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3分の1のティアハイムが破産に直面しているドイツ、バイエルン州






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(Zusammenfassung)
Im Landtag zerschellte Ende Juni der „Aktionsplan zur Gewährleistung des Tierschutzes in Bayern“ an der CSU-Mehrheit.
Dabei fehlen den bayerischen Tierheimen 65 Millionen Euro für dringende Investitionen.
Jedes dritte Tierheim steht vor der Insolvenz.


 日本では、ドイツのティアハイム(動物保護施設)に関する正確な情報はほぼありません。「運営費はすべて民間の寄付による。公的な補助は一切受けていない」もその一つです。ティアハイムは拾得動物の収容と管理が法的に義務付けられており、自治体から飼育費が補助されます。また設備投資とその維持費などに最大75%の補助金が支払われる州もあります。認可を受けたティアハイムで自治体からの業務受託を行っていないところはありませんので、100%のティアハイムが公的資金を受けています。さらに近年のティアハイムの経営悪化により、ティアハイムの統括団体でるドイツ動物保護連盟は一貫して補助金の引き上げを求めています。バイエルン州では3分の1のティアハイムが倒産の危機に直面しています。


 前回記事、寄付金収入の割合が20%のドイツのティアハイム~三菱リサーチ三菱UFJリサーチ&コンサルティングのデタラメ、で書いた通りですが、ティアハイムの統括団体であるドイツ動物保護連盟(Tierschutzbund.e.V)は、2010年に各ティアハイムの広範な補助金依存率の調査を行いした。その結果は、「ティアハイム1施設当たりの運営費に占める公的な補助金が占める割合は25%」でした。なおこの数字には、自治体から拾得動物の収容と管理を委託された動物の飼育費の補助金は含まれていません。その「広義の補助金」を含めれば、ドイツのティアハイムの運営費に占める補助金の比率は25%よりさらに高くなります。
 それにもかかわらず、現在ティアハイムは多くが経営危機に陥っており、ドイツ動物保護連盟の本部をはじめ、州の支部においてもさらなる補助金の増額を求めています。昨年はバイエルン州の動物保護連盟がバイエルン州に対して、ティアハイムの補助金の増額を求めました。バイエルン州では、3分の1のティアハイムが、倒産の危機に直面しています。
 Der Tierschutzverein Pfaffenhofen redet Tacheles 「動物保護協会のプファッヘンホッヘン氏はタへレス氏と会談する」 2018年7月13日 から引用します。


Finanznot in den Tierheimen
Dabei fehlen den bayerischen Tierheimen 65 Millionen Euro für dringende Investitionen.
Jedes dritte Tierheim steht vor der Insolvenz.
Viele Tierschutzvereine kämpfen Jahr für Jahr ums Überleben.
Viele Menschen wissen nicht, dass die Zuständigkeit für Fundtiere bei den Kommunen liegt.
Durchschnittlich sind die Tierheime zu rund 80 Prozent mit Fund- und beschlagnahmten Tieren belegt, für deren Unterhalt eigentlich die Kommunen zuständig sind.
Aber nur etwa 25 Prozent der hierdurch anfallenden Kosten werden von ihnen tatsächlich erstattet.
Nicht von ungefähr seht ein Drittel der Tierheime vor der Insolvenz.
Die Unterstützung der über 80 Tierheime in Bayern ist die vordringlichste Aufgabe.
Immerhin gewähren fast alle Bundesländer den Heimen Zuschüsse, damit diese ihre Aufgaben wahrnehmen können.
Eines der reichsten Bundesländern, der Freistaat, hält sich vornehm zurück.

ティアハイムの経済的困窮
バイエルン州のティアハイムでは、緊急投資のために6500万ユーロが不足しています。
3分の1ティアハイムは、ほぼ倒産に直面しています。
多くの動物保護団体は、毎年存続するために苦労しています。
多くの人々は、拾得された動物に対する責任が地方政府にあることを知りません。
平均するとティアハイムでは、拾得されたり、押収された動物(註 禁止犬種の押収など)が80%を占めており、市が実際に飼育する責任を負っています。
しかし実際に発生する費用の約25%だけが、実際に補助金として支払われます(註 なおこの数値は、ドイツ動物保護連盟が2010年に調査した数値と思われます。なおこの数字には、自治体から支払われる飼育費は含まれません。それを含めれば、公的助成比率はさらに高くなります)。
ティアハイムの3分の1が、倒産に直面しているのは偶然ではありません。
バイエルン州の80を超えるティアハイムの公的支援は、最も緊急の課題です。
実際にほとんどすべてのドイツの州は、政府が義務を果たすことができるように、ティアハイムに補助金を支給します。
最も豊かである州(註 バイエルン州はドイツの中では最も州民の所得水準が高く財政状態も良い)の一つである自由州バイエルン政府は、気位高く(ティアハイムへの補助金増額を)抑制します。



 日本では、ドイツのティアハイム(動物保護施設)に関する正確な情報がほぼありません。ティアハイムの運営資金の割合についてもです。日本では「ティアハイムはすべてを民間の寄付金により運営されており、公的補助は一切ない」としている情報が流布されています。しかしそれはデマです。
 一例として、シェルターへの補助金や公営シェルターがうまくいかない理由 2016年7月10日 を挙げます。この「Twitterのまとめサイト」は、「ドイツのティアハイムでは補助金なしでうまくやっている。だから日本での動物保護施設に補助金支給に反対」という趣旨のようです。しかし引用しているツイッターの「ドイツにはティアハイムが5,000あり(真実は500あまりです)」などと言うデタラメ記述もあり、痛いです。


はらぺこプリマス @Plymouth760
こういう、三宅洋平ら国会議員の「シェルター作ります」「シェルターに補助金つけます」を支持する人たち、自分たちでちょっとでもドイツのティアハイムについて調べてみたのだろうか? twitter.com/akion189/statu…



(画像)
 
 上記のHN、「はらぺこプリマス@Plymouth760 」さんのツィート(https://twitter.com/MrB97835586/status/751610501776322562
)のスクリーンショット。「自分たちでちょっとでもドイツのティアハイムについて調べてみたのだろうか?」と言う、はらぺこプリマスさんの、上から目線は痛い限りです。引用した記事は、ニセドイツ獣医師の京子アルシャー氏による、時事ドットコムによるデタラメ記事ですし。

