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アメリカ連邦農務省のTNRを完全否定する文書から~外猫は生態系、環境被害、感染症のリスクを高める被害は深刻である







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(summary)
The damage caused by free roaming cats to the ecosystem, the damage to the environment and property to human communities, and the damage caused by the spread of infectious diseases is serious.


 記事、アメリカ合衆国での相次ぐTNRの否定~連邦魚類野生生物庁、CDCに続き連邦農務省もTNRより殺処分を推奨、の続きです。
 アメリカ連邦農務省は2021年に魚類野生動物サービス庁、CDCに続き、TNRを完全に否定しました。「TNRは費用対コストで劣り、その上確実に外猫の数を減らすことはできない。外猫の対策としては忌避剤、銃殺、罠と、合法的な安楽死を推奨する」という内容の公文書を公表しました(US. Department of Agriculture Animal & Plant Health Inspection Service Wildlife Services Wildlife Damage Management Technical Series Free-ranging and Feral Cats)。「外猫は殺処分により除去すべき」と言う本文書では、前提として外猫による被害が深刻であることが書かれています。今回はそれについて述べます。



 アメリカ合衆国では、TNRを肯定し、推進すべきとしている連邦政府機関は1つもありません。日本の環境省に相当する、魚類野生動物サービス庁(U.S. Fish and Wildlife Service )は2009年に「TNRに猫を減らす効果はない。成功例は皆無である」(There was no “success” story.)と、明確にかつ完全に否定しました。さらに「TNRは」在来野生動物に有害で犯罪の可能性がある」としています。同庁は、ニュージャージー州環境保護局の魚類野生生物局(NJDFW)がTNRを支持する方針に対して撤回を求め、TNRを禁止する勧告を2010年に出しています。
 2016年には、アメリカ連邦疾病予防管理センター(CDC)が「TNRは猫を減らす効果はなく、給餌により野生動物を誘引し、それらの野生動物が狂犬病等の深刻な感染症を人社会にもたらすリスクを高める」との、完全にTNVR(Vとはワクチンのこと)を否定する論文を公表しています。その後もCDCは、何度も「TNVRは重大な感染症のリスクを高め、かつ猫を減らす効果はない」と警告し、TNVRの停止を求めています。

 上記のアメリカ連邦政府機関の、魚類野生動物生物庁とCDCによるTNRの完全否定ですが、この2つの連邦政府機関に続いて2021年には連邦農務省もTNRを完全に否定しました。「TNRは費用対効果で劣り、さらに猫を確実に減らす効果はない。外猫の被害を除去するためには合法的な範囲で殺処分を行うことを推奨する」文書を2021年に公表しています。
 アメリカ連邦農務省は「TNRではなく、確実な殺処分等の方法により外猫を除去を推奨する」前提として、本文書で外猫の被害が深刻であることを述べています。生態系への悪影響、人社会への被害(糞尿での庭の破壊、騒音公害)、人や家畜、野生動物への感染症の原因であることが述べられています。以下に引用します。


US. Department of Agriculture Animal & Plant Health Inspection Service Wildlife Services Wildlife Damage Management Technical Series Free-ranging and Feral Cats 「アメリカ合衆国連邦農務省 動植物検疫局および野生生物局 野生生物被害管理技術双書 自由に徘徊する猫とノネコ」(以下、「アメリカ連邦農務省文書」と記述する)

Free-ranging cats are associated with a number of sociological and ecological conflicts.
They impact people directly through the spread of parasites and diseases, damage to gardens and property, and noise nuisances.

Wildlife
Cats also cause conflict through their direct and indirect impacts on native wildlife through predation, competition, spread of disease, and impacts on species survival (e.g., nest failure, injury, behavioral changes).
Removing free-ranging cats is the most effective strategy for addressing cat-caused damage.
Such removals could include adoption, placement in a longterm holding facility (e.g., cat sanctuary), or euthanasia.
Owned cats should be kept indoors or otherwise under their owner’s control.
The threat which free-ranging cats pose to native wildlife cannot be understated.
Many studies have shown that cats are a major.
Cats have contributed to the extinction of at least 63 species in the world.
In areas with feral cat colonies, cat “feeding stations” often attract local wildlife, such as raccoons (Procyon lotor) and coyotes (Canis latrans).
These animals may become habituated to people and aggressive toward food resources left by people for the cats, leading to more conflicts.

Human Health and Safety
Free-ranging and feral cats pose risks to public health and safety.
They are the most common vectors of rabies in domestic animals, and it is unclear how many free-ranging cats are currently vaccinated for rabies and other diseases.
Cats can transmit several other diseases and parasites to people including cat scratch fever (Bartonellosis), plague, ringworm, hookworm, salmonellosis, leptospirosis, and toxoplasmosis.
Cats are a definitive host species of the parasite Toxoplasma gondii which causes toxoplasmosis.

Livestock and Pets
Free-ranging and feral cats can contract and spread a wide variety of diseases, such as feline immunodeficiency virus (FIV or feline AIDS), feline leukemia virus (FeLV), feline panleukopenia virus (FPV), rabies, and distemper, to other domesticated animals.
Any cat that spends time outside is also at risk for contracting and spreading various parasites to livestock and pets.
For example, outdoor cats have been implicated in the spread of plague and typhus via the proliferation of fleas.
Cats also impact livestock directly by preying on freeranging chickens and other domestic fowl.

