続・デマサイト「ドイツでは犬の入手はほとんどがティアハイムから」の検証

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(Zusammenfassung)
Ich werde eine japanische Falschmeldung Seite überprüfen, auf der es heißt: „Die meisten Hunde in Deutschland werden aus Tierheim bezogen.“(lol)
記事、
・ドイツの国内生産の子犬は激減し年間6万頭台。輸入犬は50万頭でほぼネットで販売される
・ドイツのティアハイムの年間の犬譲渡数は6万頭。輸入犬は50万頭でほぼネットで販売される
・デマサイト「ドイツでは犬の入手はほとんどがティアハイムから」の検証
の続きです。
ドイツの犬輸入は年間50万頭で、ドイツの犬入手方法で最も多いのはこれらの犬をネットで買うことです。しかし「ドイツでは犬の入手はティアハイム(もしくはブリーダーの直販を含めて)からがほとんど」というデマ情報が蔓延しています。ドイツのティアハイムの犬譲渡シェアは1割に満たないです。しかし「ドイツでは犬の入手はほとんどがティアハイムから」という驚くべきデマが蔓延しています。前回記事に続き、具体例を取り上げます。
数値で表すことができる事柄で「ほとんど」、「一般的」等の形容動詞形容詞でしか記述していない資料は、書き手がその事柄に無知か、嘘つきのどちらかです。日本では「ドイツでは犬の入手はティアハイムからがほとんど」というデマサイトが多数公開されています。「ほとんど」とは、「80%~90%」と解釈されます。
しかし「ほとんど」とあるだけで、具体的なドイツのティアハイムの年間の犬の譲渡数や、ドイツの犬取得に占めるシェアが何パーセントになるかを示した資料は皆無です。そもそもドイツ語の典拠を示しているものも皆無です。ティアハイムの統括団体であるドイツ動物保護連盟e.V が公表した全ティアハイムの年間動物引受数やマスメディア等の記事によれば、ティアハイムの犬の譲渡数は直近(22年)で年間約6万頭です。ドイツにおける犬の入手シェアの1割に満たない数字です。ドイツの犬に入手で最も多いのは安価な外国産の犬を主にネットで購入することで、年間50万頭が輸入されています。
今回は前回記事に続きデマサイトを例示し、検証することとしました。「ドイツの犬の入手はティアハイムからがほとんど」という荒唐無稽な真逆のデマ以外にも、それらのサイトの記述は根拠のない大嘘がてんこ盛りです。書き手の、何らかの知能の異常か精神疾患が疑われるレベルです。
・【ペット先進国の暮らし#2】 殺処分ゼロの国ドイツと日本の違いを考える 2021年10月29日
ペット先進国と呼ばれるドイツでは殺処分数がゼロなのです。(*)
その大きな理由の1つが「ティアハイム」の存在です。(*1)
ワンちゃんやネコちゃんを迎える時、ドイツではブリーダーさんやティアハイムから迎えることがほとんどです。
ドイツにもペットショップはありますが、生体販売をしておらず、ペット用品を購入する場所として利用されています。(*2)
そして、なんと言ってもティアハイムの譲渡率は非常に高いのです!(*3)
なんと、ティアハイムは90%を超えるそうです!(*3)
・ペット先進国「ドイツ」の動物愛護精神と日本との比較 2022年4月22日
ドイツではほとんどの自治体で犬税が導入されています。
闘犬指定犬種は3倍の犬税がかかる。(*4)
ドイツのティアハイムの譲渡率は9割を超える。(*3)
ドイツでは生体販売を行うショップが非常に少ないです。(*2)
ドイツの犬税はペットショップにも課せられるので、飼育頭数が多いほど負担になるから。(*5)
そのため、ドイツで犬を迎える人のほとんどはブリーダーかティアハイムを利用します。
犬の飼育に関する主なドイツの条例としては、以下のようなものがあります。(*6)
外気が21℃を超える場合、車内に犬を放置してはならない
1日最低2回、計3時間以上屋外やドッグランへ連れて行かなければならない。
(*)
ドイツでは日本にはない禁止犬種の無許可飼育の犬や咬傷犬、不適正飼育者のペットなどを行政が強制的に殺処分する。また日本ではない野良猫の捕獲と殺処分も行政は行う。ヘッセン州では、禁止犬種法による犬の殺処分だけで、日本の公的殺処分の人口比で1.1倍の犬を殺処分していたことが情報公開請求であきらかになった。
・ 海外(ドイツ) 殺処分
(*1)
「ドイツは殺処分ゼロ~その理由はティアハイムの存在」~ドイツのティアハイムの犬の殺処分率は26.2%で日本の犬の公的殺処分率の2倍をはるかに超えます。ドイツは殺処分ゼロではありませんし、ティアハイムが殺処分ゼロに貢献しているわけではありません。
・Tierärztliche Hochschule Hannover Bedeutung der Pflege- und Haltungsbedingungen für Gesundheit und Wohlbefinden von Hunden als Fund- und Abgabetierein Tierheimen des Landes Nordrhein-Westfalen 「ハノーファー獣医科大学 ドイツ、ノルトラインーヴェストファーレン州のティアハイムにおける犬の健康と福祉に関する広範囲な調査」 2014年
RUPPERT stellte , dass 26,20% aller aufgenommenen Tiere in Tierheimen euthanasiert wurden.
In 32% dieser Fälle er-folgte die Euthanasie auf Grund unheilbarer Krankheiten, in 68% lag „ein anderer vernünftiger Grund“ wie Bissigkeit, hohes Alter, Ängstlichkeit, langer Aufenthalt oder Platzmangel vor .
