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びっくり!世界の猫事情~猫を高い塔から投げ落とすベルギーの祭り





 ベルギーでは、高い塔から猫を投げ落とす祭りがあります。魔除けという儀式の意味もありますが、ベルギーでは野良猫が多く、その被害と駆除に悩まされ続けてきた歴史的背景もあるのでしょう。


 英国大手メディア、ガーディアンの記事の引用です。この記事では、ベルギーで猫飼育者に対して不妊去勢手術とマイクロチップによる飼主登録の義務化を法制化したことを報じたものです。しかし、ベルギーでの猫に対する慣習についても述べられており、興味深いものでしたのでご紹介します。
 以下は記事、Belgium plans to neuter most cats as feline population explodes 「ベルギーでは、猫の数が爆発的に増えたため、ほぼ全ての猫を去勢する計画である」からの引用です。2010年。


Cat culls have a long history in Belgium.
They've been hurling the animals from the belfry for hundreds of years in an annual ritual to ward offthe devil.
The massacre continues, now every three years.
The cat cull is considered a tourist attraction, an excuse for a fancy-dress party.

猫の駆除は、ベルギーでは長い歴史を持っています。
彼らは悪魔を追い払うために、何百年も続く毎年行われる儀式で、鐘楼から動物(猫)を投げ落としてきました。
虐殺は、3年ごとに、今も続けられています。
猫の駆除は仮装ドレスパーティーのための言い訳でもあり、観光客目当てのアトラクションと見なされています。



 このような祭りが続けられてきた背景には、ベルギーは野良猫が大変多く、その駆除に悩まされ続けてきたことがあると思います。例えばご紹介したガーディアンの記事では、以下のような記述もあります。


The feline population in Belgium, a country of 11 million people, has increased to an estimated 1.7 million, and the culling of cats has become a daily routine.
According to the health ministry, more than 13,000 were killed in animal refuges last year, more than one in three of the country's 37,000 strays.

ベルギーは人口1,100万人の国ですが、猫の推定数は170万匹に増加しており、猫の殺処分が日課となっています。
保健省によると昨年は、国内で37,000匹の野良猫のうち、3分の1以上の13,000匹が動物避難所で殺されました。



 人口1万人あたりの猫殺処分数で日本、ベルギーを比較しますと共に約12匹で変わりありません。しかしベルギーはドイツと同様に、野良猫を狩猟対象としています。野良猫に限り、ベルギーでは全地域でかつ一年を通じて狩猟が許可されています。
 Jagen in Belgien「ベルギーにおける狩猟」  p7を参照。

 他の狩猟対象の野生動物が狩猟期間を定めているのと対照的です。対して日本では、野良猫を狩猟の対象とする習慣がありません。
 以上よりベルギーでは、狩猟による野良猫駆除数は相当数あると思われます。それらを動物避難所で殺処分された数と合算すれば、野良猫の殺処分の実数では、ベルギーは日本よりはるかに多いと推測します。

 ところで、ベルギーの、猫を高い塔から投げ落とす祭りでは、近年は猫はぬいぐるみで代用しています。引用したガーディアンの記事ではこのように報道されています。 But nowadays the cats are fluffy, velveteen toys.「しかし、最近の猫は、ふわふわしたベルベット製のぬいぐるみで代用しています」。
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びっくり!世界の猫事情~ドイツでの猫毛皮によるリウマチ治療





 スイスやドイツ、オーストリアなどのドイツ語文化圏では、リウマチの民間療法で猫の毛皮が用いられます。現代医学では猫の毛皮のリウマチ治療効果は否定されていますが、根強い信奉者も多く、禁止されているにもかかわらずそれらの国では猫の毛皮が流通しています。


 リウマチの原因が解明されたのは、比較的近年のことです。1998年に、米国と日本で「破骨細胞分化因子」が発見されました。これを通じて、免疫系の異常が余分な破骨細胞を生んでいることが分かり、今ではリウマチが自己免疫疾患とされることが通説です。
 症状は関節の炎症により関節が固まったり変形したりし、骨や軟骨が破壊されます。その他にも発熱や眼、肺、血管の炎症というように関節だけでなくいろいろな症状が起きます。患者さんにとっては大変つらい疾患です。

 このリウマチですが、古くからスイスやドイツ、オーストリアなどのドイツ語文化圏では、民間療法として猫の毛皮でできた毛布に治療効果があると信じられています。リウマチ専門医は、猫の毛皮によるリウマチ治療効果を否定していますが、今でも熱烈な信奉者がいます。
 EU域内では2008年以降は、犬猫の毛皮の貿易が禁止されています。しかしそれ以降も猫の毛皮の流通は絶えません。以下はドイツウィキペディアから引用しました。Katzendecke 猫の毛皮の毛布
 こちらに収録されている画像の猫の毛皮には、ドイツ語でちゃんと「猫の毛皮」と刻印が押してあります(笑っちゃだめ?)。


Bis in die 70er Jahre wurden Katzenfelle noch als Mittel, vor allem gegen Rheuma, u. a. über Drogerien und Apotheken verkauft.
Die Ansicht, insbesondere Katzenfell helfe bei Rheuma, Muskelschmerzen, Ischias usw. wurde bisher nichtwissenschaftlich belegt.
Am 26. November 2007 haben die Agrarminister der Europäischen Union beschlossen, ein Importverbot für Hunde- und Katzenfelle in die EU zu erlassen. Es trat am 31. Dezember 2008 in Kraft.

70年代までは猫の毛皮は、他の商品と共に普通に、ドラッグストアや薬局でリウマチ治療のために、売られていました。
リウマチ、筋肉痛、坐骨神経痛、など猫の毛皮に限り、科学的に考察すれば治療効果は証明されていません。
2007年11月26日に、欧州連合(EU)の農業大臣は、EU域内の猫や犬の毛皮の輸入禁止措置を課すことを決定しました。
それは2008年12月31日に発効しました。



 EU域内での猫の毛皮の貿易が禁止されているのにも関わらず、猫の毛皮の流通はなくなりません。以下は、オーストリアの大手動物愛護団体、der Landestierschutzverein(オーストリア全国動物保護協会)のHP記事から引用しました。


Katzenfelle: Das Geschäft mit dem Tierleid 猫の毛皮 動物にとっての苦痛なビジネス2009年。

EU hat seit Beginn dieses Jahres den Import und den Handel mit Hunde-und Katzenfellen im Gemeinschaftsraum untersagt.
die Decken aus Katzenfellen.
Die Katzendecken werden nämlich unter Vorspiegelung falscher Tatsachen als „Gesundheitsdecken“, „Naturmittel“ oder als „Kaninchenfelldecken“ zu horrenden Preisen vor allem bei alten und von Krankheiten, wie Rheuma und Arthrose, geplagten Menschen als Wunderheilmittel angepriesen.
Allerdings gilt es als wissenschaftlich erwiesen, dass Katzenfelle keinerlei heilende Wirkung haben.

