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追記・アイスランドは野良猫に対する方針を駆除殺処分からTNR合法へ転換するのか?






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(summary)
The so-called "TNR Legalization Bill" was submitted to the Icelandic Parliament..


 記事、アイスランドは野良猫に対する方針を駆除殺処分からTNR合法へ転換するのか?、の続きです。
 世界で最も緯度が高い首都を持ち、国土の一部は北極圏に属する国、極寒のアイスランド。このような国でも野良猫の増殖による生態系への悪影響は深刻です。アイスランドは希少な固有種や海鳥の重要な繁殖地でもあり、国土の野良猫ノネコの駆除事業を国家が繰り返し行ってきました。しかし根絶に至っていません。これほどまでにイエネコの環境対応力は優れているのです。しかし環境省の審議会は驚愕する嘘報告をしています。「(イギリス、ドイツ)では、日本と比べて屋外の生活環境が厳しい(高緯度なので寒い)等もあり、野良犬や野良猫がほとんど存在しない」です。



 前回記事では、世界中で最も首都が高緯度で、国土の一部が北極圏に属するアイスランドでは野良猫ノネコの増殖が生態系に悪影響を与え、国自治体が繰り返し野良猫ノネコの駆除事業を行ってきたことを述べました。しかしそれでも野良猫ノネコは根絶に至っていません。アイスランドでも近年猫愛護(誤)団体が台頭し、現在違法である猫のTNRを合法化する法案が国会に提出されるまでに至りました。既に違法にアイスランドでもTNRが行われています。
 これらの事実は、アイスランドでもイエネコは自然環境で自然繁殖し増殖を続けるほど、環境順応力が高いことを示しています。しかし驚くべき妄言を環境省の審議会は公表しています。それは「ドイツイギリスでは日本と異なり高緯度で寒いために生活環境が厳しく、野良猫はほとんど存在しない」です。これらが全くのデマであることは、私は何度もイギリス、ドイツの学術調査等のソースを提示して証明しています。両国とも、とくにイギリスは人口密度や気象条件が似ている他の西ヨーロッパ諸国と比べてもきわめて野良猫の数が多いのです。
 バ環狂症(環境省)の審議会における、この卒倒しそうな妄言は、こちらにあります。動物愛護管理をめぐる 主な課題への対応について(論点整理) 平成 30 年 12 月 中央環境審議会動物愛護部会 (環境省)(4ページ) 以下に引用します。


動物の保護・譲渡活動は、海外(イギリス、ドイツ)では、民間団体が寄付金等の自己資金を用いて実施している。
これらの国(イギリス、ドイツ)では、日本と比べて屋外の生活環境が厳しい(高緯度なので寒い)ことや、野良犬や野良猫が有害鳥獣として駆除されること等もあり、野良犬や野良猫がほとんど存在せず、シェルターに収容される動物の多くは飼い主が所有放棄したものが多いという。
一方、日本の場合は、北関東や西日本を中心に野良犬の収容が多く、全国的に野良猫の数も多いことから、保護収容した個体のうち人間との社会化ができておらず、馴化が困難で飼養に適さないものも多い。



 「高緯度で寒いために野良猫がほとんど存在しない(荒唐無稽なデマですが)イギリス、ドイツ」と、「国自治体が繰り返し野良猫ノネコの根絶事業で殺処分駆除を行ってきたがいまだに根絶に至っておらず、現在も生態系に悪影響を及ぼしているアイスランド」の緯度を比べてみました。アイスランドは、イギリス、ドイツと比べれば、格段に緯度が高いことがわかります。

