「奄美大島のノネコの殺処分は世界遺産登録機関であるユネスコの理念に反する」という支離滅裂な主張~「ノネコ殺処分・安楽死計画の根拠は科学的ではない」の非科学性を検証する






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 記事、 
「ノネコ殺処分・安楽死計画の根拠は科学的ではない」の非科学性を検証する   、
「ノネコ・野良猫は在来生物と共存関係にある」という妄言~「ノネコ殺処分・安楽死計画の根拠は科学的ではない」の非科学性を検証する
「アマミノクロウサギの死因は交通事故が多い」はトリック~「ノネコ殺処分・安楽死計画の根拠は科学的ではない」の非科学性を検証する
「アマミノクロウサギの生息域が拡大し、生息数が増えた」という嘘のからくり~「ノネコ殺処分・安楽死計画の根拠は科学的ではない」の非科学性を検証する
猫に捕食されている希少生物を保護するためにTNRを行う狂った日本~「ノネコ殺処分・安楽死計画の根拠は科学的ではない」の非科学性を検証する
の続きです。
 アマミノクロウサギなどの希少生物が猫の捕食被害を受けている徳之島で、TNRを行っている愛護(誤)団体などは、「奄美群島全域で猫のTNRをすべきで捕獲殺処分をするべきではない」と主張しています。奄美群島はユネスコの世界自然遺産登録の申請をしていますが、これらの団体などは「ノネコの殺処分は世界遺産登録機関であるユネスコの理念に反する」と主張しています。しかしそれは正反対で、支離滅裂もはなはだしいです。海外の、猫が在来生物を食害していた世界自然遺産登録地では、厳格に猫などの外来生物を駆除(殺処分)し、根絶しました。



 「ノネコの殺処分は世界遺産登録機関であるユネスコの理念に反する」と主張しているのは、徳之島でTNRを実施したTNR団体で活動している獣医師です。その主張を引用します。
 ノネコ殺処分・安楽死計画の根拠は科学的ではない。沖縄、奄美大島。2017年10月23日 。


アマミノクロウサギ絶滅危惧の原因はノネコにあり殺処分・安楽死を、というキャンペーンの根拠に獣医師らが疑問を呈している。
不妊手術を検討する前に大量殺処分を実施してしまうことは、世界遺産登録機関であるユネスコの理念に反する。



 しかし、奄美群島の希少生物を食害する外来種である猫を殺処分することが「世界遺産登録機関であるユネスコの理念に反する」との主張は支離滅裂です。この発言をした獣医師も、報道したメディアも、自らの無知蒙昧を恥じるべきでしょう。
 ユネスコの世界自然遺産とは、「顕著な普遍的価値を有する地形や地質、生態系、絶滅のおそれのある動植物の生息・生育地など」であり、「地球の生成と人類の歴史によって生み出され、過去から現在へと引き継がれてきたかけがえのない宝物」としています。その上で、「世界中の人びとが過去から引継ぎ、未来へと伝えていかなければならない人類共通の遺産」と定義されてます(世界遺産とは 公益財団法人 日本ユネスコ協会連盟)。
 つまり、「奄美群島の普遍的価値を有する、アマミノクロウサギなどの絶滅危惧種を含む生態系を保全し、元のままの形で次世代に引き継いでいくこと」が、世界自然遺産の登録の理念なのです。つまりアマミノクロウサギなどを食害する外来種の猫を島外排出、引き取り手がなければ殺処分やむなしとの方針は、世界自然遺産登録の理念に全く合致しているのです。

 奄美群島と同様に、島嶼での貴重な生態系が価値があるとされ、世界自然遺産に登録された近年のケースを取り上げます。近年オーストラリアで世界自然遺産に登録された島嶼には、マッコーリー諸島があります(オーストラリアの世界遺産)。
 マッコーリー島は、かつて人間が持ち込んだ猫などの外来種が移入しており、貴重な在来生物を食害していました。しかしオーストラリア政府は、世界自然遺産登録を機に、大変厳格にこれらの島内の猫の駆除(殺処分)を行い、ほぼ根絶に成功しました。猫などの外来種の駆除は、銃による射殺とわな、探知犬によります。
 オーストラリア政府の文書、This week at Macquarie Island: 17 February 2017 「今週のマッコーリー諸島 2017年2月17日」。2017年2月17日、から引用します。


Macquarie Island was discovered in 1810 by commercial fur sealers, and over the ensuing 80 years, six feral animal species established populations on the island as well.
Dogs and cats were reported as being feral in 1820.
Cats severely affected the island’s native fauna with estimates that a population of about 500 cats was killing around 60,000 seabirds per year.
Opportunistic cat control began in 1974 .
The cat eradication strategy grew from a single winter ranger in 1985 to a team of six in 1998 and employed techniques including hunting and trapping.
The last cat was shot on the island in June 2000, bringing the total of cats destroyed to 1689.
In late 2000, two dogs trained in cat detection were deployed to the island for the verification phase.
These dog teams combed the island to make sure that all signs of cats were gone.
The eradication was a success.

マッコーリー島は1810年に商業的なアザラシの毛皮業者によって発見され、その後80年間にわたり6種の移入野生動物種が島で増殖しました。
犬と猫は1820年に野生化していると報告されました。
約500匹の猫の集団が、年間約6万羽の海鳥を殺していたと推定されていて、島の原生動物相に深刻な影響を与えていました。
その場しのぎの猫の管理は、1974年に始まりました。
猫の根絶戦略は、1985年に1人の冬期の自然保護官から始まり、1998年には6人のチームに拡大し、狩猟やわななどの技術を採用しました。
最後の猫は、2000年6月に島で射殺されて、総数は1,689匹の猫が殺害されました。
2000年代後半には、猫探知の訓練を受けた2頭の犬が、猫の生存を確認する段階にある島に配備されました。
これらの猫探知犬のチームは、猫のすべての兆候がなくなったことを確認するために島をくまなく探しました。
マッコーリー島の猫根絶は成功しました。



 このように、オーストラリア政府は、マッコーリー諸島の世界自然遺産の登録を申請することを機会に、徹底した外来生物(猫など)の駆除を進めて、根絶にほぼ成功しました。それが、ユネスコの世界自然遺産登録の理念に合致するからです。その他に、オーストラリアでは多くのユネスコの世界自然遺産や世界複合遺産が登録されていますが、いずれも猫などの外来生物は駆除~根絶に成功したり、根絶の努力を続けています。複合遺産のタスマニア原生地域でも、現在、猫の根絶事業に大変力を入れています。
 まさに、徳之島で猫TNRを行っている団体関係者の、不妊手術を検討する前に大量殺処分を実施してしまうことは、世界遺産登録機関であるユネスコの理念に反する」は、正反対の大嘘です。このような発言をした方や報道したメディアは、本気でそう思っているのでしょうか。もしそうならば、あまりにも愚かですし、自らの無知蒙昧を恥じ入るべきです。このような方は、野生動物や生態系保全にはかかわらず、発言もしないでいただきたい。


