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続・イギリスとドイツには法令によるは虫類の保管数値基準はない~相変わらずのEvaと殺処分ゼロ議員らの無知無学(笑)






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(summary)
In the UK and Germany, there are no legal numerical standards for storing pet reptiles for sale.


 記事、イギリスとドイツには法令によるは虫類の保管数値基準はない~相変わらずのEvaと殺処分ゼロ議員らの無知無学(笑) の続きです。
 毎回毎回、会合を開くたびに、聞いた者が悶絶死しかねない大嘘デマが盛りだくさんの資料を公表してくれる杉本彩氏代表のEvaと、氏がアドヴァイザー(笑)を努める「犬猫の殺処分ゼロを目指す動物愛護議員連盟」ですが、またもやお約束通りやらかしてくれました。動物愛護法改正PT 犬猫の殺処分ゼロをめざす動物愛護議員連盟 第17回総会(2024.02.29) ですが、「動物愛護」を標榜する団体、議員らとは思えない無知無学ぶりを晒しています。今回は「イギリスとドイツでは法令によるは虫類の販売の数値基準がある」が真っ赤な嘘であることを述べます。両国には法令によるは虫類の保管の数値基準はありません。その他でも、この会合のまとめでは驚くべき彼らの無知ぶりが晒されています。



 サマリーで示した、動物愛護法改正PT 犬猫の殺処分ゼロをめざす動物愛護議員連盟 第17回総会(2024.02.29) ですが、動物愛護を標榜する団体と国会銀らとは思えない、驚愕すべき無知無学のさらしものです。主なものは次の通りですが、他にも用語の誤った使い方や、二酸化炭素死の作用機序についての誤りの記述等もあります。


1、ジャパンケネルクラブからの血統書をとる場合、私が知る限りだが、お金を出せばミックス×ミックス、ミックスがどんなに掛け合わされていても血統書が出る→✕

 ジャパンケネルクラブは、いわゆるミックス犬(純血種の同品種以外の交配により産まれた子犬)の血統書は発行しません。そもそも純血種の保存のための団体なので。

2、(杉本彩) イギリスみたいに幼齢動物の売買の禁止が実現すれば→✕

 イギリスはイングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドの4ヶ国からなる連合体です。3つの法域、つまりイングランド+ウェールズ、スコットランド、北アイルランドがあり、それぞれが独立した立法権を有します。北アイルランドでは犬はブリーダーの直販や自家繁殖していないペットショップとも8週齢から販売できます。猫はブリーダー直販も自家繁殖していないペットショップとも、販売最低週齢の法令の規制はありません。日本は犬猫とも最低販売週齢は8週齢以上と法令により規制がありますので、イギリスのうち、北アイルランドは日本より猫の幼齢販売がゆるいと言えます。

3、(2)改正動物愛護法の施行状況及び次期動物愛護管理法へ向けた主要な検討課題について関係者ヒアリング(PEACE 命の搾取ではなく尊厳を 東様)
■2019年改正動物愛護法で未施行の部分
●爬虫類
体がまっすぐになれないような小さな食品パックに入れられて売られている。
ドイツやイギリスなど海外の飼養設備の数値基準を参考に、数値を決定してほしい。
→✕

 日本の動物愛護管理法の改正の議論ですから、当然「ドイツやイギリスなど海外の飼養設備の数値基準」は、法令による強制力がある基準としか理解できません。結論から言えば、ドイツとイギリスには、爬虫類の飼養、保管、販売における飼養設備の法令による数値基準は存在しません


  前後しますが、今回は「3」の、「ドイツとイギリスは爬虫類の飼養設備の法令による数値基準がある」が、真っ赤な嘘であることを述べます。今回は前回記事に続いてドイツについて取り上げます。  
 ドイツは、そもそもペット販売に関する独立した法令すらありません。(*)犬だけに関しては犬保護規則(Tierschutz-Hundeverordnung 省令)があり、個人の飼主、ブリーダー、ペットショップ等全てが適用となる全般規制の厳しい数値基準ががあります。しかしその他のペットについては、ペット繁殖業者や販売業者の適用となる法令による数値基準は一切ありません。
 爬虫類に関しては、ドイツ連邦政府が専門家の意見として推奨する数値を行政指導文書として公表(*1)(*2)しています。しかし、強制力がある法令とは全く異なります。(*3)


(*)
Themen • Tierische Mitbewohner • Zucht und Handel Zootierhandlungen: Tierqual zu Dumpingpreisen 「テーマ・動物のルームメイト(註
 ペットのこと)・ペットショップでの繁殖と取引」:安売り価格での動物の拷問」 2021年12月6日(ドイツPETAによる記事)

Zoohandlungen nutzen die niedliche Wirkung, die von jungen Kaninchen, Meerschweinchen, Hunde- und Katzenwelpen sowie vielen anderen Tieren ausgeht – ebenso wie die exotische Faszination von Reptilien und Amphibien.
Mit diesen Tieren ist ein lukratives Geschäft zu machen, denn der Handel mit sogenannten Heimtieren wächst seit Jahren.
Da in Deutschland spezifische gesetzliche Regelungen für den Zoohandel fehlen, befinden sich jährlich Millionen Lebewesen in einem quasi „rechtsfreien Raum“.