Property and Nuisance Issues
Cats can be a major nuisance in residential areas.
Unneutered male cats may spray urine on car tires, houses, landscaping, fences, shoes, and other items left outside.
Cats prefer loose soil for their latrines, making sandboxes, flowerbeds, and vegetable gardens a popular spot for cats to dig up and urinate and defecate around.
Unneutered male cats fight for territory and mates, yowling loudly late at night.
During reproductive periods, female cats will also yowl.
These disturbances can be a nuisance as they can keep people awake late into the night.

自由に徘徊する猫は多くの社会学的および生態学的な論争に関係しています。
自由に徘徊する猫は、寄生虫や感染症を蔓延させ、庭や財産への損害、騒音などを通じて人々に直接影響を与えています。

野生動物
猫はまた捕食、競合、感染症を蔓延させ、さらに種の野生動物の種の存続への悪影響 (鳥の繁殖が失敗する、野生動物の怪我、野生動物の行動の変化など) を通じて、在来の野生動物に直接的および間接的な影響を与えることで野生動物間での競合を引き起こします。
自由に徘徊する猫を除去することは、猫が原因の被害に対処するためには最も効果的な戦略です。
自由に徘徊する猫の除去には、飼猫として譲渡すること、長期的な動物収容施設 (猫保護施設など) へ猫を収容する、または安楽死が含まれる可能性があります。
飼われている猫は室内で飼うか、飼主の管理下に置かなければなりません。
自由に徘徊する猫が在来の野生動物に及ぼす脅威は、軽視すべきではありません。
多くの研究は野生動物に悪影響を及ぼすもののうち、猫が主であることを示しています。
猫は、世界で少なくとも63種の動物の絶滅に貢献
しています。
野良猫のコロニー(TNRにより管理されている猫の群れ)がある地域では、猫の「給餌場所」がアライグマ (Procyon lotor) やコヨーテ (Canis latrans) などの地元の野生生物を引き寄せることがよくあります。
これらの動物は人に慣れ、人が猫の給餌した餌の残りの獲得のために攻撃的になり、より多くの動物間の闘争につながる可能性があります。

人の健康と安全
自由に徘徊する野良猫は、公衆衛生と安全に危険をもたらします。
それらの猫は家畜の狂犬病の最も一般的な供給源であり、自由に徘徊する猫の、狂犬病やその他の病気の予防接種を受けている数は不明です。
猫は猫ひっかき熱(バルトネラ症)、ペスト、白癬、エキノコックス、サルモネラ症、レプトスピラ症、トキソプラズマ症など、他のいくつかの病気や寄生虫を人に感染させる可能性があります。
猫はトキソプラズマ症を引き起こす寄生虫トキソプラズマ原虫の、終宿種です。

家畜とペット
自由に徘徊する野良猫は猫免疫不全ウイルス(FIVまたは猫エイズ)、猫白血病ウイルス(FeLV)、猫汎白血球減少症ウイルス(FPV)、狂犬病、ジステンパーなどのさまざまな病気に感染し、他の家畜動物に感染させる可能性があります。
外で自由な時間を過ごす猫は、家畜やペットにさまざまな寄生虫を感染させたり蔓延させたりするリスクもあります。
たとえば野良猫は、ノミの増殖を介してペストや発疹チフスの蔓延に関係しているます。
猫はまた放し飼いのニワトリやその他の家禽を捕食することで、家畜に直接悪影響を与えます。

財産被害と迷惑の問題
猫は、住宅地では大きな迷惑になる可能性があります。
去勢されていない雄の猫は、車のタイヤ、家、庭、フェンス、靴、および屋外に置かれたその他のものに尿をスプレーすることがあります
猫はトイレでは柔らかな土を好むため、砂場、花壇、菜園を猫が掘り起こしたり、排尿したり排便したりするのにこれらは好まれる場所になります。
去勢されていない雄の猫は、夜遅くに大声で鳴きわめきながら、縄張りと伴侶を求めて闘争します。
繁殖期には雌猫も鳴きます。
これらによる被害は、人々を夜遅くまで眠れなくさせることとなり、迷惑になる可能性があります。



 上記の様に、アメリカ連邦農務省は自由に徘徊する外猫の被害をまとめています。
・生態系への深刻な悪影響。少なくとも63種が猫により絶滅した。
・人社会での環境被害。私有地への糞尿被害、器物への財産被害など。
・人や猫を含めたペットや家畜に感染症をもたらす。


 そのうえで、アメリカ連邦農務省の本文書では、自治体に対して外猫への望ましい立法や対策を提唱しています。それは「自由に徘徊する外猫への給餌を禁止する」、「飼猫に対してマイクロチップによる登録と室内飼いを義務付ける」です。その上で「TNRは猫の動物福祉にも反し、費用対効果で劣り、確実に猫を減らすことはできない」とし、TNRを完全に否定しています。それは次回記事で取り上げます。


(動画)

 Are Feral Cats Hurting the Global Ecosystem? 「猫は地球規模で生態系を傷つけていますか?」 2022年6月7日

Cats are one of the world's leading pets and amazing survivors due to their predatory nature, survivor instincts and ability to reproduce quickly.
Researchers label feral cats as invasive species since they are impossible to get rid off and have a tremendous effect on our ecosystems.