EUは域内共通のルールで、犬や猫の毛皮の輸入や貿易を禁止し、今年初めに発効しました。
猫の毛皮の毛布。
猫の毛皮の毛布は、特に高齢者には、リウマチや関節炎に奇跡的な治療効果があるとされ、症状に悩む患者さんたちに「野生動物の毛皮」や「ウサギの毛皮の毛布」、と偽って法外な値段で売られ、「健康になる毛布」ともてはやされています。
しかし、猫の毛皮に治療効果がないことは、科学的には証明されたと見なされています。



 私個人の見解ですが、飼育動物の中でも、犬猫だけを特別扱いする必要はないのではと疑問に思います。EUの人たちも、普通に牛革などの皮革を利用し、毛皮用獣の養殖も盛んですから。
 米国では、日本では普通に食べている、鯨類の肉を提供したり食べたりしただけで刑事罰の対象になる州もあります。文化の異なる他国への干渉は止めておいたほうが良いかもしれませんね。


・画像は、ドイツで販売されていたイエネコ毛皮の毛布。

feuerkatze_fellplatte.jpg



なるほど、日本は動物愛護後進国だ 無管理状態の動物まで保護の対象とする日本の動物愛護管理法の特異性ー2





 日本の動物愛護の特異性がよく示される事件として、久留米市競輪場内での野良猫餌やり事件があります。この事件は、私が楽天時代でも取り上げましたが、日本の動物愛護の後進性をよく表していますので、再度ご紹介します。


asahi.com 2009年11月20日の記事から
http://www.asahi.com/national/update/1119/SEB200911190002.html

(元記事はリンク切れになっていますので、ほかのサイトから引用しました。全文はこちらhttp://satsusyobun.seesaa.net/archives/200911-1.html)


福岡県久留米市の久留米競輪場で、野良猫をめぐる騒動が起きている。
バンク(走路)に乱入し、選手たちの邪魔をするのだ。
時速約70キロで疾走中に衝突し、転倒すれば命にかかわる。
市は猫の捕獲(殺処分)を検討したが、動物愛護団体が反対。
里親探しに切り替えたものの、騒動は収まっていない。
競輪場の内外に住み着いた野良猫は50?60匹。
「無責任に捨てたり、えさをやったりする人がいて増えたのでは」とみる。
バンクを囲む高さ約3メートルの金網も猫にとっては出入り自由だ。
バンクに入る通路や建物内で目撃するのは日常茶飯事。
これまでレース中にバンクへの乱入はないが、練習中はしばしばで、選手から苦情が出ていた。



 かねてより久留米市競輪場では、開催日以外に野良猫に餌をやるグループの一部がフェンスを乗り越えて競輪場敷地内に違法に侵入し、餌やりをするので問題になっていました。餌をやり始める人が現れてから、野良猫は急激に増えました。
 競輪選手の練習中に野良猫がバンクに入り込み、衝突寸前となることもしばしばでした。競輪では、時速70キロくらいの速度になり、レース用自転車はブレーキがないことからより衝突の危険が高いのです。猫と競輪選手が衝突し競輪選手が転倒すれば、死亡事故にも繋がりかねません。そのために、競輪場を運営する久留米市は、2009年に猫の捕獲と保健所届出を行う方針を明らかにしました。

 「期限内にすべての猫を引き取ること。期限後は残った猫を速やかに捕獲し、保健所に収容する」との市の方針が動物愛護(誤)団体側に伝えられました。しかし動物愛護(誤)団体は、競輪場内の猫の引取りは期限内にできませんでした。捕獲して一般譲渡を試みたのですが、思うように譲渡先が見つからなかったからです。したがって、久留米市は予定通り競輪場内の猫を捕獲し、保健所に収容しようとしました。
 しかし猫捕獲と保健所収容に反対する動物愛護(誤)団体は阻止するために、捕獲反対活動を繰り広げました。動物愛護団体を主催する、東京の動物愛護推進員もネットテロを全国に呼びかけました。その結果、久留米市は競輪場での猫捕獲の中止に追い込まれました。

 以下は、久留米市の回答です。久留米競輪場の件。質問に対し競輪場からご回答をいただきました


10月末現在、競輪場内に約15匹、競輪場周辺(公園部分)に約35匹生息しているもようですが、競輪事業を実施する上で問題点は以下のとおりです。

①自転車競技レースまたは競輪選手の練習中に走路へ猫が進入し、選手の身体生命を毀傷する恐れがある。

②自転車競技レースが不成立となり、発売車券が無効となることから、事業に大きな損失与え、多くのファンに多大な迷惑をかけることとなる。

③駐車場での車両事故の要因となる可能性がある。

④来場者や競輪選手の車両へ損傷を与える(事実、損傷を与えております)

以上のようなことから、関係団体からも競輪施行者(市)に対して、事業運営に係る危惧の念が伝えられ、改善・対応の申し入れがあっている状況です。
競輪施行者としましては、これまで関係者に猫の引き取りを積極的にお願いし、昨年来10数匹を引き取ってもらったところですが、根本的な解決には至らず、公平・安全な競争の場を確保するためにも、対応を検討してきたところです。

今回の件につきましても、その対応策として考えたところですが、動物愛護の観点から更なる検討が必要であることも判明しましたので、対応方法をより一層検討していくという考えから、(猫捕獲~保健所収容の)実施を見合わせることといたしました。

いずれにしましても、競輪事業を運営する上において、重大な支障となる恐れがあり、さらには人命にも影響を及ぼしかねない非常に大きな問題です。



 私がこの事件で驚くのは、第一に、一部の餌やりさんが餌やりのために、レースが開催されない日に、閉鎖している競輪場のフェンスを乗り越えて違法に敷地内に入り込み、餌やりを行っていたことです(これは複数のソースから情報を得ています)。
 これは明らかに建造物侵入罪が成立します。この違法な行為を反省することもなく、餌やりの権利を主張するのは驚きです。

 第二に、競輪場側は、施設管理権があります。ですから施設に入り込んだ野良猫を捕獲し、保健所に届けるのは正当な権利の行使です。
 また、事業の円滑な遂行、や競輪選手の人命を守るために、危険な猫を排除する義務が競輪場の主催者にあります。競輪場主催者の、権利義務の行使を制限する権限は第三者にはありません。

 第三に、猫捕獲の中止を求めた動物愛護(誤)側には、何の責任も負わないと考えていることです。「餌やり~競輪場に野良猫がいつく~競輪選手の死亡障害事故の発生・レースの不成立~不法行為として民事上の損害賠償責任を負う」という意識はゼロでしょう。
 しかしもしそのような事故が起きれば、当然責任が生じます。億単位の損害賠償が発生する可能性もあります。

 その他にも、動物愛護(誤)団体の言い分には驚くことが多いです。「競輪場が捕獲して保健所に届けた猫が飼い猫だったらどうするんだ」。もし飼い猫を放し飼いしにしていて、それが原因で競輪選手の死亡障害事故やレース不成立にでもなれば、飼い主に億単位の損害賠償責任が生じます。もし飼い猫であれば、動物愛護団体は、そのような可能性があることを伝え、猫を室内飼いするよう啓蒙するのが筋じゃないでしょうか。
 また、バンク内に猫がしばしば入り込み、自転車と衝突寸前になることがあると伝えられているのに、競輪場での餌やりを止めないことです。競輪選手のみならず、猫にとっても競輪場での餌やりは危険で、動物愛護にも反します。

 私は、このような野良猫愛誤の幼稚な言い分が通ってしまう、日本の動物愛護の未熟さ特異性を強く感じます。久留米市競輪場での、野良猫捕獲~保健所収容に反対する愛誤団体は、根拠を「動物愛護」としています。日本で「動物愛護」を包括的に定めた法律は動物愛護管理法です。この日本の動物愛護管理法の特殊性も、例えば野良猫愛誤が異常な要求をし、それが通ってしまう一因と私は思います。
 日本の動物愛護管理法44条1項で定める愛護動物は、人に飼育されていない状態でも同法の保護の対象です。しかし人に飼育管理、占有されていない状態でも、動物愛護の法的保護の対象としている国は、私は先進国の中で日本以外知りません。

 例えばドイツ動物保護法Tierschutzgesetzでは、法の対象となる動物は、人に飼育されている動物Tierhaltung のみが対象です。また、本法に対して狩猟法、環境法が優先されるとしています。die Vorschriften des Jagdrechts und des Naturschutzrechts bleiben unberührt.
 つまり飼育されていない野良猫は保護の対象外なのです。ドイツでは、農畜産業などで害を及ぼす野良猫は、当たり前に駆除されています。人に飼育されていない(もしくはそう見倣される)野良猫は、一定の条件で銃や罠による駆除が合法です。
 久留米市競輪場のようなケースでは、ドイツであれば、問答無用で野良猫は駆除されます。日本は、特異な動物愛護管理法、そして動物愛護に関わっている人の幼稚性などなどから鑑みれば、正に動物愛護後進国です。

 
 

 

なるほど、日本は動物愛護後進国だ 無管理状態の動物まで保護の対象とする日本の動物愛護管理法の特異性ー1





 私は前回の記事、なるほど、日本は動物愛護後進国だで、日本の動物愛護は、1ペット、特に猫犬に偏向していること、2活動家の主観感情「○○がかわいそう」に基づいていること、3科学的根拠に欠けること、が際立った特徴で、世界的に見ても例外異質であることを述べました。その具体例を挙げていきたいと思います。


 すでに述べた日本の動物愛護の特殊性が、よく表れた事件を以下に例示します。これは2008年に、浄水場内で、浄水場の警備員が野良猫を殺害した事件です。なお、この浄水場に隣接する尼崎農業公園内では、許可されていない(公園管理者に確認済み)にも関わらず野良猫に餌やりする人が絶えませんでした。
 餌やりをしているグループは、野良猫を殺害した警備員を、動物愛護法違反で厳罰を求める活動を過激に行いました。その結果、警備員は動物愛護管理法違反で、略式起訴で20万円の罰金刑が確定しました。以下は、餌やりグループのブログ記事の引用です。


「警備員による猫踏み潰し事件!厳罰を求める署名にご協力を!

