野良猫からの感染死亡例の報道は、なぜ半年も遅れたのか?






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(summary)
The first fatal case of Corynebacterium ulcerans infection in Japan
Here we report a case of asphyxia death due to pseudomembrane caused by diphtheria toxin (DT)-producing C. ulcerans.
This is, to our knowledge, the first fatal case of C. ulcerans infection in Japan.
The patient had been raising three cats at home before admission to the hospital.
These data indicated that the patient’s pet cat was the source of infection.


 野良猫に餌やりをしていた女性が、野良猫から感染症、コリネバクテリウム・ウルセランス感染症(*1)に感染して死亡した、日本初の症例が今月14日から15日にかけて報道されました。しかしこの死亡例は、昨年の5月に発生しました。なぜ厚生労働省は、野良猫から感染し、死亡した症例の公表を半年以上遅らせたのでしょうか。実に不可解です。実はこの感染症によって女性が死亡したのは昨年の5月でした。日本の一般報道に先んじて、アメリカなどではいち早く、「コリネバクテリウム・ウルセランス感染症による日本での初の死亡例」を一般メディアが報じています。8月には、学術論文でも公表されています。

 こちらは、事実関係を比較的正確に伝えている、「まし」な部類の記事です。「コリネバクテリウム・ウルセランス感染症」による日本国内での死亡者数は現在2名です。また、同感染症での死亡例は2016年(昨年)であることをも伝えています。他のメディアの記事では、「死亡例は1例」、「その死亡時の記載がない」ものがあります。ペットから感染「コリネバクテリウム・ウルセランス」2016年に死亡。2018年1月15日。
 まず、(*1)の、コリネバクテリウム・ウルセランス感染症についての説明です。日本の国立感染症研究所の記述と、ウィキペディア英語版とでは、かなり症状の深刻さに関する記述に温度差があります。本感染症においては、日本以外では、イギリスなどではかなりの死亡例が報告されています。


滋賀県で初めて確認されたジフテリア症状が認められたジフテリア毒素産生Corynebacterium ulcerans感染症例(国立感染症研究所)

2001年の千葉県での発生例以来、本邦でもCorynebacterium ulcerans のヒトにおける感染症例が散見されるようになった。
C. ulcerans は、人獣共通感染症を起こす細菌であり、これまでの本邦での報告例ではペットからの感染が疑われる生活歴を背景に持つ症例が多い。
C. ulcerans は、ヒトにはジフテリア症状をきたす感染症の原因菌として海外では比較的よく知られている感染症である。


Corynebacterium ulcerans(ウィキペディア英語版)

Some cause serious illness in humans, especially in immunocompromised humans.
C. ulcerans has been known to cause diphtheria and diphtheria-like infections in patients.
Patients become more vulnerable to contracting other bacteria that can cause life-threatening diseases.
Surgery and other more extreme measures must be taken if not treated immediately.

人によっては重篤な病気を引き起こす者があり、特に免疫が無防備状態の人においては重大な感染症です。
C. ulceransは、患者においてジフテリアおよびジフテリア様感染を引き起こすことが知られています。
患者は生命を脅かす疾患を引き起こす可能性のある、他の細菌に罹患しやすくなります。
直ちに治療しない場合は、外科手術やその他の先端的で高度な治療を行わなければなりません。


 記事、猫は鳥インフルエンザのパンデミックの原因になりうる~2009年に1万8,000人の死者を出したインフルエンザ(H1N1)流行の一因は猫だった?、ですが、日本国内で野良猫に給餌をしていた高齢女性が、「コリネバクテリウム・ウルセランス感染症」に感染して死亡したニュースについてコメントいただきました。
 この症例については、私は把握していました。実は、この野良猫に餌やりをしていた女性が死亡した症例は、昨年2017年5月に発生しました。当時は、日本はこの症例について全く報道しませんでした。しかし海外では早くから報道され、さらに2017年8月10日に、アメリカ・ナショナル・ライブラリー・オブ・メディシン(US National Library of Medicine アメリカ連邦機関の医療関係の論文データベース)に、この症例に関する論文が掲載されました。なお、この論文においては同型は広く分布しているとしています。また、日本人は抗体を持ってる割合が低く、かなり深刻な事態であるとの記述です。The first fatal case of Corynebacterium ulcerans infection in Japan 「日本におけるコリネバクテリウム・ウルセランス感染の最初の死亡例」2017年8月10日。

 日本で報道されたのは、半年以上後の、2018年1月15日、14日です。なぜ日本は、本症例について速やかに報道しなかったのか、私は大変疑問に思っています。また、「コリネバクテリウム・ウルセランス感染症」以外でも、日本は猫に関する感染症のリスクをことさら矮小化する、意図的に楽観的な報道をする、報道を避ける傾向があるように思えてなりません。上記の、アメリカ・ナショナル・ライブラリー・オブ・メディシンに掲載された論文の内容とは、著しい温度差があります。この点については、後ほど記事にします。
 それは大変疑問(疑念?)に感じます。しばらく感染症の記事が続きましたので、「コリネバクテリウム・ウルセランス感染症」の症例の一般向け発表が日本国内でことさら遅らされたことなどを含めて、日本における、猫の感染症リスクの情報提供の問題点は、のちほど連載記事としてまとめます。単にこの感染症での、「猫から感染した死亡例があった。野良猫は感染症リスクとなる」といった、情報拡散のブログ記事は既にありますので。


猫は鳥インフルエンザのパンデミックの原因になりうる~2009年に1万8,000人の死者を出したインフルエンザ(H1N1)流行の一因は猫だった?、に頂いたコメント。


(オキキリムイ様)
この「鳥フル」については、かつて日本国中パニックになってた時の、哀誤のヒステリーに、相当辟易した記憶があります。
現場で対応してる人達度外視した、あまりの鬼畜呼ばわりを窘めるコメントをしたら「あんたの家族や友人が、こんな殺され方したら、どう思う」なんてぶっ飛んだ質問かましてきたので「そんな事は考えない。自分の家族や友人が伝染病で苦しむ様を見たくない」と返してやりました。

ところで話変わりますが、「コリネバクテリウム・ウルセランス感染症」についてのニュースがありましたので。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180115-00000042-san-hlth

>犬・猫から感染症、死亡 国内初 福岡の60代女性
>1/15(月) 7:55配信 産経新聞
> 犬や猫などから人間にうつるとされる人獣共通感染症「コリネバクテリウム・ウルセランス感染症」による死者が国内で初めて確認されていたことが14日、厚生労働省への取材で分かった。厚労省は今月、自治体などに向けて通知を出し、情報提供を行った。