(動画)

 Macquarie Island Pest Eradication - Hunting 「マッコーリー島における有害生物の根絶-狩猟」 2012/07/18 に公開
 探知犬による、ウサギや猫の探査作業。根絶に成功したとされながらも、その後も有害な外来生物が生き残っていないか、再移入していないかを徹底して調べています。それが、ユネスコ世界自然遺産の登録の意義、「顕著な普遍的価値を有する地形や地質、生態系、絶滅のおそれのある動植物の生息・生育地など」であり、「地球の生成と人類の歴史によって生み出され、過去から現在へと引き継がれてきたかけがえのない宝物」を、「世界中の人びとが過去から引継ぎ、未来へと伝えていかなければならない人類共通の遺産」を守るということです。
 奄美群島でノネコ対策がおろそかになり、アマミノクロウサギが仮に絶滅してしまったのならば、それこそユネスコの世界自然遺産登録の理念に反します。正直、「バカも休み休み言え」と言いたくなります。




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猫に捕食されている希少生物を保護するためにTNRを行う狂った日本~「ノネコ殺処分・安楽死計画の根拠は科学的ではない」の非科学性を検証する






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summary
The removal of feral cats from San Nicolas Island, California to ProtectNative and Endemic Species: 2009 Annual Report


 記事、 
「ノネコ殺処分・安楽死計画の根拠は科学的ではない」の非科学性を検証する   、
「ノネコ・野良猫は在来生物と共存関係にある」という妄言~「ノネコ殺処分・安楽死計画の根拠は科学的ではない」の非科学性を検証する
「アマミノクロウサギの死因は交通事故が多い」はトリック~「ノネコ殺処分・安楽死計画の根拠は科学的ではない」の非科学性を検証する
「アマミノクロウサギの生息域が拡大し、生息数が増えた」という嘘のからくり~「ノネコ殺処分・安楽死計画の根拠は科学的ではない」の非科学性を検証する
の続きです。
 アマミノクロウサギなどの希少生物が猫の捕食被害を受けている徳之島で、TNRを行っている愛護(誤)団体などは、「奄美群島全域で猫のTNRをすべきで捕獲殺処分をするべきではない」と主張しています。しかし海外では、猫の捕食被害を受けている希少な在来生物を保護するためにTNRを行うことはありません。駆除(殺処分)一択です。猫の捕食被害を受けている希少な在来生物生息地でTNRを行うことを行政が許可し、助成まで行う日本は特異、というより異常な国家でしょう。



 徳之島でのノネコ・野良猫の捕獲殺処分に反対し、奄美群島全域でTNRをすべきと主張している愛護(誤)団体関係者などの主張を例示します。


ノネコ殺処分・安楽死計画の根拠は科学的ではない。沖縄、奄美大島。2017年10月23日 。

アマミノクロウサギ絶滅危惧の原因はノネコにあり殺処分・安楽死を、というキャンペーンの根拠に獣医師らが疑問を呈している。
2016年度末までに95%以上の猫が不妊手術済となり、2017年度も事業は継続中。



2月22日は「猫の日」。今、奄美群島がネコを巡ってゆれています!。2018年2月22日。

徳之島では既にTNR不妊手術が先行して行われ、現在では90%以上の野良猫が避妊済みとなっています。
奄美大島でもTNR不妊手術をほどこし、譲渡斡旋をするなどで野良猫の数を制限することを動物保護団体や獣医団体が提言しています。



 奄美群島の徳之島でノネコ・野良猫の捕獲~殺処分に反対し、強引にTNRを勧めている、「財団法人どうぶつ基金」という団体があります。さらに、奄美大島でもTNRの採用を求め、「捕獲~殺処分・安楽死」に反対しています。
 しかしTNR後も、希少生物のアマミノクロウサギが猫に捕食される様子が相次いで映像で記録され、さらには他の希少生物の、ケナガネズミ(国天然記念物)が猫に捕食される映像も記録されました。環境省は、徳之島と奄美大島のノネコ・野良猫の捕獲と島外排出(殺処分・安楽死もありうる)を進める方針です。環境省の方針は当然です。海外に目を向ければ、猫の捕食被害を受けている希少生物保護のために猫のTNRをすることはありえません。

 徳之島でTNRを進めている前述の動物愛護団体、財団法人どうぶつ基金の会員のレポートに、大変驚くべき記述があります。そうだ、猫に聞いてみよう No.2 小池 英梨子(公表日時は不明ですが、2015年の資料を引用していますのでそれ以降と思われます)。
 この方と同一人物と思われます。Eriko Koike。私はこちらのFBに、「海外での希少動物を猫が捕食してしまう問題に対する対策として行われているTNRの実例を、その国の言語の一次ソースを例示してください」とコメントしました。しかしわずか数秒でこのコメントは削除されました(笑い)。問題のレポートから引用します。


「TNR とCAT」などで検索すると多くの海外論文や web サイトがヒットする(註 この方の他の文書を読んでも、海外の言語のソースを読んでいるとは到底思えません)。
ただし、日本で主に実施されている TNR はノラ猫の迷惑行為が人の生活に及ぼす影響や殺処分数を抑える目的で実施されているケースがほとんどだが、海外では、希少動物を猫が捕食してしまう問題に対する対策として、実施されているケースが多い



 私は常に、TNRの学術論文や外国の施策、政府機関の発言などをチェックしています。しかし、「TNRが希少動物を猫が捕食してしまう問題に対する対策として実施されているケース」は、海外ではまだ一例も確認していません。むしろ猫のTNRは、都市部に限定した手法ととして位置づけられています。
 例えばオーストラリアでは、自然下にあるノネコ・野良猫はl駆除(殺処分)一択で、連邦政府が「根絶が望ましい」としています。現に現在オーストラリアは、連邦政府の5ヵ年野良猫200万匹駆除計画を推進中で、厳格に猫の射殺、毒殺などを行っています。しかし都市部では、オーストラリアでも猫のTNRを極めて限定的に認めてもよいという考えもあります(生息域の拡大のおそれから反対意見が主流ですが)。