2ツイッター キャプチャ


 なお現在、ドイツのティアハイムでは、運営費に占める公的補助金の割合が50%のティアハムもあります。またシュレースヴィッヒーホルシュタイン州では、昨年ティアハイムへの設備投資などへの補助金率を75%にまで引き上げました。シュレースヴィッヒーホルシュタイン州の自治体は、それとは別に行政から受託した動物の収容については、30日程度の飼育費が支給されます。まさに「補助金漬け」です。これらについては、次回以降の記事で取り上げます。
 なお私は、日本での動物保護施設への補助金の支給は今のところ否定的な考えです。なぜならば、資金の使途の適正化を担保するための法整備がまだ整っていないからです。現状のまま公的資金を投入すれば、不正の温床になりかねませんし、動物福祉にも寄与しません。その点は誤解なさらぬよう。むしろ、はらぺこプリマスさんの主張に同意します。願わくば、個人のネットワーカーであっても、原典を調べて正確な情報を入手した上で情報発信していただきたい。


(参考資料)

動物愛護管理に係る海外調査報告書 平成29年8月 調査機関 三菱UFJリサーチ&コンサルティング

 全てにおいて誤り、嘘、偏向で埋め尽くされ、ティアハイムに関する記述のみならず、正確な記述がほぼないという、とんでもない資料です。一般読者を対象としたマスメディアの記事のみならず、公的機関がシンクタンクに依頼して作成した資料でもこの有様です。まさに日本の動物愛護は暗黒です。

ティアハイムの運営許可飼育管理に関する監督責任は各自治体が持っており、ティアハイムの予算の一部を負担しているところもある(この記述ですと「ティアハイムの予算を一部負担している自治体は例外」と言う意味になります。ティアハイムの飼育費の補助等を予算計上していないドイツの自治体は、皆無でしょう。つまり100%の自治体がティアハイムの予算の一部を負担しています)。(13ページ)。
ティアハイムは民間の寄付や遺贈により運営されている(この記述では、「全額(またはほぼすべて)が民間の寄付や遺贈」という意味になります)。
財政的に動物保護連盟や自治体から支援を受けているところもある(この記述ですと、「自治体から財政支援を受けているティアハイムは例外であるという意味になり誤りです。広義の補助金である、受託動物の飼育費は、100%のティアハイムが自治体から支給を受けています)。(16ページ)。



(参考記事)

「ティアハイムは寄付により運営されている」は偏向~三菱UFJリサーチ&コンサルティング
寄付金収入の割合が20%のドイツのティアハイム~三菱リサーチ三菱UFJリサーチ&コンサルティングのデタラメ
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寄付金収入の割合が20%のドイツのティアハイム~三菱リサーチ三菱UFJリサーチ&コンサルティングのデタラメ






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(Zusammenfassung)
Tierheim Berlin, 2018 gab es vom Land Berlin erstmals einen Zuschuss in Höhe von 314 000 Euro.
In diesem Jahr gibt es 312 000 Euro.


 日本では、ドイツのティアハイム(動物保護施設)に関する正確な情報はほぼありません。「運営費はすべて民間の寄付による。公的な補助は一切受けていない」もその一つです。ティアハイムは拾得動物の収容と管理が法的に義務付けられており、自治体から飼育費用が補助されます。また設備投資とその維持費などに最大75%の補助金が支払われる州もあります。認可を受けたティアハイムで自治体からの業務受託を行っていないところはありませんので、100%のティアハイムが公的補助を受けています。また高額な「老犬老猫ホーム」、「ペットホテル」、「ペット葬祭」、「保護動物の販売」などなどの営利事業も収入の大きな柱です。


 前回記事、「ティアハイムは寄付により運営されている」は偏向~三菱UFJリサーチ&コンサルティングでは、ドイツのティアハイムは寄付金以外にも公的補助や営利事業も収益の柱であることを述べました。日本で「運営予算はすべて民間からの寄付で賄っている」と喧伝されているティアハイム・ベルリンにおいても、相当額の公費が支払われている事を書きました。今回は、「民間からの寄付金が、総予算の20パーセントにすぎない」ティアハイムの具体例を挙げます。
 Tierheim steht vor der Insolvenz 「ティアハイムは破産に直面しています」 2016年6月21日 から引用します


Das Tierheim Homburg kämpft um seine Existenz.
Die Kommunen sollen sich stärker finanziell beteiligen.
Da aber nach derzeitigem Stand 40 000 Euro jährlich fehlen, droht der Einrichtung das Aus.
300 000 Euro brauche das Tierheim durchschnittlich pro Jahr, Tendenz steigend.
Zähle man jedoch zusammen, was durch Einnahmen, Zuschüsse und Patenschaften zusammenkomme, erreiche man gerade einmal 260 000 Euro.
Geld bekommt das Tierheim aus verschiedenen Quellen.
Da sind zum einen die Spenden, 2015 seien auf diese Weise 61 200 Euro zusammengekommen.

Von den umliegenden Kommunen und dem Saarpfalz-Kreis wird das Tierheim ebenfalls finanziell unterstützt.
Grundsätzlich sind die Städte und Gemeinden nämlich gesetzlich dazu verpflichtet, sich um die Unterbringung von Fundtieren zu kümmern.
Sie tun dies in der Regel nicht selbst, sondern geben diese Verantwortung an Tierschutzvereine und deren Tierheime ab.
Der Saarpfalz-Kreis, die Städte Homburg , Blieskastel und Bexbach sowie die Gemeinde Kirkel finanzieren eine Stelle im Tierheim Homburg.
Die Stadt Homburg bezahle normalerweise jährlich einen Mitgliedsbeitrag von 6000 Euro ans Tierheim plus einen Zuschuss von 10 000 Euro pro Jahr.
Zusätzlich werde für Tiere, die als gefunden gemeldet werden und deren Aufenthalt nachgewiesen werden könne, ein bestimmter Tagesbeitrag bezahlt.
Dies allerdings nur maximal 21 Tage lang.
Hin und wieder beteilige sich die Stadt an Kosten für die Tierarztbehandlung, das seien jährlich mal 1000, mal 1400 Euro . Insgesamt komme Homburg pro Jahr auf eine Summe von etwa 20 000 Euro für das Tierheim.