野良猫への餌やりおばちゃんが感染した模様です。


(さんかくたまご)
> この「鳥フル」については、かつて日本国中パニックになってた時の、哀誤のヒステリーに、相当辟易した記憶があります。

昨年の、SFTSが、猫から感染して死亡した症例でも、愛誤は猫による感染症リスクを打ち消すのに躍起でした。
反証として学術論文の一つでも挙げるのならばともかく、感情論に終始してお笑いでした。
挙句、「地域猫の反対者が増えるのは困る」、「猫ちゃんがいじめられるのが心配」などです。
先般、アメリカで狂犬病感染猫に人が襲われた事件が多発したアメリカについて記事にしましたが、FBで話にならないコメントが来ました。
「飼い猫でもばい菌は持っている。健康だったら感染しない。それがどうした」といったブッ飛んだコメントでした。

> ところで話変わりますが、「コリネバクテリウム・ウルセランス感染症」についてのニュースがありましたので。

はい、このニュースは、すでに確認しています。
しかし実際は、この女性がなくなったのは昨年で、その症例に関する論文は、アメリカ・ナショナル・ライブラリー・オブ・メディシンで2017年8月10日に収録されています。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC5610708/

つまりなくなってから半年位後になって、やっと厚労省が注意喚起しています。
なぜもっと早く報道しないのでしょうか。
何らかの報道規制でもあるのではないかと疑います。

コリネバクテリウム・ウルセランス感染症は、イギリスなどではかなり死亡例があり、一般メディアでもかなり以前から大きく報道されていますし、猫からの感染が注意喚起されています。
対して日本では、小さな記事で、「こそっと」しか報道されてせん。

私は、何度か、アメリカでTNR猫が原因となって発疹チフスが流行した事件を取り上げました。
それにより、カリフォルニア州のディズニーランドは、違法に続けてきたTNR猫をすべて捕獲殺処分しました。
日本では一切報道されていません。
相変わらず、「CAのディズニーランドのTNR成功例」と報じています。

> 野良猫への餌やりおばちゃんが感染した模様です。

猫愛誤の、「猫ちゃんは安全よーッ!ムキーッ、キーキーキー!!!」で、猫による感染リスクの打ち消しに躍起になるでしょう。
そのような無知蒙昧な猫愛誤に行政や立法が振り回される日本は、世界に例を見ない猫狂人愛誤国家です。


(流星様)
鶏を例にすれば、自分達で身を守るには行政の報道をあてにせずブログを見た人が養鶏会社の関係者に情報を流すようにしたほうが良いように思います。


(さんかくたまご)
> 鶏を例にすれば、自分達で身を守るには行政の報道をあてにせずブログを見た人が養鶏会社の関係者に情報を流すようにしたほうが良いように思います。

次の記事で書きますが、ドイツでは、鳥インフルエンザの流行地では犬猫は外出禁止、やむを得ず外に出す場合は犬猫ともリードにつなぐことが義務付けられており、違反者には罰金が科せられます。
また養鶏場経営者は、養鶏場に侵入する猫などを罠や銃で積極的に駆除しています。
またそれが合法で、むしろ推奨されています。
対して日本の養鶏場では、「鳥インフルエンザ対策(?)」として、ネズミ駆除に猫を放し飼いしていた養鶏場で鳥インフルエンザに感染し、鶏を大量殺処分しました。

驚くことに、東洋経済社のジャーナリストが徳之島でのTNRを絶賛する記事を書いてその中で、「養豚業者はネズミが感染症を持ち込むのを防止するために猫を放し飼いしている」として、猫の放し飼いに肯定的な記述をしていることです。
トキソプラズマに感染した肉は、食肉にできず、廃棄されます。
学術調査ではずいぶん前から、「有意に猫の畜舎侵入防止策をした養豚場はトキソプラズマ感染が少ない」としてます。
しかし未だに猫愛誤が「猫の放し飼いはネズミ駆除効果がある」などと肯定し、そして猫の感染症リスクを異常に楽観視しています。
まるで猫は感染症にかからないとでも言うように。
それを積極的にマスメディアも行政も否定しません。
畜産家は、日本のマスメディアや行政に頼らず、自分たちで学術論文や、海外の施策などの情報を集め、対策を講じたほうが良いと思います。


(へなころ様)
昨日、NHKニュースで例の感染症で死亡した報道がされておりましたが、内容は片手落ちもいいところでしたね。
ペットに顔をなめさせないようにしましょう。(今回のと前置きなしに)抗生物質ですぐ治ります。程度
で、なぜか使われる画像は汚い野良猫、ヨダレを垂らしてる野良猫。

いやいや、野良猫のリスク分かってんじゃん!何で飼い猫にフォーカスした報道なんだと。
野良猫による感染症拡大のリスクを再評価するべき。と何故ならないのか。


(さんかくたまご)
> 昨日、NHKニュースで例の感染症で死亡した報道がされておりましたが、内容は片手落ちもいいところでしたね。
> ペットに顔をなめさせないようにしましょう。抗生物質ですぐ治ります。程度

この、「コリネバクテリウム・ウルセランス感染症」による日本初の死亡例ですが、実は発生していたのは昨年のことで、半年ほど前のことです。
なぜか日本では報道されず、海外で先に報道されました。
アメリカで2017年8月10日に、日本での、感染死亡例の論文が発表されています。
なぜ足元の日本が今まで報道しなかったのか、極めて疑念が生じます。
しかも偏向報道も良いところ。
「抗生物質ですぐ治ります」ですが、ペストでも健康な人が直ぐに抗生物質で治療すれば治ります。
イギリスでは「コリネバクテリウム・ウルセランス感染症」の、かなり多くの死亡例があります。
それとか、何年か前に、猫から結核が感染した例がイギリスで続出した件も、日本では一切報道されませんでした。

> 野良猫による感染症拡大のリスクを再評価するべき。と何故ならないのか。

今までの、猫による感染症の日本の報道では、私は著しい偏向を感じます。
根拠のない楽観視、国外で先に報道されているのに、なぜ国内の症例の公表がこれほどまで遅れたのか。
海外での野良猫による重大な感染症例の報道がほとんど皆無。
アメリカでの野良猫から狂犬病、ペストが感染した例、発疹チフスがTNR猫が原因で流行した例、イギリスの猫から結核に感染した例、これらは一切日本では報道されていません。
鳥インフルエンザでも、放し飼い猫や野良猫は危険因子と海外では認識されています。
当然といえば当然ですが(仮に猫が感染しなくても、物理的にウイルスを運ぶという物理的感染もあります)。
しかしそれを指摘するメディアも行政もありません。
この疑念について、後ほどまとめた記事を書くつもりです。
単なる、この「コリネバクテリウム・ウルセランス感染症」が、餌やりさんが感染して死亡したニュースの拡散は、ほかのブロガーさんもしていることですから。



