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犬の去勢率1%のスウェーデンは犬の飼主が銃殺撲殺することにより数をコントロールしている






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Sweden/Schweden
Dog castration


 スウェーデンは犬の去勢率がきわめて低く、2018年の調査ではわずか雄犬は1%でした。スウェーデンは狩猟が盛んで、大型獣の狩猟では猟犬が使われます。猟犬であれば狩猟中に遁走して、発情中の犬と交配することもあり得ます。また牧羊犬もいます。そのような状況で、スウェーデンは犬の数のコントロールをどのようにしているのでしょうか。スウェーデンでは狩猟免許を持つ者は銃を用いて自己所有の犬を射殺することが合法で、さらに生後14日までの子犬は鈍器で撲殺することが政府により推奨されています。


 まず最初に、「スウェーデンの犬の去勢率が1%である」との出典を示します。

Why You Should Consider NOT Spaying or Neutering Your Dog 「なぜあなたはあなたの犬を不妊去勢しないことを考慮すべきなのでしょうか?」 2018年6月25日 

Some first-world countries view desexing to be inhumane
Despite the conventional wisdom that widespread early de-sexing is the only or at least best choice here in North America, this is not the norm in many European countries.
A survey of European countries reveals that Hungary has 57% intact dogs and the UK stands at 46% of intact dogs.
In some countries, spaying and neutering are considered to be inhumane and is even illegal.
In Sweden, 93% of females 99% of male dogs are left intact.
Under Norway's Animal Welfare Act, it is illegal to neuter your dog in Norway unless it was deemed medically necessary or for animal welfare reasons.

世界の先進国の何ヵ国では、(犬の)去勢(以下、不妊を含む)を非人道的であると考えています。
北米では広範囲にわたり、早期の犬の去勢が唯一または少なくとも最良の選択であるというのが従来の認識であるにもかかわらず、犬の去勢は多くのヨーロッパの国々では​​一般的ではありません。
ヨーロッパ諸国の調査によると、ハンガリーには無去勢の犬の57%がおり、イギリスでは46%です。
1部の国では、犬の避妊と去勢は非人道的であると見なされ、違法でさえあります。
スウェーデンでは、雌犬の93%、雄犬の99%が無去勢のままです。
ノルウェーの動物福祉法では、医学的に必要であると見なされない限り、動物福祉上の理由で犬を去勢するのは違法です。


 犬の去勢が1%で、狩猟などで犬が自由に行動できる状態でどうやってスウェーデンは犬の数をコントロールしているのでしょうか。それは増えた不要な子犬を飼主が銃殺したり、一定日齢未満であれば飼主が撲殺することをスウェーデン政府が推奨しているからです。その資料から引用します。


Stop the legal killing of dogs and cats in Sweden 「スウェーデンでの犬と猫の合法的な殺害を止めてください」 

In Sweden its common practise in the countryside and rural environment to "euthanize" your own pets instead of letting a vet do it because it costs too much.
This is all fully legal for anyone who has a hunting license and gun ownership, and it doesn't matter if the animals are in pain, dying or even a danger to others, it can be for any reason the owner wants.
They don't need to report it or ask for permission as it's seen as their property.
It is also common in the countryside to shoot unwanted kittens that can't be sold.
If it's a puppy or kitten younger than 14 days, it is also legal and recommended by the Swedish Board of Agriculture to euthanize them by bashing them in the head with a club or other heavy object instead of shooting them.