ティアハイム・ホンブルクは、事業の存続のために苦闘しています。
自治体はより以上の、財政支援をティアハイムに行うことが必要です。
しかし現在の状況においては、ホンブルク・ティアハイムは年間4万ユーロ予算が不足しているため、閉鎖の危機に脅かされています。
ティアハイム・ホンブルクは年間平均300,000ユーロ(約3570万円 1ユーロ=119円)必要であり、さらに必要経費は増加傾向です。
しかし事業収入、公的補助金、寄付金などを通じて集めた資金をまとめると、260,000ユーロしか得られません。
ティアハイムは多くの異なる資金源から収入を得ます。
その一つは寄付ですが、2015年には61,200ユーロがこの方法で調達されました。

周辺の複数の地方自治体とザールプファルツ地区から、ティアハイム・ホンブルクも財政的に支援されています。
基本的に市町村等の自治体は、拾得された動物(註 迷い動物、野良動物)を収容し管理する法的な義務があります。
原則として自治体自ら(法律上は州が権限を持ち、州が自治体に権限を委譲するケースが多い)行うのではなく、この責任を動物保護協会とティアハイムに委譲します。
ザールプファルツ地区、ホンブルク、ブリースカステル、ベックスバッハの各市、キルケルの各自治体は、ティアハイム・ホンブルクの事業に対して公的資金を援助しています。
ホンブルク市は通常、ティアハイム・ホンブルクに6000ユーロの使用料に加えて、年間10,000ユーロの補助金を支払います。
さらに拾得されたと報告され、その存在を証明できる動物については、一定額の日額の飼育費が支払われます。
これは最長で、21日間までです。
ホンブルク市はしばしば獣医師の治療費を援助しますし、これは毎年1000回になることもあり、時には1400ユーロになります。
総額でホンブルク市はティアハイムのために、年間約2万ユーロを支払っています。



 引用した上記の記事では、ティアハイムの総予算30万ユーロのうち、寄付金の収入は収入は6万1200万ユーロでした。つまり予算に占める寄付金収入の割合は、約20パーセントにすぎません。対して5つの周辺自治体が相当額の補助金を支給しています。そのうちの1つのホンブルク市は、年間約2万ユーロを実質的に支給しています。5つの自治体が、ホンブルク市と同額程度の補助金を支給していたと仮定するならば約10万ユーロとなり、民間からの寄付金よりはるかに多い額となります。
 年間収入が26万ユーロと言うことですので、寄付金6万1200ユーロと補助金10万ユーロ、そしてその他の収入(主に営利事業による収入)9万8800ユーロという内訳になります。例示したティアハイムは経営状態が悪く、さらなる自治体補助金支給が増額されると思われます。となれば、運営費に占める自治体からの補助金の比率はさらに高まることになります。

 例示したホンブルク・ティアハイムは経営状態が思わしくない施設ですが、ドイツのティアハイムは現在多くの施設で同様の状態です。若干古い2010年資料ですが、ドイツ動物保護連盟(Deutscher Tierschutzbund e.V)の声明では、「ティアハイムの経営状態が思わしくなく、さらなる自治体からの公的な財政支援を求める」としています。
 現在は2010年当時より、さらにティアハイムの経営状態が悪化しています。倒産も相次いでいます。2010年当時で、ティアハイムの運営費に占める、平均補助金の割合は25%でした。現在では寄付金離れが言われていますし、それより比率が上がっているのは間違いないでしょう。
 Rettet die Tierheime! 「ティアハイムを助けて!」 ドイツ動物保護連盟(Deutscher Tierschutzbund e.V)から引用します。


Eine breit angelegte Umfrage hat nun ergeben, dass die Kommunen durchschnittlich 25 Prozent der im Tierheim anfallenden Kosten übernehmen.
Die Tierheime sind dadurch in ihrer Existenz akut gefährdet.
Knapp 50 Prozent stehen vor der Insolvenz, wenn die Spenden weiter einbrechen.
Brauchen die mehr als 750 Tierschutzvereine mit über 500 vereinseigenen Tierheimen, die dem Deutschen Tierschutzbund angeschlossen sind, mehr finanzielle Unterstützung der Kommunen.

現在広範な調査により、平均で自治体はティアハイムで発生した費用の25%(註 一施設当たりの平均。拾得動物の飼育補助金は含まれません。それを加えれば、自治体からの補助金さらに増えます)を支給していることが明らかになっています。
ティアハイムは、その存続において深刻な危機にさらされています。
ティアハイムは寄付が減少し続けると、ほぼ50パーセントが破産に直面します。
ドイツ動物保護連盟に所属する、500のティアハイムを有する750を超える動物保護協会には、自治体によるさらなる財政支援の増額が必要です。



 前回記事に続いて、再び動物愛護管理に係る海外調査報告書 平成29年8月 調査機関 三菱UFJリサーチ&コンサルティング(以下、本報告書と記述する)ですが、明らかに誤りと言ってよい記述があります。「ドイツのティハイムはほぼ全額を民間からの寄付金による。公的補助は経営危機で特殊なケースのみ行われる」と理解できる記述を引用します。


ティアハイムの運営許可飼育管理に関する監督責任は各自治体が持っており、ティアハイムの予算の一部を負担しているところもある(この記述ですと「ティアハイムの予算を一部負担している自治体は例外」と言う意味になります。ティアハイムの飼育費の補助等を予算計上していないドイツの自治体は、皆無でしょう)。(13ページ)。
ティアハイムは民間の寄付や遺贈により運営されている(この記述では、「全額が民間の寄付や遺贈」という意味になります)。
財政的に動物保護連盟や自治体から支援を受けているところもある(この記述ですと、「自治体から財政支援を受けているティアハイムは例外であるという意味になり誤りです)。(16ページ)。