(動画)

 Corynebacterium diphtheriae and Related Toxigenic Species Genomics, Pathogenicity and Applications 「コリネバクテリウム・ジフテリアおよび関連する毒性種ゲノム学」。2017/12/13 に公開
 「コリネバクテリウム・ウルセランスは、ジフテリア菌 (Corynebacterium diphtheriae) の近縁菌で、ジフテリア毒素をつくること があります。ジフテリア毒素をつくるC. ulceransは、ジフテリア類似の症状を引き起こす ことがあります。ジフテリアはジフテリア菌(Corynebacterium diphtheriae)の 飛沫感染によって起こる呼吸器疾患であり、感染部位によって鼻、扁桃・咽頭、喉頭 ジフテリアに分類できます。しかし、まれに眼瞼結膜、中耳、陰部、皮膚にも感染が起こる ことがあります。重症化すると昏睡や心筋炎などの全身症状が起こり、死亡率が高くなります。 死亡率は平均5~10%、5歳以下40歳以上では20%をこえるとされています(ジフテリア 国立感染症研究所)。

Even today several thousand cases per year are reported to the World Health organization and especially the outbreak of diphtheria in the former states of the Soviet Union demonstrated

現在でも世界保健機関(WHO)には年間数千件が報告されており、特に旧ソ連諸国のジフテリアの発生が実証されています。




(アクセス御礼)

 2017年1月18日は、FC2ブログカテゴリー(ペット 猫)の順位、及び一日当たり順アクセス数、総アクセス数とも、記録更新となりました。ありがとうございました。今後共応援よろしくお願いします。すでに、月間アクセス数は、比較的販売販売数が多い、単行本の発行部数レベルとなっています。

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猫は鳥インフルエンザのパンデミックの原因になりうる~2009年に1万8,000人の死者を出したインフルエンザ(H1N1)流行の一因は猫だった?



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(summary)
Experimental Pandemic (H1N1) 2009 Virus Infection of Cats
Pandemic (H1N1) 2009 virus may cause respiratory disease in cats and that human-to-cat transmission is the most likely route of infection.


 記事、
猫は鳥インフルエンザのパンデミックの原因になりうる~東京大学らの研究
猫は鳥インフルエンザのパンデミックの原因になりうる~早くから猫から人への感染の可能性が指摘されていた
の続きです。
 これらの記事では、鳥インフルエンザによる人の死亡例はすでに1997年に確認されていたことを述べました。さらに鳥インフルエンザは猫にも感染し、猫から猫への感染が2007年にすでに確認されていました。その上で、当時から猫が鳥インフルエンザの中間宿主となり、猫が原因となる人などへの感染流行の可能性が指摘されていました。今回記事では、2009年から201年にかけて、1万8,000人の死者を出した、新型インフルエンザ(H1N1)の流行の一因が、猫による感染である可能性を指摘する論文を取り上げます。



 まず、2009年から2011年にかけて、推定で1万8,000人の死者を出した、新型インフルエンザ(H1N1)の流行についての説明です。油断するには早い!鳥インフルエンザの脅威(防犯・セキュリティのセコムトップ > 鳥インフルエンザ(H5N1)対策情報サイト > 油断するには早い!鳥インフルエンザの脅威 セコム)、より引用します。


2009年4月にメキシコで発生した新型インフルエンザ(H1N1)は瞬く間に世界中に広がり、パンデミックを起こしました。
その発生から1年4ヵ月が経過した2010年8月、WHO(世界保健機関)はパンデミックの終息を宣言しましたが、この間に世界200ヵ国以上で流行し、18,000人以上もの人が亡くなりました。
しかも、この数はウイルス検査で新型インフルエンザの感染が確認された例だけを集計したものです。
WHOのマーガレット・チャン事務局長は、パンデミック終息宣言の声明の中で「今回は幸運に助けられた」と話しています。
ウイルスが強毒性に変異しなかったこと、オセルタミビル(タミフル)への耐性を持ったウイルスが広がらなかったこと、ワクチンの型が良く合っていたことなどを理由としてあげています。
しかしつい最近になって、このH1N1新型インフルエンザウイルスは「高病原性鳥インフルエンザウイルスH5N1と容易に遺伝子の交雑(交換)を行なって、毒性の強い新たなウイルスを作り出しやすい」という事実が東京大学医科学研究所の河岡教授らの研究で明らかにされました。
新型インフルエンザ(H1N1)の出現により、すっかり忘れ去られてしまった鳥インフルエンザ(H5N1)ですが、アジアや中東などでヒトへの感染が報告され続けており、相変わらず50%程度と高い致死率となっています。



 新型インフルエンザ(H1N1)は豚由来のインフルエンザです。2009年から2011年にかけて世界的に流行(パンデミック)し、死亡者数は推定で1万8,000人とされています。このインフルエンザ(H1N1)においても、猫が人から感染することが実証されています。そのことは、このインフルエンザ(H1N1)の世界的流行において、猫が大きな役割を果たした可能性を示しています。
 Experimental Pandemic (H1N1) 2009 Virus Infection of Cats 「2009に流行した、インフルエンザ(H1N1)の実験での猫のウイルス感染」 2010年11月 US National Library of Medicine収録論文。


Intratracheal infection of domestic cats with pandemic (H1N1) 2009 virus resulted in mild-to-moderate clinical signs and virus replication throughout the respiratory tract.
The pathogenesis in the respiratory tract in cats was similar to that occurring in humans, macaques, and ferrets .
Infection with pandemic (H1N1) 2009 virus causes respiratory disease in cats.
Our data show that pandemic (H1N1) 2009 virus may cause respiratory disease in cats and that human-to-cat transmission is the most likely route of infection.