犯人は罪を認め「略式起訴、20万円の罰金が確定した」とのことです。
実刑判決には間違いないので、大きな社会的制裁があることでしょう。
なんといっても警備員だったわけで、引き続き雇われる可能性も少ないですよね。
皆さんの嘆願書が既に多数届いた事や、持参された方もたくさんいらっしゃり、検察は、急遽、行動を起こしました。
警察も当初は、愛護法違反に当たらないだろうという見解を示しておりました。
                        
尼崎猪名川浄水場の猫達の近況をお知らせいたします。
新しいおうちが見つかった子猫以外は、公園で暮らしています。
交通事故の心配もないエリアで、比較的安全な地域のようです。



 私は、この事件の背景を知る読者様から情報提供を受けました。まず驚愕したのは、餌やりが許可されていない浄水場に隣接した公園内で餌やりが行われていたことです。餌やりが許可されていない理由は、尼崎都市公園条例による規定の他、餌やりをすれば野良猫が居着き、隣接する浄水場に野良猫が容易に入り込み、衛生上の被害が及ぶ懸念があるからです。しかし、野良猫を殺害した警備員の厳罰を求める活動を行い、かつ餌やりをしていたグループは、自分たちが無許可で餌やりをして、咎められても餌やりをやめなかった非は全く認めていません。
 さらに違法な餌やりを続け、餌やりが許可されていないのもかかわらず「(猫たちは)公園で暮らしています。交通事故の心配もないエリアで、比較的安全」と浄水場公園での餌やりを肯定していることです。

 こちらが事件があった現場です。餌やり場の公園のすぐ横が浄水場正門で、そこに警備員の詰所があります。警備員は、浄水場敷地内に入り込んだ野良猫を殺害したのでした。
http://maps.google.co.jp/maps?q=%E5%B0%BC%E5%B4%8E%E5%B8%82%E7%94%B0%E8%83%BD&hl=ja&ie=UTF8&ll=34.769337,135.432037&spn=0.000475,0.000862&sll=34.728949,138.455511&sspn=30.911749,56.513672&t=h&brcurrent=3,0x6000f017db7c65df:0x7a247ed307fad46e,0&hnear=%E5%85%B5%E5%BA%AB%E7%9C%8C%E5%B0%BC%E5%B4%8E%E5%B8%82%E7%94%B0%E8%83%BD&z=20&layer=c&cbll=34.769337,135.432037&panoid=YJibhtDRG2l8Ygsy9O3WGw&cbp=12,4.48,,0,0

 ところで水道施設に関しては、衛生を保つための法的規制があります。飲料水に関する罪 wikipedia

 浄水汚染罪(刑法142条 人の飲料に供する浄水を汚染し、よって使用することができないようにした者は6月以下の懲役又は10万円以下の罰金に処せられる。「使用することができない」とは「通常人の感覚を基準として物理的、生理的または心理的に使用に堪えない」ことをいう。
 水道汚染罪水道(刑法143条 水道により公衆に供給する飲料の浄水又はその水源を汚染し、よって使用することができないようにした者は、6月以上7年以下の懲役に処せられる。


 浄水場に隣接した公園で野良猫に餌やりを行うということは、野良猫を周辺から集め、それらの野良猫が浄水場内に容易に入り込む危険性を高めます。また浄水場に入り込んだ野良猫は、浄水場敷地内で糞尿をしたり、フケや抜け毛、病原菌を拡散させます。そのようなことに思い至らないのは、余りにも無知無神経で、科学的知見にも欠けます。
 また、浄水場敷地内に侵入した野良猫を殺害した浄水場警備員は、職務に忠実であったと言えます。かねてから隣接する公園での餌やりで浄水場内に野良猫が入り込むことを苦々しく思っていたに違いありません。警備員の厳罰を求める餌やりグループの根拠は、彼の「猫ちゃんかわいそう」という主観感情のみしかありません。
 また、このようなヒステリックな公的機関への徒党を組んだ要望は、ほとんどがペット(特に野良猫)です。たまに野生動物の有害駆除でもそのような動きが見られますが、その場合も科学的知見に基づくものではなく、抗議者の主観感情が根拠になっています。

 以上よりこの事件では、日本の動物愛護の特殊性がよく表れています。また警備員を処罰するより、浄水場に隣接する公園で、無許可餌やりをしているグループを処罰するべきではないかと私は思います。浄水汚染罪(刑法142条)では、「通常人の感覚を基準として物理的、生理的または心理的に使用に堪えない」で成立しますから。私の感覚では、水道施設の真横で野良猫に餌やりをし、頻繁に浄水場に野良猫が入り込んでいる状態でも「心理的に使用に耐えない」が成立します。
 この事件では略式起訴で罰金刑とは言え警備員が動物愛護管理法を根拠に有罪となり、無許可で餌やりを続け、野良猫を浄水場内に供給している餌やりは不問となりました。この点でも私は、日本の動物愛護の特異性異常性を感じます。


(追記)

 リンクした資料では、件の警備員は略式起訴で罰金刑が確定したとあります。それを「実刑判決」と記述していますが誤りです。「実刑判決」とは法律用語ではありませんが、通常自由刑(懲役・禁錮など)で執行猶予がつかなかったことを指します。私的ブログとは言え、用語は正しく用いていただきたいです。実刑とはwikipedia


なるほど、日本は動物愛護後進国だ





 私のこのブログは、楽天時代から初めて3年以上経過しました。いただいたコメントの中には「あなたは動物愛護活動の一つもしていない」「どこが動物愛護を真面目に語っているんだ?」「あなたの動物愛護に対する考え方を教えて欲しい」などがあります。また私の動物愛護の考え方に「間違っている」と一つの記事に対して数十回のコメントを一人でされた方がいます。動物愛護の定義を考え直してみたいと思います。


 私が同名のブログを楽天で持っていた時に、私の動物愛護に対する考え方が間違っているとのことで、一つの記事に対してお一人で、数十回のコメントを下さった方がいます。その記事でのコメント数は百数十を超えました。その記事で私が「動物は権利の主体とはなりえない」と述べたことに対しての反論です。
 そのコメントは、楽天の私のブログサイトが訳あって削除され、今では見ることができません。しかし大変攻撃的でしたので、今でもその内容は覚えています。


(概要)

・読者様
あなたは「動物は権利の主体とはなりえない」と書いていますが、動物は権利の主体です。
また人と動物の命は平等なのですから、そうあるべきです。


・さんかくたまご
動物は権利の主体とはなりえませんし、現実には社会制度上(法律、行政)もそうはなっていません。
動物の命と人の命が平等であれば、人は動物を食用にしたり、工業原料にしたり、実験動物にしたりして命を奪うことはできません。
また動物の命が平等であれば、肉食動物のペットを飼育するために、餌として家畜を殺すこともできません。


・読者様
動物愛護先進国の欧州では、動物愛護という概念は愛玩動物に限定している。
家畜などの使役動物は、動物愛護の対象ではない。
日本の動物愛護管理法は家畜なども愛護動物として規定されているが、国際的に見て例外。
前回の動物愛護管理法の改正では、日本も動物愛護を先進国欧州に準拠させるために、家畜などの使役動物を愛護動物から除外すべきという識者の意見があった。
しかしそれが通らなかった。
家畜と愛玩動物を同列にする日本の動物愛護は遅れている。