・アイスランド     北緯63度24分~66度33分
・イギリス(本島)   北緯49度~54度
・ドイツ(本土)     北緯47度16分~55度03分


 そもそも人の生活圏で、野良猫ノネコがほとんど存在しないところはないのではないかと私は思います。モスクワにも多数の野良猫が生息しており、また野良犬も多く、モスクワ市では毎日140匹の野良猫が野良犬に殺害されているという記事もあります(Истребление бродячими собаками кошек.)(笑い)。モスクワには野良猫保護団体もあります。
 イエネコ(Felis silvestris catus)の原種はリビアヤマネコ(Felis silvestris lybica)とされています。しかし本種は独立種ではなく、ヨーロッパヤマネコ(Felis silvestris)の亜種とする学説も有力です。となれば、イエネコの原種はヨーロッパヤマネコとも言えます。いずれにしてもイエネコが家畜化され、品種改良の過程で、ヨーロッパヤマネコと交配した可能性は否定できません(ネコ)。
 ヨーロッパヤマネコの生息地はスコットランド北端やヨーロッパアルプスの亜高山帯に及びます。ですからイエネコが寒冷地での生息に順応することは不思議ではありません。無知無学なバ環狂症と外部委員らはこの事実を知らず、「イエネコの原種はリビアヤマネコで、イエネコも熱帯亜熱帯の砂漠地帯が原産なので寒さに弱い」という先入観から調べもせずに、単なる思い込み、憶測で発言したものと思われます。呆れたものです。


(バ環狂症の職員も含めたバカの証明リスト)

 新美 育文  中央環境審議会動物愛護部会長
 松本 吉郎  委員      浅野 明子  臨時委員
 打越 綾子  臨時委員    太田 光明  臨時委員
 金谷 和明  臨時委員    木村 芳之  臨時委員
 田畑 直樹  臨時委員    西村 亮平  臨時委員
 藤井 立哉  臨時委員    山口 千津子 臨時委員
 山﨑 恵子  臨時委員 
 

 このバ環狂症の審議会の外部委員の西村亨平氏ですが、2019年に彼が主催する「ペットサミット」で、バカ丸出しの講演会を行っています。内容は「イギリスでは20世紀初頭に野良猫は消滅した(つまりゼロ)。18世紀ごろにはイギリスでは、犬にクマ(クマ科の動物全般を意味する)をかみ殺させる娯楽が流行った」です(『野良猫のいる社会といない社会 その⽐較と移⾏過程:⼩野塚知⼆先⽣』 )。
 イギリスは現在、気候や人口密度などが近い他の西ヨーロッパ諸国に比較すれば野良猫ノネコの数は突出して多い国であることは、私は何度も記事にしています。またイギリスでは少なくとも10世紀より前に生息していたクマ科動物のヨーロッパヒグマが絶滅しています。18世紀にはすでにイギリスではクマ科の動物は生息していませんでした。真実は、イギリスでは18~19世紀ごろにアナグマを犬に殺させるショーが流行っていました。アナグマはイタチ科アナグマ属に属する動物の総称です。獣医師でありながら、これほど基本的な動物に関する知識がないとは、日本人の知能の劣化は極めて深刻です。
 生物の分類の「門、網、目、科、属、種」は高校生物で習っているはずです。またイギリスにはクマ科動物やオオカミが絶滅(イングランドでは15世紀以前。その他の地域では18世紀以前)していて大型肉食獣が存在しないことは、動物好きの高校生でも知っています。


(動画)

 Mysla and her 8 feral kittens 「マイスラと8匹の野良子猫」 2015年11月28日

Mysla is one of the feral cats in the town of Hafnarfjordur in Iceland.
She has had quite a few litters the past years and this summer she had a big litter of 8 kittens.
When we discovered her litter she had made her den in a broken down car at an industrial side.
We began to feed her there and try to take good care of her every day.

マイスラは、アイスランドのハフナルフィヨルドの町にいる野良猫の1匹です。
マイスラはここ数年、何回も同腹児を産みましたが、この夏には8匹の子猫を産んでいました。
私たちがマイスラの同腹仔を発見したときには、マイスラは工場の敷地のある壊れた自動車の中に巣を作っていました。
私たちはそこでマイスラに餌を与え始め、毎日世話をするようにしました。


 その後野良猫のマイスラはTNRされて、元居た場所にリリースされました。うわっ、最悪。アイスランドに対する評価が一気に下がったわ。それにしても「イギリスやドイツは高緯度で寒くて気象条件が厳しいために野良猫はほとんどない」というバ環狂症と外部委員のバカっぷりには呆れます。皆さんは小学校での社会科で使う世界地図を見て、各国の緯度と位置関係を確認しましょうね(笑い)。

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アイスランドは野良猫に対する方針を駆除殺処分からTNR合法へ転換するのか?






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(summary)
The so-called "TNR Legalization Bill" was submitted to the Icelandic Parliament..