2009年に世界的に流行したインフルエンザ(H1N1)ウイルスの、イエネコ(いわゆる「猫」)の気管内感染は、軽度から中等度の臨床徴候および気道全体でのウイルス増殖をもたらしました。
猫の気道における病因は、人、マカクサル、及びフェレットで発生したものと同様でした。
2009年に世界的に流行したインフルエンザ(H1N1)ウイルスの感染は、猫で呼吸器疾患を引き起こします。
私たちのデータは、2009年に世界的に流行したインフルエンザ(H1N1)ウイルスが猫で呼吸器疾患を引き起こし、さらに人と猫の感染が、拡大感染となった経路である可能性が高いこと示しています(註 逆に猫から人への感染もありうるということでしょう)。



 2010年に公表された上記の論文は、インフルエンザ(H1N1)の世界的流行の一因であった可能性を示唆しています。さらに、東京大学医科学研究所の河岡教授らの研究では、このH1N1新型インフルエンザウイルスは「高病原性鳥インフルエンザウイルスH5N1と容易に遺伝子の交雑(交換)を行なって、毒性の強い新たなウイルスを作り出しやすい」という事実が明らかにされました。
 そして、記事、猫は鳥インフルエンザのパンデミックの原因になりうる~東京大学らの研究、で取り上げた、2016年の、鳥インフルエンザ(H7N2型)がニューヨークで猫から人へ感染した症例が報告されたこと。そして東京大学らの研究、「鳥インフルエンザ(H7N2型)が、猫に感染し、ウイルスが猫の間で保持されていたことが明らかとなった。また、本ウイルスが猫を介して人やそのほかの動物に伝播する可能性が示唆された」事実です。これらは、まさに、「ウイルスが遺伝子の交雑(交換)を行なって、毒性の強い新たなウイルスを作る」ことが現実化しているということです。そして「猫」が、インフルエンザ(H1N1)、鳥インフルエンザ(H5N1)、鳥インフルエンザ(H7N2)いずれにも感染し、それが人への感染拡大をもたらした可能性があります。さらに、猫を中間宿主とする、新たな極めて毒性が強いウイルスが出現する可能性も大きいのです。


(動画)

 NYC's Bird Flu Outbreak Drives Hundreds Of Cats Into Quarantine 「ニューヨーク市の鳥インフルエンザ発生で数百匹の猫を隔離する」。2017/01/13 に公開。
 日本では、仮に猫が人や家禽の鳥インフルエンザの感染源になることが実証されていていたとしても、猫の隔離や移動制限は行われないでしょう。なぜかわかりませんが、猫に関しては感染症のリスクを意地になって否定する勢力があるからです。日本は異常な猫愛誤国家ですから。

Hundreds of domestic cats have been quarantined in New York City after contracting a strain of highly contagious avian flu at shelters operated by a major animal rescue organization.
According to Reuterrs, officials say the virus has also infected at least one veterinarian.
More than 450 cats will remain at a temporary shelter for up to 90 days until a University of Wisconsin lab confirms they are no longer contagious.

大手のアニマル・レスキュー団体が運営するシェルターで、非常に伝染性の高い鳥インフルエンザに感染した後に、数百匹のイエネコ(いわゆる「猫」)がニューヨーク市で隔離されています。
ロイター通信によると、当局者は、このウイルスは少なくとも1人の獣医師に感染していると述べているとのことです。
ウィスコンシン大学の研究室が、すでに感染していないことを確認するまで90日以上、450匹以上の猫が、一時的にシェルター留め置かれます。


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猫は鳥インフルエンザのパンデミックの原因になりうる~早くから猫から人への感染の可能性が指摘されていた



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Outbreak of Avian Influenza A(H5N1) Virus Infection in Hong Kong in 1997
The experience of the H5N1 outbreak in Hong Kong underscores the importance of continuous surveillance of influenza virus strains in humans and in other animal species.
Subclinical Infection with Avian Influenza A H5N1 Virus in Cats
Also unknown is whether domestic cats play a role in the epidemiology of avian influenza, which could be an undefined hazard for poultry and humans.


 前回記事、猫は鳥インフルエンザのパンデミックの原因になりうる~東京大学らの研究、の続きです。前回記事では東京大学らの研究チームが、「鳥インフルエンザ(H7N2型)が猫に感染し、ウイルスが猫の間で保持されていたことが明らかとなった。また、本ウイルスが猫を介して人やそのほかの動物に伝播する可能性が示唆された」との論文を発表したことを取り上げました。しかし10年前から「鳥インフルエンザは猫に感染し、さらに猫から人に感染する。猫が鳥インフルエンザの中間宿主となって感染拡大するリスク」が指摘されていました。今回は、それらの論文を取り上げます。


 東京大学らの研究における、「鳥インフルエンザ(H7N2型)が猫に感染し、ウイルスが猫の間で保持されていたことが明らかとなった。また、本ウイルスが猫を介して人やそのほかの動物に伝播する可能性が示唆された」との仮説は、特に日本の動物愛護(誤)関係者らに、少なからず衝撃を与えたようです。一部では「猫は危険ではない」と、猫による鳥インフルエンザの感染拡大の可能性を必死で打ち消すのに躍起です。対して「猫の放し飼い、地域猫などの野良猫温存策の見直しに追い風が吹いた」と評価する人もします。
 しかし猫が鳥インフルエンザの中間宿主となり、人への感染拡大のリスク要因になりうるという論文は、10年以上前に、海外ではすでに出されていました。さらにそれ以上前から、鳥インフルエンザの死亡例を含む感染例が報告されていました。仮に猫が中間宿主にならなくても、ウイルスを猫が運ぶ物理的感染もありえます。いずれにしても、野良猫や放し飼い猫は、公衆衛生上のリスクとなることには変わりありません。
 まず最初に、鳥インフルエンザが人にも感染し、かつ重症化し、死亡例もあるとの論文を引用します。Outbreak of Avian Influenza A(H5N1) Virus Infection in Hong Kong in 1997  「1997年の香港における鳥インフルエンザA(H5N1)ウイルス感染の発生」 オックスフォードジャーナル(オックスフォード大学) 2002年5月1日。


The first outbreak of avian influenza A(H5N1) virus in humans occurred in Hong Kong in 1997.
Infection was confirmed in 18 individuals, 6 of whom died.
Infections were acquired by humans directly from chickens, without the involvement of an intermediate host.
The clinical spectrum of H5N1 infection ranges from asymptomatic infection to fatal pneumonitis and multiple organ failure.
The experience of the H5N1 outbreak in Hong Kong underscores the importance of continuous surveillance of influenza virus strains in humans and in other animal species.