・さんかくたまご
では、使役動物を愛護対象から除外するのであれば、警察犬や盲導犬は動物愛護の対象ではないのですね?
セラピードッグは使役動物なんですか、それとも愛玩動物なんですか。
うさぎやヤギをペットとして飼う人がいます。
それらは愛玩動物なのですか。
ヤギを愛玩用で飼って、たまに使役で使ったらどちらのカテゴリーなのですか。



 実は、この読者様が言われている「動物愛護先進国欧州では、動物愛護の対象は愛玩動物に限っている」というのは大嘘です。例えば日本の動物愛護管理法に相当するドイツ動物保護法(Tierschutzgesetz ドイツ版wikipedia こちらでも本法が家畜を主眼とした法律であると述べられています)では、記述のほとんどが家畜に関してです。
 対象とする動物種も、脊椎動物全般、つまり魚類までをカバーします。しかし対象としているのは、現に人に飼育されているものです。

 犬猫に関する記述は、猟犬の断尾断耳が合法であるということと、人が飼育していない犬猫に関しては、連邦狩猟法が優先される(つまり人が飼育していない犬猫は、一定の条件下で殺傷駆除して良いということ)ことくらいしか記述がありません。
 つまりドイツ動物保護法は、家畜に対する動物愛護を主眼にした法律です。なお、ドイツでは犬の飼育に関する、犬保護規則(VerordnungーHundSchutz なお日本では「犬保護条例」「犬保護法」と訳されているケースがほとんどですがいずれも間違いです。これは省令規則です。ドイツ語のVerordnungは、下位の法律という概念で、条例も省令も含まれます。英語でOrdinanceと同じ意味です)はありますが、猫に関しては連邦法レベルでは今のところ皆無です。

 コメントをくださった読者様は、ご自分が言われていることが嘘と知りつつ我説を無理やりにでも通したかったのか、日本で世間一般に、動物愛護先進国欧米の動物愛護政策や理念が曲解されているのかは私は存じません。日本ほど、動物愛護が愛玩動物、いわゆるペットの中でも特に猫犬に偏って理解されている国は世界的に見ても例外です。
 財団法人 神奈川県動物愛護協会HPから引用します。財団法人 神奈川県動物愛護協会 動物愛護とは2011年

 「現代の日本における動物愛護運動はペット問題のみを対象とする傾向にあり~多くの団体が理念を掲げていません。個々の活動者が『かわいそう』と思う事象に対し、個々の主観で『かわいそう』ではない状態にすることが一貫した傾向として挙げられます」。
 また、「イギリスは客観的に動物を見ることにより動物の幸福を、日本は主観的に動物を見ることにより動物をかわいがる、という目線の違い」とも述べられています。

 また欧州動物愛護思想は、発祥は家畜を対象としていました。上記、財団法人 神奈川県動物愛護協会HPにも、その記述があります。
 日本の動物愛護はペットに著しく偏向し、愛護活動家が主観的で科学的知見に欠けることが大きな特徴です。それはすなわち国際的には、日本は動物愛護後進国と言えるのではないでしょうか。

 今回は、日本の動物愛護がペットに著しく偏向し、世界的に見ても特殊であること。そして(広義の)欧米の動物愛護思想が、日本では極めて曲解されて紹介され、そのために大きな誤解があることを述べました。欧米(欧州と米国でも動物愛護思想には若干の違いがあります)の動物愛護思想にも、その定義においては幅があります。
 次回以降は、それらの歴史的背景などを踏まえつつ、ご紹介してきます。その上で、私の動物愛護に対する考え、立ち位置というものを披瀝して行きたいと思います(続く)。


・なお、本記事では、財団法人神奈川県動物愛護協会のHPから一部引用しましたが、私は同団体の考え方には必ずしも賛同は致しません。

続 二酸化炭素による殺処分は残酷で、それを行っている日本は動物愛護後進国なのか





 日本での犬猫等の殺処分は、二酸化炭素を用いています。そのことについて、日本の殺処分方法はことさら残酷で動物愛護更新国であるという批判がありますが誤りです。二酸化炭素死は麻酔効果があり、全米獣医学会でも安楽死と認められています。米国では、安楽死と認められていない方法が、犬猫の殺処分に用いられています。


 日本の二酸化炭素による殺処分方法は多くの愛誤が批判し、それを根拠に「日本は動物愛護後進国」であると主張しています。しかし彼らの主張、「1日本は殺処分数が多く、2その方法も残酷であるため動物愛護後進国である」は失当です。
 一例をあげます。以下はオーストリアの大手メディア、WOCHEのインターネット版から。Villach kämpft für Tierschutz in Japan 「フィラッハのティアハイムは日本で動物福祉のために戦う」2012年7月。


Der Partnerverein des Villacher Tierheims „MARCO BRUNO“ mit Bruno Stöfler(Stöfflerが正しいと思われる。人名) wär kürzlich in Japan und sprach über ein sensibles Thema: Japan jährlich über 200.000 Hunde und Katzen auf grausame Weise durch Ersticken getötet werden.
Es besteht keine Hoffnung auf eine Besserung weil die japanischen Politiker kein Interesse an Tieren haben.

マルコ・ブルーノ氏と(マルコ·ブルーノ氏の協力関係にある)フィラッハのティハイムは、最近ブルーノ、ステーフラー氏と共に、日本における微妙な話題について話しました。
「日本では20万匹以上の犬や猫が毎年、窒息(二酸化炭素死)という残酷な方法で殺処分されています」。
日本の政治家は、動物に興味を持っていないので、改善の見込みはありません。



 私は全記事、二酸化炭素による殺処分は残酷で、それを行っている日本は動物愛護後進国なのか で、米国は犬猫等の殺処分は、ストリキニーネの注射、亜酸化窒素(笑気ガス)、ハロタン、一酸化炭素などの有毒ガス殺、減圧室を用いた減圧真空殺が採用されていることを書きました。
 それらの方法は、AVMA Guidelines onEuthanasia(全米獣医学会 安楽死に関するガイドライン) で「安楽死として推奨できない不適切な方法」とされるものが含まれます。対して二酸化炭素死は、麻酔効果があり速やかに意識を消失させることから安楽死とされています。

 「AVMA Guidelines onEuthanasia  全米獣医学会 安楽死に関するガイドライン 」は、徳島大学による訳文があります。それぞれの殺処分方法について、AVMA 全米獣医学会がどのような評価をしているかご紹介します。
 AVMA Guidelines onEuthanasia  全米獣医学会 安楽死に関するガイドライン 徳島大学訳


1、ストリキニーネの注射
 安楽死に適さない注射剤であり、単独で用いてはならない。激しい強直と痛みと伴う筋収縮が起きる。

2、亜酸化窒素(笑気ガス)
 100%の濃度であっても、単独で動物を麻酔状態に導くことはできない。単独で用いると、固有停止あるいは心停止以前に低酸素症となる。その結果、動物が意識を消失する前に苦痛を与えることになる。

3、減圧室を用いた減圧真空殺
 欠点が非常に大きいため、安楽死法として不適切である。動物の、体腔内の気体の膨張による疼痛及び苦痛が生じる。



 愛誤の主張は単に感情や主観に基づくもので、事実確認も行いません。理性や客観性、科学的知見には程遠いのです。このような愛誤の情報発信は、全く社会に益をなさないばかりか有害なだけです。


・画像は中国南部での猫肉の販売。日本(以外の先進国でも)では、家畜の屠殺では、必ずしも人道的な配慮がされているとは言えません。
 二酸化炭素死は、学術的にも安楽死とされています。ですからその方法が用いられる日本においては、犬猫の殺処分ではかなり人道的な配慮がされています。なぜ日本の犬猫の、二酸化炭素による殺処分が攻撃されなければならないのか理解できません。

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二酸化炭素による殺処分は残酷で、それを行っている日本は動物愛護後進国なのか