*本ブログ記事は8457ブログ中3位を記録しました

 世界で最も緯度が高い首都を持ち、国土の一部は北極圏に属する国、極寒のアイスランド。このような国でも野良猫の増殖による生態系への悪影響は深刻です。アイスランドは希少な海鳥の重要な繁殖地でもあり、国土の野良猫ノネコの駆除事業を国家が繰り返し行ってきました。しかし根絶に至っていません。今年の7月に、猫TNRを合法化する法案が国会に提出されて審議中です。私見ですが、TNRの効果はすでに否定されつつあり、アイスランドのような特異な生態系を有する島嶼国家がTNRを合法することは反対です。


 アイスランドの首都レイキャビクは、世界で最も緯度が高い首都です。アイスランドの国土の一部は北極圏に属し、厳しい気候条件のために森林が存在しません。重要な海鳥の繁殖地があり、国土面積の多くを世界自然遺産が占める国です。
 このようなアイスランドですが、野良猫ノネコが自然増殖し、生態系に悪影響を及ぼしています。そのためにアイスランドは国、自治体が古くから何度も野良猫ノネコの殺処分駆除を行い、根絶を目指してきました。また猫の厳しい入国制限をしています。しかしアイスランドの野良猫ノネコは根絶に至っていません。現在も野良猫ノネコの増殖は問題視されています。

 近年はアイスランド国内でも、TNRを行う猫愛護(誤)活動が台頭してきました。アイスランドは生態系を守るために外来種のリリースを違法としています。しかし猫愛護(誤)活動家が、違法であるにもかかわらずTNRを強行するケースが増えてきています。今年の7月にアイスランド国会は、「猫に限り」外来生物のリリースを合法化するという、事実上TNRを認めるとの法案が提出され、現在審議中です。
 私見ですが、私はアイスランドでこのような法案が国会に出されたことを残念に思います。TNRによる猫の個体数削減効果はすでに否定されつつあります。またTNRは、野生動物に影響を及ぼさない都市部に限定される活動とされています。生態系保全のための野良猫ノネコ対策は、特に島嶼においては国際的には駆除一択です。オーストラリアを含めたオセアニア地域、アメリカ合衆国、ドイツの世界自然遺産のボルクム島においても、野良猫ノネコは銃などによる狩猟駆除が選択されました。また根絶に成功した例も多数あります。アイスランドが希少な海鳥の繁殖地であること等を考慮すれば、TNRは避けるべき手段と思います。

 次に、アイスランドの「野良猫ノネコの根絶事業」、「猫愛護(誤)団体の台頭と、違法ながらアイスランド国内でのTNRの強行」、「2020年7月に提出された、事実上猫TNRを合法化する法案の国会審議」について、時系列にニュースソースを示します。


Cat Cull In East Iceland 「アイスランド東部での猫の駆除」 2014年3月20日

Fljótsdalshérað County in East Iceland have approved a cat culling programme.
Stray cats in that part of Iceland have apparently become a plague and employees will soon begin to lay traps to catch cats.
In order to assure that no pets are accidentally put down, public awareness campaigns will be conducted by county employees.
Once captured the cats will be held in a kennel for a set period of time, in case they are claimed, before they are put to sleep.

東アイスランドのフリョーツダルシェラシュ郡は、猫駆除プログラムを承認しました。
アイスランドのその地域の野良猫は害獣であることは間違いなく、職員は猫を捕まえるわなを仕掛け始めました。
誤ってペットを捕まえないようにするために、郡の職員が啓蒙活動を実施します。
捕獲された猫は、安楽死される前に(それが飼い猫だと飼主が)申し出た場合に備えて、一定期間猫飼育施設で飼われます。



Population Control of Wild Cats in East Iceland Hotly Contested 「イースト・アイスランド(註 野良猫保護団体の名称)での野良猫の個体数管理」 2019年2月15日

‘Wild Cats in East Iceland,’ is a nonprofit that operates under the auspices of the Villikettir animal welfare organization.
The organization aims to “care for wild and homeless cats in the region, providing them with shelter and food.
The organization operates according to the ethos of TNR: Trap – Neuter – Release.”
The aim of this approach is to control the population of wild cats without killing them.
The cats taken in by Villikettir are dewormed and vaccinated before the staff attempts to get them used to being around people and find them homes.
If the cats can’t be tamed, they are released again.
But Fljótsdalshérað rejected their assistance.
Instead, the municipality intends to set traps for wild cats.
Fljótsdalshérað mayor Björn Ingimarsson says the municipality is acting in accordance to the law.
After consultation with the Public Health Authority and the Icelandic Food and Veterinary Authority (MAST), he says, it’s clear that it isn’t permissible to collaborate with Villikettir under the terms that organization has set out.
Wild cats are categorized as semi-wild animals and must either be provided with a permanent home or euthanized.
Likewise, it is not permissible to release animals that have grown up with people into the wild.
The ear tagging system that the organization suggested is also said to be illegal.