猫は世界で首位にあるペットの1つですが、侵略的な性質、生存本能、および急激に繁殖する能力の驚くべき生存者です。
研究者は野良猫を根絶することが不可能な、私たちの生態系に多大な悪影響を与える外来種として分類しています。


アメリカ合衆国での相次ぐTNRの否定~連邦魚類野生生物庁、CDCに続き連邦農務省もTNRより殺処分を推奨







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(summary)
The US. Department of Agriculture has denied TNR completely and unequivocally.
"Free-roaming cats and feral cats should preferably be euthanized wherever legal."


 アメリカ合衆国で野良猫ノネコを直接管轄する政府機関は、魚類野生動物サービス庁( U.S. Fish and Wildlife Service )です。日本で言えば環境省に相当します。魚類野生動物サービス庁は、2009年に「TNRは猫を減らす効果はなく成功例は皆無である」と、完全にTNRを否定しました。その後もアメリカ連邦疾病予防管理センター(CDC)も2016年に、「TNRは猫を減らす効果はなく野生動物を誘引し、感染症のリスクを高めるマイナス効果しかない」と、TNRを完全に否定しました。さらにアメリカ連邦農務省は2021年に「TNRは高コストであり外猫の数を減らすことはできない。外猫の対策としては忌避剤、銃殺、罠と、合法的な安楽死を推奨する」とし、魚類野生動物サービス庁、CDCに続き明確にTNRを否定しました。アメリカ合衆国には、TMRを肯定し推進する連邦政府機関は1つもありません。


 アメリカ合衆国では、TNRを肯定し、推進すべきとしている連邦政府機関は1つもありません。日本の環境省に相当する、魚類野生動物サービス庁(U.S. Fish and Wildlife Service )は2009年に「TNRに猫を減らす効果はない。成功例は皆無である」(There was no “success” story.)と、明確にかつ完全に否定しました。さらに「TNRは」在来野生動物に有害で犯罪の可能性がある」としています。同庁は、ニュージャージー州環境保護局の魚類野生生物局(NJDFW)がTNRを支持する方針に対して撤回を求め、TNRを禁止する勧告を2010年に出しています。その上でニュージャージー州に対して「TNRの猫の一群の管理の禁止と、ノネコ野良猫を駆除(eliminate 除去する、殺す)することを公式に求めました。
 魚類野生動物サービス庁(U.S. Fish and Wildlife Service )の、TNRの完全否定とニュージャージー州に対する「TNRの禁止とノネコ野良猫の駆除を求める勧告」については、私は記事にしています。なお前者の記事は、同庁のHPから引用を行っていますが、このページは削除されました。前者の記事の同庁の元となった記述は後者の記事で取り上げた、同庁のニュージャージー州への「TNRを禁止してノネコ野良猫は殺害除去すべき」という内容の勧告文です。

アメリカ連邦政府は、明確かつ完全にTNRを否定しました
アメリカ合衆国連邦政府機関はTNRを完全否定~大手シンクタンク(三菱リサーチ&コンサルティング)のデタラメ記述

 また2016年には、アメリカ連邦疾病予防管理センター(CDC)が「TNRは猫を減らす効果はなく、給餌により野生動物を誘引し、それらの野生動物が狂犬病等の深刻な感染症を人社会にもたらすリスクを高める」との、完全にTNVR(Vとはワクチンのこと。自治体が認めたTNRではワクチン接種とMCにとる登録と自治体への届け出を課しているため)を否定する論文を公表しています。その後もCDCは、何度も「TNVRは重大な感染症のリスクを高め、かつ猫を減らす効果はない」と警告し、TNVRの停止を求めています。
 私はCDCがTNVRを否定する論文についても記事にしています。なお今日に至るまでアメリカ合衆国では、TNRを肯定支持し、推進すべきという方針の連邦政府機関は1つもありません。

アメリカ合衆国の複数の政府機関はTNRを完全否定~大手シンクタンク(三菱リサーチ&コンサルティング)のデタラメ記述

 さらにアメリカ連邦農務省は2021年に「TNRは猫を減らすには費用対効果で著しく殺処分に劣り、猫を減らす確実性はない」と明確にTNRを完全に否定する文書を公表しています。そしてその中で、「外猫の害を防止するには忌避剤、銃殺、罠で捕獲したうえで合法的に安楽死をするのが望ましい」と具体的に対策方法を示しています。それが次の文書です。

US. Department of Agriculture Animal & Plant Health Inspection Service Wildlife Services Wildlife Damage Management Technical Series Free-ranging and Feral Cats 「アメリカ合衆国連邦農務省 動植物検疫局および野生生物局 野生生物被害管理技術双書 自由に徘徊する猫とノネコ」(以下、「アメリカ連邦農務省文書」と記述する)