ルパートは、記録されたすべての動物(犬)のうち、26.20%がティアハイム内で安楽死させられたことを発見しました。
これらの例の32%では、難病が原因で安楽死に処せられました。
別の安楽死の原因の68%は、非人道的な「別の合理的な原因」であり、犬が高齢であること、行動上の問題に不安があること(攻撃性か)、長期の収容期間や収容スペースの不足などが続きます。
(*2)
ドイツには生体販売を行っているペットショップが2020年時点で4,370店舗あります。この数は人口比で日本の1.3倍です。世界最大のペットショップはドイツにあり、犬猫の販売もしています。
・ドイツには4,370の生体販売ペットショップがある。その数は人口比で日本の1.3倍(2020年)
(*3)
ティアハイムの犬の譲渡率は75%です。この数値は複数の資料にあります。対して「ティアハイムの保護動物の譲渡率は90%」という資料はドイツ語ではありません。個別のティアハイムで達成した例はありますがまれです。日本で喧伝されている「ティアハイム・ベルリンは譲渡率90%以上」ですが、同施設は年次報告書を公表しておらず、譲渡率は公表していません。同施設の「譲渡率は90%以上」は、ドイツ語では見つかりません。
・「ドイツのティアハイムの譲渡率は90%以上」は大嘘。70%台で日本の犬の公的譲渡率と変わらない
(*4)
ドイツでは「闘犬してい犬種の犬税は3倍の犬税がかかる」ですが、そのような自治体は見つかりませんでした。特定の犬種に対して高額な犬税を課すことは、ドイツでは自治体の自由裁量権とされています。概ね10倍程度ですが、一般犬の税額の25倍を容認した判決があります。
・Kampfhundesteuer: Wie hoch darf sie maximal sein? 2023年8月16日
(*5)
ドイツでは、犬ブリーダーやペットショップ等の犬小売業者には商業用途で所有する犬には犬税はかかりません。
・Befreiung von der Hundesteuer: Für wen gibt es Vergünstigungen? 2023年3月2日
(*6)
「外気が21℃を超える場合、車内に犬を放置してはならない」、「1日最低2回、計3時間以上(犬を)屋外やドッグランへ連れて行かなければならない」という法令の規定は、ドイツには存在しません。犬の飼養の全般規程を定めた法令は、Tierschutz-Hundeverordnung 「動物保護犬規則(省令)」ですが、同規則にはこのような規定は一切ありません。なおこの規則(省令)を「ドイツ犬保護条例」と誤訳した偽ドイツ獣医師の京子アルシャー氏のデマ情報が蔓延しており、本記事でもライターはこの情報をもとにさらに捏造を加えたものと思われます。
これらの記事では「ドイツの犬の入手はティアハイムからがほとんど」という荒唐無稽な大嘘デマのみならず他の記述でも読んだ者が悶絶死しかねない、嘘デマの羅列です。ライターは、病的な作話症か、妄想性疾患の疑いがあるのではないかと私は心配になります。しかるべき機関を受診したほうが良いのでは?
なおドイツの犬税に関しても、とんでもない嘘デマが日本で蔓延しています。折々ドイツの犬税に関しても、まとめて記事にしたいと思います。
(動画)
Schockierende Wahrheit: Der dunkle Welpenhandel zwischen Polen & Deutschland! 「衝撃の真実:ポーランドとドイツの間の子犬の闇取引!」 2023年8月28日
Illegaler Welpenhandel aufgedeckt!
In diesem Video gehen wir dem erschreckenden Handel mit Welpen zwischen Polen und Deutschland auf den Grund.
子犬の違法取引を暴露する!
このビデオでは、ポーランドとドイツの間の衝撃的な子犬取引の真相に迫ります。
概要:このビデオはドイツの動物保護活動家らが自らおとりになって、ポーランド産の子犬のドイツへの違法な持込について取材した様子を収録しています。違法なドイツ、ポーランド間の子犬の取引を多くに人に知ってもらい啓もうすることにより子犬の違法取引を終わらせることを目的としています。
毎日1,000頭を超える子犬が悪質な外国のブリーダーの過酷ですし詰め状態の施設で生まれ、それらは国境を越えてドイツに持ち込まれます。ドイツ、ベルリンには、違法な外国産の子犬取引業者がいます。
Quoka(ドイツの大手のペットオンライン販売サイト)で、動物保護活動家らは、ポメラニアンの子犬が売られていることを発見。現在ポメラニアンは流行犬種で需要は高いです。しかしこの犬種はほとんどが外国で生産されており、最悪の状況です。犬を小さくするために虐待的な繁殖(給餌を制限するなど)が行われています。
動物保護活動家らはおとりになって、ネット販売での子犬配達現場を押さえることにしました。子犬密売人が自動車のトランクを開けて子犬を見せた時に、その酷い状況に動物保護活動らはショックを受けました。犬の健康状態は非常に悪く、ワクチン接種証明書は偽造されていました。
さらに動物保護活動家らは、ポーランド国内の子犬の露天市場に潜入しました。バスケットや小さなバッグに押し込んだ子犬を子犬小売業者が見せてくれました。これらの犬のペットパスポートやワクチン接種証明は偽造されたものです。外国から持ち込まれた安価な子犬の健康状態は本当に悪く、結局は獣医師の診療費でむしろ高コストになります。
(画像)
ペット先進国「ドイツ」の動物愛護精神と日本との比較 に問い合わせをしました。

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