public nuisance in October 2011 after neighbors complained about a feral cat colony under her care.
The Kansas City Star reports Clay County jurors convicted her Monday of violating the municipal ordinance.
She could face a sentence of as long as 90 days in the county jail, a fine of as much as $500 or a combination of both penalties.

トラップ、不妊去勢、リリース、いわゆる野良猫のTNRや餌やりを行っているカンザスシティ郊外に住む女性は、条例で定める数の上限を超えて、動物の飼育をした違反で有罪判決を受けました。
アネット·ベタンクール被告は、隣人の「野良猫の群れが迷惑だ」との訴えにより、公衆に迷惑をかける破廉恥罪で2011年10月に検挙されました。
カンザスシティスター紙は、クレイ郡の陪審員による、条例違反でのアネット・ベタンクールの有罪判決の内容を月曜日に報告します。
アネット・ベタンクールは刑務所での90日以内の長い懲役か、500ドル以下の罰金、もしくは両方の罰則の併科が科される判決が言い渡される可能性に直面しています。



 別のニュースソースによる、この事件の背景を補足します。ミズーリ州カンザスシティは条例で、猫などの飼育数の上限が4匹以内との定めがあり、アネット・ベタンクールの有罪の根拠は、その上限を超えて飼育したことにあるようです。彼女は検挙当時、12匹の野良猫を不妊去勢して屋外飼育していたのです。それが事実上、法律で定める猫飼育数の上限を超えたと判断されたのでした。
 ちなみに彼女は、不妊去勢した猫たちの飼い主を見つけて譲渡していました。彼女は、その行為を「社会奉仕活動(a community service)」であると弁明しました。しかし裁判では、彼女の主張は認められませんでした。

 転じて日本の現状です。アネット・ベタンクールの活動は、日本での自称「猫ボラ」さんがしていることと同じです。「ボランティア」を自称し、周りの迷惑を省みることはありません。
 自治体に対しては「地域猫を制度化しろ。活動費の補助金をよこせ」と主張します。宝塚市では「共同募金の分け前をよこせ」と言ってきた餌やりグループもあり呆れます。餌やりは憲法で禁じられていない、だから権利だ。公園での餌やり禁止の看板に対しては「餌やりは憲法で禁じられていない。餌やりの心を傷つけた。看板設置者には慰謝料の支払い義務がある」と言うとんでもない主張をする人がいます。

まるの猫魂~ええかっこしいの地域猫活動~

個人で保護シェルター作りました♪ 自宅に13匹の猫と外猫70数匹!のお世話してます。
(苦)笑いあり涙なしバイオレンスありありの愛護活動です。ちょっと過激に愛護活動してます。


 この方の活動は地域猫の認可を受けていませんし、活動場所の公園使用許可を得ているわけではありません。動物愛護先進国アメリカで猫適正飼育条例のある自治体では、このような方は刑務所に入りっぱなしでしょう。
 この方がしていることはボランティアでもなく「ええかっこしい」でもなく、この方が絶賛している動物愛護先進国のアメリカではハレンチな犯罪なのです。

 ところで記事中にある”a public nuisance”を私は「公衆に迷惑をかける破廉恥罪」と訳しました。ニュアンスは伝わりにくいですが、例えば痴漢や露出狂、下着ドロ、のぞきなどの、凶悪犯罪ではないけれど、恥ずかしい軽犯罪といった意味です。アメリカでは、餌やりはそのように見られているのです。餌やりさんは、デバガメや痴漢と同類ということです。
 間違っても「ボランティアで崇高」だなんて思われていません。それは餌やりさんの脳内妄想です。日本でも同じ感覚じゃないですか。日本の場合は温情で餌やりさんが見逃されているだけです。ですから餌やりさんの横暴が通るのです。


・この事件に関しては、別のニュースソースもあります。事件の背景について別の機会にご紹介します。
・画像はアメリカ版TNRBBA。

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プロフィール

さんかくたまご

Author:さんかくたまご
当ブログのレコード
・1日の最高トータルアクセス数 8,163
・1日の最高純アクセス数 4,956
・カテゴリー(猫)別最高順位7,928ブログ中5位
・カテゴリー(ペット)別最高順位39,916ブログ中8位

1959年生。
大阪府出身、東京育ち(中学は世田谷区立東深沢中学校、高校は東京都立戸山高校です)。
現在は、兵庫県西宮市在住です。
一人暮らしです。

趣味はクルマをコロガスこと(現在のクルマは4代目のメルセデスベンツです。ドイツ車では5代目)、庭での果樹栽培、家の手入れ掃除です。
20歳代前半から商品先物、株式投資をはじめ、30歳で数億円の純資産を得るが、その後空売りの深追いで多くを失う。
平成12年ごろから不動産投資を行い成功、現在50数戸を無借金で所有。
不動産投資では、誰も見向きもしなかったキズモノ、競売物件などをリノベーションする手法です。

なお、SNS、掲示板、QandAサイトなどでは、多数の本ブログ管理人の私(HN さんかくたまご)(武田めぐみ)のなりすまし、もしくはそれと著しく誤認させるサイトが存在します。
しかし私が管理人であるサイトは、このページのフリーエリアにあるリンクだけです。
その他のものは、例えば本ブログ管理人が管理人と誤認させるものであっても、私が管理しているサイトではありません。
よろしくお願いします。

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