 一例をあげます。What is trap-neuter-return and is it an appropriate strategy for the management of unowned cats? 「トラップ・ニューター・リターンとは何ですか、それは適切でしょうか? 未所有の猫の管理のための戦略?」。2017年6月1日(オーストラリアRSPCA)には、このように記述されています。Most TNR programs are carried out in urban or peri-urban areas. 「(オーストラリアでは)ほぼ全てのTNRは、都市部または都市の隣接部で実施されています」。
 原則としてオーストラリアでは、TNRは否定されています。Management of cats in Australia (オーストラリア獣医師会)ではこのような記述があります。Trap Neuter Return (TNR) strategies have not been shown to be effective under Australian conditions as the cats often do not have a good level of welfare once released, continue to hunt and predate, and can be a significant public nuisance. 「トラップ・ニューター・リターン(TNR)戦略は、オーストラリアの条件下では、猫は放された後は多くの場合動物福祉上良いレベルを保つことがなく、また在来生物を捉え捕食し、重大な公共の迷惑となる可能性があるので、有効とはされていません」。

 TNRがもっとも普及した国にアメリカ合衆国があります。しかし、実はアメリカ合衆国連邦の、野生動物保護を所管する庁(the U.S. Fish and Wildlife Service 「アメリカ合衆国連邦漁類野生動物庁」)は、2009年にTNRを完全に否定しています。同庁の声明を示したHPのページが削除されましたので、この点について紹介している、アメリカの動物愛護団体の文書から引用します(*1)。MEET THE PLAYERS 2016年7月29日。 


The federal government has not adopted or taken a specific position on TNR.
Federal wildlife agencies, such as the U.S. Fish and Wildlife Service, oppose the management of TNR colonies in or near wildlife.

アメリカ連邦政府はTNR採用を採用しませんし、またはTNRにおいて特定の立場を表明していません。
アメリカ連邦政府魚類野生生物庁(the U.S. Fish and Wildlife Service)などのアメリカ連邦政府の野生生物に関する機関は、野生生物の生息域内、その近くでのTNRによる猫の一群管理に反対しています。



 上記の連邦政府の方針を受けて、テキサス州などの複数の州は、TNRそのものに州としては関与しない、むしろ反対する立場を明確にしています。そもそもアメリカ合衆国において、TNRを法制化している州は皆無ですし、傘下にTNRを制度化している自治体を持つ州はアメリカ合衆国では半数ほどにしかなりません(*2)。アメリカ合衆国において、連邦政府はもちろんのこと、州政府や自治体が猫の捕食被害を受けている野生動物生息地でのTNRを許可したり、ましてや助成したり公的機関がTNRを行ったことは近年では皆無と断言します。
 アメリカ合衆国においては、猫が在来の希少生物を捕食して被害を与えていたケースでは、例外なく「駆除(殺処分)」により、根絶させています。毒餌、射殺、罠(安楽死)、ウイルス感染も用いられたことがあります。以下は、アメリカ合衆国内における、島嶼の猫根絶事業の例です。

 U.S. Geological Survey Pacific Island Ecosystems Research Center「アメリカ合衆国連邦地質調査研究所 太平洋島嶼生態系研究センター」の研究員らによるものです。この学術報告書においては、アメリカ合衆国においてもオセアニアと同じく、島嶼部では極めて厳格に野良猫の駆除~根絶が行われていたことが分かります。
 射殺やわなのみならず、毒餌や猫ウイルス性白血病の感染症の人為的感染も行われています。特に島嶼部の野良猫による在来生物に対する被害を防止するには、駆除~根絶が世界的な標準手法です。島嶼においては、鳥の繁殖地であることが多く、外来種の移入に対して極めて脆弱であることも理由です。また隔絶した地勢条件のために特異な進化を遂げた希少な固有種が多いこと、そして面積が狭いことにより、野良猫の根絶~駆除の成功率が高いからです。
 以下に、The history of mammal eradications in Hawai`i and the United States associated islands of the Central Pacific Hess, S.C.; and J.D. Jacobi. 「中部太平洋のアメリカ合衆国に属する島々とハワイ諸島における(外来悪性)哺乳類の根絶の歴史」(2011年)を引用します。


abstract Many eradications of mammal taxa have been accomplished on United States associated islands of the Central Pacific, beginning in 1910. Commonly eradicated species are rabbits (Oryctolagus cuniculus), rats (Rattus spp.), feral cats (Felis catus), and several feral ungulates from smaller islands and fenced natural areas on larger Hawaiian Islands.
Vegetation and avifauna have demonstrated dramatic recovery as a direct result of eradications.

table 1
Mammal eradications from U.S. administered islands of the Central Pacific.
Cats
Baker 164(Area ha) 1937 1960s( Year )Direct pursuit-hunting(Introduced Eradicated Method)
Howland 184 1937 1986 Shooting, trapping
Jarvis 450 1885? 1937 Died out 1990 Shooting, trapping, poisoning, virus
Wake 737 1960s 2004 Shooting, trapping

Feral cats continue to present challenges to managers of natural areas on islands where they are known to prey on birds,
but there is little prospect for island-wide eradication.
Cats were eradicated from Baker Island in 1964, Howland Island in 1987, and Jarvis Island in 1990.
Hunting on Baker and Howland sufficed, but Jarvis also required trapping, poisoning, and feline panleucopaenia virus to a limited extent .
Feral cat eradication was completed on Wake Atoll in 2004 by Marine Endeavors.

哺乳動物に分類される動物種群においては多くの根絶が、 中部太平洋のアメリカ合衆国に属する島嶼で達成されてきました。
1910年から一般的に根絶種とされたウサギ(Oryctolagus cuniculus=イエウサギ)から始まり、ラット(ドブネズミ属)、野良猫(Felis catus=イエネコ)、そして小さな島々と、大きなハワイ諸島でフェンスで囲まれた自然地域での野生化した数種の有蹄類です。
植生と鳥類相は、(有害外来哺乳類の)根絶の直接の効果があり、劇的な回復を示しました。

表1
中部太平洋のアメリカ合衆国に属する島々において根絶された哺乳類。

ベイカー島 164(根絶区域の広さ ヘクタール) 1937年~1960年代 直接狩猟により駆除(用いられた根絶方法方法)
ハウランド島 184(根絶区域の広さ ヘクタール) 1937年 射殺、わな(用いられた根絶方法)
ジャービス島 450(根絶区域の広さ ヘクタール) 1985年?1937年 1990年根絶成功 わな、毒餌、ウイルス感染駆除(用いられた根絶方法)
ウェイク島 737(根絶区域の広さ ヘクタール) 1960年 2004年 トラップ、射殺(用いられた根絶方法)