 次回以降の記事では、この「アメリカ連邦農務省文書」を取り上げます。まさにTNRを真っ向から否定し、「外猫ノネコの殺処分(安楽死)が最も確実に猫を減らす効果があり、費用対効果が高いのは猫の殺処分と捕獲の上、合法的に安楽死させることだ」と強調しています。
 繰り返しますがアメリカ合衆国連邦政府機関では、魚類野生動物サービス庁、アメリカ連邦疾病予防管理センター(CDC)、そして連邦農務省の3機関は、完全かつ明確にTNRを否定しています。対してTNRを肯定支持し、それを推奨しているアメリカ連邦政府機関は1つもありません


(動画)

 Rabies alert issued in Pasco County after cat tests positive 「検査で猫の狂犬病が確定した後に、フロリダ州パスコ郡で狂犬病警報が発令されました」 2023年4月6日

The Florida Department of Health in Pasco County issued a rabies alert on Wednesday for the west-central area of the county.
The alert comes in response to a cat that tested positive for rabies reported on April 4.

パスコ郡のフロリダ州保健局は、水曜日にパスコ郡の西中部地域に狂犬病警報を発令しました。
この警報は4月4日に、狂犬病検査で陽性と判定された猫が報告されたことに対するものです。


 アメリカでは狂犬病の症例数は、猫は犬の約4倍あります。現在日本は狂犬病清浄国ですが、猫が感染源となる重大な致死性の感染症は狂犬病だけではありません。例えばSFTSに感染した猫から人がSFTSに感染し、死亡した症例が複数あります。猫が直接人に触れなくてもSFTSに感染したマダニを人の生活圏に持ち込み、それが感染源となり、人が感染する可能性もあります。CDCが一貫してTNRが感染症のリスクを高めるという警告は、アメリカだけの問題ではなく日本でも当然当てはまります。

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「TNRで猫が減ったのは猫の餌で誘引されたコヨーテに食われたのが原因(大笑)」という、アメリカの論文







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(summary)
During the two-year study period, the population of cats dropped from 17 to 12 individuals and the cats appeared to have short life spans, which could have been due to predation by coyotes.


 アメリカではすでに所管する魚類野生生物庁が2009年に「TNRで猫を減らした例は皆無である。さらに感染症のリスクや在来生物への被害があり犯罪でもある」と明確にTNRを否定しました。その後もアメリカ合衆国連邦機関であるCDC(アメリカ疾病予防管理センター)が2016年に「TNRは猫を減らす効果はなく、感染症のリスクを高めるマイナス効果しかない」という論文を公表して、TNRを完全に否定しました。さらに連邦農務省は2021年に「TNRは猫を減らす効果はなく、野良猫は合法的な範囲で銃殺や罠で捕獲した後に安楽死させることを推奨する」との公文書を公表しました。(*)TNRで野良猫が減らないとの多くの論文があり、定説となっています。その中で「TNRで猫が減った」という論文がありますが、「猫の餌で誘引されたコヨーテに猫が捕食されたため」としています。

(*)
U.S. Department of Agriculture Animal & Plant Health Inspection Service Wildlife Services October 2021 October 2021 Free-ranging and Feral Cats この公文書は改めて記事にします。


 サマリーで示した、「TNRで野良猫が減ったのは、猫の餌で誘引されたコヨーテに捕食されたのが要因」という、論文から引用します。


Confluence and Implications of Cats, Coyotes, and Other Mesopredators at a Feral Cat Feeding Station 「野良猫の給餌拠点における猫、コヨーテ、その他の肉食性捕食動物の接点と影響」 2022年11月7日

This paper explores feedbacks between feral domestic cats, coyotes (Canis latrans), raccoons (Procyon lotor), and skunks (Mephitis mephitis) at a TNR feral cat colony in Rhode Island, USA.
A total of 12,272 photographs from a motion-activated camera were analyzed.
During the two-year study period, the population of cats dropped from 17 to 12 individuals and the cats appeared to have short life spans, which could have been due to predation by coyotes.

この論文ではアメリカ、ロードアイランド州のTNRされている野良猫の一群で、野良猫、コヨーテ (Canis latrans)、アライグマ (Procyon lotor)、およびスカンク (Mephitis mephitis) の間における関係性について調査しました。
自動起動カメラによる、合計12,272枚の写真が分析されました。
2年間の研究期間中で(TNR管理されている一群の)猫の個体数は17匹から12匹に減少しましたが、コヨーテによる捕食が原因である可能性があり、猫がそれにより短命であるように思えました。



 さらに2020年には、「TNRは害獣であるコヨーテを都市部に誘引し、コヨーテは猫を捕食する。コヨーテの胃の内容物を調べたところ、35%で猫が発見された」という論文もあります。なおコヨーテはアメリカ合衆国では害獣という認識であり、人や家畜を襲い、人身死亡事故も発生します。以下に引用します。


Are TNR Practices Contributing to Human-Coyote Conflicts in Southern California? 「TNRの実践はカリフォルニア州南部での、人とコヨーテとの遭遇に寄与しているのでしょうか?」 2020年8月28日