 この記述は「デタラメ」と断言します。本報告書の作成者は、ティアハイムの運営の実態や、組織形態、法律による規定や自治体との関係など全く理解していません。本報告書は、日本で流布されている誤ったティアハイムに関する情報と、作成者の妄想により作文されたものです。誤りは、ティアハイムに関する記述に限ったものではありませんが。
 本報告書の作成者は、ティアハイムを調べるには必須の資料、例えばドイツ動物保護連盟の「ティアハイム運営指針」や、各州のティアハイムに関する法令、動物保護連盟のティアハイムに関する統計資料など一切目を通していません。これらの資料に全く反する嘘が、堂々と記述されているからです。


(動画)

 10.10.2019 - Nach drohender Insolvenz: Tierheimfest in Neuwied gefeiert 10.10.2019-破産の危機が差し迫っているのに:ノイヴィート・ティアハイムで行われた動物祭り 2019年10月10日
 ドイツでは、多くのティアハイムが破産の危機に直面しています。実際に破産した施設も多数あります。シュツットガルト・ティアハイムのように旧経営陣が引責辞任し、法人を解散、ほぼ全額を市が出資して新法人を設立し、同名で存続させたケースもいくつかあります。この件について私は「シュツットガルト・ティアハイムの破綻」と記事にしましたが、「ちゃんとシュツットガルト・ティアハイムは存続している。さんかくたまごはデタラメだ」と拡散されました。例えばJALは会社更生法が適用になり、法人は解散していません。それでも「破綻」と報道されています。愛誤のバカぶりには相手できない。




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「ティアハイムは寄付により運営されている」は偏向~三菱UFJリサーチ&コンサルティング






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(Zusammenfassung)
Tierheim Berlin, 2018 gab es vom Land Berlin erstmals einen Zuschuss in Höhe von 314 000 Euro.
In diesem Jahr gibt es 312 000 Euro.


 日本では、ドイツのティアハイム(動物保護施設)に関する正確な情報はほぼありません。「運営費はすべて民間の寄付による。公的な補助は一切受けていない」もその一つです。ティアハイムは拾得動物の収容と管理が法的に義務付けられており、自治体から飼育費用が補助されます。また設備投資とその維持費に補助金などが支払われます。認可を受けたティアハイムで自治体からの業務受託を行っていないところはありませんので、100%のティアアイムが公的補助を受けています。また高額な「老犬老猫ホーム」、「ペットホテル」、「ペット葬祭」、「保護動物の販売」なども収入の大きな柱です。


 「(ドイツの)ティアハイムは運営費のすべてを民間の寄付金により調達しており、公的な補助金は一切受けていない」という、日本のデマ情報がまん延しています。その具体例をいくつか挙げます。


ドイツ最大の動物保護施設を訪ねて (時事ドットコム) 2013年

全て寄付で運営
年間予算の収入は、市民と企業からの寄付金で賄われている。
ベルリン在住の獣医師、アルシャー京子さんは「行政からの助成金は一切受けていない」と説明する。


平成 29 年度 訪独調査結果 (環境省資料)(なおこの資料は今回指摘した点以外においても、正確な記述がほぼないという妄想レベルの資料です。近く連載記事にまとめます。動物愛護管理に係る海外調査報告書 平成29年8月 調査機関 三菱UFJリサーチ&コンサルティングの誤りがあまりにも多いので、その指摘に時間がかかっているので遅れています)。

Tierheim Berlin
ティアハイム・ベルリンは市の補助金を一切受けていない。
(37ページ)


 上記の資料は、ティアハイム・ベルリン(Tierheim Berlin) に限った記述です。しかし日本では、このようなソースを基に「ドイツのティアハイムでは民間寄付のみで運営されており、公的な補助金は一切受けていない(もしくはほとんどない)」と言った情報がまん延しています。
 しかしそれは大嘘です。まずティアハイム・ベルリンですが、設備投資とその維持費だけで年間4000万円近くの補助金をベルリン州(ベルリン市。ベルリンは1州1市の特別市)から受けています。また州から拾得動物の収容管理を受託しており、べルリン州では30日間の飼育費が公費支出されます。その金額は年間~80万ユーロ(9000万円以上)程度です。拾得動物の飼育費を補助金(Zuschuss)と記述している資料もあり、それらを併せれば、アハイティアハイム・ベルリンは、年間で億単位の公費が支給されています。
 それを裏付ける、ドイツのメディアの記事がこちらです。Letzte Rettung Tierheim Berlin Ausgesetzt in den Sommerferien 「最後のよりどころ 夏季休暇に捨てられるペットたち」 2019年8月19日


2018 gab es vom Land Berlin erstmals einen Zuschuss in Höhe von 314 000 Euro.
In diesem Jahr gibt es 312 000 Euro.

2018年にベルリン州は、(ティアハイム・ベルリンに)314000ユーロ(3737万円 1ユーロ119円)の補助金支給を始めました。
今年(2019年)のティアハイム・ベルリンに対する補助金額は312000ユーロです。


 
 サマリーで記述した通り認可を受けたティアハイムは、自治体から拾得動物の収容と管理を受託することが、法律上義務となっています。そのための設備投資と維持費に補助金が支給されるのです。また飼育費の補助があります。飼育費の補助期間は30日~21日と自治体によって幅があります。例えばベルリン州では30日です。これを「自治体からの業務委託費」とするか、「補助金」とするかはドイツでも記述が分かれています。しかし明確に飼育費を「補助金(Zuschuss)」と、記述しているドイツの資料もあります。自治体の業務受託契約をしていないティアハイムは、ほぼゼロです。つまり、ほぼ100%のティアハイムが広義の補助金を受けています。いずれにしても先に引用した「時事ドットコム」の記事の記述は、「全て寄付で運営」としていますので、完全に誤りです。
 またティアハイムは、営利事業、つまり高額な「老犬老猫ホーム(日本での「ティアハイムは終生飼育する」の情報のからくりがこれ)」、「ペットホテル」、「不要ペットの引取や保護動物の再販売による利益」、「葬祭事業」、「セミナーやグッズ販売」なども収入の大きな柱です。