野良猫は、鳥を餌食にすることが知られていて、島の自然地域の管理者に難題を提示し続けています。
しかし、島全体の野良猫の根絶のための見通しは、ほんのわずかしかありません。
オアフ島の営巣地での、オオミズナギドリの猫の捕食は、オオミズナギドリの繁殖において全滅を引き起こしました。
猫は1964年にベーカー島、1987年にハウランド島、1990年にはジャービス島で根絶されました。
ベイカー島とハウランド島においては、猫の根絶は狩猟で十分でしたが、ジャービス島はさらに限られた範囲ではありますが、わな、毒餌、およびネコ白血病病ウイルスの感染を必要としました。
ウェイク環礁における野良猫の根絶は、海兵隊の取り組みによって、2004年に完了しました。



 アメリカ合衆国州政府においても、島嶼部における在来生物に捕食被害を与えているノネコ・野良猫への対策は、「駆除(殺処分)」が一択です。TNRは計画段階から却下されます。州内のいくつかの自治体で公的TNR制度があるカリフォルニア州の、島嶼のノネコ・野良猫の根絶事業の例をあげます。このケースでは、TNRは禁止されました。これはカリフォルニア州の、サン・ニコラス島のノネコ・野良猫根絶事業に関するカリフォルニア州政府の公的文書です。主に射殺により、島内のノネコ・野良猫の根絶に成功しました。
 The removal of feral cats from San Nicolas Island, California to ProtectNative and Endemic Species: 2009 Annual Report 「サン・ニコラス島における野良猫の除去 カリフォルニア州の在来動物と固有種の保護:  2009年報告書」。


The preferred alternative for removing feral cats from SNI was identified in the FinalEnvironmental Assessment and included an adaptive management approachusing live trapping and hunting.
The most common techniques used for removing cats fromislands are trapping, hunting, and toxic bait .
Cage traps are ineffective atcapturing all feral cats in a population, and were demonstrated to be inefficient at capturing feral cats on SNI.
Dismissed Trap-Neuter-Return (TNR).
TNR campaigns are ineffective at reducing cat populations to zero and have never beensuccessful in removing an insular feral cat population .
Further, the U.S. Navy has a policy prohibiting TNR programs on Navy lands.

野良猫をセント・ニコラス島から除去するための好ましい選択肢は、最終環境評価で決定されましたが、ライブトラップと狩猟駆除を利用した現実に則した管理アプローチを含んでいました。
猫を島から除去するために使用される最も一般的な手法は、捕獲、狩猟、および毒餌です。
箱わなは、島の猫集団の全ての野良猫を捕獲するのに効果的ではなく、サン・ニコラス島の野良猫を捕獲するには非効率であることが実証されました。
トラップ・ニューター・リターン(TNR)の却下。
TNRを行うことは、猫の個体数をゼロにまで減らすのには効果的ではなく、野良猫の個体群を除去することは決して成功していないのです。
さらに、アメリカ合衆国連邦海軍は、海軍管轄の土地でのTNRプログラムを禁止する方針を持っています。



 このように、TNRプログラムが普及しているアメリカ合衆国においても、猫による捕食被害を受けている在来の希少生物の保護のためには、TNRを採用することはありません。アメリカに限らず、他の国々においてもそうです。TNRによる猫の減少効果は否定されているからです。
 奄美群島の徳之島のアマミノクロウサギは、個体数が200匹にまで減少しており、極めて保護の緊急性が高いのです。このような状況下でなお、「TNRで対処しろ」と強硬に主張する愛護(誤)団体が存在し、行政も同調し、助成までする日本は国際的に見れば特異、というより異常です。さらにTNR団体の関係者が「日本で主に実施されている TNR はノラ猫の迷惑行為が人の生活に及ぼす影響や殺処分数を抑える目的で実施されているケースがほとんどだが、海外では、希少動物を猫が捕食してしまう問題に対する対策として、実施されているケースが多い」という、大嘘プロパガンダを拡散するという狂った猫愛誤国家です。この方はそれとも絶望的に無知蒙昧なのでしょうか。ぜひ、海外での希少動物を猫が捕食してしまう問題に対する対策として行われているTNRの実例を、その国の言語のソースを例示していただきたく思います。


(動画)

 Man, 76, Goes To Jail For Feeding Stray Cats. 「76歳の男性は、野良猫に餌やりをしたために刑務所に行く」。2015/02/17 に公開。
 野良猫に餌やりをして、逮捕起訴され、実際に刑務所で服役した男性、デビッド・パートン氏。アメリカ合衆国は野良猫餌やり天国ではありませんので。TNRを制度化して餌やりを合法化している自治体はほんのひとにぎりです。勘違いしないように。





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「アマミノクロウサギの生息域が拡大し、生息数が増えた」という嘘のからくり~「ノネコ殺処分・安楽死計画の根拠は科学的ではない」の非科学性を検証する






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 記事、 
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「ノネコ・野良猫は在来生物と共存関係にある」という妄言~「ノネコ殺処分・安楽死計画の根拠は科学的ではない」の非科学性を検証する
「アマミノクロウサギの死因は交通事故が多い」はトリック~「ノネコ殺処分・安楽死計画の根拠は科学的ではない」の非科学性を検証する
の続きです。
 TNRを行っている愛護(誤)団体などが主張している、「(徳之島のTNRの実施により)アマミノクロウサギの生息数は増加し、生息域は東京ドーム210個分も広がった」は根拠がありません。今回はその非科学性について検証します。



 「(徳之島のTNRの実施により)アマミノクロウサギの生息数は増加し、生息域は東京ドーム210個分も広がった」とし、それにより「アマミノクロウサギの(ノネコなどの)捕食被害の増加を止めることができただけでなく、9羽もあった被害がゼロになったこと、生息域が10キロ平米(東京ドーム210個分)も拡大した」。「TNRにより、徳之島でアマミノクロウサギの増殖に成功した」と主張している団体などがあります。徳之島におけるTNR実施団体と、本団体の協力獣医師らなどです。具体的な記述はこちらです。