Wild Cats in East Iceland 「イースト・アイスランドの野良猫」は、the Villikettir animal welfare organization 「野良猫(Villikettir)動物福祉団体」の後援の下で運営されている非営利団体です。
この組織は、「この地域の野生化した猫および飼い主のない猫の世話をし、保護施設と餌を提供すること」を目指しています。
この組織は、いわゆるトラップー中性化ーリリースである、TNRの理念に従って運営されています。
この手法の目的は、野生化したの猫を殺さずに、その数を抑制することです。
「野良猫福祉団体」保護された猫は、スタッフが猫を人に慣れさせ、飼主を探す前に駆虫され、ワクチン接種されます。
猫を飼いならすことができない場合は、猫は再びリリースされるとしています。
しかし、Fljótsdalshérað(註 自治体名)市は支援を拒否しました。
その代わりに自治体は、野生化したノネコのわなを設置する予定です。
Fljótsdalshérað市のBjörnIngimarsson市長は、自治体が法律に従って行動していると言います。
市長は、アイスランド公衆衛生局とアイスランド食品獣医局(MAST)と協議した後、動物保護団体が定めた条件の下では、動物保護団体に協力することは許されないことは明らかだと言っています。
野生化した猫は半野生動物に分類され、恒久的な飼い主を見つけるか、安楽死させる必要があります。
同様に、人間と共に育った動物を野生に放つことは許されません。
動物保護団体が提案した、耳に目印をつけるシステムも違法であると言われています。



New Rights On The Table For Feral Cats 「アイスランドでの野良猫ノネコの新しい権利が国会で俎上に載せられた」 2020年7月13日

The right for feral cats to live in Iceland would be recognised for the first time if a change in the regulation on pet welfare passes.
It will have the effect that all feral cats will be neutered with a policy of trap-neuter-release (TNR).
legislative drafts centre on the changes to the regulations on animal welfare, where organisations which aim to improve the welfare of stray cats are permitted to tag strays as having been spayed or neutered by clipping a part of their ears.
At this time, cats are often captured and killed in many municipalities.
Today, a big concern amongst animal enthusiasts is cats who catch birds.

ペットの福祉に関する規則の改正が国会を通過すれば、野良猫がアイスランドに住む権利が初めて認められるでしょう。
それは、すべての野良猫がトラップ、中性化、リリース(TNR)の方針で去勢されるという効果をもちます。
立法草案は、動物福祉に関する規則の改正を中心としています。
それは、野良猫の福祉を改善することを目的とする組織が野良猫の耳の一部を切り取ることにより、去勢または不妊手術が行われた目印をつけることが許可されるとしています。
現在、多くの自治体では猫が捕獲され殺されていることが多いです。
今日、動物愛好家の間での大きな懸念は、鳥を捕まえる猫です。



(動画)

 Ljoni - old feral male cat living in Hafnar fjordur Iceland 「リョニー(野良猫の名前)-ハフナーフィヨルドに住んでいるアイスランドの年老いたオスの野良猫(ノネコ feral cat) 2016年1月1日公開

 公開時は1月1日の厳冬期。動画投稿者が野良猫に餌を与えています。このような自然条件の国で、悪性外来種の野良猫に給餌をする国民がいることに、私はアイスランドに失望しました。

TNRは違法と支援を拒否、野良猫の捕獲殺処分を行うアイスランドの自治体






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(summary)
Iceland municipality, refused to support to TNR.