 愛誤の主張の「日本は動物愛護後進国である」根拠は、「1、欧米動物愛護先進国に比べて殺処分数が多い」ことの他に、「2、殺処分の方法が残酷である」ことを挙げています。では、日本で行われている、二酸化炭素による殺処分は、欧米に比べて著しく残酷で動物愛護に反するのでしょうか。


 私は今までの記事で、愛誤の主張、「1、日本は欧米動物愛護先進国に比べて殺処分数が多い」が欺瞞であることをのべてきました。
 米国は、アニマルシェルターに収容した犬猫等だけでも、人口比で毎年日本の十数倍を殺処分しています。その他にも自治体によっては、警察官が所有者不明(とみなされるものも含む)の犬猫等を射殺等で駆除することを認めています。ですから米国は実数ではさらに、日本よりはるかに多くの犬猫等の殺処分を行なっているのです。 
 公的殺処分を行っていないドイツにおいても、民間人ハンターによる犬猫の狩猟駆除は広く行われています。狩猟駆除数のみだけでも人口比で、日本の公的殺処分数の3倍をはるかに超えます。またドイツでは、獣医師による私的なペットの安楽死は広く行われており、殺処分の実数はさらに多いでしょう。

 今回は、「日本は殺処分の方法が残酷である」という点について考察します。日本では、公的殺処分で多くは二酸化炭素死が採用されています。二酸化炭素による殺処分は、 American Veterinary Medical Association(AVMA)全米獣医学会により、安楽死として推奨される方法です。
 二酸化炭素は、麻酔効果が認められ、速やかに意識を消失させるからです。AVMA Guidelines onEuthanasia  全米獣医学会 安楽死に関するガイドライン

 なおドイツでは、食肉用と畜などの例外を抜いて、温血脊椎動物は麻酔薬を用いることが規定されています。しかし先に指摘しましたとおり、ドイツ動物保護法(Tierschutzgesetz)で保護される対象は、人に飼育されているもののみです。
 野良猫犬は、狩猟法(JagdGesetz)の規定が優先され、狩猟駆除が広く行われています。銃で射殺される猫犬は年間46万5千頭と推測(2011年)され、日本の公的殺処分数をはるかに上回ります。射殺は安楽死には程遠いと思います。
 次に米国での保護施設(アニマルシェルター)に収容された犬猫等の安楽死についてご紹介します。世界最大の動物愛護団体PETAのHPの記事から引用しました。


Euthanasia: The Compassionate Option [安楽死は思いやりのある選択である」 2012年

Approximately 6 to 8 million animals are handled by animal shelters in the United States each year.
Some drugs can cause discomfort if injected too quickly or at too high a dose, and some, such as strychnine, can cause animals to experience violent convulsions, muscle contractions, or cardiac arrest.
Nitrous oxide, halothane, and carbon monoxide gases can be expensive and unreliable and can cause irritation or excitability in animals.
Carbon monoxide poisoning causes animals to suffer horribly while they are slowly suffocated.
Carbon monoxide poisoning has been outlawed in California, Tennessee, Maryland, and Rhode Island but isstill used in many animal shelters throughout the U.S.
At many shelters that use Decompression chambers , decompression occurs at speeds up to faster than the recommended rate.
At this speed, the gases in animals’ sinuses, middle ears, and intestines expand quickly, causing considerable discomfort or severe pain.

約6百万頭から8百万頭の動物が、毎年米国のアニマルシェルターで処理されます。
早すぎる注入や多すぎる用量で注射をすれば、ストリキニーネなどのいくつかの薬剤は、激しい痙攣、筋収縮などの苦痛を、心停止に至る前に引き起こす可能性があります。
亜酸化窒素、ハロタン、一酸化炭素ガスは高価で信頼性に劣るでしょう。
その上動物に対して刺激性があり、興奮させる可能性があります。
一酸化炭素死は、動物を徐々に窒息させ、その過程において恐ろしいほどの苦痛を動物に引き起こさせます。
一酸化炭素死は、カリフォルニア州、テネシー州、メリーランド州、ロードアイランド州で非合法化されていますが、それでも全米の多くのアニマルシェルターで使用されています。 
減圧室(真空室)を使用し殺処分を行う多くのアニマルシェルターでは、減圧は推奨値よりも高速の速度で行われます。
この速度では、すぐに動物の腸内にガスの発生を招き、鼻腔、内耳のひどい不快感や激しい痛みが発生して、死に至るまで持続します。



 PETAは上記の記事で、「多くのアニマルシェルターは、安楽死以外で猫犬等のペットを殺処分している。我々は、ペントバルビタールナトリウム(安楽死用注射剤))を用いて完全な安楽死を行っている」としています。その上で「ペットを安楽死させることは思いやりのある選択」であり、ペットを適切に安楽死させることの正当性を主張しています。

 米国のアニマルシェルターでの殺処分は安楽死用注射剤以外にも、硝酸ストリキニーネによる薬殺、亜酸化窒素、ハロタン、一酸化炭素ガスなどによる有毒ガス殺、減圧室で減圧真空状態にして行う減圧殺処分などが行われています。それらは単独使用すれば、全米獣医学会の安楽死ガイドラインに反するものも含まれます。また減圧室(気密状態の部屋に動物を入れ、部屋の空気を抜いて減圧真空状態にして殺処分する方法)を用いた殺処分は、全米獣医学会AVMAでは、「全く安楽死とは言えない、動物の殺処分方法としては不適切な方法」とされています。
 それぞれの殺処分方法の具体的方法や問題点については、次回に論じます。言えることは、米国は、日本に比べれて特段猫犬等の殺処分について、人道的配慮を行ってはいないということです(続く)。


・以下は、米国における、シェルターの動物の有毒ガス殺処分に反対請願を呼びかけるサイト。2012年8月

It's Time To End The Use Of Gas Chambers To Kill Animals



(おわび)

 過去記事やコメントで私は「米国では二酸化炭素による殺処分を法律で禁じている。そのため注射麻酔薬による安楽死を採用している」と誤解を招く記述をしました。ここでお詫びを申し上げます。かなり信頼できるサイトにそのような記述がありましたので引用しました。
 二酸化炭素の使用禁止は州法なのか、全米に及ぶ連邦法なのか、その点も明らかになった時点で改めて論じたいと思います。

野良猫愛誤、(自称)猫ボラの集団化は、精神疾患(アニマルホーダー)が原因である





 米国やドイツでは、異常な動物収集癖や過度の動物依存=アニマルホーダー(英語 animal hoarder、独語 Tiersammelsucht、Tier hoarder)は、完全に精神疾患として認識されています。さらにこの精神疾患は、患者が集団化しやすく、相互依存の関係を構築し、慢性化する傾向が指摘されています。


 ドイツの医師を対象としたサイト、aerzteblatt.deの記事、Tiersammelsucht: Krankhafte Tierliebe「動物収集中毒・異常動物愛」(2009年10月)Tiersammelsucht: Krankhafte Tierliebe から引用しました。


Tiersammelsucht (englisch „animal hoarding“) ist aber ernst zu nehmende psychische Erkrankung.
Die Sucht beginnt oft schon in der Kindheit.
Die Beziehungen zu Erwachsenen können zum Beispiel aufgrund von Gewalt oder Misshandlungen eher problematisch gewesen sein.
Konnten keine stabilen Bindungen zu den Bezugspersonen aufgebaut werden.
Die Tiere wurden damit zu Ersatzbezugspersonen.
Die Personifizierung von Tieren.
Neben einer ausgeprägten Sammelsucht leiden Tiersammler häufig unter zahlreichen weiteren psychischen Störungen, vor allem unter Persönlichkeitsstörungen und Symptomen wie Reizbarkeit, Narzissmus, Ängstlichkeit, dysfunktionale Regulation von Gedanken und Gefühlen, Egozentrismus und Misstrauen.