(ドイツの)ペットショップでは、幼いウサギ、モルモット、子犬、子猫、その他多くの動物がかもし出すかわいさの効果と、爬虫類や両生類のエキゾチックな魅力を利用しています。
いわゆるペットの商業取引が(ドイツでは)何年もの期間で成長しているので、これらの動物で儲けるビジネスをすることが可能となります。
ドイツではペットショップでの商業取引に関する特定の法的規制がありませんので、毎年何百万もの生物が「無法地帯」に近い状態で生きています。



(*1)
Bundesministerium für Ernährung und Landwirtschaft (Link zur Startseite) Haltung von Reptilien Gutachten der Sachverständigengruppe über die Mindestanforderungen an die Haltung von Reptilien (10. Januar 1997). 「連邦食糧農業省(ホームページへのリンク) 爬虫類の飼育 爬虫類の飼育に関する最低要件に関する専門家グループの報告書 (1997 年 1 月 10 日)」


(*2)
Sachverständigengruppe tierschutzgerechte Haltung von Terrarientieren Mindestanforderungen an die Haltung von Reptilien vom 10. Januar 1997

 (*1)の、ドイツ連邦食糧農業省のホームページに示された、専門家による飼養の数値基準の意見書のリンク。これはあくまでも行政文書で、法令の様に強制力はありません。


(*3)
GESETZ UND VERODNUNGEN 「法律と規則」

 このの資料は爬虫類のうち、カメレオン輸入、販売、飼育等の法令による規制について解説したものです。輸入の際のワシントン条約に基づく原産地証明の必要性や、マイクロチップによる個体識別と個人の飼育においても自治体にに登録を要することなどが書かれています。
 しかしカメレオンを含む爬虫類においては、輸入業者、販売業者、個人の飼育者の飼養の数値基準は、強制力がある法令はないと解説しています。その上で(*2)の、ドイツ連邦食糧農業省が委託して作成した、「専門家による爬虫類の飼養の数値基準の意見書」は、「行政指導文書(ガイドライン)であって従う義務はない」と説明されています。以下に原文を引用します。

Gutachten der Sachverständigengruppe über die Mindestanforderungen an die Haltung von Reptilien
Dieses Gutachten wurde vom Bundesministerium für Ernährung, Landwirtschaft und Verbraucherschutz in Auftrag gegeben.
Es wurde 1997 herausgegeben und enthält exakte Mindestanforderungen an die Haltungen von Reptilien.
Die Richtlinien müssen in Deutschland nicht verpflichtend eingehalten werden, sie werden jedoch z.B. bei Kontrollen von Veterinärämtern als Grundlage verwendet.

爬虫類飼育の最低要件に関する専門家グループによる報告書
この報告書は連邦食品・農業・消費者保護省の委託により作成されました。
1997年に公表され、爬虫類を飼うための正確な(数値基準による)最低限の要件が記載されています。
ドイツではこのガイドラインに従う義務がありませんが、獣医局などによる検査の基準として使われています。



 Evaの文書の「改正動物愛護法の施行状況及び次期動物愛護管理法へ向けた主要な検討課題~爬虫類 体がまっすぐになれないような小さな食品パックに入れられて売られている。ドイツやイギリスなど海外の飼養設備の数値基準を参考に、数値を決定してほしい」についてですが。動物愛護管理法の時期改正に向けての議論であることから、「ドイツやイギリスなど海外の飼養設備の数値基準」は、法令による強制力があるものとして出されたとしか考えられません。
 すでに述べた通り、ドイツには爬虫類に関するペット業者の保管や展示に関する最低ケージ寸法の数値基準は、強制力がある法令の規定は一切ありません。ペット動物では、ペット販売業者に保管や展示の数値基準の法令がある動物は犬だけです。犬は厳しい飼養の全般規制が「犬保護規則 省令(Tierschutz-Hundeverordnung)」に規定があり、それがペット業者にも適用されるからです。犬以外のペット動物は爬虫類に限らず、例えば猫でもペット業者の保管や展示ケージの最小サイズの法令による数値基準はありません。蛇足ですが、ドイツでは猫の販売最適週齢規制もありません。

 まさに杉本彩氏代表のEvaと殺処分ゼロ議員連盟のコラボによる狂人妄想大会には毎度のことでいつも通りの平常運転です。しかし毎回毎回、聞いた者が悶絶死しかねない大嘘デマを大量生産して恥ずかしくないのですかね。
 杉本彩氏「環境省のみなさん、業界に対して一斉調査をしていただき本当にありがとうございます」とは、ブラックジョークですか。それ以前に、動物愛誤活動家や動物愛誤議員らはご自身の知能検査をしたほうがよろしいのではないかと私は思います(笑)。


(動画)

 Terrarienbörse: Insekten und Reptilien in Hannover 「ドイツ、ニーダーザクセン州ハノーファーでの」昆虫と爬虫類の交換市」 2022年5月3日

 ドイツでは、このような爬虫類の見本市が大変盛んです。1週間で10万人近くを集客するイベントも珍しくありません。食品プラスティックケースにぎゅうぎゅう詰めにされて爬虫類などが販売されています。まさに杉本氏らが言うような「体がまっすぐになれないような小さな食品パックに入れられて売られているのですが(笑)。
 ドイツでは、爬虫類は保管や販売の法令による数値基準はありません。このことを直接違法として、業者を摘発することはできません。




(動画)

 Undercover auf der Wildtier-Börse | Global 3000 「野生生物交換会の潜入調査」 2019年6月18日 ドイツ公共放送によるテレビドキュメント




(動画)

 Krasse Tierquälerei auf Reptilienmesse: Geld wichtiger als Würde? | SAT.1 Frühstücksfernsehen | TV 「爬虫類見本市でのあからさまな動物虐待:動物の尊厳よりお金が重要なのか? | ドイツのテレビドキュメント」 2018年6月28日

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イギリスとドイツには法令によるは虫類の保管数値基準はない~相変わらずのEvaと殺処分ゼロ議員らの無知無学(笑)






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 毎回毎回、会合を開くたびに、聞いた者が悶絶死しかねない大嘘デマが盛りだくさんの資料を公表してくれる杉本彩氏代表のEvaと、氏がアドヴァイザー(笑)を努める「犬猫の殺処分ゼロを目指す動物愛護議員連盟」ですが、またもやお約束通りやらかしてくれました。動物愛護法改正PT 犬猫の殺処分ゼロをめざす動物愛護議員連盟 第17回総会(2024.02.29) ですが、「動物愛護」を標榜する団体、議員らとは思えない無知無学ぶりを晒しています。今回は「イギリスとドイツでは法令によるは虫類の販売の数値基準がある」が真っ赤な嘘であることを述べます。両国には法令によるは虫類の保管の数値基準はありません。その他でも、この会合のまとめでは驚くべき彼らの無知ぶりが晒されています。