 ティアハイム・ベルリンは自立経営に最も成功した、ドイツのティアハイムの中では例外的な施設です。ですから比較的公的補助に頼ることが少ないです。そのようなティアハイムですら、公的補助金を受給しているのです。経営基盤が弱いドイツの大多数のティアハイムは、補助金に頼り事業を存続させているところが大多数です。また経営危機に陥るというほどではないにしても、広義の補助金(収容動物の飼育費)はほぼ100%ティアハイムが経常的に受給しています。先に述べた通り、自治体からの拾得動物の収容と管理を法律で義務付けられているからです。
 しかし私が連載で誤りを指摘している、動物愛護管理に係る海外調査報告書 平成29年8月 調査機関 三菱UFJリサーチ&コンサルティング(以下、本報告書と記述する)ですが、明らかに誤りと言ってよい記述があります。著しく「ドイツのティハイムはほぼ全額を民間からの寄付金で運営している。公的補助は経営危機で特殊なケースのみ行われる」と言う内容です。以下に引用します。


ティアハイムの運営許可飼育管理に関する監督責任は各自治体が持っており、ティアハイムの予算の一部を負担しているところもある(この記述ですと「ティアハイムの予算を一部負担している自治体は例外」と言う意味になります。ティアハイムの飼育費の補助等を予算計上していないドイツの自治体は、皆無でしょう)。(13ページ)。
ティアハイムは民間の寄付や遺贈により運営されている(この記述では、「全額が民間の寄付や遺贈」という意味になります)。
財政的に動物保護連盟や自治体から支援を受けているところもある(この記述ですと、「自治体から財政支援を受けているティアハイムは例外である。財政状況が厳しい施設のみ補助金を受けている」という意味になります)。(16ページ)。



 次回記事では、「運営費の予算のうち、民間からの寄付や遺贈が約20パーセント」という、ティアハイムの実例を挙げます。またティアハイムは直接的な資金援助のみならず、行政獣医師を派遣されたりなどの支援も経常的に自治体から受けています。ドイツ動物保護連盟の統計によれば、ドイツのティアハイムの一施設当たりの運営費に占める補助金割合は25%です(註 飼育費の補助金は除外した数字。これを含めれば、さらに補助金割合が高くなる)。民間事業者で経費の25%を補助金に頼るというのは、「補助金漬け」と言っても差し支えないでしょう(続く)。


(動画)

 Schüler für Tiere e.V. - Tier aussetzen 「大学生による啓発ビデオ.-動物を捨てること」 2016/03/19公開
 このビデオでは、「ドイツでは年間約30万のペット動物が捨てられている」としています。「ドイツでは年間50万頭のペットが捨てられている」という推計もあります。ものすごい数です。この収容と管理を、すべて民間の寄付だけで賄えるとは思えません。また公的な補助があって当然でしょう。「すべてのティアハイムは民間の寄付だけで運営している」と言い切ってしまうマスメディアの記者や省庁の報告書作成者の知能はどうなっているのかと心配になります。まさに日本の動物愛護(誤)は狂気の世界です。か、知能が正常ではないか。

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「ティアハイムから犬を買うには飼育講義を受けなければならい」という嘘~三菱UFJリサーチ&コンサルティング






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(Zusammenfassung)
Tierheimordnung des Deutschen Tierschutzbundes Richtlinien für die Führung von Tierheimen der Tierschutzvereine im Deutschen Tierschutzbund e.V.
Über die Kastration von Tiaheim-Hunden und -Katzen


 私が1年以上にわたり、誤り、嘘、偏向を指摘してきた、広島県が三菱UFJリサーチ&コンサルティングに委託して作成された、「動物愛護管理に係る海外調査報告書 平成29年8月 調査機関 三菱UFJリサーチ&コンサルティング」(以下、「本報告書」と記述する)に関してです。これから広島県及び広島県市民オンブズマンと、広島県による予算執行の疑義を申し入れます。そのために本報告書の問題記述をまとめているのですが、その後も見落とした問題記述が多く見つかりました。(ドイツの)ティアハイムで動物を購入するためには飼育講義を受けるなどしなければならない」、「ドイツのティアハイムでは動物は不妊去勢してから譲渡している」という記述は偏向、さらにはそれを通り越して「嘘」と言っても差し支えありません


 サマリーで示した、問題の記述は次の通りです。動物愛護管理に係る海外調査報告書 平成29年8月 調査機関 三菱UFJリサーチ&コンサルティング(著者 三菱UFJリサーチ&コンサルティング研究員 武井泉氏 以下、「本報告書」と記述する)から引用します。


1、飼犬・猫の不妊・去勢手術の実施状況
ドイツのティアハイムでは、基本的に不妊去勢手術を施してから譲渡している(手術代は譲渡料金と別に徴収している)。
月齢が低い子犬について、ついては譲渡時には実施せず、新しい飼い主に手術のための費用を前払いさせ、提携の獣医で使える利用券を渡して実施させることとなっている(5ページ)。
2、ティアハイムから譲渡の際に必要な飼育講義(19ページ)。



 上記の記述は、いずれも正確な記述とは言えません。何かを調べるに際しては、必ず押さえなけれなならない資料があります。ドイツのティアハイムに関しては、その筆頭が、「ドイツ動物保護連盟によるティアハイム運営指針 Tierheimordnung des Deutschen Tierschutzbundes Richtlinien für die Führung von Tierheimen der Tierschutzvereine im Deutschen Tierschutzbund e.V.」(以下、「ティアハイム運営指針」と記述する)です。なぜならば、ティアハイムの運営に関する基本的な運営方法、理念がまとめられているからです。しかし本報告書では出典にすら挙げていません。

 まず「1、」ですが、犬猫の不妊去勢手術に対しては、上記の「ティアハイム運営指針」では、「猫に関してはすべて不妊去勢するのが望ましい」としています。しかし犬に関しては、各ティアハイムの方針にゆだねています。不妊去勢手術のバウチャー方式は、すべてのティアハイムが採用しているわけではありません。しかし本資料においては、それが一般的と誤認させます。本報告書の記述では、「ドイツのティアハイムでは、犬猫はほぼすべてで不妊去勢してから譲渡する」、「譲渡後も必ず不妊去勢させる」と読者が誤解する記述であり、誤りと言えます。
 犬猫を引き受けるときに、引き受け条件として「不妊去勢」を条件としているティアハイムもあります。また不妊去勢済みであれば、引き受け料金を安くしているティアハイムもあります。成犬であっても、不妊去勢をせずに譲渡しているティアハイムも数多いです(概ね不妊去勢済みであれば譲渡料金は高くなります)。不妊去勢手術に関しては、譲渡先の飼い主の判断に任せる方針ということです。例えばドイツ最大のティアハイム、ティアハイム・ベルリンがそうです。ティアハイムベルリンでは、危険犬種(飼育許可受けるためには不妊去勢が義務付けられているために、ティアハイムに収容させる前から不妊去勢済みです)以外は不妊去勢なしでも譲渡しています。
 