徳之島ごとさくらねこTNRプロジェクト総括 2017年09月19日


2015年、新規に5つのエリアで、アマミノクロウサギが確認されましたが2016年にはさらに新規エリアが5つ広がりました。
猫によるアマミノクロウサギの捕食被害の増加を止めることができただけでなく、9羽もあった被害がゼロになったこと(註 これはあくまでも「発見された死体の検死結果によるもので、ノネコによるアマミノクロウサギの捕食被害が減ったことにはならないとの説明を前回記事でしています。「アマミノクロウサギの捕食被害がゼロになった」とされる以降も、続々とアマミノクロウサギが猫に捕食される映像が公表されています)、生息域が10キロ平米(東京ドーム210個分)も拡大したことは、大きな成果と言えます。



ノネコ殺処分・安楽死計画の根拠は科学的ではない。沖縄、奄美大島。2017年10月23日 。

近隣の徳之島では殺処分ではなくTNR不妊手術でアマミノクロウサギを増やした実績があり、不妊手術を検討する前に大量殺処分を実施してしまうことは、世界遺産登録機関であるユネスコの理念に反する。
アマミノクロウサギの生息数は増加し、生息域は東京ドーム210個分も広がった(註 この根拠は、環境省の資料により、2013年以降にアマミノクロウサギが確認された地域が増えたことです。しかし環境書がセンサー・カメラを増設してアマミノクロウサギの生息を確認する事業を強化したのは2012年です。センサー・カメラを増設すれば、撮影されてアマミノクロウサギの生息が確認される例が増えるのは当たり前です。つまり、この記述は「欺瞞」)。



(画像)

 上記のTNR団体、その関係者などによる、「アマミノクロウサギの生息数は増加し、生息域は東京ドーム210個分も広がった」、「徳之島では殺処分ではなくTNR不妊手術でアマミノクロウサギを増やした実績がある」との根拠は、環境省自然保護官事務所が公表した、次の資料です。

アマミノクロウサギ2

・アマミノクロウサギの生息が確認された地域
2000-2014年 62キロ平米
2015年 67キロ平米 
2016年 72キロ平米 


 上記の、アマミノクロウサギの生息が新たに確認された地域が増加した背景には、平成23年から環境省がセンサーカメラの山岳部への新たな設置があります。その点については、こちらの資料にあります。アマミノクロウサギ 保護増殖事業 10 ヶ年実施計画 (2014 年-2024 年)。またこちらの環境省職員による記事にも、「平成23年より、山岳部に自動撮影(センサー)カメラを設置しモニタリング調査を行っています」とあります(アマミノクロウサギを激写!自動撮影カメラ調査【徳之島地域】)。
 今までセンサーカメラが設置されていない場所に設置すれば、カメラによりアマミノクロウサギが撮影され、その地域でのアマミノクロウサギが生息していることが新たに確認できたケースが増えます。このように「アマミノクロウサギの生息が確認された地域が拡大した」のは、センサーカメラを今まで設置設置していない場所に新たに設置したことが原因です。2000年から2016年までのあいだに、アマミノクロウサギの生息確認の手法が変わらなければ、「アマミノクロウサギの生息域が増えた」と判断しても良いでしょう。しかし前提条件が異なります。
 例えば、同じ高速道路に、自動速度取締カメラを新たに多数設置したとします。その結果、同じ路線でスピード違反の摘発が増えました。それをもって、「この高速道路の路線ではスピード違反をするクルマが増えた」と判断することはできません。もともとこの路線はスピード違反をするクルマが多く、自動速度取締カメラの設置により、スピード違反の認知件数が増えただけです。徳之島での、アマミノクロウサギの生息場所が新たに確認された地域が増えたのは、それと同じです。このような動物愛護(誤)団体の非科学的な「嘘」に騙されないでください。

 逆に、徳之島に、センサーカメラを増設することにより、ノネコがアマミノクロウサギを殺して捕食する様子が克明に捉えられる成果も上がっています。また、アマミノクロウサギのみならず、同じく固有種で、奄美群島の希少生物である、ケナガネズミがノネコに捕食された映像も記録されました。センサーカメラにより、より克明にノネコによる希少生物の食害が明らかにされましたが、この事実に対しては、愛護(誤)団体は黙殺です。
 初めてアマミノクロウサギがセンサーカメラにより、ノネコに殺されて捕食される様子が撮影されたのは、TNR団体がブログで「猫によるアマミノクロウサギの捕食被害の増加を止めることができただけでなく、9羽もあった被害がゼロになった」(2017年9月19日)と記述した以前の、2017年1月18日(報道機関への公開は2017年1月20日)です。その後も、アマミノクロウサギが猫に襲われている映像が公開されています。「猫によるアマミノクロウサギの被害がゼロになった」が、大嘘であることがご理解いただけると思います。「あるデータを正しく引用せずに、自分たちの都合の良いところだけ抜き出してさらに歪曲して用いる」。残念ながら、動物愛護(誤)団体では多く見られる傾向です。


(動画)

 飼い猫が野生化し小動物を襲い生態系破壊 2017/03/18 公開。
 こちらは朝日新聞報道の、2017年3月18日に報道された映像。環境省が2012年(平成24)年度以降、センサーカメラを増設してから後は、ノネコによる、アマミノクロウサギなどの捕食被害が続々と公開されています。「(徳之島におけるTNR事業により)猫によるアマミノクロウサギの被害がゼロになった」と公に記述できる強靭(「狂人」のミス変換ではありません。念のため。メンタリティが強靭ということです)ぶりには感心します。




(動画)

 絶滅危惧のネズミを猫が襲う瞬間を撮影 鹿児島・徳之島 2018年2月28日公開(朝日新聞社)
 環境省がセンサーカメラを設置したことにより、徳之島での、猫による希少生物の捕食被害が、克明に映し出された映像が次々と公表されています。

鹿児島県の徳之島・天城町の山中で、絶滅の恐れがある国の天然記念物ケナガネズミを猫が襲う瞬間の動画が撮影された。
同島と奄美大島では野生化した猫(ノネコ)に希少動物が捕食される被害が問題化しており、環境省や町は捕獲ワナの増設など対策を強化する。


「アマミノクロウサギの死因は交通事故が多い」はトリック~「ノネコ殺処分・安楽死計画の根拠は科学的ではない」の非科学性を検証する






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 記事、 
「ノネコ殺処分・安楽死計画の根拠は科学的ではない」の非科学性を検証する   、
「ノネコ・野良猫は在来生物と共存関係にある」という妄言~「ノネコ殺処分・安楽死計画の根拠は科学的ではない」の非科学性を検証する
の続きです。
 今回は、TNRを行っている愛護(誤)団体などが主張している、「2、アマミノクロウサギの死因は交通事故が多い。猫による捕食被害は比較的少ないので、猫の殺処分は必要ない」の非科学性について検証します。