スウェーデンでは獣医に依頼すれば費用がかかりすぎるため、自分のペットを自分で「安楽死」させることが田舎では一般的に行われています。
これは狩猟免許と銃の所有所持が許可されている人にとっては完全に合法であり、動物が苦しんでいるか、死に直面しているか、他の人に危険を及ぼすかどうかは関係なく、飼主がそのペットを殺したい理由は何でもかまいません。
ペットは所有物と見なされるために、(殺害を公的機関に)報告したり、許可を求める必要はありません。
田舎では売れない、不要な子猫を射殺することもよくあります。
生後14日未満の子犬または子猫の場合は、スウェーデン農務省は射殺する代わりに棍棒などの鈍器で頭を殴って安楽死させることも合法であり推奨しています。



 銃殺や鈍器での撲殺が安楽死(euthanize)とは言い方も方便とは思います。日本ではスウェーデンは「動物愛護先進国」との情報が広められています。しかし多方面から評価する必要があるでしょう。一面だけで判断することは危険です。


(画像)

 衆議院インターネット中継 開会日 : 2019年2月27日 (水) 会議名 : 予算委員会第六分科会 串田誠一(日本維新の会) より

串田誠一


上記国会質問における、串田誠一議員の誤った質問内容には次の一つに、次のようなものがあります。

(串田誠一議員の質問)
二酸化炭素によるガス室での犬猫殺処分を行っているのは日本だけである。
欧米は、犬猫の殺処分は、すべて注射による安楽死である。
日本も、二酸化炭素による殺処分を法律で禁止すべきである(日本「も」としているところから、欧米では、二酸化炭素によるガス室での殺処分を法律で禁止しているとの意味になります)。


 串田誠一議員の無知無学ぶりには、聞いているこちらが赤面します。アメリカでは半数程度の州で一酸化炭素、もしくは二酸化炭素での殺処分が法定の方法です。カナダの州でも二酸化炭素が法定の、公的アニマルシェルターの殺処分方法です。
 さらにアメリカの公的アニマルシェルターでは、銃殺が合法とされ行っているところもあります。ヨーロッパでは今回取り上げたスウェーデンでは犬猫の所有者であれば銃殺や撲殺が合法です。その他でもイギリスでも所有者管理者であれば、犬猫の銃殺が合法です。ドイツも獣医師による麻酔薬での安楽死を義務付ける法令はありません。

 串田誠一氏の上記の根拠は、国立国会図書館 諸外国における犬猫殺処分をめぐる状況 ―イギリス、ドイツ、アメリカ― 調査と情報―ISSUE BRIEF― NUMBER 830(2014. 9.16.) としているようです(国会での発言でも言及している)。「犬猫殺処分の状況 欧州では、『ペット動物の保護に関する欧州条約』に基づき、ペット動物の殺処分について、獣医師等が安楽死させることを基本」(p2)の記述と思われますが、European Convention for the Protection of Pet Animals ETS No.125 の、Convention を「条約」と訳すのは誤訳です。convention は「協定、協約」と言った意味で、treaty 「条例」のように強制力はありません。「それが望ましいので協定に合意した国はその法制化に努力する」です。串田誠一氏もこの論文を書いた方も中学をちゃんと終了して英語を学んでいるのですかね(呆)。
 この、「国立国会図書館 諸外国における犬猫殺処分をめぐる状況 」ですが、他の記述でも偏向があり、問題がある資料です。例えばドイツには咬傷犬、禁止犬種の無許可飼育のもの、不適正飼育者の動物、狂犬病の疑いがある犬猫等を行政が強制的に殺処分する制度があり相当数あります。またドイツでは犬猫共行政が捕獲し、公的施設での殺処分があります。狩猟駆除のみを強調して、行政が行う殺処分に一切触れないのはそれがないと読者の誤解を招きます。また出典には「京都市会海外行政調査団(動物愛護)」がありますが、これはデマ満載の極めて問題がある資料です。
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スウェーデンの犬の去勢率はわずか1%~去勢の意識が低いヨーロッパ






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Sweden/Schweden
Dog castration


 記事、犬の去勢が法律で禁止されているノルウェー~去勢への意識が低いヨーロッパ、の続きです。 
 日本では「動物愛護先進国欧米では犬の不妊去勢に対する意識が高く、当然のように行われている」という情報が流布されています。アメリカ合衆国では犬の去勢(以下の記述では雌の不妊含む)の意識は高く、犬の飼主が飼犬の去勢を行うのは当然という意識はあると思います。しかしヨーロッパでは北欧やイギリス、ドイツなどではそうではありません。特に北欧ではそうです。スウェーデンでは1988年まで法律で犬猫の去勢が禁止されていて、現在も去勢は動物虐待とみなされてほとんど実施されていません。またドイツでは下級審(アルゼイ地方裁判所)で、「犬の去勢手術は動物保護法に違反する行為である」という判決が確定しています。そのために犬の去勢率の統計推計値はありません。ドイツも犬は去勢率は低いと思われます。