 例として、ティアハイム・ベルリンの、犬の譲渡リストを挙げます(Hunde)(註 ほとんどがいわゆる「危険犬種」。本報告書では「ティアハイムでは危険犬種の殺処分は必須」という卒倒するような大嘘が述べられていますが、これがデタラメと言うことがお分かりいただけると思います)。このページの右側にある記号は、「ハサミ」が「不妊去勢済み」を意味します。「Ⅼ」のアルファベットは、「listenhunden リスト犬」。つまり法律で危険犬種としてリストに載っている犬と言う意味です。
 具体例を挙げれば、譲渡犬の一覧から「Buddy」と言う犬をクリックします。これが個別の犬の詳細を示したページです。Buddy 右側に犬のプロフィールが示されていますが、「ハサミ」のマークが入っていません。この犬の生年月日は2014年6月ですので、成犬です。このように、Buddyのように危険犬種以外の成犬では、不妊去勢されずに譲渡される犬が、ティアハイムベルリンでは多いです。

 蛇足すれば、ドイツのティアハイムの不妊去勢に対する姿勢については、日本ではドイツの資料を調べずに、それぞれ動物愛護(誤)活動家が勝手な妄想や思惑で好き勝手に事実と異なることを流布しています。日本で「ドイツ動物保護連盟 ティアハイム運営指針」を原文で引用し、原文のリンクを示したのは私が知る限り、私が初めてです。
 例えば広島県の動物保護施設、ピース・ワンコ・ジャパンのアドバイザーであったニセドイツ獣医師の京子アルシャー氏は、「ドイツのティアハイムでは犬の不妊去勢はしない」と、三菱UFJリサーチ&コンサルティングの本報告書とは真逆のことを述べています。正確には、「ドイツ動物保護連盟 ティアハイム運営指針」によれば、「猫の不妊去勢は推奨する。犬は各ティアハイムの方針にゆだねる」です。


(画像)

 Buddyから。

ティアハイムベルリン 犬 不妊去勢なし


 次に、「2、」の、「ティアハイムから譲渡の際に必要な飼育講義」ですが、これも各ティアハイムの方針によります。先に引用した、「ドイツ動物保護連盟によるティアハイム運営指針 Tierheimordnung des Deutschen Tierschutzbundes Richtlinien für die Führung von Tierheimen der Tierschutzvereine im Deutschen Tierschutzbund e.V.」においては、犬猫の譲渡先飼い主の調査や、試用期間を設けること、本報告書にあるような「ティアハイムから譲渡の際に必要な飼育講義」などは一切触れられていません。
 日本では「ドイツのティアハイムでは飼い主の属性を厳しくすることで安易な譲渡を防いでいる」と言う情報があります。一部では、そのような方針のティアハイムがあることは否定しません。しかしそれが必須、すべてのティアハイムで行われているとの記述は誤りです。ドイツは、犬猫などのペット生体を非対面のインターネットなどの通信販売を行うことに対して全く法規制がありません。ティアハイムにおいても、多くで非対面の犬などのインターネット販売が広く行われています。ドイツには、ティアハイム専用の非対面通信販売のインターネットサイトがいくつもあります。そして常時多数の犬猫が出品されています。その代表的なサイトがこちらです。Hunde aus dem Tierheim 「ティアハイムの犬(出品リスト)」

 日本では「ティアハイムでの犬猫などの譲渡条件は大変厳しく、譲渡の前に飼育講義を受けたり、トライアル期間があったり、家族構成を調査されたりする」と喧伝されています。そのような方針のティアハイムもあるのかもしれません。私はむしろあったとしても少数だと思います。本報告書の記述は、ドイツのティアハイムに十分な調査をしたというよりは、日本で喧伝されている情報を基にして作成者が妄想で作文したものに感じられます。
 ドイツでは、インターネットなどによる非対面の通信販売での犬などの販売は、全く法律の規制がありません。そのために、ティアハイムにおいてもインターネットによる犬などの非対面販売が盛んに行われています。ティアハイムの専用の、インターネットのペット販売サイトもいくつもあります。それらのサイトの出品数と、ドイツ全土のティアハイムにおける犬譲渡数(概ね5万頭程度)を考慮すれば、条件なしで、さらには非対面の譲渡がむしろ主流であるとさえ思えます。


(画像)

 Hunde aus dem Tierheim 「ティアハイムの犬(出品リスト)」 から

ティアハイム 犬


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「ティアハイムは滞在期間や受け入れに制限はない」という妄想~三菱リサーチ&コンサルティングのデタラメ






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(Zusammenfassung)
Tierheimordnung des Deutschen Tierschutzbundes Richtlinien für die Führung von Tierheimen der Tierschutzvereine im Deutschen Tierschutzbund e.V. 