 アマミノクロウサギの死因はほとんどが交通事故であり、ノネコ・野良猫の食害はわずかである。アマミノクロウサギの個体数減少の原因はほとんどが交通事故である。だからノネコ・野良猫の殺処分・安楽死は必要ではない」と主張している記事を例示します。そのほかでも、「アマミノクロウサギの死因は交通事故死がほとんどであり、ノネコ・野良猫の食害は濡れ義務だ」と主張している愛護(誤)関係者は多いです。


ノネコ殺処分・安楽死計画の根拠は科学的ではない。沖縄、奄美大島。2017年10月23日 。

アマミノクロウサギ絶滅危惧の原因はノネコにあり殺処分・安楽死を、というキャンペーンの根拠に獣医師らが疑問を呈している。
近隣の徳之島では殺処分ではなくTNR不妊手術でアマミノクロウサギを増やした実績があり、不妊手術を検討する前に大量殺処分を実施してしまうことは、世界遺産登録機関であるユネスコの理念に反する。
アマミノクロウサギの生息数は増加し、生息域は東京ドーム210個分も広がった(註 この根拠は、環境省の資料により、2013年以降にアマミノクロウサギが確認された地域が増えたことです。しかし環境書がセンサー・カメラを増設してアマミノクロウサギの生息を確認する事業を強化したのは2012年です。センサー・カメラを増設すれば、撮影されてアマミノクロウサギの生息が確認される例が増えるのは当たり前です。つまり、この記述は「欺瞞」)。
2016年度末までに95%以上の猫が不妊手術済となり、2017年度も事業は継続中。
環境省発表2016年希少種アマミノクロウサギの断定できた死因は、100%交通事故(ロードキル)(註 この記述は誤りです。2016年のアマミノクロウサギの発見死体はハブによるもの、原因不明があります)。
2000~2013年の死因調査でも犬猫捕食と断定された割合は数%。



2月22日は「猫の日」。今、奄美群島がネコを巡ってゆれています!。2018年2月22日。

奄美大島と徳之島では、ある特殊な事情から、野良猫たちが大ピンチに陥っています。
世界遺産登録に前のめりな地元行政や環境省では、捕らえた野良猫を殺処分する方向性を打ち出し、物議をかもしているのです。
脅威となっているのは、島内に8万台以上あるといわれる自動車によるロードキル(交通事故死)です。
(アマミノクロウサギの)交通事故による轢死は、犬やネコなどによる捕食よりもはるかに多い数なのです。



(画像)

 上記の記事のように、「2、アマミノクロウサギの死因は交通事故が多い。猫による捕食被害は比較的少ないので、猫の殺処分は必要ない」と主張している人の、根拠となる資料はこちらです。
 環境省による資料。環境省 奄美野生生物保護センター 希少種保護。こちらの資料に、「月別のアマミノクロウサギの死体確認件数とその死因(2000年~2013年)」。

アマミノクロウサギ

 
 同様の、2014年から2017年にかけての統計資料が、から環境省徳之島自然保護感事務所から出されています。(引用 徳之島ごとさくらねこTNRプロジェクト総括)。この資料においても同様に、「発見された死体」による統計です。

アマミノクロウサギ1


 この統計資料を見れば、一件「アマミノクロウサギの死因はノイヌ・ノネコによる捕食は少ない。対して交通事故死は多い」と「錯覚」します。また、そのように主張するために、動物愛護(誤)団体は、この資料を曲解して用いています。
 この統計グラフの説明には、「月別のアマミノクロウサギの死体確認件数とその死因(2000~2013年)」、「発見された死体」とあります。この統計資料は、「発見された死体を検死して死因を推定した」資料です。「死体が発見されていない死因」は、この数字に上がってきません。このアマミノクロウサギの死因の統計は、見つかった死体だけを調べたものです。捕食者に殺害された場合は食べられて残滓がほとんど残っていない、さらには山奥で人に発見されない場合が多い、などがが考えられます。アマミノクロウサギが幼獣であった場合、残滓もほぼ残らないでしょう。また、ネコ科動物に限らず、肉食動物は獲物を仕留めた後に、安全な場所に移動させます。ノネコが子育てをしている場合は、仕留められたアマミノクロウサギの死体は、ほぼ人目につくところでは残りません。交通事故死は道路上ですから、ほぼ人に発見されます。この統計は、実数よりも、交通事故死の率が高くなるのは間違いありません。

 しかも、「2、アマミノクロウサギの死因は交通事故が多い」ですが、これは統計を正しく引用していません。ノイヌ・ノネコによる食害も一定割合があります。例えば2000~2013年にかけての月別統計では、11月は交通事故による死亡例よりはるかに、ノイヌ・ノネコによる捕食の方が多いのです。
 人の交通死亡事故の原因の上位10位には、飲酒運転は入っていません。だからといって、「飲酒運転は取り締まらなくて良い」という理由にはならないでしょう。仮に、アマミノクロウサギの死因が、この統計通り交通事故による割合が多かったとしても、ノネコによる対策をしなくて良いという理由にはなりません。またこの統計では、死因不明の割合が最も多いです。残された死体の残滓が少なかった場合や、腐敗が進んでいる場合は死因の特定が難しいでしょう。この中にも、ノイヌ・ノネコによる捕食がかなりの割合で含まれている可能性もあります。

 徳之島でTNRを行った団体による、その活動の総括のブログ記事、徳之島ごとさくらねこTNRプロジェクト総括、には、次の記述があります。「猫によるアマミノクロウサギの捕食被害の増加を止めることができただけでなく、9羽もあった被害がゼロになった」。
 この、「TNRにより猫によるアマミノクロウサギの被害が(2016年以降)ゼロになった」記述は、明らかに欺瞞です。先に説明したとおり、環境省徳之島自然保護感事務所から公表された本統計は、あくまでも「死体が発見された」ケースだけです。ノネコなどによる捕食被害では、死体は発見されることのほうがはるかに少ないのは明らかです。それを「TNRによりノネコによるアマミノクロウサギの捕食被害が(2016年以降)ゼロになった」と言うのは世論を騙すためのトリックです。現に、TNRにより「ノネコによるアマミノクロウサギによる捕食被害がゼロのなった」とこの団体が主張した以降の、2017年1月18日に撮影された、アマミノクロウサギがノネコに捕食されている動画が公開されています。この動画では、アマミノクロウサギは殺害されているのは明らかですが、ノネコが人目のつかないところに運び、また食べたために、死体が発見されなかったということです。