 サマリーで示した、動物愛護法改正PT 犬猫の殺処分ゼロをめざす動物愛護議員連盟 第17回総会(2024.02.29) ですが、動物愛護を標榜する団体と国会銀らとは思えない、驚愕すべき無知無学のさらしものです。主なものは次の通りですが、他にも用語の誤った使い方や、二酸化炭素死の作用機序についての誤りの記述等もあります。


1、ジャパンケネルクラブからの血統書をとる場合、私が知る限りだが、お金を出せばミックス×ミックス、ミックスがどんなに掛け合わされていても血統書が出る→✕

 ジャパンケネルクラブは、いわゆるミックス犬(純血種の同品種以外の交配により産まれた子犬)の血統書は発行しません。そもそも純血種の保存のための団体なので。

2、(杉本彩) イギリスみたいに幼齢動物の売買の禁止が実現すれば→✕

 イギリスはイングランド、ウェールズ、スコットランド、北アイルランドの4ヶ国からなる連合体です。3つの法域、つまりイングランド+ウェールズ、スコットランド、北アイルランドがあり、それぞれが独立した立法権を有します。北アイルランドでは犬はブリーダーの直販や自家繁殖していないペットショップとも8週齢から販売できます。猫はブリーダー直販も自家繁殖していないペットショップとも、販売最適週齢の法令の規制はありません。日本は犬猫とも最低販売週齢は8週齢以上と法令により規制がありますので、イギリスのうち、北アイルランドは日本より猫の幼齢販売がゆるいと言えます。

3、(2)改正動物愛護法の施行状況及び次期動物愛護管理法へ向けた主要な検討課題について関係者ヒアリング(PEACE 命の搾取ではなく尊厳を 東様)
■2019年改正動物愛護法で未施行の部分
●爬虫類
体がまっすぐになれないような小さな食品パックに入れられて売られている。
ドイツやイギリスなど海外の飼養設備の数値基準を参考に、数値を決定してほしい。
→✕

 日本の動物愛護管理法の改正の議論ですから、当然「ドイツやイギリスなど海外の飼養設備の数値基準」は、法令による強制力がある基準としか理解できません。結論から言えば、ドイツとイギリスには、爬虫類の飼養、保管、販売における飼養設備の法令による数値基準は存在しません


 前後しますが、今回は「3」の、「ドイツとイギリスは爬虫類の飼養設備の法令による数値基準がある」が、真っ赤な嘘であることを述べます。まず先にイギリスから取り上げます。  
 イギリスでは、ペットショップの飼養設備の最低基準については、「ペット動物法 1951(Pet Animals Act 1951)」の付属文書に規定されています。それが、「ペット動物法 1951 ペットショップのライセンスの保持と状態(Pet Animals Act 1951 Licence to Keep a Pet Shop Licence Conditions)」です。ペットショップで販売する動物種の最低ケージサイズ等の通知基準については、6ページから9ページに一覧表があります。しかしは虫類に関しては数値基準はありません。「その他の動物種(Other Species )」として、以下の記述があります。爬虫類はそれが適用されます。


Pet Animals Act 1951 Licence to Keep a Pet Shop Licence Conditions

26.0 Stocking Densities – Other Species
26.1 Other species should be housed in accommodation appropriate to size, age and type of species; and to avoid overcrowding.
There should be sufficient space for free and natural movement which should not be restricted by either the size of the accommodation or the number of animals in that holding.
Correct temperature for the species must be maintained.

26.0 飼育密度 - その他の動物種
26.1 その他の動物種は、動物種の大きさ、齢、種類に適した施設に収容しなければならず、過密を避けなければなりません。
自由で自然に移動できるために十分なスペースが必要であり、収容施設のサイズや収容動物の数によってそれが制限されるべきではありません。
その動物種に適切な温度を維持する必要があります。
    


(動画)  
 
 IHS DONCASTER REPTILE SHOW APRIL 2019 「IHS イギリス ドンカスターの爬虫類 見本市2019年」
2019年4月 8日 公開 

 イギリスではこのような 爬虫類の見本市が、大変人気で多く行われています。しかし 法律ではペットの販売は移動仮設店舗では禁止されていますので、批判を浴びています。プラスチックの食品容器に入れて ぎゅうぎゅう詰めの爬虫類が生体展示販売されていますが、爬虫類の展示販売においては 最小 掲示 サイズなどの 法律による数値基準がありませんので、それによる摘発はできません。このような 爬虫類の見本市が、実際にはイギリスでは複数が長年続けられています。




(動画)   

 THE UK's LARGEST REPTILE SHOW! 「イギリス最大の爬虫類見本市」 2023年7月22日公開

 イギリス 最大の爬虫類 見本市。イギリス、ミルトンキーンズでの開催。イギリスではこのような 爬虫類の見本市が非常に人気があります。複数の都市で開催されています。




(動画)

 The BEST reptile show in the UK | Episode 1 IHS Milton Keynes「イギリスで最も優れた爬虫類の見本市  ミルトンキーンズ」 2023年7月3日 公開




(動画)

 Reptiles, Shock and Awe: IHS Reptile Show 2023! Don't Miss Out!"robbies talking ts 「爬虫類 驚きと畏敬 IHS爬虫類 見本市2023年 見逃してはいけませんよ」 2023年6月19日公開

  




(動画)

 I.H.S. Doncaster Reptile show April 2019 「IHSイギリス ドンカスター爬虫類 見本市2019年4月」 2019年4月9日公開




(動画)