 私が1年以上にわたり、誤り、嘘、偏向を指摘してきた、広島県が三菱UFJリサーチ&コンサルティングに委託して作成された、「動物愛護管理に係る海外調査報告書 平成29年8月 調査機関 三菱UFJリサーチ&コンサルティング」(以下、「本報告書」と記述する)に関してです。これから広島県及び広島県市民オンブズマンと、広島県による予算執行の疑義を申し入れます。そのために本報告書の問題記述をまとめているのですが、その後も見落とした誤りが数多く見つかりました。ティアハイムでは滞在期間や受け入れ制限はない」という記述は偏向です。まず法的根拠がありません。ティアハイムの統括団体による、ドイツ動物保護連盟のティアハイム運営指針でも、終生飼育を求めていませんし、受け入れ拒否をしてはならないともしていません。


 サマリーで示した、問題の記述は次の通りです。動物愛護管理に係る海外調査報告書 平成29年8月 調査機関 三菱UFJリサーチ&コンサルティング(著者 三菱UFJリサーチ&コンサルティング研究員 武井泉氏 以下、「本報告書」と記述する)から引用します。


(ドイツでは)捨てられた犬猫や、飼い主が飼えなくなった動物は、有料でティアハイムが引き取っており、そこでは基本的に滞在期間や受け入れ制限はなく、動物たちが長期的に生活することができる。


 この記述はまさに、日本で流布されている「ティアハイムは殺処分せずに受け入れた動物(拾得動物や引き取り依頼動物)を終生飼育する」というデマのコピーです。ドイツ動物保護連盟の「ティアハイム運営指針(Tierheimordnung des Deutschen Tierschutzbundes Richtlinien für die Führung von Tierheimen der Tierschutzvereine im Deutschen Tierschutzbund e.V. )」においては、「傷病動物、問題行動がある動物、問題行動を原因とする緊急性がある場合」の3つのケースでは、「殺処分は必須である」としています。しかしそれ以外の動物については、終生飼育を求めているとはありません。3つのケースは、「殺処分をしてよい」という許可ではなく、「必要である(ein selbstverständliches Gebot)」としています。つまり、この3つのケース以外では、「一切殺処分を行ってはならない」という意味ではありません。

 ドイツ、ハノーファー獣医科大学が行った、2014年のノルトラインーヴェストファーレン州のティアハイムの学術調査では、「収容スペース不足」や、「収容が長期に及んだ」ことが理由でかなりの割合の動物が殺処分されています。
 2014年に、ハノーバー(ハノーファー)獣医科大学が行った、詳細なティアハイムに関する調査報告書から引用します。Tierärztliche Hochschule Hannover Bedeutung der Pflege- und Haltungsbedingungen für Gesundheit und Wohlbefinden von Hunden als Fund- und Abgabetierein Tierheimen des Landes Nordrhein-Westfalen 「ノルトラインーヴェストファーレン州のティアハイムにおける、行政が拾得した犬の健康と福祉のための世話や飼育環境の調査 2014年


Die vom DEUTSCHEN TIERSCHUTZBUND E. V. (1995) erstellte Tierheimordnung hat klare Kriterien für das Töten von Tieren in Tierheimen festgelegt.
dies ist nur in Ausnah- mefällen zulässig.
Wie im Falle einer massiven Überbelegung,verur- sacht durch Langzeitinsassen, verfahren werden soll.
RUPPERT stellte , dass 26,20% aller aufgenommenen Tiere in Tierheimen euthanasiert wurden.
In 32% dieser Fälle er-folgte die Euthanasie auf Grund unheilbarer Krankheiten, in 68% lag „ein anderer vernünftiger Grund“ wie Bissigkeit, hohes Alter, Ängstlichkeit, langer Aufenthalt oder Platzmangel vor .

ドイツ動物保護連盟e.vによるティアハイム規則(1995年)は、ティアハイムにおける動物の殺処分のための明確な基準を定めています。
殺処分は、例外的な場合にのみ許可されています。
しかし著しい過剰収容の場合と同様に、動物の長期の収容によってもその基準は徐々に緩和されます。
ルパートは、記録されたすべての動物(犬)のうち、26.20%(註 この数値は、日本の公的犬の殺処分率よりはるかに高い)がティアハイム内で安楽死させられたことを発見しました。
これらの例の32%では、難病が原因で安楽死に処せられました。
別の安楽死の原因の68%は、非人道的な「別の合理的な原因」であり、犬が高齢であること、行動上の問題に不安があること、長期の収容期間や収容スペースの不足などが続きます。



 事実上、ドイツのティアハイムでは、長期収容の動物は殺処分されているということです。「ティアハイムでは終生飼育される」は、ティアハイムが営利事業として行っている、「老犬老猫ホーム」ではあります。しかし「捨てられた動物や飼い主が引き取りを依頼した動物」も、譲渡先が見つからなければ終生飼育される」と、事実を歪曲して日本で伝えられているのです。
 高額な飼育料を支払い続ければ、ティアハイムはそれらの動物を死ぬまで飼育します。概ね犬の飼育料金は集合犬舎で、一日当たりの料金は10ユーロ~15ユーロ程度です。なお日本で「ティアハイムは終生飼育の後に死んだ動物の墓まで作る」と、著しく無料のボランティアと誤認させるデマが流されています。これは高額で営利の、ペット葬祭事業のことです。ティアハイム・ベルリンなどの大手は、個別葬で墓碑まで作れば、日本円で100万円を超えます。毎年の管理費もかかります。私はこの件について、過去に記事にしています。

ティアハイムというビジネスモデル~日本で喧伝されている「ティアハイムは収容した動物を終生飼育する」の真実
ペット葬祭事業でも商魂たくましいティアハイム・ベルリン

 また、近年は犬猫などのペットの遺棄がドイツでは急増しています。そのために、ドイツ最大のティアハイム・ベルリンをはじめとして多くのティアハイムは、しばしば新規の動物の受け入れを停止しています。最近も7月24日にティアハイム・ベルリンは、一時犬の受け入れを停止しました。
 Tierheim Berlin kann keine Hunde mehr aufnehmen 「ティアハイム・ベルリンは犬を受け入れられなくなりました」 2019年7月24日 から引用します。


Der Tierschutzverein hat nun wegen Überfüllung einen Aufnahme-Stopp für Hunde verhängt.
Nach fünf Tagen in der Sammelstelle geht das Fundtier in den Besitz des Tierheims über und bekommt für seine Verpflegung 30 Tage lang eine geringe Pro-Kopf-Pauschale von der Stadt.
Tatsächlich aber bleibt ein Fundhund bis zur Vermittlung keine 30, sondern durchschnittlich 149 Tage im Tierheim.
Bei Listenhunden dauert der Aufenthalt im Schnitt sogar 444 Tage.