 首都の緯度が最も高い国、アイスランドですが、このような亜寒帯の国でも野良猫が問題になっています。アイスランドは特異な生態系を守るために、過去に何度も野良猫の駆除を国家事業として行ってきましたが、それでも野良猫は存在します。さらにTNRを推し進めようとしている団体さえあります。しかし自治体はTNR団体の支援要請を拒否し、野良猫を捕獲し、飼い猫として譲渡できなかった場合は安楽死させることを決定しました。


 首都の緯度が最も高い国、最北のアイスランドですが、このような亜寒帯の国ですら、野良猫が問題になっています。アイスランドは希少種の野鳥の営巣地であり、隔絶した島嶼であることから独自の生態系があります。そのために貴重な生態系を脅かす野良猫の駆除を、国家事業として何度か行ってきました。しかし根絶に至らず、現在も野良猫はアイスランドに生息しています。まさに恐るべき種です。
 例えば、アイスランドが今までに何度か野良猫の駆除事業を行ってきたことは、このような記事があります。10 interesting things you (probably) didn’t know about Reykjavík 「アイスランドの首都レイキャビクについて、おそらくあなたが知らなかった10の興味深い事柄」。2015年10月8日 から引用します。


The feral cat population was brought under control in the 1980s and ‘90s.
A massive operation in 2000 to eradicate the remaining feral population found only a handful of cats.

野良猫の数は、アイスランドでは1980年代と90年代にコントロール下に置かれました。
2000年には野良猫の根絶事業(eradicate 一匹も残さず)が行われましたが、生き残った野良猫の数は、ほんの一握りしか見つけられませんでした。


(註)その後の2015年にもアイスランドは国家事業として野良猫の根絶事業を行っています。これを報道する記事はすでにリンク切れですが。


 しかしその後も野良猫はアイスランドで生存し続け、個体数を維持~増加させてきました。そのため、アイスランドにも野良猫保護団体があります。アイスランドの野良猫保護団体は、捕獲保護した野良猫を飼い猫として譲渡していますが、飼い主が見つからない猫のTNRを行うことの同意と支援を自治体にもとめました。しかし自治体は「TNRは違法である」としそれを拒否しました。野良猫は捕獲し、飼い主が見つからない場合は安楽死させるとしています。
 Population Control of Wild Cats in East Iceland Hotly Contested 「イースト・アイスランド(註 野良猫保護団体の名称)での野良猫の個体数管理」 2019年2月15日


‘Wild Cats in East Iceland,’ is a nonprofit that operates under the auspices of the Villikettir animal welfare organization.
The organization aims to “care for wild and homeless cats in the region, providing them with shelter and food.
The organization operates according to the ethos of TNR: Trap – Neuter – Release.”
The aim of this approach is to control the population of wild cats without killing them.
The cats taken in by Villikettir are dewormed and vaccinated before the staff attempts to get them used to being around people and find them homes.
If the cats can’t be tamed, they are released again.
But Fljótsdalshérað rejected their assistance.
Instead, the municipality intends to set traps for wild cats.
Fljótsdalshérað mayor Björn Ingimarsson says the municipality is acting in accordance to the law.
After consultation with the Public Health Authority and the Icelandic Food and Veterinary Authority (MAST), he says, it’s clear that it isn’t permissible to collaborate with Villikettir under the terms that organization has set out.
Wild cats are categorized as semi-wild animals and must either be provided with a permanent home or euthanized.
Likewise, it is not permissible to release animals that have grown up with people into the wild.
The ear tagging system that the organization suggested is also said to be illegal.

Wild Cats in East Iceland 「イースト・アイスランドの野良猫」は、the Villikettir animal welfare organization 「野良猫(Villikettir)動物福祉団体」の後援の下で運営されている非営利団体です。
この組織は、「この地域の野生化した猫および飼い主のない猫の世話をし、保護施設と餌を提供すること」を目指しています。
この組織は、いわゆるトラップー中性化ーリリースである、TNRの理念に従って運営されています。
この手法の目的は、野生化したの猫を殺さずに、その数を抑制することです。
「野良猫福祉団体」保護された猫は、スタッフが猫を人に慣れさせ、飼主を探す前に駆虫され、ワクチン接種されます。
猫を飼いならすことができない場合は、猫は再びリリースされるとしています。
しかし、Fljótsdalshérað(註 自治体名)市は支援を拒否しました。
その代わりに自治体は、野生化したの猫のわなを設置する予定です。
Fljótsdalshérað市のBjörnIngimarsson市長は、自治体が法律に従って行動していると言います。
市長は、アイスランド公衆衛生局とアイスランド食品獣医局(MAST)と協議した後、動物保護団体が定めた条件の下では、動物保護団体に協力することは許されないことは明らかだと言っています。
野生化した猫は半野生動物に分類され、恒久的な飼い主を見つけるか、安楽死させる必要があります。
同様に、人間と共に育った動物を野生に放つことは許されません。
動物保護団体が提案した、耳に目印をつけるシステムも違法であると言われています。