Coyotes areamong the most successful carnivores in urban and suburban environments, which has increasingly led to conflicts with pets and people in southern California.
One possible contributor to high coyote population densities and human-coyote conflicts is anabundance of free-roaming domestic cats subsidized by backyard feeding and trap-neuter-release (TNR) programs.
To determine if coyotes regularly eat free-roaming cats, we identified prey items in the stomachs of 311 coyotes between 2015 and 2018.
We used two methodsto estimate coyotediet: visual identification of stomach contents and molecular polymerase-chain reaction (PCR) analysis of prey remainsin stomachs.
We found cat remains in 35% of stomachs.
cats are likely a more common prey including in other areas of southern California.
Effective mitigation of human-coyote conflicts in southern California may require a ban on outdoor feeding of cats and wildlife,and the removalof TNR colonies that coyotes apparently exploitas an abundant source of food.

コヨーテは都市部や都市近郊の環境で最も生存競争に成功した肉食動物の1つであり、カリフォルニア南部ではペットや人との遭遇がますます増えています。
高いコヨーテ個体群密度と人間とコヨーテの遭遇の原因の1つとして考えられるのは、不妊去勢手術の(TNR)プログラムによって行われる裏庭での給餌によって増やされた、自由に徘徊するイエネコの多さです。
コヨーテが自由に徘徊する猫を定期的に食べているかどうかを判断するために、2015年から2018年の間に311頭のコヨーテの胃の中の獲物を特定しました。
コヨーテの食生活を推定するために胃の内容物の視覚による識別と、胃に残っている獲物の分子ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)分析の2つの方法を使用しました。
コヨーテの35%の胃の中には、猫が残っていることがわかりました。
猫はカリフォルニア南部と他の地域を含めて、より一般的にコヨーテに捕食されている獲物である可能性があります。
カリフォルニア南部での人間とコヨーテの軋轢を効果的に減らすには、猫や野生動物への屋外での給餌の禁止と、コヨーテが豊富な食料源として利用していると思われるTNRの一群の猫を除去する必要がある可能性があります。



 TNRは元々害獣である野良猫を定着させ、むしろ給餌により猫の数を増やすというのが定説です。わずかに減ったTNR管理されている猫の一群では、不妊去勢による効果ではなく、猫の餌に誘引されたコヨーテに捕食された可能性が高いのです。
 TNRは、なんとも呆れた愚策と言えます。安楽死より手間とコストがかかる不妊去勢とワクチン接種を行いながら、安楽死よりもより残虐な殺され方をする猫を増やす効果しかなかったと、2つの論文では述べられています。さらに猫よりも有害な野生動物であるコヨーテを都市部に誘引すらしているのです。ドイツの軍人のハンス・フォン・ゼークト氏は「無能な働き者は組織にとって最も有害」と述べていますが、まさにTNR活動家はそれに該当します。


(動画)

 Moment my cat got eaten by a Coyote 「私の猫がコヨーテに捕食された瞬間」 2019年8月31日

My cat was sleeping outside when coyote sneaked in from the back and killed my pet cat.

私の猫が外で寝ていた時に、コヨーテが後ろから忍び込み、ペットの猫を殺しました。





(画像)

Raccoon Attacks Feral Cat 「アライグマは野良猫を襲う」 2022年1月5日

 日本では、アライグマが野良猫を襲って捕食した例が多数報道されています。日本にはコヨーテはいませんが、外来種のアライグマは日本では農業等に深刻な害を与えています。TNRの給餌では、アライグマも誘引されている例があります。またアライグマに捕獲されなくても、猫の路上死は大変多いです。本当に野良猫の給餌は百害あって一利なし。猫の福祉にもよくない。




(参考資料)

Raccoon Predation on Domestic Cats 2009年 「アライグマは飼い猫を貪り喰った」(閲覧注意 残酷画像あり)

Raccoons are predators.
In the case below, a raccoon killed and ate 16 barn cats over a couple months.
Cats are sometimes killed by raccoons.
The best way to keep your pets safe is to keep them indoors.
If you feed you dog or cat outside, bring in the food dishes each night.

アライグマは肉食獣です。
以下のケースでは、納屋で飼っていた16匹の猫が2ヶ月の間にアライグマに殺され、食べられました。
猫はアライグマにしばしば殺されます。
あなたのペットを安全にしておく最高の方法は、室内飼いすることです。
犬または外の猫に餌を与えるのならば、毎晩餌容器を片付けてください。

「地域の同意を必要としないロサンゼルス市のTNRプログラム」をぜひ日本も取り入れるべき







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(summary)
In 2009, several bird groups filed a lawsuit against the City of Los Angeles in a bid to prevent free-living (“feral”) cats from being saved through TNR. They claimed that under the California Environmental Quality Act (CEQA), the City had to do an environmental assessment before supporting TNR.