 TNRをしたとしても、すぐに猫の数が減るわけではありません(施術不良により、直ぐに死んだというケースは否定しませんが)。またTNRをしたとしても食べる量も食性も変わりません。TNR推進団体によれば「ノネコ・野良猫の平均寿命は5年程度。その寿命を全うさせて徐々に猫を減らす」のがTNRです。
 同団体が徳之島でTNRを開始したのは2014年からです。そして現在も「取りこぼし」のTNRを継続中です。つまり「5年程度のノネコ・野良猫の寿命を全うさせる」とのTNRの趣旨を考慮すれば、2014年から徐々に始めたTNR活動により、2年後の2016年に「猫によるアマミノクロウサギの捕食被害がゼロになった」ということが矛盾することがお分かりいただけると思います。非科学的な主張に騙されないでください。


(動画)

 アマミノクロウサギ:ノネコが捕食、初撮影…徳之島 2017/02/02 に公開。この写真が撮影されたのは、徳之島におけるTNR事業の後です。TNR実施団体は「ノネコによるアマミノクロウサギの捕食被害が(2016年以降)ゼロになった」と公表した後の年のことですが???

環境省は徳之島について2018年の世界自然遺産登録を目指しており、希少動物の保護対策が急務となっている。
環境省が徳之島北端の山林に設置した自動カメラで1月18日夜に撮影した。
ノネコに首をくわえられ、ぐったりしているアマミノクロウサギが写っている。





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「ノネコ・野良猫は在来生物と共存関係にある」という妄言~「ノネコ殺処分・安楽死計画の根拠は科学的ではない」の非科学性を検証する







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(Summary)
Australian feral cats wreak the most damage
Feral cats now cover 99.8% of Australia


 記事、「ノネコ殺処分・安楽死計画の根拠は科学的ではない」の非科学性を検証する、の続きです。前回記事では、現在環境省により行われている、奄美群島と沖縄でのノネコ・野良猫駆除事業に対する批判について書きました。両地域では、ノネコ・野良猫が生息しており、希少な在来生物であるアマミノクロウサギ(奄美群島)や、ヤンバルクイナ(沖縄本島)などを食害しているからです。この事業(ノネコ・野良猫の駆除。殺処分もありうる)に対して、いわゆる「野良猫愛護(誤)」が「科学的ではない」と反対しています。しかし逆に、彼らの主張は非科学的です。今回は、「1、ノネコ・野良猫は長い期間在来生物や人間と共存関係に有り、現在でもそうである。従って駆除する必要はない」との主張の非科学性について論じます。


 「1、ノネコ・野良猫は長い期間在来生物や人間と共存関係に有り、現在でもそうである。従って駆除する必要はない」と主張している、いわゆる野良猫愛護(誤)に関する主張を例示します。


ノネコ殺処分・安楽死計画の根拠は科学的ではない。沖縄、奄美大島。2017年10月23日 。

1000年以上も前からノネコとアマミノクロウサギは島で共存してきた存在だという。


2月22日は「猫の日」。今、奄美群島がネコを巡ってゆれています!。2018年2月22日。

奄美大島では、江戸時代の嘉永3(1850)年の薩摩藩士・名越左源太の「南島雑話」において、多くのネコが山の中に入って生活し、当然アマミノクロウサギなどの野生動物を捕食していた。
アマミノクロウサギは、1920年代くらいまで、人里に下りてきて畑の作物を荒らす害獣で、また、盛んに人々によって狩猟され食べられてきたほど数多く生息していました。
つまり、ネコとアマミノクロウサギは、もう何百年間も、ともに島の環境で共存して、共栄していたのです。



 奄美群島に猫が生息しているとの最も古い記録は、江戸時代の嘉永3年(1850年)です。これは、薩摩藩の武士が奄美大島に流罪になった際の記録、「南島雑話」に記されています(*1)。おそらく奄美群島に猫がもち込まれたのは、江戸時代に入ってからだと思われます。なぜならば、猫はかつては大変貴重な珍獣で、最上級階級しか飼えないペットでした。そのために、江戸時代中期までは猫は盗まれたり逃げたりしないように、係留飼育するのが当たり前でした。猫が日本で爆発的に増えて一般化するのは、五代将軍徳川綱吉が制定した生類憐れみの令(1685-1709年)によって猫の係留飼育を禁じた後のことです。
 先に例示した、(ノネコ殺処分・安楽死計画の根拠は科学的ではない。沖縄、奄美大島。)の記述、「1000年以上も前からノネコとアマミノクロウサギは島で共存してきた存在だという。」は根拠がありません。おそらく誤りと思われます。猫が奄美群島に持ち込まれたのが江戸中期頃だとすれば、現在まで200数十年の期間といったところでしょうか。

 現在奄美群島のアマミノクロウサギの生息数は、奄美大島で2,000~4,800頭、徳之島で約200頭と推定されています。これは2003年時点の推計値で、現在はさらに減っている可能性もあります(*2)。特に徳之島では個体数が200頭であり、環境省により、絶滅危惧種に指定されています。
 例示した、2月22日は「猫の日」。今、奄美群島がネコを巡ってゆれています!、においては「アマミノクロウサギは、1920年代くらいまで、人里に下りてきて畑の作物を荒らす害獣で、また、盛んに人々によって狩猟され食べられてきたほど数多く生息していました」とあります。つまり現在は、約100年前に比べて、アマミノクロウサギは激減したという状況です。アマミノクロウサギがノネコなどの外的要因により、絶滅が危惧されるほど激減した状態は、「アマミノクロウサギは猫や島民と共栄している状態」とはまったく言えません(この人、頭が相当悪いのでは?)。

 外来生物が移入して在来生物を捕食などで圧迫し、在来生物の減少と外来生物の増加をもたらすとの動物相の変化は、すぐに起きるものではありません。数十年、数百年という長い期間をかけて、徐々に在来生物→減少、外来生物→増加、が進行します。そしてある閾値を超えると、一気に在来生物の減少が進み、絶滅に至ります。
 「1920年代はアマミノクロウサギは相当数いた(科学的な推計値は残っていませんが)」ですが、実際は個体数は減少していたかもしれませんし、閾値内で個体数を保っていられたという状態とも考えられます。それが近年になって、閾値を超え、一気に減少したと思われます(交通事故や開発事業などの複合的な要因もありますが)。