動物収集中毒、動物依存(英語animal hoarding)は、深刻な精神疾患です。
それは、多くは小児期に始まります。
暴力や虐待などが理由で、大人との関係に問題が生じることが原因です。
保護者(親など)との安定した関係が構築・形成されなかったのです。
動物は保護者の代用です。
そして動物の擬人化。
動物収集中毒動物依存患者(アニマルホーダー)は、特異な精神症状に加えて、他にも多くの精神疾患に苦しみます。
特に人格障害や神経過敏、ナルシシズム、不安、思考や感情を抑制する機能の不全、自己中心的、人を信じることができないなどの症状が現れ、それらに加えて他にも多くの精神症状に苦しんでいます。



 以上のように、動物収集中毒・動物依存疾患(以下、アニマルホーダーと記述します)の発生原因と症状が述べられています。「動物の擬人化」は、かねてより私も感じていました。これらのことは、多くのアニマルホーダーに関する論文が指摘していることです。しかしご紹介の論文では、他の論文ではあまり指摘していない、アニマルホーダーの集団発生と患者間の相互依存関係を指摘しています。
 アニマルホーダーの患者が集団化し、相互依存することにより症状が加速し慢性化するこを問題視しています。そうなることにより、さらに治療を行うことが困難になる悪循環を指摘しています。以下に、アニマルホーダーの集団化、相互依存関係についての記述を引用しました。


Dies wäre jedoch sinnvoll, denn laut einer nationalen Umfrage in den USA stieg die Zahl der Fälle zwischen2000 und 2006 deutlich an.
Alle Tiersammler leben jedoch allein, sondern teilen ihre Sammelsucht mit ihren Partnern.Wird sie nichtbehandelt, neigt sie dazu, sich zu verstärken und zu chronifizieren.

学術研究では、アニマルホーダーの集団化という、かつてこの特殊なケースについて少ないながらも考察を行いました。
米国での全国調査によれば、この症例数は2000年から2006年の間に大幅に増えましたので、アニマルホーダーの集団化に対する考察は理にかなっているでしょう。
すべてのアニマルホーダーは一人住まいですが、動物収集癖、動物依存を共有している患者はパートナーの関係です。
治療しなければ、アニマルホーダー患者らはお互いの疾患を補強し、慢性的になる傾向があります。



 私がしばしば経験することですが、我が国のいわゆる野良猫愛誤、(自称)猫ボラさんたちの協力関係や連帯意識の強さは顕著です。特にネットを用いた言論テロや、動物愛護関係のパブリックコメントの募集等では、誰かが呼びかけに応じると、多くの野良猫愛誤、(自称)猫ボラさんたちが呼応します。それらが客観的に見れば、どうしても許容し難く、社会正義に反するものであったり無意味と思われるようなことであってもです。
 例えばかつて三重県の、ペット飼育不可の公営住宅での、猫を無断で飼っていた入居者の賃貸借契約解除の抗議などです。一地方都市の公営住宅の賃貸借契約をめぐる問題では、日本全国の野良猫愛誤が呼びかけに呼応し、一斉に大量のメールが担当部署に送りつけられました。抗議メール送信を呼びかけたのは、東京の大物愛誤らです。
 その他、動物愛護管理法の改正に対するパブリックコメント募集でも、コピーされたパブリックコメントが無意味なほど大量に送りつけられました。

 これらのことはご紹介した論文で指摘された、アニマルホーダーに特異な集団化、相互依存的に疾患を補強するという症状に過ぎないのです。野良猫愛誤、猫ボランティアを自称する猫ボラさんたちは、単なるアニマルホーダーという精神疾患患者です。集団化も、その疾病に特異な一症状にしか過ぎません。
 これからも公的機関などには、野良猫愛誤、(自称)猫ボラさんたちの抗議や要望メール攻撃が仕掛けられるものと思われます。私は多くの機関の方々には、野良猫愛誤、(自称)猫ボラはアニマルホーダーという精神疾患の患者であること。そして彼らの主張は多くの一般市民が求めているものではないし、コモンセンスでもないということを理解していただきたいです。

TNR(地域猫)は動物収集という精神疾患(アニマルホーダー)を誘発し、温床となる





 米国やドイツでは、動物収集癖、動物依存(アニマルホーディング=animal hoarding)は、完全に精神疾患とされています。学術的知見に基づく多数の論文では、TNR(地域猫)がアミマルホーディングを誘発し、温床となる弊害を指摘しています。

 
 以下に引用する記事、Trap Neuter and Release Programs (TNR) Lead to Hoarding  「TNR(地域猫)は、アニマルホーディングを誘発する」(2011年)は、animalblawgというサイトからです。
 このブログサイトは、Pace Law School professors, David N. Cassuto、ペース法科大学院教授のディビッドN.カッスート教授が運営するもので、動物愛護関連法、(動物に関する)倫理、政策を論じています。学者、実務者、法学部学生、動物愛護団体、その他利害関係者による寄稿で成り立っています。


Organizations such as PETA and The Humane Society of the United States believe that the trap neuter andrelease programs for feral cats are not beneficial .
NY Times article supports this view.
Hoarders think they are rescuing these animals, but they are unable to see that they are causing more harm than good.
Their desire to save feral animals from death ironically leads to having more animals
than they are able to care for which results in their death.
it is a symptom of a disease.
As a result of the mental illness animals suffer and die.
A further problem that may arise is that among those who are willing to participate in the trap neuter and release programs are these hoarders, which in fact is more detrimental than beneficial to these animals and in turn defeats the purpose this program was designed
fo an alternative remedy from euthanizing to reduce the feral cat population.

PETAや米国動物愛護協会などの団体は、野良猫のTNRプログラム(地域猫制度)は有益ではないと信じています。
ニューヨークタイムズの記事は、この見解を支持しています。
病的動物収集者(ホーダー)は、これらの動物を助けていると思っているのですが、彼らは動物にとって利益になるより、むしろ有害なことをしているということを理解することができません。
飼い主のない動物を死から救うという欲望は皮肉にも、結果として動物を死なしてしまうのですが、それが理解できずより多くの動物を集めることにつながるのです。
それは病気の症状です。
結果として、精神疾患患者の動物は死を被ります。
さらなる問題は、TNRプログラム(地域猫活動)に参加したいと思っている人の中には、このような病的動物収集者がいる可能性があるという事です。
事実、TNRプログラム(地域猫制度)は動物には有益でなくより有害で、さらには「野良猫の数を減らすための安楽死に代わる方法」という、このプログラムが設計された目的に反しています。



 ご紹介した記事以外でも、ドイツでは「アニマルホーダーは完全に精神疾患である。患者から動物を取り上げてそれらを安楽死させるべきだ」と主張している精神科医もいます。それは別の機会に紹介しましょう。

 上記の記事の内容を読んで私は、日本で野良猫保護活動を過激に行っている多くの自称猫ボラwがそのまま当てはまるように思います。野良猫の餌やりをし、TNRをし、自分の能力を超えた多くの猫を引取り飼育します。多頭飼育飼いで破綻するケースも大変多いです。そのようなケースでは別の猫ホーダーがそれらの猫をひきとり、さらに多くの猫を抱え破綻するという、多頭飼育崩壊の連鎖が起きます。
 多頭飼育の劣悪な環境から、集めた猫が感染症で全て死んだり、やむなく全てを安楽死させたりすることもしばしばです。まさに猫に良くなく社会にとっても迷惑で、猫ホーダー自身も精神疾患で苦しみます。

 私は多くの猫ボラwと直に接し、猫ボラwさんのブログを拝見しています。私はその殆どの方が、アニマルホーダーという精神疾患であると強く疑います。
 例示すれば限がありません。私営駐車場内で、経営者や近隣住民、警察官がとがめたにもかかわらず、「これは地域猫で正当な行為」といい、駐車場内でのTNRや餌やりを、強行し続けたた人がいます。このケースは、西宮市議会でも審議されています(2008年)。
 久留米競輪場で、再三の注意にもかかわらずフェンスを乗り越えて競輪場内に入り、餌やりを強行したグループ。
 大阪石切神社境内で、神社がやめるよう注意しても餌やりを続けたグループ。その餌やりグループの一人は、神社が「餌やり禁止看板」設置を東大阪市に依頼し、野良猫を引き取ってもらったところ、担当した東大阪市職員を執拗に動物愛護管理法違反で刑事告発し続けました。