人における鳥インフルエンザA型(H5N1)ウイルスの最初の流行は1997年に香港で起きました。
感染者は18人確認され、うち6人が死亡しました。
感染は、中間宿主の関与なしに、鶏から直接ヒトに感染しました。
H5N1感染の臨床症状の範囲は、無症候性感染から致命的な肺炎および多臓器不全までです。
香港でのH5N1の流行の事実は、ヒトおよび他の動物種におけるインフルエンザウイルス株の継続的な監視の重要性を強調しています。



 つまり上記のオックスフォード大学による記事からは、1997年にすでに鳥から人への鳥インフルエンザの感染が確認され、死亡例もあったということがわかります。さらに、この感染例では中間宿主がなく、鳥から人へ直接感染したとされています。
 この論文ではその上で、人や他の動物種への感染を持続的に監視すべきであるとしています。それは、鳥から人への感染のみならず、鳥から他の動物種(哺乳類など)へ、さらにそれが中間宿主となり、鳥以外の動物種から人への感染の可能性もありうることを示唆していると言えます。

 次の論文は、鳥から感染するのみならず、鳥以外の動物種である哺乳類(ネコ科動物)間における水平感染が感染されたことが述べられています。実験室内では、鳥インフルエンザに感染したイエネコ(いわゆる「猫」)から、同種のイエネコが感染しました。また、タイの動物園のトラが鳥インフルエンザに複数感染した例では、哺乳類である、トラからトラへと同種間で鳥インフルエンザが感染したとされています。
 Subclinical Infection with Avian Influenza A H5N1 Virus in Cats 「鳥インフルエンザH5N1ウイルスによる猫の無症候性感染について」 CDC(アメリカ連邦疾病管理予防センター Centers for Disease Control and Prevention)による論文 2007年2月。この論文でCDCは、2007年にすでに、「猫から人への、致命的な鳥インフルエンザ感染の可能性がある」ことを指摘しています。

Avian influenza A virus subtype H5N1 was transmitted to domestic cats by close contact with infected birds.
Avian influenza has attracted worldwide attention because highly pathogenic avian influenza virus subtype H5N1 can cause fatal infections in humans and other mammals.
Domestic cats and wild cats in a zoo have reportedly shown severe clinical signs and they may die of natural or experimental infections .
Horizontal transmission by experimentally infected cats has been demonstrated and was also assumed under natural conditions in tigers in Thailand .
Also unknown is whether domestic cats play a role in the epidemiology of avian influenza, which could be an undefined hazard for poultry and humans .

鳥インフルエンザAウイルス亜型H5N1は、感染した鳥類と濃厚に接触したイエネコ(いわゆる「猫」)に感染しました。
高病原性鳥インフルエンザウイルスH5N1型が人や他の哺乳動物に致命的な感染を引き起こす可能性があるために、鳥インフルエンザは世界的な注目を集めています。
イエネコ(いわゆる「猫」)や動物園の野生の猫は、重症の臨床症状を示しており、自然感染や実験感染で死ぬ可能性があるだろうと伝えられています。
実験的に鳥インフルエンザに感染した猫による水平感染(同種間の感染)が実証され、そしてタイのトラでは自然条件下でも同様に水平感染が起きたと仮定されました。
また、イエネコ(いわゆる「猫」)が鳥インフルエンザの疫学上における役割を果たすかどうかは不明ではありますが、これは家禽や人間にとっては未定義の危険である可能性があります。



 上記の2つの論文ですが、最初のオックスフォード大学の論文では、「鳥インフルエンザは鳥から人へ感染する。死亡例もある」としています。次のCDCの論文では、「鳥インフルエンザは猫から猫へ水平感染(同種間感染)する」ことが実証されたことが述べられてります。
 鳥インフルエンザは、鳥以外の哺乳類も感染し、哺乳類の同種間での感染も確認されました。またネコ科動物は、鳥インフルエンザに感染しやすいとも言えます。哺乳類間の水平感染例では、ネコ科動物で実証され、自然下でもあると推測されているからです。そのうえでCDCの論文は、「猫が人間や家禽に鳥インフルエンザの感染拡大の原因となる可能性がある」と結論づけています。

 若干長くなりましたので、ここで一旦切ります。次回記事では、「猫が、2009年に世界的に流行した、インフルエンザ(H1N1型)の中間宿主となった可能性がある」、という内容の論文(U.S National Library Medicine NCBI収録)を取り上げます。H1N1型鳥インフルエンザの、2009年から2011年にかけてのパンデミック(大流行)での、推定の全世界の死者数は1万8,000人とされています。
 「猫がインフルエンザ(H1N1型)のパンデミックの原因となった可能性、今後もなりうる可能性」を警告する論文が発表されたのは、2010年です。ウイルスの変異の早さを考慮すれば、猫が中間宿主として、さらに鳥インフルエンザのパンデミックの大きな原因となるのは時間の問題という気すらします。しかし日本ではおかしなことに「野良猫放し飼い猫」の公衆衛生上のリスクはあえて触れません。私は、何らかの報道規制すらあるように思えてなりません(続く)。


(動画)

 Avian Flu in Pets 「ペットにおける鳥インフルエンザ」。2008/03/15 に公開。すでに2008年頃には、欧米ではかねてより、猫が鳥インフルエンザに感染し、猫が人や家禽への感染流行をもたらす危険性が指摘されていました。

Since 2003, the world has watched with increasing concern as the avian flu virus, H5N1, has destroyed millions of birds in Asia and has taken the lives of more than 100 people.
The appearance of this virus in European domestic cats now has officials and pet owners in this country on high alert.
Is it possible for our cats to bring this deadly disease into our homes?

2003年以来、世界中で鳥インフルエンザウイルスH5N1が、アジアで数百万の鳥類を殺し、100人以上の人々の命を奪ったために、警戒心が高まっています。
ヨーロッパの飼い猫にこのウイルスが発見されたために、国家の公務員やペット所有者の警戒が高まっています。
私たちの猫が、この致命的な病気を家庭に持ち込むことは可能なのでしょうか?