 オーストラリアにおける猫の移入などが原因となった、在来生物の絶滅および絶滅が危惧されるほど減少した例と、奄美群島のアマミノクロウサギの減少は共通するところがあります。隔絶した地勢条件により、特異な生態系が存在すること。強力な在来の捕食者がないために、在来の小動物が非常に外来生物(猫など)の捕食圧を受けやすいなどです。
 オーストラリアのヨーロッパからの移民の移住が本格化したのは、1700年代末です。おそらく猫も、この頃に移入されたと思われます。猫が移入されてからの期間も、オーストラリアと奄美群島は近いと思います。オーストラリアでは、1700年代末から今日に至るまで、猫が原因となった絶滅種は哺乳類で16種です。さらに28種が、猫が原因で滅危惧種になっています。そのために、オーストラリア連邦政府は、極めて厳格に猫の駆除事業を行い、「根絶が望ましい」としています。

 2月22日は「猫の日」。今、奄美群島がネコを巡ってゆれています!、における「アマミノクロウサギは、1920年代くらいまで、人里に下りてきて畑の作物を荒らす害獣で、また、盛んに人々によって狩猟され食べられてきたほど数多く生息していました」の「害獣」との記述ですが。当時は害獣だったかもしれませんが、現在は絶滅危惧種です。
 かつては、ヨーロッパオオカミは家畜や人を襲う「害獣」で、苛烈に駆除されていました。しかし現在は極めて稀少で、絶滅危惧種として手厚く保護されています。このライターの「アマミノクロウサギは害獣だった」との記述の意図がわかりません。現在では、アマミノクロウサギは生態系保全という見地から、手厚く保護しなければならない対象です。

 オーストラリアにおける、猫が原因となった哺乳類・鳥類についての資料を引用します。16種の哺乳類が野良猫が原因で絶滅したのは定説となっています。オーストラリアでは、「これらの絶滅危惧種生息地でTNRすべき」という意見は、政府関係者や生態学者により、「クレイジー」なことと一蹴されています。


Australian feral cats wreak the most damage 「オーストラリアの野良猫が最も大きな被害及ぼす」。2015年2月3日。

FERAL CATS IN AUSTRALIA are causing devastation to more than 400 native species, according to a new survey of their impact.
In Australia feral cats have already contributed to the extinction of 16 mammals.
Small and medium native animals have been declining catastrophically.
In this study researchers found records of feral cats hunting 28 IUCN Red Listed species, including the critically endangered woylie, mountain pygmy possum, and Christmas Island whiptail-skink.

オーストラリアの野良猫は、その影響に関する新しい調査によると、400種以上の在来種に被害を及ぼしています。
オーストラリアでは、野良猫はすでに16匹の哺乳類の絶滅に寄与しています。
中小の在来動物は、(野良猫の影響により)壊滅的に減少しています。
この研究では、絶滅の危機にさらされているワイリー、マウンテン・ピグミー・ポッサム、クリスマス・アイランド・ウィッテイル・スキンクを含む28種の、IUCNレッドリストの(絶滅危惧種)種を狩る、野良猫の記録が見つかりました。



Feral cats now cover 99.8% of Australia 「野良猫は現在、オーストラリア全土のうち99.8%に生息域を広げています」。2017年7月17日。

The research provided a starting point for agencies responsible for managing cat populations and would enable better planning for baiting, trapping, shooting or other eradication programs.
Feral cats are presumed to be responsible for the extinction of about 20 native Australian species and for putting many more on the threatened species list.
They are particularly damaging to populations of critical weight range marsupials – meaning any animal that is less than 3kg.
Australia is the only continent on Earth other than Antarctica where the animals evolved without cats, which is a reason our wildlife is so vulnerable to them.

この研究は、野良猫の個体群を管理する機関の、毒餌駆除、罠による捕獲、射殺、その他の野良猫根絶プログラムのスタートとなりました。
野良猫は約20種の在来のオーストラリアの動物種の絶滅の原因と推定されおり、絶滅危惧種のリストに掲載されている多くの動物種に圧力を与えています。
野良猫たちは、特に重要とされる(体重が3キロ未満の)有袋類の個体数に害を及ぼしています。
オーストラリアは、南極以外では地球上で猫がいない状態で動物が進化した唯一の大陸であり、それがオーストラリアの野生生物が猫に対しては非常に脆弱な理由です(註 奄美群島などの島嶼の生態系も、猫がない状態で独自の進化を遂げてきました)。



(動画)

 Feral cat cull in Australia 「野良猫はオーストラリアで野生動物を虐殺する」 2017/02/19 に公開

The Minister for the Environment and Energy, Josh Frydenberg is expected to announce in March the first round of grants to encourage communities to trap and humanely euthanise feral cats.
The Australian government aims to wipe out 2 million feral cats.

ジョシュ・フライデンベルグ環境エネルギー大臣は2017年3月に、野良猫を捕獲し、人道的に安楽死させるために、地域住民に促進させる、第1回の交付金支給(500万オーストラリアドル 約4億2,000万円)を発表する予定です。
オーストラリア政府は、200万匹の野良猫を撲滅することを目指しています。




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プロフィール

さんかくたまご

Author:さんかくたまご
当ブログのレコード
・1日の最高トータルアクセス数 8,163
・1日の最高純アクセス数 4,956
・カテゴリー(猫)別最高順位7,227ブログ中6位
・カテゴリー(ペット)別最高順位39,916ブログ中8位

1959年生。
大阪府出身、東京育ち(中学は世田谷区立東深沢中学校、高校は東京都立戸山高校です)。
現在は、兵庫県西宮市在住です。
一人暮らしです。

趣味はクルマをコロガスこと(現在のクルマは4代目のメルセデスベンツです。ドイツ車では5代目)、庭での果樹栽培、家の手入れ掃除です。
20歳代前半から商品先物、株式投資をはじめ、30歳で数億円の純資産を得るが、その後空売りの深追いで多くを失う。
平成12年ごろから不動産投資を行い成功、現在50数戸を無借金で所有。
不動産投資では、誰も見向きもしなかったキズモノ、競売物件などをリノベーションする手法です。

なお、SNS、掲示板、QandAサイトなどでは、多数の本ブログ管理人の私(HN さんかくたまご)(武田めぐみ)のなりすまし、もしくはそれと著しく誤認させるサイトが存在します。
しかし私が管理人であるサイトは、このページのフリーエリアにあるリンクだけです。
その他のものは、例えば本ブログ管理人が管理人と誤認させるものであっても、私が管理しているサイトではありません。
よろしくお願いします。

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