 記事、「ロサンゼルスではTNRが行われている」という、どうぶつ基金協力獣医師の嘘、の続きです。
 前回記事では、ロサンゼルス市ではTNRが裁判所の命令により禁止されていることを述べました。市がTNRを制度化しようとしたところ、環境保護団体らから「環境悪化の恐れがある」としてその中止を求める裁判を起こされ、2010年に原告の環境保護団体が勝訴したのです。その結果、ロサンゼルス市は「環境悪化の恐れがあるTNR」は許可できなくなりました。しかしTNRの支持者らは強く市にTNR制度の再開を求めました。やむなく市は「環境悪化の恐れのない範囲内」でのTNRを認めることにしましたが、その内容は事実上TNRの禁止の継続です。



 サマリーで示した通り、アメリカ、ロサンゼルス市では2005年頃にTNRの支持団体が市にTNRの制度化を求めていました。市はそれに応じてそれを前向きに検討していましたが、環境保護団体らが「TNRは環境悪化を招く恐れがある」として、市に対してTNRの制度化の中止を求めました。原告の環境保護団体らはこの裁判に勝訴しその結果、ロサンゼルス市は「厳格な環境影響調査(これには大変なコストがかかるので事実上、TNRの禁止ということになります)」を終えなければTNRを許可できなくなりました。
 そのような判決があるにもかかわらず、狂信的なTNR支持者、推進団体らは市にTNR制度の導入を強く求めました。苦慮した市は、「環境悪化の恐れがない方法でのみTNRを認める」ことにしました。しかしロサンゼルス市のTNRプログラムの認可を得るのはほぼ不可能に近い内容です。TNR支持者は「事実上の禁止の継続だ」と非難しています。ロサンゼルス市のTNRプログラムの認可基準の、主な内容は次の通りです。

・猫への給餌は、ライブトラップに仕掛ける囮餌のみ許可する。
・ライブトラップの設置は1日30分以内とし、常に人が監視していなければならない。
・環境悪化が懸念される市内の主要なエリアと周辺(ほぼ市の全域をカバーする)では、TNRを行ってはならない。


 それを報じる記事から引用します。


Cat advocates attend hearing on decade-long TNR ban in LA 「猫(TNR)の支持者らは、ロサンゼルスにおける10年来行われているTNR禁止に関する公聴会に出席した」 2019年10月16日

October 7, 2019 - Dozens of cat advocates streamed into a public hearing in Los Angeles on Monday to express their concerns over the City’s proposed plan to begin supporting TNR activities again after more than a decade of frustration.
The city was forced to stop supporting TNR by a Court injunction in 2005, and ordered to produce an Environmental Impact Review (EIR) under the California Environmental Quality Act (CEQA).
the proposed plan includes elements designed to protect the city’s Environmentally Sensitive Areas (ESA) that would make TNR practically impossible in certain locations.
The city has proposed a feeding ban in all Environmentally Sensitive Areas and a one-mile buffer zone around the areas.
In those areas, which comprise a huge portion of the city, feeding would only be allowed as bait inside traps, limited to 30 minute increments, would be required to be monitored at all times.
The restrictions are far too stringent and would make the trapping of free roaming cats who live in or near an ESA impossible.

10年以上の期間(ロサンゼルス市のTNR禁止措置)にわたる不満の後に、2019年10月7日-月曜日に、ロサンゼルス市で開かれた(TNR制度再開に関する)公聴会には何十人もの猫の擁護者が集まりましたが、TNR支援制度を開始する市の提案された計画に対して、彼らはTNR活動での懸念を表明しました。
市は2005年(註 正確には判決は2010年)に裁判所の差止め命令により、TNRへの支援をやむなく停止し、カリフォルニア州環境品質法 (CEQA 註 いわゆる環境アセスメント) に基づいて、(TNRを支援するのならば)環境影響評価 (EIR) を作成するよう命じられました。
市により提案された計画では、特定の場所ではTNRを事実上不可能にする、市内の環境に敏感な地域 (ESA) を保護するように設計された内容が含まれています。
市は、環境に敏感な地域での全域と、その地域の周囲1マイル(約1.6㎞)の緩衝地帯での給餌禁止を提示しています。
都市の大部分を占める地域(註 ロサンゼルス市内のほとんどが該当する)では、餌はライブトラップ内の囮餌のみ給餌が許可され、かつ30分以内に制限され、常に人が監視しなければなりません。
この制限は厳しすぎるため、ESA(註 環境に敏感な地域。市内のほぼ全てをカバーする)地域内またはその近くに住む自由に徘徊する捕獲することは不可能です。



 ロサンゼルス市のこのTNR制度に文句を言うTNR支持者は、知能が足りないと思います。裁判所で示された基準での「環境悪化を及ぼさない範囲内」でしか、市もTNRを制度化できないのです。市としても、この内容でもギリギリの妥協でしょう。猫愛誤は、司法権と行政権の関係が分かっていません。