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猫は鳥インフルエンザのパンデミックの原因になりうる~東京大学らの研究



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Domestic/Inländisch

 昨年12月ですが、東京大学らは鳥インフルエンザ(H7N2型)が、「猫に感染し、ウイルスが猫の間で保持されていたことが明らかとなった。また、本ウイルスが猫を介して人やそのほかの動物に伝播する可能性が示唆された」との論文を発表しました。それは猫による鳥インフルエンザのヒト感染を拡大させ、パンデミック(大流行)を引き起こす可能性があるということです。猫は、飼育動物種の中では、例外的に人の占有管理を義務付ける法律が日本にはありません。野良猫の放置や猫の放し飼いは、感染症拡大のリスクを高めます。猫の飼育管理においては、日本は再考すべきでしょう。 


 サマリーで示した東京大学の論文ですが、そのプレスリリース(日経新聞)を引用します。東大、ニューヨークのネコで流行したH7N2インフルエンザウイルスの特性を解明 .
2017年12月22日。
 なお、東京大学の発表はこちらです。ニューヨークのネコで流行した H7N2 インフルエンザウイルスの特性を解明 平成 29 年 12 月 22 日 東京大学 医科学研究所


ニューヨークのネコで流行したH7N2 インフルエンザウイルスの特性を解明
・2016年12 月から2017 年2 月にかけ、米国ニューヨーク市の動物保護シェルターで500 匹以上ものネコが、H7N2 ネコインフルエンザウイルスに感染した。
このネコから分離されたH7N2 ネコインフルエンザウイルスの性状を解明するため、哺乳類を用いて感染実験および感染伝播実験を行った。
・このH7N2 ネコインフルエンザウイルスは、1990 年代後半から2000 年代初めにニューヨーク近辺のトリ市場で発生が報告されていた低病原性H7N2 鳥インフルエンザウイルスに由来することがわかった。
・H7N2 ネコインフルエンザウイルスは、哺乳動物の呼吸器でよく増え、また、ネコ間で接触および飛沫感染することが分かった。
・H7N2 ネコインフルエンザウイルスの性状が解明されたことで、鳥インフルエンザウイルス由来のインフルエンザウイルスがネコに感染し、ネコの間で保持されていたことが明らかとなった。
また、本ウイルスがネコを介してヒトやそのほかの動物に伝播する可能性が示唆された。

このウイルスは、哺乳動物の呼吸器でよく増え、また、ネコ間で接触感染および飛沫感染することが分かりました。
本研究成果は、新たなインフルエンザウイルス株あるいは鳥インフルエンザウイルスが、ネコを介して、ヒトあるいは他の哺乳動物に伝播する可能性があることを示しており、今後のインフルエンザ流行あるいは新型インフルエンザウイルスの対策計画を策定および実施する上で、インフルエンザウイルスの中間宿主としてのネコの重要性を示しています。



 この東京大学らの研究結果の報道は、かなり日本の動物行政関係者や動物愛護(誤)活動家らに衝撃を与えたようです。一部の動物愛護(誤)活動家らは、猫の鳥インフルエンザ感染拡大の危険性の火消しに必死になっている人もいるようですが(これは昨年SFTSが猫から感染した人の死亡例が報道された時も同様でした)。
 しかし、鳥インフルエンザ(初期型のH1N1から今回報道されたH7N2型に至るまで)の人感染はかなり以前から確認されています。また、ネコ科動物は鳥インフルエンザに対する感受性が高く(感染しやすい)、イエネコやネコ科動物の感染例も早くから確認されています。鳥インフルエンザに感染したトラが複数殺処分された例もあります。実験レベルでは、H7N2型以外でも、猫間の感染、さらには猫から他の哺乳類の感染が確認されています。かねてより、鳥インフルエンザが変異し、人への感染拡大や、ネコ科動物が中間宿主となる危険性が指摘されていました。

 今回の研究は、東京大学らによるもので、マスメディアも、報道せざるを得なかったのではないでしょうか。私が海外の論文検索などをかねてより行っていましたが、日本では、今までに人やネコ科動物の鳥インフルエンザ感染や、ネコ科動物から他の哺乳類への感染は全くと言っていいほど報道されてきませんでした。私は著しい偏向を感じます。
 かつて2010年に宮崎県を中心とした、口蹄疫の大流行があり、多数の家畜が殺処分されました(2010年日本における口蹄疫の流行)。感染拡大を防ぐために、自動車のタイヤの消毒や、畜舎に出入りする人の消毒の徹底などが行われました。しかし、自由に移動する野良猫の対策は皆無でした。その後のこの口蹄疫の流行を分析した複数の学術論文では、「猫などの小動物が感染拡大の一因となった」としています(*1)。野良猫は自由に移動し、自動車と異なり、畜舎の中にまでよりウイルスを拡散させやすいのは、少し考えれば分かることです。野生動物より、人の生活圏に入り込んでいます。猫が感染しなくても、ウイルスを物理的に運ぶことで感染原因となります。しかし野良猫や放し飼い猫による、口蹄疫感染拡大のリスクを報じたメディアは皆無でした。「野良猫の危険性」を報じることを避ける了解でも、マスメディアにあるのでしょうか。この偏向には疑いを持たざるを得ません。

 次回以降の記事では、鳥インフルエンザの次の論文や、ほかにニュースソースなどを取り上げます。先に書いたとおり、早くから「鳥インフルエンザによる人への感染(多数の死亡例あり)」、「イエネコを中心としたネコ科動物の多くの感染例~ネコ科動物は鳥インフルエンザに感染しやすい」、「鳥インフルエンザの猫から猫への感染例、猫からほかの哺乳類への感染例が発見されていた」のです。さらには「猫から人への感染」も疑われていました。
 つまり、「猫が中間宿主となり、鳥インフルエンザの人感染のパンデミックが起きる可能性」が早くから指摘されていたのです。しかしそれらの論文や、その内容は、日本では全くと言っていいほど報道されませんでした。以下に例を挙げます。


Outbreak of Avian Influenza A(H5N1) Virus Infection in Hong Kong in 1997  「1997年の香港における鳥インフルエンザA(H5N1)ウイルス感染の発生」 オックスフォードジャーナル(オックスフォード大学) 2002年5月1日

The first outbreak of avian influenza A(H5N1) virus in humans occurred in Hong Kong in 1997.
Infection was confirmed in 18 individuals, 6 of whom died.

人における鳥インフルエンザA型(H5N1)ウイルスの最初の流行は1997年に香港で起きました。
感染者は18人確認され、うち6人が死亡しました。



Subclinical Infection with Avian Influenza A H5N1 Virus in Cats 「鳥インフルエンザH5N1ウイルスによる猫の無症候性感染について」 CDC(アメリカ連邦疾病管理予防センター Centers for Disease Control and Prevention)による論文 2007年2月。
 2007年にすでに、CDCは、「猫から人への、致命的な鳥インフルエンザ感染の可能性」を指摘しています。

Avian influenza A virus subtype H5N1 was transmitted to domestic cats by close contact with infected birds.
Avian influenza has attracted worldwide attention because highly pathogenic avian influenza virus subtype H5N1 can cause fatal infections in humans and other mammals.