 IHS Reptile (and bug) Show Nov 2022 2022年11月7日




 次回はドイツについて述べます。ドイツも イギリスと同じく、爬虫類のペット業者における保管の数値基準は、法令による規定はありません。ただし 連邦政府が行政指導文書として 爬虫類の保管に関しては 推奨するという数値基準は出しています。しかしこれはあくまでも 行政指導文書であって 法令のように強制力はありません。

「保護犬譲渡契約は負担付贈与契約である」という、弁護士の呆れた詭弁






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Domestic/Inländisch
日本で行われている保護犬猫譲渡契約の多くは民法等に照らせば無効と思われます。
特に「引渡し後の治療費はすべて(引渡し前からあった疾病も含むと解釈できる)」と「保護犬猫譲渡後も保護団体が譲受人の犬猫の所有権を制限する行為」は無効と思われます。


 記事、
「トライアル中の保護動物の治療費は譲り受け予定者が負担する」はドイツは司法判断で完全否定
続・「トライアル中の保護動物の治療費は譲り受け予定者が負担する」はドイツは司法判断で完全否定
続々・「トライアル中の保護動物の治療費は譲り受け予定者が負担する」はドイツは司法判断で完全否定
日本の保護犬猫譲渡契約での「引渡し後の治療費は全て譲受人は負担する」は民法に違反し、無効となる可能性がある
保護犬猫譲渡契約の異常性~ペットショップ等の営利事業者の売買契約と比較して
の続きです。
 日本においては保護団体による保護犬猫譲渡契約では多くが「保護犬猫譲渡後の治療費はすべて譲受人が負担する」とされています。連載ではドイツでは同様の契約では、元からあった保護犬の疾病の治療費は保護団体が全額を負担しなければならないとする地裁の確定判決を参考として取り上げました。また日本の法律に照らし合わせても、「保護犬の引渡後の治療費はすべて譲受人が負担する」との契約は無効と考えられます。今回は「保護犬譲渡契約は負担付贈与である(だから引渡し後の保護犬の治療費はすべて譲受人が負担するとの契約は有効だ)」との弁護士の詭弁を取り上げます。



 動物保護団体が「保護犬猫譲渡契約書のひな型(弁護士監修)」を公開しています。以下に引用します。

保護犬・保護猫の正式譲渡における注意点から
正式譲渡契約書 (犬用)(ファイルのダウンロードはマイクロソフトオフィス対応の端末のみ可)

1. 所有権について
譲渡される犬の所有権は、本「正式譲渡契約書」をもって、譲渡する団体(以下、団体)から譲受される方(以下、譲受者)に移ります。

2. 譲渡された犬の返還について
a. 下記の事実が認められた場合、その時点で所有権は団体に戻され、譲渡された犬は団体に返還することとなります。
・動物を飼うのに不都合な事実の隠蔽(経済面、住宅面、健康面など)があった場合
・譲渡された犬の業者への転売、虐待、繁殖目的での譲渡など、本正式譲渡契約の主旨に反する行為が若干でも認められた場合や、その疑いを抱かせるような行為・態度が認められた場合(等)
b. 譲渡時の約束を譲受者が守っていないと団体が判断した場合は、団体は譲渡した犬の返還を請求することができ、譲受者はこれに応じなければなりません。
c. 正式譲渡後であっても、譲受者が動物の飼育者として不適格だと思われた場合や、団体と譲受者との信頼関係が損なわれた場合には、譲受者は団体の返還請求に応じなければなりません。

4. 近況報告および面会請求について
a. 正式譲渡後は、下記の頻度と内容で近況報告をお願いします。
b. 譲受者は、正式譲渡契約後も、団体からの写真請求や面会請求に随時応じ
なければなりません。(等)

7. 費用の負担について
譲渡後の犬の飼育にかかる食費、治療費などを含むすべての費用は、譲受者の負担とします。

8. 正式譲渡後の事故などについて
b. 譲渡された犬を死亡させてしまった場合は、獣医師による死亡診断書を団体にご提出ください。また、正式譲渡契約後であっても、団体が譲渡した犬の死亡に不審を感じた場合、団体は譲受者に対し、獣医師による死亡診断書の提出を求めることができ、譲受者はこれに応じなければなりません。(等)



 この「契約書のひな型」の条項「7. 費用の負担について 譲渡後の犬の治療費などを含むすべて(註 犬の引渡し前からあった疾病の治療費も含まれるとの意味になる)の費用は、譲受者の負担とします」が、無効と考えられることを、私は連載記事で述べました。理由は以下の通り。
1、全く同様の契約内容で、ドイツ、カッセル地方裁判所の確定判決では「元からあった保護犬の疾病の治療費はすべて保護団体が負担しなければならない」とした(ドイツ民法典は、日本の民法とほぼ同じ規定がある)。
2、保護犬譲渡契約では引渡後も保護団体が譲受人に多くの制約を課していることから譲受人の犬の所有権を侵害しており、譲受人に犬の所有権が移転したとは言えない。したがって保護犬譲渡契約は民法上、保護団体が譲受人に寄託(預けただけ)しただけであり、犬の治療費は所有者である保護団体が全額負担しなければならない(これは「1、」のドイツ、カッセル地方裁判所判決と同じ解釈)。
3、動物愛護管理法および消費者契約法によれば、保護団体が保護犬等を譲渡する際もペットショップの犬等の販売と同様の義務を負うとされる。したがって保護団体が説明義務に反して元からあった犬の疾病の存在を隠して譲渡した場合や、それを認識できないまま譲渡した場合には、治療費は保護団体が負担しなければなない。


 具体的な「保護犬譲渡」の契約例を挙げます。正式譲渡契約書 (犬用)(ファイルのダウンロードはマイクロソフトオフィス対応の端末のみ可)は「弁護士監修」とあり、おそらくその方は、この契約書にひな型を公開している動物保護団体と関係が深い細川敦史弁護士と思われます。間違っていたならばお詫びします。
 細川敦史便後死は、正式譲渡契約書 (犬用)にあるような、保護団体が保護犬等を譲受人に引渡した後も、譲受人に多くの制約を課すことが契約上有効である理由を、その契約が「負担付贈与」だからとしています。以下に引用します。