 日本は、この動物愛護先進国、アメリカのロサンゼルス市のTNRプログラムをぜひ見倣っていただきたい。TNRを行うに際しては、「地域猫活動として行うには地域の同意を得るのが大変難しい」と、日本のTNR活動家は常に言っています。アメリカ、ロサンゼルス市のTNRプログラムでは、地域の同意を必要とはしません。
 しかしロサンゼルス市のように自治体内のほぼ全域で、給餌は「ライブトラップ内の囮餌のみ許可し、それ以外は禁止」としてくれた方が、地域の同意が必要な地域猫制度より、よほど環境悪化が防げると思います。さすがは動物愛誤家らが絶賛する国です。
 なおロサンゼルス市は、猫の飼育に関しては厳しい制限を条例で定めています。例えば「完全室内飼い義務」、「5匹を超えて猫を飼育してはならない」、「4ヶ月例以上の猫の不妊去勢義務」などです。これらには過料による処罰もあります。そのような点も、日本はぜひ見倣っていただきたいです。ロサンゼルス市の猫飼育に関する条例は、次回記事で述べます。


(動画)

 "Old Cat Ladies" - Locked Up For Feeding Cats 「オールドキャットレディス-猫に餌やりをしたために逮捕され収監された」 2022年12月16日

 この事件はアリゾナ州で、カリフォルニア州ロサンゼルス市ではありません。しかし公共の場での餌やり、それがTNR活動であっても、アメリカでは厳しい対応がとられているということです。2週間ほど前にこの女性らの刑事裁判での判決が出ましたが、罰金100ドルと10日間の懲役刑が科されます。ただし懲役刑は2年間の執行猶予が付きます。何度もくり返せば、数か月間の懲役刑もありうるでしょう。
 先進国アメリカは、日本のように餌やり者が屁理屈で突っぱねて餌やりを強行するのを手をこまねてはいません。物理的に手錠をかけ、逮捕し、懲役刑も含めた刑事罰を科します。実際に実刑になった給餌者も何人もいます。日本ほど猫の給餌者に甘い国はないと言えます。

「ロサンゼルスではTNRが行われている」という、どうぶつ基金協力獣医師の嘘







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(summary)
In 2009, several bird groups filed a lawsuit against the City of Los Angeles in a bid to prevent free-living (“feral”) cats from being saved through TNR. They claimed that under the California Environmental Quality Act (CEQA), the City had to do an environmental assessment before supporting TNR.


 日本で最も先鋭的にTNR活動を行っている㈶どうぶつ基金があります。この団体が提供している情報は嘘偏向が非常に多いのですが、協力獣医師も嘘つきです。㈶どうぶつ基金の協力獣医師のブログ記事に、「ロサンゼルス市では日本と同じようにTNRを行っている」とありますが、その記事が公開された時点では、ロサンゼルス市ではTNRは裁判所の中止命令により市によるTNR制度は禁止されていました。㈶どうぶつ基金衆愚愛誤を騙す体質は、御大教祖から下位の協力者、運動員まで共通しているようです。

 
 まず最初に、サマリーで示した、㈶どうぶつ基金の協力獣医師の「ロサンゼルス市では日本と同じようにTNRが行われている」という内容のブログ記事から引用します。

ねことわたし スペイクリニック KOBE LA🇺🇲スペイクリニック視察

アメリカロサンゼルス市のスペイクリニックや、アニマルシェルターの視察にいってきました。
LAでは市をあげて、犬や猫の不妊去勢手術をすすめていました。
飼い犬や飼い猫は不妊去勢手術は義務となっており、守らなければ罰金の対象となります。(*)
ロサンゼルス市からも巨額の助成金がでている。


(*)
 これらの記述は本当です。


 上記のブログ記事ではこのような記述があり、次の写真が掲載されています。


(画像)

 ねことわたし スペイクリニック KOBE LA🇺🇲スペイクリニック視察から。

 「TNRの様子は日本と同じですね!」との記述が写真にあります。ロサンゼルス市の事柄のみついて述べられている記事であり、読者の全員はこの写真はロサンゼルスでのTNRと理解します。さらに「巨額の助成金が出ており」とあり、ロサンゼルス市がTNRを推奨支援しており、市の制度があるとの誤解を招きます。
 おそらくこの写真はロサンゼルス市内であれば捕獲した猫を去勢して飼猫化するものと思われます。もしくはロサンゼルス市外の写真です。

ロサンゼルス TNR 嘘


 しかし上記の記事が公開された2019年11月29日時点では、ロサンゼルス市ではTNRを死の制度として助成支援し、制度とすることが禁止されていました。その根拠は裁判所による禁止命令です。2005年頃にロサンゼルス市はTNRを制度化することを計画していましたが、環境保護団体の「TNRを禁止する」ことを求める提訴があり、原告環境保護団体が2010年に勝訴し判決が確定しました。したがって裁判所の「TNR禁止命令」が2019年は継続していました。その経緯について、ロサンゼルス市の公文書に記載があります。その文書から引用します。


RE: PROJECT DESCRIPTION FOR PROPOSED CITYWIDE CAT PROGRAM ENVIRONMENTAL IMPACT REPORT (EIR) 「回答書: 提案されたロサンゼルス市全域における猫プログラム(TNR)のプロジェクトの説明 環境影響報告書 (EIR)」 2017年4月11日

In about 2005, the Board of Animal Services Commissioners accepted a proposal from staff to implement a “trap, neuter, return” (TNR) policy for feral cats.
The City also distributed vouchers to be used for feral cat spay or neuter surgeries, issued cat trapping permits, and otherwise provided support and referrals to community groups that engage in TNR programs.
In June 2008, Urban Wildlands, et al., sued to bar the City from implementing a policy for feral cats without first completing a California Environmental Quality Act (CEQA) environmental review.
The Superior Court entered its final judgment and permanent injunction (Injunction) in January 2010, prohibiting, among other things, the City from implementing a TNR program for feral cats until it had concluded an appropriate environmental review pursuant to CEQA (Los Angeles Superior Court Case No. BS115483).
In March 2010, the court issued a stipulated order as clarification to the Injunction.