 私の個人的な感想としては、それらは到底正常な精神状態の人間が行う行為とは思えません。まさに精神疾患を疑います。自治体が、例えば野良猫の不妊去勢手術の補助をを行うとか、地域猫制度を導入するなどの理由は、いわゆる猫愛誤、自称猫ボラwの強い要望、圧力が背景にあるのだと思います。しかし自治体の首長や、担当者は、猫愛誤、猫ボラwの実態を知っているのでしょうか。
 彼らが主張していることは動物愛護でもボランティアでもありません。単なる精神疾患を根拠とする妄言です。それに従うということは、動物愛護に反するばかりか、社会迷惑の拡散であり、猫ボラw、猫愛誤の精神疾患の治療という面でもマイナスなのです。
 

アメリカのアニマルシェルターでは、約9割が殺処分されています。PETAが例外ではありません。





 前回の記事、なぜ世界最大の動物愛護団体PETAは、TNRを否定、安楽死と野良猫の狩猟駆除容認に転じたのかでは、世界最大の動物愛護団体PETAが、バージニア州で運営しているアニマルシェルターで95%以上の率で殺処分を行っていたことを紹介しました。しかし米国では、PETAが例外的に悪質で殺処分率が高いわけではありません。

 
 愛誤ブログなどでは、「米国は日本の保健所のようにたやすく収容した犬猫を殺処分しない。9割以上がが新しい飼い主に譲渡される」という記述がよく見られます。大変驚きます。例えば『なぜ犬猫を購入するのか?』 の クチコミ掲示板http://bbs.kakaku.com/bbs/-/SortID=7138764/などです。「アメリカはシェルターから譲り受ける事で殺処分される命を救う率が9割を超えてます」((((;゚Д゚))))((((;゚Д゚))))((((;゚Д゚))))

 米国では、合衆国連邦による犬猫等ペットの安楽死数の統計はありませんが(アニマルシェルターの運用形態が複数有り、統一した統計資料がないからです)、700万頭匹の犬猫等のペットが1年間に殺処分されているとの推計資料もあります。
 また殺処分率は90%近くであろうというのが大方の見解です。それを裏付ける資料が多数あります。一例を挙げます。


Randolph County Public Health Everywhere • Everyday • Everybody Mary M. Cooper, BS, MPH Director Randolph County Health Department
ノースカロライナ州ランドルフ郡 2009ー2010年度年次報告書
http:///www.co.randolph.nc.us/ph/downloads/HD_0910_Report.pdf


 この中の、32ページで、アニマルシェルターに収容された動物の処分の内訳が統計資料として掲載されています。返還と譲渡以外では、殺処分、施設内死亡、脱走です(その内ほぼ全てが殺処分)。なお数値は、小数点以下は四捨五入しました。

(2008-09年度)
・猫  収容総数3645、返還+譲渡数149(収容総数に占める割合) 4%、譲渡数2%
・全体 収容総数7302、返還+譲渡数843(収容総数に占める割合)12%、譲渡数7%

(2009-10年度)
・猫  収容総数3419、返還+譲渡数136(収容総数に占める割合) 4%、譲渡数 4%
・全体 収容総数6866、返還+譲渡数916(収容総数に占める割合)13%、譲渡数10%


 さらには、直近の殺処分数+施設内死亡数が人口に占める割合は、ランドルフ郡14万人/5918で4%です。日本全体の殺処分数21万/1億2300万人は0,2%です。つまり人口当たりの殺処分数は、ノースカロライナ州ランドルフ郡の方が日本より20倍も多いのです(なお、全米での人口当たり殺処分数は700万頭の推計値を用いれば、日本の13倍です)。
 ノースカロライナ州ランドルフ郡という一都市に限った統計資料ですが、それに基づけば「米国ではアニマルシェルターに収容された犬猫のうち、9割以上が譲渡される」というのは著しく偏向、というよりは大嘘でしょう。もし9割譲渡されているというソースがあるのならば、ぜひ提示していただきたいです。

 以上のように、アメリカのアニマルシェルターがペットを収容してすぐさま殺処分を行い、かつそのほとんど(90%後半)を殺処分しているのはアメリカでは通常なのです。PETAのバッシングは、背景に政治的な駆け引きもあるものと思われます。現に、バージニア州は、PETAの動物シェルターの資格を剥奪していません。
 大変高い殺処分率は、アメリカでは構造的な問題で、一愛護団体のアニマルシェルター資格剥奪を行っても意味がないのです。新たに認可したアニマルシェルターが同様のことを行うだけだからです。
 前回の記事でPETAのアニマルシェルターでの殺処分を取り上げましたが、それが米国では特段特殊ではないことを申し上げたかったです。誤解があるといけませんから。

なぜ世界最大の動物愛護団体PETAは、TNRを否定、安楽死と野良猫の狩猟駆除容認に転じたのか





 米国ニュージャージー州の「TNR(地域猫)廃止と、野良猫の狩猟駆除への方針転換」に対する米国のスポーツ射撃愛好家団体の支持について、世界最大の動物愛護団体PETAは、すぐさま賛同表明をしました。かつてはノーキルを標榜していた団体がTNR反対、安楽死容認に転じた背景を分析しました。


 以下は、PETA(people for the ethical treatment of animals「動物の倫理的扱いを求める人々の会」については、前記事をご参照ください)のHP、Trap, Neuter, Return, and Monitor Programs for Feral Cats: Doing It Right「野良猫のTNRと計画的な管理飼育。正しいことをする」trap-neuter-return-and-monitor-programs-for-feral-cats-doing-it-right(2010年)から引用しました。


Feral cat population control is a difficult .
Our experiences include countless incidents in which cats suffered and died horrible deaths because they were forced to fend for themselves outdoors, whether “managed” or not,and have led us to question whether these programs are truly in the cats’ best interests.
Homeless cats do not die of old age.
Highly contagious diseases are common,as are infected puncture wounds, broken bones, urinary tract infections, brain damage, internal injuries, attacks by other animals or cruel humans, automobile accidents, and terrible living conditions like freezing or stifling temperatures, scrounging  for food, and being considered a “nuisance,” through no fault of their own.
Free-roaming cats also terrorize and kill countless birds and other wildlife who are not equipped to deal with such predators.
PETA cannot in good conscience oppose euthanasia as a humane alternative to dealing with cat overpopulation.
Doing so would serve only to endanger the cats and perpetuate the overpopulation crisis and its tragic consequences: the needless deaths of millions of animals every year.

野良猫の数を抑制することは困難です。
私たちは、野良猫たちが、屋外で管理されたかどうかにかかわらず、自力で生きることを余儀なくされたために恐ろしい死を迎えた、数多くの事件を見てきました。
これらのプログラム(TNR)は、猫にとって本当に最善の利益なのかどうか、私たちが疑問視するように導いてきました。
飼い主のいない猫が、天命を全うすることはありません。
共通していることは伝染性の疾患、有害な餌を漁ることによる感染、刺し傷、骨折、尿路感染症、脳損傷、内蔵損傷、他の動物や残酷な人間による被害、自動車事故、および高温、寒さ、過酷な生活条件による攻撃にさらされていることです。
その上野良猫は、彼らが悪くないのに迷惑扱いされています。
自由に徘徊している猫はまた、猫に対しては無防備な無数の鳥や他の野生生物に対して脅威であり、捕食者です。
PETAは良心に基づき、猫の増えすぎに対処するための、人道的な代替手段である安楽死に反対することはできません。
数百万匹の野良猫が、毎年無駄に死にます。
TNR(地域猫)は、猫を危険にさらすと同時に、個体数の増大の危機を招き、それによる悲劇的な結果を永遠に続ける効果しかないでしょう。



 かつてはPETAは、ノーキルを標榜していました。しかしなぜ今になってノーキル至上主義とも言える、野良猫のTNR管理(地域猫)を否定し、野良猫の安楽死を容認し、さらには敵対関係?にある狩猟団体の「野良猫狩猟駆除支持」に賛同したのでしょうか。PETAが、上記で引用したHP記事を掲載したのは2010年のことです。2010年には、PETAが運営する米バージニア州のアニマルシェルターで、州の検査が入った年でした。
 検査の結果で、驚くべき事実が判明しました。PETAのアニマルシェルターは2009年に97%の収容犬猫を殺処分していたのです。その後の調査でも2011年には95%を殺処分し、その内の84%は、24時間以内に殺処分されていたことが判明しましたpeta kills animals。日本語訳は国旗をクリックしてください。