保護犬や保護猫の譲渡、トラブルになるケースも 契約書を作成しよう 2021年9月30日

動物を保護した人から引き取りを希望する人に譲渡し、引き取りを希望する人がこれを譲り受ける行為は、法律上は「贈与契約」として、動物の引き渡し完了によって契約は終了します。
それ以降は、原則として、保護主は譲渡先が動物をどのように取り扱おうが、基本的に口出しはできなくなります。
こうしたトラブルを避けるために、保護動物の譲渡契約書(負担付贈与契約書)を作成しておく必要があります。



 負担付贈与であれば、「保護団体が保護犬等を引き渡した後に、元からあった疾病の治療費でもすべて負担する」という契約が有効と言うことでしょう。しかしそれは詭弁です。
 理由は、負担付贈与とは、「受贈者が贈与者に対して、目的物の対価とまではいえない程度の負担を負う場合を負担付贈与という。負担付贈与についてはその負担の限度において、贈与者は売主と同じく担保の責任を負うとされている」からです。そもそも多くの場合保護犬等の保護動物は、市場価値がほぼゼロです。ほとんどが雑種の元野良犬猫や、元の飼主が飼育放棄した老犬猫です。
 譲受人に引渡された保護犬等での治療費は重大な疾患であれば、今は獣医療も高度化しているので100万円超えも珍しくはないです。「市場価値がほぼゼロの保護犬等の対価<<<治療費」ですので、仮に保護犬猫譲渡契約が「負担付贈与」であったとしても譲受人は保護犬猫の価値がゼロですので、元からあった疾病に関しては一切負担する義務がありません。

贈与

 受贈者が贈与者に対して、目的物の対価とまではいえない程度の負担を負う場合を負担付贈与という。

 さらに「保護犬等の譲渡契約は負担付贈与である」ですが、日本で多く行われている保護団体による「保護犬等譲渡契約」では、完全に無料というケースはまれです。名目的であるにせよ、相当額の金銭と引換えに保護犬等を引渡しています。その金額は5万円前後から10万円前後程度まであります。実費を名目として金銭を受領するのならば、例えば医療費などは完全にかかった費用で証明できるものだけしか実費としか認められないと考えられます。
 しかし大概の保護団体は「均一料金」で犬猫を事実上販売しています。この点からも保護団体による保護犬等の譲渡は、もし裁判で争われたならば、「負担付贈与」が否定される可能性があります。

 正式譲渡契約書 (犬用)(契約書ひな型 弁護士監修)は、連載記事で述べた通り法律的には矛盾が多く、ほぼ全ての条項で無効と思われます。例えば「保護犬等の引渡後も、保護団体は譲受人の犬等の所有権を制限する(近況報告義務、保護団体の訪問調査を拒んではならない、犬等の第三者への譲渡販売の禁止など)」や「引渡し後の治療費は譲受人がすべて(引渡し前からあった疾病も含まれる)負担する」などです。
 なぜこのような無意味な「保護犬等譲渡契約」が、日本で行われているのでしょうか。それについては次回以降の記事で述べます。おそらく偽ドイツ獣医師のデマだけを根拠にした、無能な大学准教授の駄作の論文が根拠と思われます。

保護犬猫譲渡契約の異常性~ペットショップ等の営利事業者の売買契約と比較して






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Domestic/Inländisch
日本で行われている保護犬猫譲渡契約の多くは民法等に照らせば無効と思われます。
特に「引渡し後の治療費はすべて(引渡し前からあった疾病も含むと解釈できる)は無効と思われます。
ドイツの同様の契約では、ドイツ地裁が保護団体が引渡し後の保護犬の治療費を全額負担すべきとしました。


 記事、
「トライアル中の保護動物の治療費は譲り受け予定者が負担する」はドイツは司法判断で完全否定
続・「トライアル中の保護動物の治療費は譲り受け予定者が負担する」はドイツは司法判断で完全否定
続々・「トライアル中の保護動物の治療費は譲り受け予定者が負担する」はドイツは司法判断で完全否定
日本の保護犬猫譲渡契約での「引渡し後の治療費は全て譲受人は負担する」は民法に違反し、無効となる可能性がある
の続きです。
 日本においては保護犬猫譲渡契約ではほぼ「保護犬猫譲渡後の治療費はすべて譲受人が負担する」とされています。しかしドイツの確定判決と同様に、この条項は無効である可能性が高いです。今回は保護犬猫譲渡契約が、ペットショップなどの商業者におけるペットの売買契約と比較して異常であることを取り上げます。



 まずペットショップ等の営利事業者=第一種動物取扱業者における、犬猫等の引渡し後の元からあった犬猫等の疾患に関する法律の解釈を示すサイトから引用します。


販売したペットに先天性疾患があった|ペットショップの責任と対応方法 2023年6月16日

Q:ペットショップを経営し、犬や猫を販売しています。販売後、購入者から先天性疾患が判明したことを理由に返品(返金)を求められました。
このような場合、ペット販売業者は返品・返金に応じなければなりませんか?