 サマリーで示した、日本で流布されている「動物愛護先進国の欧米では、犬猫の去勢を行うことが当然視されている。しかし日本ではそうではなく。日本は犬猫の不妊去勢の意識が低く実施率も低い」という情報ですが、このようなものがあります。いくつか例示します。


ちばわんは「不妊・去勢手術こそが、動物愛護の第一歩である」と考えます。⇒詳しく見る 2017年7月25日 

欧米先進国では、一般の飼い主の間でも不妊・去勢手術を施すのが当然のことと考えられているのに、日本ではまだまだそうなっていません。
日本が動物愛護に関して後進国と言われている理由は、それが最も大きな原因と言っても過言ではありません。
もちろん、ドイツでもノルウェーでも、不妊・去勢は動物愛護の観点から日常的に行われています。
法律で禁止などされてはいません。



避妊・去勢手術 桜ヶ丘ペットクリニック

動物愛護先進国である欧州(イギリス、ドイツ、北欧諸国)では、自分の犬猫に避妊・去勢手術を受けさせることは、当然のことと考えられています。


 今回記事では、スウェーデンでは犬の去勢(以下の記述では、雌の不妊手術も含む)率が極めて低いことを述べます。スウェーデンでは1988年まで、犬の去勢が禁止されていました。現在でも犬の去勢率は極めて低く、犬の去勢率はわずか1%です。それを裏付ける記事をいくつかあげます。


Why You Should Consider NOT Spaying or Neutering Your Dog 「なぜあなたはあなたの犬を不妊去勢しないことを考慮すべきなのでしょうか?」 2018年6月25日 

Some first-world countries view desexing to be inhumane
Despite the conventional wisdom that widespread early de-sexing is the only or at least best choice here in North America, this is not the norm in many European countries.
A survey of European countries reveals that Hungary has 57% intact dogs and the UK stands at 46% of intact dogs.
In some countries, spaying and neutering are considered to be inhumane and is even illegal.
In Sweden, 93% of females 99% of male dogs are left intact.
Under Norway's Animal Welfare Act, it is illegal to neuter your dog in Norway unless it was deemed medically necessary or for animal welfare reasons.

世界の先進国の何ヵ国では、(犬の)去勢(以下、不妊を含む)を非人道的であると考えています。
北米では広範囲にわたり、早期の犬の去勢が唯一または少なくとも最良の選択であるというのが従来の認識であるにもかかわらず、犬の去勢は多くのヨーロッパの国々では​​一般的ではありません。
ヨーロッパ諸国の調査によると、ハンガリーには無去勢の犬の57%がおり、イギリスでは46%です。
1部の国では、犬の避妊と去勢は非人道的であると見なされ、違法でさえあります。
スウェーデンでは、雌犬の93%、雄犬の99%が無去勢のままです。
ノルウェーの動物福祉法では、医学的に必要であると見なされない限り、動物福祉上の理由で犬を去勢するのは違法です。



Demographic Data of a Population of Insured Swedish Dogs Measured in a Questionnaire Study 「アンケート調査におけるスウェーデンの去勢済みの犬の数の統計データ」 2001年(若干古いですが学術論文ですので取り上げました)

Until 1988 it was only allowed to neuter dogs for medical reasons.
In the present study, the majority (99%) of the dogs was not neutered, which was even higher than the figures reported by, who found 96% of males and 93% of females to be intact.
These figures differ markedly from a survey made in Australia, where 8% and 43% of the females and males were intact, respectively.