鳥インフルエンザAウイルス亜型H5N1は、感染した鳥類と濃厚に接触したイエネコ(いわゆる「猫」)に感染しました。
高病原性鳥インフルエンザウイルスH5N1型が人や他の哺乳動物に致命的な感染を引き起こす可能性があるために、鳥インフルエンザは世界的な注目を集めています。



Experimental Pandemic (H1N1) 2009 Virus Infection of Cats 「2009年に大流行した、新型インフルエンザ(H1N1)の猫のウイルス感染の実験」。2010年。
 2009年に世界的に流行した死亡者数が1万8,000人とされる新型インフルエンザ(H1N1)は、人から猫への感染が実験で確認されました。その上で、新型インフルエンザ(H1N1)の最も可能性の高い感染経路が、猫人間の感染である可能性を指摘しています。

Infection with pandemic (H1N1) 2009 virus causes respiratory disease in cats.
Pandemic (H1N1) 2009 virus may cause respiratory disease in cats and that human-to-cat transmission is the most likely route of infection.

2009年に大流行した新型インフルエンザ(H1N1)ウイルスの感染は、猫では呼吸器疾患を引き起こします。
大流行した新型インフルエンザ(H1N1)ウイルスは、猫で呼吸器疾患を引き起こす可能性があり、そして人から猫への感染が、感染の最も可能性の高い感染経路であることを示しています。



Avian Influenza A (H7N2) in Cats in Animal Shelters in NY; One Human Infection 「NYのアニマル・シェルターにおける、猫からの鳥インフルエンザA(H7N2)人へのひとつの感染症例」 CDC(アメリカ連邦疾病管理予防センター Centers for Disease Control and Prevention)による論文 ) 2016年12月22日。

An outbreak of avian lineage influenza A H7N2 (“H7N2”) virus infection among cats in an animal shelter in New York City was first reported on December 9, 2016.
CDC has confirmed one associated human infection in a person who had close, prolonged unprotected exposure to the respiratory secretions of infected, sick cats at an affected New York City animal shelter.

ニューヨーク市のアニマル・シェルターの猫への鳥インフルエンザA H7N2(「H7N2」)ウイルス感染が、2016年12月9日に初めて報告されました。
CDCは、感染した病気の猫の呼吸器分泌物に濃厚に長期間無防備に接触した人に、鳥インフルエンザが感染したことを確認しました。



(動画)

 Outbreak Alert - New York officials report the first ever case of bird flu spread from cat to human 「鳥インフルエンザの大流行警報 - ニューヨーク市の行政関係者は、鳥インフルエンザが猫から人に感染した初めての症例を報告しています」。2016/12/28 に公開。
 このニュースで報じられた症例は、アメリカではかなり大きく報道されました。東京大学らの、H7N2型鳥インフルエンザの、猫から人などへの他の哺乳類への感染の研究のきっかけとなったものです。2016年のことです。しかしこの事件は、日本ではほとんど報道されませんでした。今回、東京大学らの研究結果の日本での報道ですが、日本の研究機関がかかわらなかったのであれば、もしかしたらこの研究結果は日本では報道されなかったかもしれません。私はそのように疑います。




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野良猫に咬まれて感染症で死亡した女性~野良猫は公衆衛生上の脅威である



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(Summary)
Japanese woman could be first to die from tick disease caught from infected cat
Japanese woman has died of a tick-borne disease,Thrombocytopenia Syndrome (SFTS) caused by bite from a stray cat.
The woman’s death is believed to be the first mammal-to-human transmission of its kind in the world, according to Japan’s Ministry of Health, Labour and Welfare.


 今月24日に厚生労働省は、マダニが媒介する感染症に感染した猫にかまれた50歳の女性が死亡していたことを明らかにしました。この感染症は、ダニが媒介する「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」で、哺乳類を介して人が死亡したことが判明したのは世界で初めてとのことです。死亡した女性は、野良猫を保護した際に野良猫に咬まれました。しかし致死的な感染症が野良猫から感染する症例は、今回の「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」以外にも大変多いのです。地域猫活動などで野良猫を温存することは、公衆衛生上の脅威です。CDC(アメリカ連邦疾病予防管理センター)は、早くから野良猫による感染症リスクを指摘し、TNRマネジメントに反対しています。


 サマリーで取り上げた、日本で50歳の女性が野良猫から「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」が感染し、死亡したニュースを引用します。なお、日本のメディアによるニュースより、海外のマスメディアの方が、より野良猫による感染症の危険に対しての脅威を強調していますので、イギリスのメディアの記事を引用します。
 Japanese woman could be first to die from tick disease caught from infected cat 「日本人女性は野良猫から咬まれた傷により、ダニが媒介する性疾患により死亡しました」。2017年7月25日。イギリス、テレグラフ紙。


The woman’s death is believed to be the first mammal-to-human transmission of its kind in the world, according to Japan’s Ministry of Health, Labour and Welfare.
The 50-something woman from western Japan was reportedly bitten by a sick stray cat last summer as she tried to take it for treatment at a veterinary hospital.
She died ten days later, with medical tests subsequently showing that she had been infected with Severe Fever with Thrombocytopenia Syndrome (SFTS), according to Japanese media.
The disease, which is most commonly found in Central Asia and China, is known to be transmitted by bites from a certain type of virus-carrying tick.
Officials from the health ministry concluded that because the woman’s body showed no signs of tick bites, the virus must have been transmitted to the woman by the cat who most likely suffered the tick-borne disease.
“No reports on animal-to-human transmission cases have been made so far," one Japanese health ministry official told AFP. “It's still not confirmed the virus came from the cat, but it's possible that it is the first case.”
The SFTS virus is relatively new in Japan, with the first infection confirmed in 2013 and 266 people cases since then, of which 57 were fatal, according to Kyodo News.
Reportedly has fatality rates of up to 30 per cent.
The Japanese government urged the public to exercise caution, by avoiding contact with wild animals and taking steps to prevent domestic pets from being bitten by ticks.