動物保護協会(註 ティアハイム・ベルリンの上部組織)は現在、過密状態のために犬の受け入れを停止しています。
拾得動物は、動物収集センターで5日間過ごした後、ティアハイムに持ち込まれ、1頭あたり30日間の餌の費用として市から補助金が支払われます(註 概ねティアハイム・ベルリンは年間70万ユーロ、日本円で8000万円以上の飼育費の公的補助を受けています。そのほかに設備投資と設備の維持費で年間約30万ユーロの、日本円で3000万円以上の公的補助を受けています。日本では「ティアハイムベルリンは公的補助はゼロである」というデマが流されていますが全くの大嘘です)。
しかし実際には、拾得犬は30日以内に譲渡されることはなく、平均して149日間ティアハイムに滞在します。
危険犬種の場合、ティアハイムに平均で444日間収容されます(註 本報告書では「危険犬種は殺処分が必須である」と書かれていますが、その記述がデタラメだということが分かるでしょう)。



 本報告書の、「捨てられた犬猫や、飼い主が飼えなくなった動物は、有料でティアハイムが引き取っており、そこでは基本的に滞在期間や受け入れ制限はなく、動物たちが長期的に生活することができる」ですが、「譲渡できなかった動物は無料で終生飼育する」という意味になります。殺処分されず終生飼育してくれるのならば、なぜ「老犬老猫ホーム」という営利事業が成り立つのでしょうか。年間だと、日本円で50万円程度はかかるのです。手数料を2万円程度支払って、引き取ってもらう人ばかりになり、高額な「老犬老猫ホーム」事業なんて成り立ちません。さらには「引取手数料」さえ惜しんで、ティアハイムの前に犬猫などを捨てれば終生飼育してくれるのですから(笑い)。蛇足ですが、「遺贈」とは多くの場合、高齢者が死後残したペットの世話を、ティアハイムに有償で依頼する契約です。
 「受け入れ制限なし」で、無料で終生飼育をしていたら、ドイツの国土はティアハイムの用地が足りなくなります。資金もすぐに枯渇します。ティアハイムでは、収容に余裕があり、引取手数料を支払ってもなお、動物の状態によっては受け入れを拒否されることが多々あります。例えば、「雑種で老齢だという理由で、ティアハイムから引き取りを拒否された猫」について、私は記事にしています。なぜ引取を断るかと言えば、転売(譲渡)が難しい動物を無制限に引きとれば、ティアハイムの経営が成り立たなくなるからです。

愛誤プロパガンダに加担するNHKー2 「ティアハイム(ドイツの動物保護施設)はすべての動物を引き取る」という大嘘

 いずれにしても、本報告書の作成者、武井泉氏の頭の中は、お花畑が満開なのでしょう。なんとも小学生の計算ができないというか、小学生レベルの知恵すら回らないというか。か、「口から出まかせの知ったかぶり」の、「動物愛誤界のちりとてちんの竹さん」の称号を与えて差し上げますか。


(動画)

 Rasselisten | TierheimTV informiert 「リストアップされた犬の品種(註 法律で飼育が原則禁止されている「危険犬種」のこと) ティアハイムテレビ(ティアハイムの譲渡中の動物などを紹介するテレビ番組)の情報」 2017/01/31 に公開
 ハノーファー動物保護協会(註 ハノーファー・ティアハイムの上部団体)が、譲渡中の「危険犬種」の紹介をしています。また、譲渡が難しいことにも触れています。映像では、アメリカン・スタッフォード・ブルテリアや、ピットブルなどの危険犬種があります。

 本報告書では、以下の記述があります。

(ドイツの)ティアハイムでは治る見込みのない病気や怪我で苦しむ動物、そして犬の場合は危険犬種に属している犬、危険犬種でなくても人を咬むなどの行為を繰り返し譲渡できない犬などは、動物福祉の観点から殺処分が必須としている。動物保護連盟によると、このような殺処分の判断は、ティアハイムの所長と獣医師の2人の合意をもって行われ、1人の決断では決められない(註 この記述もデタラメ。傷病動物の殺処分の決定は獣医師単独でできます。それ以外の理由による殺処分は、ティアハイムの役員1名、専門家1名、獣医師2名からなる委員会により決定されます)(7ページ)。

 よくもまあ、こんなぶったまげたデタラメを公的機関から委託を受けた報告書で記述できるものだと感心します。危険犬種は原則飼育禁止ですが、犬の気質検査などに合格し、許可を得られれば飼育できます。無許可飼育などで行政が押収したものの殺処分は、行政命令で行政獣医師のみが決定します。
 危険犬種は飼育許可を受けても高額の犬税などから飼育放棄する飼い主が多く、ティアハイムでは「売れ残り」の危険犬種が問題になっています。そのために水面下で殺処分していることは否定しませんが。ドイツの暴露系の掲示板で、「ティアハイムが公的助成の飼育費を満額受け取りながら、受け入れ直後に危険犬種を銃殺した」という情報はあります。




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プロフィール

さんかくたまご

Author:さんかくたまご
当ブログのレコード
・1日の最高トータルアクセス数 8,163
・1日の最高純アクセス数 4,956
・カテゴリー(猫)別最高順位7,227ブログ中6位
・カテゴリー(ペット)別最高順位39,916ブログ中8位

1959年生。
大阪府出身、東京育ち(中学は世田谷区立東深沢中学校、高校は東京都立戸山高校です)。
現在は、兵庫県西宮市在住です。
一人暮らしです。

趣味はクルマをコロガスこと(現在のクルマは4代目のメルセデスベンツです。ドイツ車では5代目)、庭での果樹栽培、家の手入れ掃除です。
20歳代前半から商品先物、株式投資をはじめ、30歳で数億円の純資産を得るが、その後空売りの深追いで多くを失う。
平成12年ごろから不動産投資を行い成功、現在50数戸を無借金で所有。
不動産投資では、誰も見向きもしなかったキズモノ、競売物件などをリノベーションする手法です。

なお、SNS、掲示板、QandAサイトなどでは、多数の本ブログ管理人の私(HN さんかくたまご)(武田めぐみ)のなりすまし、もしくはそれと著しく誤認させるサイトが存在します。
しかし私が管理人であるサイトは、このページのフリーエリアにあるリンクだけです。
その他のものは、例えば本ブログ管理人が管理人と誤認させるものであっても、私が管理しているサイトではありません。
よろしくお願いします。

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