現在の研究では、(スウェーデンでは)犬の大部分(99%)は去勢されていませんでした。
これは雄犬の96%と雌犬の93%が無去勢であると報告された数字よりもさらに高かったです。
(スウェーデンでは)1988年までは、獣医学上の理由がなければ犬を去勢することができませんでした。
現在の研究では、スウェーデンの犬の大部分(99%)は去勢されておらず、雄犬の96、雌犬の93%が無去勢という報告の数字よりもさらに高かったです。
これらの数値は、オーストラリアで行われた調査とは著しく異なり、オーストラリアでは雌犬の8%と雄犬の43%が無去勢でした。



 繰り返しますが、私は犬猫とも予期しない繁殖を防止するためには、去勢を行うことに賛成の立場です。ただあまりにも海外のデマ情報が蔓延しているので、それを正す記事を書いています。情報提供者は、公に情報を提供することに関してもっと責任と自覚を持っていただきたいです。
 次回記事では、アメリカ合衆国、オーストラリア、ヨーロッパ、日本の犬の去勢率を比較したいと思います。先に結論を述べれば、アメリカ合衆国(北米)及びオーストラリアではきわめて犬の去勢率が高く、ノルウェー、スウェーデンの北欧は著しく低いです。サマリーで述べた通り、ドイツでは下級審で「犬の去勢は動物保護法に違反する」との判決が確定しています。そのため犬の去勢率に関する統計値はありませんが、かなり低いと思われます。日本はその中間と言ったところでしょうが。したがって一部で流布されている「日本では不妊去勢率が欧米に比べて低い動物愛護後進国である」は、根拠がないデマです。


(動画)

 犬・猫で避妊手術や去勢手術ををする割合は? 2019年2月13日公開

犬猫67頭のうち、去勢している飼い主が51頭とのことです。母数が少なすぎるのと、犬と猫では、海外でも割合に大きな違いがありますので参考にはなりません。しかし日本は犬猫の不妊去勢に対する意識が比較的高い方と言えます。

「スウェーデンでは犬猫の帝王切開による出産は3回まで」は捏造~殺処分ゼロ議員連要望書






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Sweden/Schweden

 記事、
動物取扱業者に対する環境省の狂った数値基準の方針
「フランスでは猫の出産は1歳以上6歳までと規定されている」という殺処分ゼロ議員連のデマ文書
全英ケネルクラブは雌犬の8歳以上の出産を認めている~殺処分ゼロ議員連「要望書」の大嘘
環境省の「動物取扱業の数値基準の方針~海外の犬猫の出産は6歳まで」は完全なデマ
「英国ガイドラインで動物取扱業者の従業員1人当たりの動物上限数が定められている」は捏造(殺処分ゼロ議員連要望書)
「英国ガイドラインで動物取扱業者の従業員1人当たりの動物上限数が定められている」は捏造(殺処分ゼロ議員連要望書)
「悪法」で行き場を失う犬猫たち~環境省「動物愛護管理法数値基準の方針」
国際標準から逸脱した殺処分議員連議案の「雌犬の出産は1歳以上6歳まで」の目的は何か?
続・国際標準から逸脱した殺処分議員連議案の「雌犬の出産は1歳以上6歳まで」の目的は何か?
の続きです。
 犬猫の殺処分ゼロをめざす動物愛護議員連盟は、ペットの繁殖業者やペットショップの具体的な数値基準を法制化するように求め、環境大臣に提出する要望書をまとめました。それは見るに堪えない誤りが多数あります。しかし環境省はその要望書を参考にして、7月9日に方針をまとめたようです。本要望書では、「スウェーデンでは帝王切開による出産を犬猫とも3回までと法令で定めている」としています。しかしスウェーデンにはそのような法令の規定は存在しません。この記述は全くの捏造記述です。



 まずサマリーで示した、犬猫の殺処分ゼロをめざす動物愛護議員連盟(以下、「本要望書」と記述する)が、「ペット繁殖業者とペットショップに対する具体的な数値基準の法制化を求める要望書を作成した」ことを伝えるニュースソースから引用します。犬猫の販売・繁殖業者への数値規制 議連や団体が独自案まとめる 2020年3月25日