 アニマルシェルターが過剰収容で、流れ作業的に受け入れた動物を即時安楽死させているのはPETAに限ったことではありません。動物愛護団体は、動物の引取りは減らしたいのです。TNR活動をしていれば、屋外飼育に耐えられない病気や疾病猫がたくさんでます。そんな猫は、一般の人は誰も引き取りません。それらはアニマルシェルターに持ち込まれます。またTNR(地域猫)は、実際は野良猫を増やす効果しかありません。野良猫が増えれば、アニマルシェルターに持ち込まれる猫も増えます。
 だからPETAは、TNRを否定し、安楽死を正当化したのではないかと。それは私個人の分析です。

 いずれにしても飼育の管理が緩ければ、余剰ペットの発生は不可避です。ですから管理のゆるいTNR(地域猫)を推進しながら殺処分をなくすというのは、逆ベクトルなのです。
 しかし多くのノーキル勝手地域猫愛誤が存在します。例えば掲示板で専スレがある愛誤は自らのブログでPETAを絶賛しています。まるの猫魂~ええかっこしいの地域猫活動~ など。
 PETAのことを分かっていてのことなのでしょうか。また管理がゆるい飼育=TNR(地域猫)は余剰猫の発生が不可避であり、それが殺処分ゼロとはトレードオフの関係にあることが理解できないのでしょうか。

TNR(地域猫)を廃止し、野良猫は射殺駆除すべし~米国ニュージャージー州の政策転換ー3





 米国スポーツ射撃愛好家団体のTNR(地域猫)反対表明に対して、世界最大の動物愛護団体PETA(People for the Ethical Treatment of Animals「動物の倫理的扱いを求める人々の会」)は、すぐに賛同しました。理由は「TNR(地域猫)は猫のためにも環境にも悪い。野良猫は安楽死させるほうが猫のためにも良いから」です。


 PETA(People for the Ethical Treatment of Animals)とは、世界最大の動物愛護団体です。過激な動物愛護活動で知られ、しばしば毛皮反対デモを裸で行うなど奇抜なパフォーマンスで世間の耳目を集めます。日本でも「殺処分反対」「地域猫至上主義」のノーキル派動物愛誤活動家の熱烈な信奉者が多いです。
 そのPETAですが、射撃愛好団体のTNR(地域猫)反対表明にいち早く賛同しました。PETA(動物の倫理的扱いを求める人々の会)


 記事、PETA Agrees Trap Neuter Release is Bad for Cats.「PETAはTNR(地域猫)は、猫のためにも悪いということに同意した」Ammoland  shooting sports news から引用します。(2010年6月)。


In a past feature article titled “TNR for Feral Cats is Horribly Cruel” we looked at primary problems of TNR.
Feral Cats Are an Invasive Species.
Feral Cats Spread Rabies.
Feral Cats in the Wild is Animal Cruelty.
Now PETA agrees and has posted a fact sheet on their website in support of removing feral cats fro theenvironment.
Some important information from the PETA fact sheet.

An estimated 70 million feral cats…
Feral cats do not die of old age.
feral cats can pose a threat to wildlife.
The huge number of feral cats and the severe shortage of good homes, the difficulty of socialization, and the dangers lurking where most feral cats live, it may be necessary—and the most compassionate choice—to euthanize feral cats.
A painless injection is far(forが正しいと思われる) kinder than any fate that feral cats will meet if they are left to survive on their own.”

We find ourselves in agreement with PETA, but on the subject of feral cats PETA is 100%correct.
TNR is expensive, horribly cruel for the cats and leads to widespread destruction of the local wildlife.
TNR IS bad for Cats and even worse for the environment.


「野良猫のためのTNRは恐ろしく残酷である」と題した過去の特集記事で、私たちは、TNRの主な問題を発見しました。
野良猫は外来種です。
野良猫は狂犬病を拡散させます。
野良猫を野生状態に置くことは動物虐待です。
すぐさまPETAは我々に同意し、多くの地域の環境改善支援のための野良猫を根絶するファクトシートを彼らのウェブサイト上に掲載しました。
PETAのファクトシートからいくつかの重要な情報。

(米国の)推定7,000万匹の野良猫...
野良猫は天命を全うすることはありません。
野良猫は野生動物にとって脅威となりえます。
野良猫の膨大な数といい、良好な貰い手の深刻な不足、人との社会化の難しさ、そしてほとんどの野良猫の生息地に潜んでいる危険性。
それらを考慮すれば、野良猫が必要とされる最も思いやりのある可能性がある選択は、野良猫を安楽死させることです。
無痛の注射は、もし野良猫が野良状態で生き残るために放置されるのならば、野良猫にとってはいかなる運命よりもはるかに親切です。

我々が我々とPETAとの合意点を見つけることはまれですが、野良猫を対象とすれば、PETAは100%正しいです。
TNRは大変費用がかかり、猫のためにも恐ろしく残酷な、その上生息地の野生動物の広範囲に及ぶ破壊につながります。
TNRは猫のためにも、環境のためにも悪いのです。


 PETAは過激な動物権利擁護活動で知られ、かつては(今でも?)ノーキルを標榜していました。そのような動物愛護団体でもTNR(地域猫)を否定しているのです。先進諸国では、既にTNR(地域猫)否定されています。何よりも猫にとって残酷で動物愛護に反します。その上コストがかかり、環境にも悪く、猫の個体数の減少効果が望めないからです。
 先進諸国の猫の飼育の潮流は、TNR(地域猫)の廃止すること。そして適正飼育化管理飼育(室内飼い、飼い主登録の義務化などの完全管理飼育)の徹底です。

 ひるがえって日本では、近年になって地域猫を新たに制度化する自治体が相次いでいます。よく「日本は米国の10年後を追いかける」と言われますが、猫の飼育に関しては、まさに10年~20年遅れた動物愛護後進国と言えるでしょう。
 TNR(地域猫)では、欧米が先行して既に実証実験を終えているのです。それを何故教訓とせず、わざわざ失敗を繰り返そうとするのでしょうか。地域猫を既に制度化した自治体や、これから導入を検討しえいる自治体はぜひ再考していただきたいです。以降に、PETAのHPから、PETAの「TNR(地域猫)反対表明」をご紹介します。また米国では「TNRは野良猫の減少効果はなく、むしろ多くの悪影響がある」との学術論文が多くあります。これらの論文も、適宜紹介していきたいと思います。

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・1日の最高純アクセス数 4,956
・カテゴリー(猫)別最高順位7,928ブログ中5位
・カテゴリー(ペット)別最高順位39,916ブログ中8位

1959年生。
大阪府出身、東京育ち(中学は世田谷区立東深沢中学校、高校は東京都立戸山高校です)。
現在は、兵庫県西宮市在住です。
一人暮らしです。

趣味はクルマをコロガスこと(現在のクルマは4代目のメルセデスベンツです。ドイツ車では5代目)、庭での果樹栽培、家の手入れ掃除です。
20歳代前半から商品先物、株式投資をはじめ、30歳で数億円の純資産を得るが、その後空売りの深追いで多くを失う。
平成12年ごろから不動産投資を行い成功、現在50数戸を無借金で所有。
不動産投資では、誰も見向きもしなかったキズモノ、競売物件などをリノベーションする手法です。

なお、SNS、掲示板、QandAサイトなどでは、多数の本ブログ管理人の私(HN さんかくたまご)(武田めぐみ)のなりすまし、もしくはそれと著しく誤認させるサイトが存在します。
しかし私が管理人であるサイトは、このページのフリーエリアにあるリンクだけです。
その他のものは、例えば本ブログ管理人が管理人と誤認させるものであっても、私が管理しているサイトではありません。
よろしくお願いします。

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