A:ペット販売業者は、動物愛護管理法に基づいて、販売する犬・猫の病歴、その親及び同腹子に係る遺伝性疾患の発生状況を含む特性および状態に関する情報を把握して購入者に説明する義務があります。
そのため、それらの説明義務に反して先天性疾患の存在を隠して販売した場合や、先天性疾患をもつ犬・猫をそれと認識できないまま提供した場合には、契約不適合責任ないし債務不履行を負う可能性があります。
返品(健康なペットへの交換)や契約解除による代金の返還に応じなければならないこともあるでしょう。
ペットショップでペットを販売する際には、いわゆる売買契約書を用いるのが一般的です。
ペット販売業を営む方の中には、消費者である購入者からの損害賠償請求のリスクを廃除するために、売買契約書に以下のような特約を設けることを検討する方もいらっしゃるでしょう。
・ペット引き渡し後は、一切責任を負わない
・ペット引き渡し後に判明した先天性疾患に対する治療費の支払いには応じない
しかし、このような消費者にとって一方的に不利益な条項は、消費者契約法により無効とされる可能性があります。
消費者契約法8条1項において、事業者の債務不履行により消費者に生じた損害を賠償する責任の全部を免除する条項は無効とする旨定められているからです。



 上記で引用したサイトでは、「ペットショップ等で引渡した犬等の「引渡し後は一切責任を問わない」、「ペット引き渡し後に判明した先天性疾患に対する治療費の支払いには応じない」の契約条項は無効と弁護士は述べています。その根拠法として、
・動物の愛護及び管理に関する法律 21条の4
・民法566条 売主の契約不適合責任
・民法90条 消費者契約法8条1項
を挙げています。実は、これらの法律は動物保護団体=第二種動物取扱業者における犬猫等の譲渡にも適用もしくは準用される規定なのです。

 「動物愛護管理法21条4項」ではペット販売業者は、犬・猫等をを販売する場合には、当該動物の病歴、その親及び同腹子に係る遺伝性疾患の発生状況を含む特性および状態に関する情報を把握して購入者に説明する義務がある」とされています。さらにこの条項は、同法24条の4で「第二十一条(第三項を除く。)の規定は、第二種動物取扱業者について準用する」とあります。 
 つまり動物保護団体においても、「保護犬猫の譲渡に際しては、その病歴等の情報を把握して譲受人に説明する義務があります。例えば猫のFIPでは、新薬での治療を行った場合は治療費は100万円を超えます。保護団がその感染を引渡し前に十分説明して、譲受人に「この猫はFIP陽性で引渡し後に100万円超の治療費がかかったとしても負担して十分な治療をしろ」という説明をして、譲受人が同意していれば譲受人が治療費を全額負担することは問題ありません。しかしそれを承知で疾患がある犬猫を譲受ける人はまずないと思います。多くのケースでは、保護団体は元からあった疾病の説明は十分に行っていないと思われます。

 なお余程困難でない限り、「犬猫等の元からあった疾病等に気が付かなかった」としても、保護団体は責任を逃れられません。引用したサイトでは民法90条と、消費者契約法8条1項を根拠としています。
 消費者契約法8条1項では、「次に掲げる消費者契約の条項は、無効とする。一 事業者の債務不履行により消費者に生じた損害を賠償する責任の全部を免除し、又は当該事業者にその責任の有無を決定する権限を付与する条項」とあります。消費者契約法にある「事業者は、「同種の行為を反復、継続、独立して行う者」である、非営利の行為=保護動物の譲渡も含みます。
 
 保護団体から犬猫を譲りうける者は消費者か否かという点についてです。消費者とは、「代価を払って最終的に商品を使用する、もしくはサービスを受ける者」です。
 動物保護団体による、「保護犬譲渡契約書のひな型」(正式譲渡契約書 (犬用)(ファイルのダウンロードはマイクロソフトオフィス対応の端末のみ可)では、次のようにあります。「1. 所有権について 譲渡される犬の所有権は、本「正式譲渡契約書」をもって、譲渡する団体(以下、団体)から譲受される方(以下、譲受者)に移ります」。
 保護団体は金銭と引換えに、保護犬の所有権を譲受人に「所有権を移転させる」と謳っています。つまり保護団体の保護犬の譲渡契約は「売買契約」と考えられます。売買の定義は、民法第555条にあり、「売買は当事者の一方がある財産権を相手方に移転することを約し、相手方がこれに対してその代金を支払うことを約することによってその効力を生ずる」です。名目上で有れ、代金と引換て犬の所有権を移転させたのですから「売買」です。

 それ以外にも、私は本連載記事でドイツ、カッセル地方裁判所の「保護犬譲渡契約は譲受人の犬の所有権を著しく制限侵害する内容であり、犬の所有権が譲請け人に移転したとは言えない。だから保護団体により保護犬譲渡契約は実際は単なる寄託契約で、犬の治療費は所有者である保護団体が全額負担しなければならない」という、確定判決を取り上げました。正式譲渡契約書 (犬用)は、日本の民法に照らし合わせても「寄託契約」とも解釈できます。正式譲渡契約書 (犬用)が「犬の売買契約」か「寄託契約」の解釈がいずれであっても、保護犬猫の引渡し以降に発症した疾病が引渡し前からあったものであれば、保護団体が全額負担すべきものです。
 余程厳格に保護犬の引渡し前の健康状態の説明があり、譲受人が承知の上で譲り受けた場合で、かつその契約が「売買契約」と解される場合は、保護団体は犬の治療費負担は負わないと思われます。しかしその場合は犬の治療方針は譲受人の自由裁量権があります。「所有権が移転」しているからです。例えば治療費負担を回避するためもしくは犬の動物福祉の観点から譲受人がその犬を安楽死処置することは、保護団体は妨げることはできません。

 結論から言えば、ペットショップにおける犬の販売での以下の契約と同様の義務を保護団体が負うこととなります。


販売したペットに先天性疾患があった|ペットショップの責任と対応方法 2023年6月16日

A:ペット販売業者は、動物愛護管理法に基づいて、販売する犬・猫の病歴、その親及び同腹子に係る遺伝性疾患の発生状況を含む特性および状態に関する情報を把握して購入者に説明する義務があります。
そのため、それらの説明義務に反して先天性疾患の存在を隠して販売した場合や、先天性疾患をもつ犬・猫をそれと認識できないまま提供した場合には、契約不適合責任ないし債務不履行を負う可能性があります。
返品(健康なペットへの交換)や契約解除による代金の返還に応じなければならないこともあるでしょう。