身動きがままならないケージで飼育するなど、悪質な繁殖業者やペットショップへの行政指導を効果的にできるようにするため、具体的な数値を盛り込んだ基準作りが、環境省を中心に進められています。
昨年6月の動物愛護法改正の「宿題」で、超党派の議員連盟は独自案をまとめました。
ケージの広さや上限飼育数などを規制する議連案
取りまとめにあたった議連事務局次長の高井崇志衆院議員は、「問題のある業者を取り締まり、改善するためには具体的な数値が必要だ。自治体の職員が使いやすい基準にするとともに、欧州の先進国で行われているような水準の数値規制の導入を目指したい。たとえば、犬のケージの広さは小型犬で最低2平方㍍を確保してほしい」などと話す。
だが動物愛護法にはあいまいな表現しかないため、自治体は悪質業者に対する指導が効果的に行えてこなかった。
こうした状況の改善を目指し、昨年6月に議員立法で成立した改正動愛法には、環境省令により「できる限り具体的な」基準を設けるよう定められた。
同議連では半年にわたり業者や有識者らにヒアリングを重ね、海外事例も調査し、50の重点項目をベースとする基準案を作った。


 次に、「殺処分ゼロ議員連」が作成した「議員連基準案」の、「スウェーデンでは犬猫とも帝王切開による出産は3回までと法令で規制されている」との捏造について述べます。「殺処分ゼロ議員連」が作成し、環境大臣に提出した、議員連基準案はこちらです。犬猫の殺処分ゼロを目指す動物愛護議員連盟 第一種動物取扱業者における犬猫の飼養管理基準に関する要望書(以下、「本要望書」と記述する)。
 以下に問題の、「スウェーデンでは犬猫とも帝王切開による出産は3回までと法令で規制されている」という、「捏造」箇所をスクリーンショットで示します。スウェーデンは、犬猫とも「帝王切開による出産は2回まで。最初の帝王切開での出産で獣医学上の問題が生じた場合は2回目以降の繁殖は禁止する」との法令による規定はあります。


(画像)

 犬猫の殺処分ゼロを目指す動物愛護議員連盟 第一種動物取扱業者における犬猫の飼養管理基準に関する要望書 から(9ページ)

殺処分ゼロ議員連 要望書 スウェーデン 猫 帝王切開


(画像)

 犬猫の殺処分ゼロを目指す動物愛護議員連盟 第一種動物取扱業者における犬猫の飼養管理基準に関する要望書 から(4ページ)

殺処分ゼロ議員連 要望書 スウェーデン 犬 帝王切開


 それでは具体的に、スウェーデンの犬猫の帝王切開に関する法令の規制を取り上げます。Statens jordbruksverks föreskrifter och allmänna råd om hållande av hundar och katter 「スウェーデン農業委員会の規制(庁令)と犬と猫の飼育に関する一般的な助言」(4ページ) から引用します。


(スウェーデン語)
Hundar och katter som har förlösts med kejsarsnitt
4 § En tik eller en honkatt som har förlösts två gånger med kejsarsnitt får fortsättningsvis inte användas i avel.
Om det upptäcks anatomiska defekter i samband med det första kejsarsnittet som gör det sannolikt att kejsarsnitt kommer att behöva utföras vid framtida dräktighet får tiken eller honkatten inte användas i avel igen.

(スウェーデン語から英語に自動翻訳)
Dogs and cats that have been delivered by caesarean section
Section 4
A bitch or a female cat that has been delivered twice by caesarean section may no longer be used in breeding.
If anatomical defects are discovered in connection with the first caesarean section which makes it probable that a caesarean section will need to be performed in future pregnancies, the bitch or female cat must not be used in breeding again.