 しかし首都のレイキャビクが世界最北の北緯64度8分であり、ほぼ寒帯に近い亜寒帯ですら、もともと亜熱帯の砂漠地帯が原産のイエネコが野生化していることに驚きです。しかもわずか人口30万人の小さな島国で、たびたび国家事業として野良猫根絶事業を行っているにもかかわらず、個体数を回復し、生態系に悪影響を及ぼしているとは、猫は恐ろしい種です。
 日本では、例えば奄美大島のノネコが問題になっています。奄美大島のように気候条件が猫の生息に適し、さらに餌となる小動物が豊富な条件下では、まずTNRを行ったとしても根絶はおろか、個体数の抑制すら効果はないでしょう。


(動画)

 TRIP TO ICELAND IN WINTER - NORTHERN LIGHTS, VOLCANOES, AND GLACIERS - VLOG 2016/04/27公開
 このようなアイスランドの自然条件で野生化し定着し、繁殖~個体数増をしているのです。恐ろしい種です。これほどの自然適応力があり、繁殖力が強い種を気候条件が良いところで給餌まで行えば、TNRを実施したとしても根絶どころか、個体数の抑制すら困難です。まさに日本で行われている、島嶼部でのTNR事業は愚の骨頂。

無許可持込の犬猫は即殺、野良猫は根絶という国、アイスランド



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(Summary)
Tourist Sneaks Cat Into Iceland, and Iceland Kills the Cat
Swiss woman also gets billed for disinfecting her camper


 ヨーロッパ最北部の小さな島国である、アイスランド。この国は、世界でも数少ない狂犬病清浄国です。それと同時に、ヨーロッパ大陸から隔絶した島国という特殊な地勢条件から特異な生態系が存在しています。アイスランドは、生態系保護と狂犬病対策のために、2000年に国内全域で、野良猫根絶事業を行いました。そのような理由からアイスランドでは、海外からの犬猫などの持ち込みは大変厳しく、無許可持ち込みの場合は、即時殺処分されます。


 まずアイスランドの説明から。アイスランド。「アイスランド共和国、通称アイスランドは、北ヨーロッパの北大西洋上に位置する共和制を取る国家である。首都はレイキャビク。総人口は約31万人。面積は102,828km2と、日本の北海道と四国を合わせた程度の面積である。多くの火山が存在し、温泉も存在する」。レイキャビクは、最も高緯度の独立国の首都です。
 このアイスランドですが、ヨーロッパ大陸から隔絶した絶海の孤島という地勢条件もあり、特異な生態系が存在します。希少種の野鳥の繁殖地として重要な場所です。また、狂犬病清浄国です。そのような理由から、アイスランドでは犬猫など国内持ち込みの検疫は厳しく、無断持ち込みは当局に押収されて即時殺処分されます。

 今年の4月に、フェリーで自家用車に飼い猫を乗車させて通関手続きなしに飼い猫をアイスランドに持ち込んだスイス人女性がいます。それはアイスランド警察に発覚することとなり女性は逮捕されました。さらにその猫はアイスランド警察により押収され、即時殺処分されました。
 記事、Tourist Sneaks Cat Into Iceland, and Iceland Kills the Cat 「観光客が猫をアイスランドに無許可で持ち込んだために、アイスランド当局は猫を殺しました」。2017年4月30日。


Swiss woman also gets billed for disinfecting her camper.
Iceland's beauty attracts more than a million travelers from around the world every year.
A Swiss woman in her 60s entered the country in her camper by ferry and snuck her cat in along with her.
Under Icelandic law, pets entering the country can only pass through Keflavík International Airport, must have the proper paperwork, and must be quarantined for a month, reports the Iceland Review.
Police acting on a tip arrested the woman in Höfn in southeastern Iceland within two hours of her arrival and promptly brought her cat to a vet, where it was killed.
Iceland has a delicate ecosystem to protect, and that many diseases found in animals all over the world have never been detected in Iceland—including rabies.
Iceland Magazine reports that this isn't the first time a cat has been smuggled onto the island only to be euthanized.
In 2003, police put down a French couple's cat they'd hidden in their RV.