2005年頃から、ロサンゼルス市アニマルサービス(註 行政組織)の委員会は、野良猫の「捕獲、中性化、リリース」(TNR) の政策を実施すべきという、スタッフからの提案を受け入れていました。
市はまた、野良猫の不妊手術や去勢手術に使用する割引券を配布し、猫の捕獲許可証を発行し、さらにその他の方法でTNRプログラムに携わる地域団体への支援と紹介を行いました。
2008年6月に、アーバン・ワイルドランド(Urban Wildlands 環境保護団体)らは、カリフォルニア州環境品質法 (CEQA いわゆる環境アセスメント) の環境審査を最初に完了せずに野良猫に対する政策を実施することを、市に禁止するように裁判所に訴えました。
上級裁判所(Superior Court 一審裁判所 訴額が25,000ドル以上の民事訴訟及び軽犯罪を除く刑事事件の一審管轄裁判所)は 2010年1月に判決し、永久的なTNRの差し止めを命令 (Injunction) しました。
これにより、特別にロサンゼルス市がCEQA(いわゆる環境アセスメント)に従って適切な環境調査を完了するまでには、市が野良猫のTNRプログラムを実施することが禁止されました (ロサンゼルス上級裁判所事件 事件番号 BS115483)。
2010年3月に、さらに裁判所は、ロサンゼルス市のTNRプログラムを差し止める命令を明確にした規定を出しました。



 ロサンゼルス市のTNRプログラムの差止命令裁判は、アメリカ国内ではかなり有名です。ロサンゼルス市は約10年間にわたり、市によるTNRプログラムは禁止されたままです。したがって、どうぶつ基金の協力獣医師のブログの、「(ロサンゼルス市では)TNRの様子は日本と同じですね!」(この写真の記述は、記事本文の記述からロサンゼルス市における公的な制度によるTNRと読者は間違いなく理解します)の記述は大嘘です。
 なおどうぶつ基金によって公開された記事は、著しい偏向や嘘が多く、読者をミスリードするものが大変多いです。一例としては、私は以下のような記事を書いています。

「アマミノクロウサギは犬猫とともに進化してきた」という、愛誤のぶったまげ理論(笑)
「アマミノクロウサギは犬猫とともに進化してきた」という、愛誤のぶったまげ理論(笑)
アマミノクロウサギは多産!?~奄美の猫愛誤は真正無知なのか?悪質なデマゴーグなのか?
記事検索 : どうぶつ基金


 どうぶつ基金の御大教祖様は言わずもがな、下っ端の協力者、運動員まで嘘が多いということですね(笑)。なおロサンゼルス市ではTNR狂信者による市への突き上げがあり、市へTNRプログラム再開を執拗に繰り返し求めていました。RE: PROJECT DESCRIPTION FOR PROPOSED CITYWIDE CAT PROGRAM ENVIRONMENTAL IMPACT REPORT (EIR) は、それに対する2017年の市の回答です。
 結果として、ロサンゼルス市はTNRの狂信者支持者の圧力があまりにも凄ましいので、2020年にTNRを復活させました。とはいえその内容は、TNR支持者の攻撃を単にかわすための「アリバイ作り」にすぎません。例えば「餌はライブトラップに仕掛ける囮餌のみ許可でライブトラップの設置は30分以内」、「ライブトラップを設置した場合は、設置中は常に人が監視しなければならない」、「市内のほとんどの主要な地区ではTNR活動は禁止する」などです。TNR支持者らは「この内容では引き続きTNRを禁止しているのと同じだ」と批判しています。次回はその点について述べます。
プロフィール

さんかくたまご

Author:さんかくたまご
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1959年生。
大阪府出身、東京育ち(中学は世田谷区立東深沢中学校、高校は東京都立戸山高校です)。
現在は、兵庫県西宮市在住です。
一人暮らしです。

趣味はクルマをコロガスこと(現在のクルマは4代目のメルセデスベンツです。ドイツ車では5代目)、庭での果樹栽培、家の手入れ掃除です。
20歳代前半から商品先物、株式投資をはじめ、30歳で数億円の純資産を得るが、その後空売りの深追いで多くを失う。
平成12年ごろから不動産投資を行い成功、現在50数戸を無借金で所有。
不動産投資では、誰も見向きもしなかったキズモノ、競売物件などをリノベーションする手法です。

なお、SNS、掲示板、QandAサイトなどでは、多数の本ブログ管理人の私(HN さんかくたまご)(武田めぐみ)のなりすまし、もしくはそれと著しく誤認させるサイトが存在します。
しかし私が管理人であるサイトは、このページのフリーエリアにあるリンクだけです。
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