(日本語)
帝王切開で出産した犬猫に関して
4条
帝王切開で2回出産した雌犬と雌猫は、繁殖に用いることができなくなります。
最初の帝王切開に関して、獣医学上外科的に問題が発見された場合、以降の妊娠で帝王切開を行う必要がある可能性が高い場合は雌犬または雌猫を再び(2回目も)繁殖に用いてはなりません。


 また、殺処分ゼロ議員連の要望書では「スウェーデン 犬猫庁令 1章25条」とありますが、正しくは、6 KAP. AVEL
Grundläggande förutsättningar för att avla med hundar och katter 「第6章 ブリーディング 犬猫の繁殖をおこなうための基本的な条件 4条」です。引用の条文が間違っています

 殺処分ゼロ議員連の要望書では、スウェーデンの法令を多く引用しています。私が検証したのは「犬猫の帝王切開による出産の制限は3回まで」との記述だけです。それが完全に、内容も引用した条文も誤りでした。他のスウェーデンの法令を参考にした記述は検証していませんが、検証した個所では100%誤りでしたので、その他の箇所も誤りである可能性は高いと考えられます。
 このように、「殺処分ゼロ議員連の要望書」は、捏造、嘘、デマ誤りでほとんどを占めています。環境省がこのような噴飯、読んだものが悶絶死するような資料を参考にするのはナンセンスです。前提として環境省自体、リサーチ能力があまりにも低いです。過去に公表した環境省の資料のひどさは目を覆うばかりです。立法を担う国会議員が大嘘付きで捏造デマ文書を作成し(能力不足での誤りとも考えられますが)、検証能力がほぼゼロの環境省がそれを参考にしています。日本の動物愛護は白痴化一直線に突き進んでいます。まさに日本は「動物愛誤」な国で、まずます動物福祉から遠のくことは間違いないでしょう。


(動画)

 犬猫100匹超、劣悪環境に 保護施設運営NPOを刑事告発 2019/05/16公開

 動物福祉という観点からは、第1種動物取扱業者よりも、むしろ監視を強めるべきは第2種動物取扱業者と私は思います。大量劣悪過密飼育で保護動物がネグレクト死したり、共食いという悲惨な状況にまで追いこまれているという報道はしばしばあります。私はもともと第1種と第2種を区分する必要がないというのが持論です。第2種も第1種と同じく認可制にし、認可基準も「年2頭以上もしくは2回以上の販売、取り扱い」と、等しくするべきだと思います。

100匹以上の犬や猫を劣悪な環境で飼育して虐待していたとして、横浜市の日本動物虐待防止協会が、茨城県古河市で動物保護施設を運営するNPO法人を刑事告発した。
古河署が5月13日に受理し、動物愛護法違反の疑いで捜査を進める。告発状によると、NPOは排泄物の処理などを十分に行わず、犬と猫計100匹以上を劣悪な環境に置くなどして虐待した疑いがあるという。
保護した犬に対し、狂犬病の予防接種や不妊・去勢手術をしていないなどと指摘している。
 




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プロフィール

さんかくたまご

Author:さんかくたまご
当ブログのレコード
・1日の最高トータルアクセス数 8,163
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・カテゴリー(猫)別最高順位7,928ブログ中5位
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1959年生。
大阪府出身、東京育ち(中学は世田谷区立東深沢中学校、高校は東京都立戸山高校です)。
現在は、兵庫県西宮市在住です。
一人暮らしです。

趣味はクルマをコロガスこと(現在のクルマは4代目のメルセデスベンツです。ドイツ車では5代目)、庭での果樹栽培、家の手入れ掃除です。
20歳代前半から商品先物、株式投資をはじめ、30歳で数億円の純資産を得るが、その後空売りの深追いで多くを失う。
平成12年ごろから不動産投資を行い成功、現在50数戸を無借金で所有。
不動産投資では、誰も見向きもしなかったキズモノ、競売物件などをリノベーションする手法です。

なお、SNS、掲示板、QandAサイトなどでは、多数の本ブログ管理人の私(HN さんかくたまご)(武田めぐみ)のなりすまし、もしくはそれと著しく誤認させるサイトが存在します。
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