その上スイスの女性旅行者は、自分のキャンピングカーの消毒代まで請求されました。
アイスランドの美しさは、毎年世界中から百万人以上の旅行者を呼びよせています。
60歳代のスイス人女性は、フェリーで自分のキャンピングカーで入国しましたが、一緒に自分の飼い猫を潜入させました。
アイスランドの法律では、ペットを入国させる場合はケフラビク国際空港経由のみだけが許可されており、必要な書類を揃えていなければならず、さらにペットは1ヶ月間隔離されなければなりません。
警察は、そのスイス人女性の到着から2時間以内に、アイスランド南東部のホフンで女性を逮捕しました。
そしてすぐに彼女の猫を獣医に連れて行き、そこで殺害しました。
アイスランドでは保護すべき繊細な生態系があり、狂犬病を含む、世界中の動物に見られる多くの病気は、アイスランドでは全く検出されていません。
アイスランドの雑誌によれば、猫が安楽死させられるためだけに島に密入国されたのは、これが初めてではないとのことです。
2003年には、アイスランドの警察は、フランス人の夫婦がRV車に隠していた猫を安楽死させました。



 アイスランドでは、国外からの犬猫などのペットの持ち込みに対しては大変厳しい対応をしています。その背景には、アイスランドが野良猫野良犬の根絶を国の方針としていることが挙げられます。野良犬野良猫の根絶方針の理由は、先に述べた特異な生態系の保護と、狂犬病をはじめとする感染症の予防です。
 驚くことに、アイスランドでは、首都のレイキャビクでは一時期、一般市民の犬の飼育が禁止されていました。これは犬の感染症がまんえんしたことが原因ですが、現在は解除されています。野良猫に関しては、アイスランドは過去から現在まで根絶事業を継続してきました。今ではほとんどアイスランドでは、野良猫は根絶されているようです。
 記事、10 interesting things you (probably) didn't know about Reykjavík. 「アイスランドの首都レイキャビクについて、おそらくあなたが知らなかった10の興味深い事柄」。2015年10月8日。


The feral cat population was brought under control in the 1980s and ‘90s.
A massive operation in 2000 to eradicate the remaining feral population found only a handful of cats who didn’t have a warm windowsill to return to.

野良猫の数は、アイスランドでは1980年代と90年代にコントロール下に置かれました。
*1、2000年には野良猫の根絶事業(eradicate 一匹も残さず)が行われましたが、帰ることのできる暖かい家がない(註 つまり「野良猫」)、生き残った野良猫の数は、ほんの一握りしか見つけられませんでした。

*1、2015年にも野良猫根絶事業を行っています。それによりほぼ根絶に成功したとされています。


(動画)

 a pet shop in reykjavik iceland. 2007/10/27 に公開。わずか人口30万人あまりの小国、アイスランド。それでもしっかりと、レイキャビクには生体販売ペットショップが存在します。
 

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プロフィール

さんかくたまご

Author:さんかくたまご
当ブログのレコード
・1日の最高トータルアクセス数 8,163
・1日の最高純アクセス数 4,956
・カテゴリー(猫)別最高順位7,928ブログ中5位
・カテゴリー(ペット)別最高順位39,916ブログ中8位

1959年生。
大阪府出身、東京育ち(中学は世田谷区立東深沢中学校、高校は東京都立戸山高校です)。
現在は、兵庫県西宮市在住です。
一人暮らしです。

趣味はクルマをコロガスこと(現在のクルマは4代目のメルセデスベンツです。ドイツ車では5代目)、庭での果樹栽培、家の手入れ掃除です。
20歳代前半から商品先物、株式投資をはじめ、30歳で数億円の純資産を得るが、その後空売りの深追いで多くを失う。
平成12年ごろから不動産投資を行い成功、現在50数戸を無借金で所有。
不動産投資では、誰も見向きもしなかったキズモノ、競売物件などをリノベーションする手法です。

なお、SNS、掲示板、QandAサイトなどでは、多数の本ブログ管理人の私(HN さんかくたまご)(武田めぐみ)のなりすまし、もしくはそれと著しく誤認させるサイトが存在します。
しかし私が管理人であるサイトは、このページのフリーエリアにあるリンクだけです。
その他のものは、例えば本ブログ管理人が管理人と誤認させるものであっても、私が管理しているサイトではありません。
よろしくお願いします。

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