 しかし動物保護団体の、例えば、正式譲渡契約書 (犬用)では、全く逆の、譲受人に一方的に不利な契約条項が定められています。この契約書のひな型は、以下の引用部分以外でも、ほぼ無効と思われます。まさに法律を無視した異常な内容です。


保護犬・保護猫の正式譲渡における注意点から
正式譲渡契約書 (犬用)(ファイルのダウンロードはマイクロソフトオフィス対応の端末のみ可)

7. 費用の負担について
譲渡後の犬の飼育にかかる食費、治療費などを含むすべての費用は、譲受者の負担とします。



 正式譲渡契約書 (犬用)の作成の監修の当たった方は、細川敦史弁護士と思われます。細川敦史弁護士は、保護団体による保護犬猫の譲渡を「負担付贈与」だと主張しています。しかし正式譲渡契約書 (犬用)仮に負担付譲渡であってとしても、この契約内容はほぼ無効と考えられます。
 負担付譲渡契約においては、「受贈者の負担が、目的物の対価を大きく超える契約は無効」とされているからです。それは次回以降の記事で書きます。

日本の保護犬猫譲渡契約での「引渡し後の治療費は全て譲受人は負担する」は民法に違反し、無効となる可能性がある






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Domestic/Inländisch
日本で行われている保護犬猫譲渡契約の多くは民法等に照らせば無効と思われます。
特に「引渡し後の治療費はすべて(引渡し前からあった疾病も含むと解釈できる)は無効と思われます。
ドイツの同様の契約では、ドイツ地方裁判所の判決では保護団体が全額負担すべきとしました。


 記事、
「トライアル中の保護動物の治療費は譲り受け予定者が負担する」はドイツは司法判断で完全否定
続・「トライアル中の保護動物の治療費は譲り受け予定者が負担する」はドイツは司法判断で完全否定
続々・「トライアル中の保護動物の治療費は譲り受け予定者が負担する」はドイツは司法判断で完全否定
の続きです。
 連載記事では、「ドイツの保護団体が譲渡した犬に重度の疾病があり、その治療費負担が保護団体か譲受人のどちらにあるかのドイツの地方裁判所判決文原文」を取り上げました。判決は完全に譲受人の勝訴で保護犬を譲渡した後の、譲渡前からあった保護犬の疾病の医療費は保護団体が全額を負担しなければならないとしました。日本においても保護犬猫譲渡契約ではほぼ「保護犬猫譲渡後の治療費はすべて譲受人が負担する」とされています。しかしドイツと同様に、この条項は無効である可能性が高いです。



 ドイツのカッセル地方裁判所の、「保護犬を譲渡した後の、譲渡前からあった保護犬の疾病の医療費は保護団体が全額を負担しなければならない」とした、確定判決の原文はこちらです。

AG Kassel, Urteil vom 24.01.2019 - 435 C 2900/18 カッセル地方裁判所 2019年1月24日判決 - 事件番号 435 C 2900/18

 本裁判では、いわゆる保護犬譲渡における、譲受人に引き渡した後の犬の治療費の負担は保護団体か、譲受人なのかが争われました。判決は、完全に原告(犬の譲受人)の勝訴となり、保護犬の引渡し後の犬の治療費は被告(動物保護団体)が全額負担しなければならないとしました。判決理由の骨子は次の通りです。

1、本保護犬譲渡契約の内容からは、原告(犬の譲受人)に所有権が移転したとはいえず、所有権が被告(動物非誤団体)にある。したがって当該保護犬の治療費は所有者が負担すべきものである。
2、本保護犬譲渡契約は、原告(犬の譲受人)に一方的に不利な内容であり、契約内容は無効とする。
3、犬の引渡し前の健康状態を被告(動物保護団体)は把握して、原告(犬の譲受人)に告知する義務がある。


 日本においても保護犬猫譲渡契約では、多くが「保護犬を譲渡した後の、譲渡前からあった保護犬の疾病の医療費は保護団体がすべて(これは「引渡し前からあった疾病の治療費でも譲受人がすべて負担しなければならないと解されます)負担しなければならない」との条項を設けています。また保護犬猫の引き渡し後も、「契約に反した場合は保護犬を無条件で保護団体に返還しなければならない」、「転売、譲渡の禁止」、「保護団体への近況報告や面会を拒まない義務」の保護犬譲渡契約の条項があります。これらの条項は連載で取り上げた、ドイツ、カッセル地方裁判所の判決では、「譲受人の犬の所有権を侵害し、譲受人に犬の所有権が移転したとは言えない」としています。
 以下に、日本で多く用いられていると思われる「保護犬譲渡契約書 ひな形(弁護士監修w)」から引用します。この契約書ひな型は、カッセル地方裁判所の判決で「契約が無効となる」条項がそのまま含まれています。


保護犬・保護猫の正式譲渡における注意点から
正式譲渡契約書 (犬用)(ファイルのダウンロードはマイクロソフトオフィス対応の端末のみ可)

1. 所有権について
譲渡される犬の所有権は、本「正式譲渡契約書」をもって、譲渡する団体(以下、団体)から譲受される方(以下、譲受者)に移ります。

2. 譲渡された犬の返還について
a. 下記の事実が認められた場合、その時点で所有権は団体に戻され、譲渡された犬は団体に返還することとなります。
・動物を飼うのに不都合な事実の隠蔽(経済面、住宅面、健康面など)があった場合
・譲渡された犬の業者への転売、虐待、繁殖目的での譲渡など、本正式譲渡契約の主旨に反する行為が若干でも認められた場合や、その疑いを抱かせるような行為・態度が認められた場合(等)
b. 譲渡時の約束を譲受者が守っていないと団体が判断した場合は、団体は譲渡した犬の返還を請求することができ、譲受者はこれに応じなければなりません。
c. 正式譲渡後であっても、譲受者が動物の飼育者として不適格だと思われた場合や、団体と譲受者との信頼関係が損なわれた場合には、譲受者は団体の返還請求に応じなければなりません。