日本の厚生労働省によれば、この女性の死亡例は、世界で初めての哺乳類からヒトへの(「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」)の感染によるものと考えられています。
西日本在住の50歳のある女性は、昨年の夏に、病気の野良猫を獣医師診療所で治療するために保護しようとし、かみつかれたと報道されました。
日本のメディアによれば、女性は10日後に亡くなり、その後重症の血小板減少症(SFTS)に感染していたことが医療検査で示されました。
中央アジアと中国で最も一般的に見られるこの病気は、ある種のウイルスを持つダニに噛まれた傷によって感染することが知られています。
厚生労働省の関係者によると、女性の体にはダニに噛まれた傷痕が見られなかったため、ウイルスはダニ媒介性疾患に感染している猫から感染した可能性が最も高いとのことです。
日本の厚生労働省の当局者は、「動物から人への本感染症の感染例はこれまでに報告されていない」と述べ、AFP通信社に「ウィルスが猫からの感染であることはまだ確認されていないが、本症例は猫からヒトへの最初の感染例である可能性がある」と語りました。
共同通信社によると、SFTSウイルスは、日本では比較的新しく発見されたウイルスで、2013年に初めて感染が確認され、その後に266人が感染し、そのうち57人の死亡例があるとのことです。
報道によれば、このウイルスによる死亡率は30%です。
日本政府は、国民に対して野生動物との接触を避け、家庭のペットがダニに噛まれないようにするように注意を促しました。



 重症熱性血小板減少症候群ウイルスについて。ウィキペディア。


重症熱性血小板減少症候群ウイルス(じゅうしょうねっせいけっしょうばんげんしょうしょうこうぐんういるす・Severe fever with thrombocytopenia syndrome virus)とは、ブニヤウイルス科フレボウイルス属に属するウイルスの一種。
重症熱性血小板減少症候群 (SFTS) の病原体として同定されたウイルスである。
しばしばSFTSウイルス と呼ばれる。
日本でも2005年秋以降2015年3月までに、感染者が100名以上いたことが報告されている。
マダニ科のダニが宿主であると考えられている。
SFTSウイルスを持つダニに咬まれることにより感染すると考えられているが、感染した患者の血液や体液との接触によるヒト-ヒト感染も報告されている註 猫-ヒト感染が確認された)。
SFTSウイルスに感染した場合、潜伏期間6日 - 14日を経て、38度以上の発熱や消化器系への症状が発生する。
致死率は10 - 30%であると考えられている。



 野良猫により感染症が感染し、死亡した例ですが、今回報道された「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」以外にも、野良猫は多くの感染症を人にもたらし、死亡例もあります。死亡しなくても、重度の後遺障害の症例は多いです。かつては顕在化していなかっただけで、近年では、ネコ科動物のみが終宿主となるトキソプラズマ症の危険性が新たに発見されています。例えば、トキソプラズマ脳症は、今までは多くの症例で、脳腫瘍などの他の疾病と誤って診断されていた可能性があります。生前脳腫瘍と診断され、死後の冒険でトキソプラズマ脳症と確定診断された症例もあるからです(*1)。
 「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」の死亡例では、いわゆる野良猫保護活動家らが、「猫からの感染が確定したわけではない」と、野良猫の感染症リスクを打ち消すのに必死です(*2)。しかし野良猫は、「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」の原因となるマダニを人社会に持ち込みます。野良猫は自由に徘徊し、野良猫保護活動とは関わりのない人の住宅近くや庭にもマダニを運びます。ですから、仮に本症例で、「野良猫から直接、『重症熱性血小板減少症候群(SFTS)』に感染」したことが否定されたとしても、野良猫による感染リスクが否定されるわけではありません。

 海外に目を向ければ、CDC(アメリカ連邦疾病予防管理センター。アメリカ合衆国連邦政府機関)はかなり早くから、猫のTNRマネジメントが公衆衛生上のリスクになるとして、反対する立場を明確にしています。そして継続的にTNRによる、猫のズーノーシス(人畜共通感染症)の脅威を警告しています。
 アメリカでは、TNRマネジメントによる狂犬病のリスクは大変問題視されています。また猫による、人へのペスト感染もほぼ毎年のように報告されています。さらには、2014年にカリフォルニア州では、TNR猫(に寄生したノミ)により発疹チフスが流行しました。カリフォルニア州の発疹チフス流行においては、該当する自治体はTNR猫も含めて警察官まで動員して殺処分しました。カリフォルニア州のディズニーランドでも、園内の猫を全て2015年に安楽死しました。そしてTNR、活動団体は刑事訴追され、関係自治体は例外のない(私有地であっても、TNRであっても)、野良猫への給餌を禁止する条例を制定しました。

 上記のアメリカのような、野良猫、TNR猫による感染症リスクや、実際に感染症がそれらの猫により媒介され、流行する可能性は日本にも当然あるのです。今回の事件を、日本における野良猫の管理のあり方を見直す契機となることを希望します。またTNRマネジメントで先行した国でどのような問題が発生しているのかも、多くの方々に知っていただきたいと思います。
 次回以降の記事では、以下の事柄について連載しようと思います。
1、アメリカ連邦政府機関の、野良猫、TNR猫に関する感染症リスクについての見解(TNRに反対)。
2、アメリカにおける、野良猫、TNR猫がもたらした感染症流行とその後の法的措置の事例。
3、日本での所有者不明猫の行政引き取り拒否と、自治体による地域猫推進により、重大な感染症流行が発生した場合の法的責任はどうなのか。



(動画)

 マダニが媒介 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)新種の感染症。2017年6月8日公開。




(動画)

 【世界初の事例】日本で猫に噛まれてSFTSで死亡…哺乳類からヒトへの感染。2017年7月28日 に公開。このビデオは動物愛護(誤)者(=野良猫愛誤)が作成したものと思われますが、危機意識の低さが心配です。「海外の反応」とありますが、出典を示していませんので、おそらくビデオ作成者の創作。捏造が多く入っていると思われます。




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プロフィール

さんかくたまご

Author:さんかくたまご
当ブログのレコード
・1日の最高トータルアクセス数 8,163
・1日の最高純アクセス数 4,956
・カテゴリー(猫)別最高順位7,227ブログ中6位
・カテゴリー(ペット)別最高順位39,916ブログ中8位

1959年生。
大阪府出身、東京育ち(中学は世田谷区立東深沢中学校、高校は東京都立戸山高校です)。
現在は、兵庫県西宮市在住です。
一人暮らしです。

趣味はクルマをコロガスこと(現在のクルマは4代目のメルセデスベンツです。ドイツ車では5代目)、庭での果樹栽培、家の手入れ掃除です。
20歳代前半から商品先物、株式投資をはじめ、30歳で数億円の純資産を得るが、その後空売りの深追いで多くを失う。
平成12年ごろから不動産投資を行い成功、現在50数戸を無借金で所有。
不動産投資では、誰も見向きもしなかったキズモノ、競売物件などをリノベーションする手法です。

なお、SNS、掲示板、QandAサイトなどでは、多数の本ブログ管理人の私(HN さんかくたまご)(武田めぐみ)のなりすまし、もしくはそれと著しく誤認させるサイトが存在します。
しかし私が管理人であるサイトは、このページのフリーエリアにあるリンクだけです。
その他のものは、例えば本ブログ管理人が管理人と誤認させるものであっても、私が管理しているサイトではありません。
よろしくお願いします。

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