4. 近況報告および面会請求について
a. 正式譲渡後は、下記の頻度と内容で近況報告をお願いします。
b. 譲受者は、正式譲渡契約後も、団体からの写真請求や面会請求に随時応じ
なければなりません。(等)

7. 費用の負担について
譲渡後の犬の飼育にかかる食費、治療費などを含むすべての費用は、譲受者の負担とします。

8. 正式譲渡後の事故などについて
b. 譲渡された犬を死亡させてしまった場合は、獣医師による死亡診断書を団体にご提出ください。また、正式譲渡契約後であっても、団体が譲渡した犬の死亡に不審を感じた場合、団体は譲受者に対し、獣医師による死亡診断書の提出を求めることができ、譲受者はこれに応じなければなりません。(等)



 ドイツ、カッセル地方裁判所判決では上記の契約のひな型とほぼ同様の契約においては、
「保護犬の所有権が保護団体から譲受人に移転したとはいえず、犬の所有権は保護団体にある。したがって本契約は単に保護団体が譲受人に寄託(預けただけ)」しただけであり、犬の治療費は所有者である保護団体が全額負担しなければならないとしています。その理由は「犬の引渡し後も保護団体が譲受人に対して多くの制約を設け、譲受人の所有権を著しく侵害しているため、所有権は保護団体にある」としています。
 その上で、動物保護団体が譲受人に犬を寄託「預けただけ」した場合の保管費用は、ドイツ民法典の規定により、寄託者(動物保護団体)が全額を負担しなければならない」としました。
 さらに判決では「保護団体の許可がなければ犬を殺処分(安楽死処置)するこももできず、高額となる治療費を犬の譲受人に負担させる等は、一方的に犬の譲受人に不利な契約である」としました。そしてそれは民法典の「信義信頼の原則」に反し、無効であると判決しました。

 連載記事では、ドイツ、カッセル地方裁判所の確定判決と、判決の根拠としたドイツ民法典の条文を引用して解説しました。実は、日本の民法にも、ドイツ民法典と同様の規定があります。カッセル地方裁判所の判決では、次のように判決理由が述べられています。
1、犬の所有権は動物保護団体から犬の譲受人に移転していない。
2、所有権が移転していない寄託契約では、寄託者(保護団体)が、預けた財物の保管費用を負担すべきである。
3、一方が著しく不利となるような信義信頼にお原則に反する契約条項は無効である。
 以下に、日本の民法の、該当するそれぞれの条文を示します。その上で、正式譲渡契約書 (犬用)(弁護士監修w)の「保護犬の引渡し後の治療費はすべて譲り御請け人が負担する」条項が日本でも裁判で争われた場合は無効となる可能性が高いことを示します。


1、犬の所有権は動物保護団体から犬の譲受人に移転していない。

民法第206条

(所有権の内容)
第206条 所有者は、法令の制限内において、自由にその所有物の使用、収益及び処分をする権利を有する。


民法第657条

(寄託)
第657条 寄託は、当事者の一方がある物を保管することを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって、その効力を生ずる。


民法第664条の2

(損害賠償及び費用の償還の請求権についての期間の制限)
第664条の2 寄託物に受寄者が支出した費用の償還は、寄託者が返還を受けた時から1年以内に請求しなければならない。


 正式譲渡契約書 (犬用) においては「2. 譲渡された犬の返還について」では、「犬の譲渡の禁止」や「保護団体が譲受人が犬の飼育者として不適格と判断(註 客観的基準が示されていない。保護団体が言いがかりをつければいつでも無償で返還しなければならないことになる)した場合の無条件の返還」の条項があります。これはまさに犬の譲受人の所有権の侵害であり、犬の所有権が保護団体から譲受人に移転したとは考えられません。
 したがって本契約では「1. 所有権について 譲渡される犬の所有権は、本「正式譲渡契約書」をもって、譲渡する団体(以下、団体)から譲受される方(以下、譲受者)に移ります」との条項は無効と解釈できます。本契約による犬の保護団体から譲受人への引渡しは、単なる寄託(預けただけ)」と解釈されます。(民法上、寄託契約においては、寄授者(この場合は犬の譲受人)が寄託物(この場合は犬)に支出した費用は、1年以内には寄託者(この場合は保護団体)に償還を求めることができるとあります(民法664条の2)。
 正式譲渡契約書 (犬用)では、犬の所有権が保護団体から譲受人に移転していない、寄託契約と解されます。したがって犬の治療費は、譲受人に引き渡された後も、保護団体が負担すべきと解されます。


2、本保護犬譲渡契約は、原告(犬の譲受人)に一方的に不利な内容であり、契約内容は無効とする。
3、犬の引渡し前の健康状態を被告(動物保護団体)は把握して、原告(犬の譲受人)に告知する義務がある。

民法第1条

(基本原則)

第1条 1、権利の行使及び義務の履行は、信義に従い誠実に行わなければならない。

 正式譲渡契約書 (犬用)においては、保護団体は譲受人に犬を引渡す際には、その犬の健康状態を把握し、譲受人に説明する義務について盛り込まれていません。それは故意に保護団体がその犬に重大な疾病があることと知りつつ、それを伏せて譲受人に犬を引渡すことができるということです。「治療費などすべての費用は譲受人が負担する」との条項もあることから、保護団体に悪意があれば先天性の重度の疾病があり保護団体が治療費が負担できない犬を、その事実を伏せて譲受人に引渡し、契約を盾に高額の医療費を負担させることを要求することもあり得ます。
 狂信的な「殺処分ゼロ、安楽死ゼロ」保護団体も多く、これらの団体が自分らが治療費を負担できない重度の疾病がある犬の治療を「だまして」譲請け人に押し付けることになりかねません。最悪、高額の治療費を負担させて犬の治療をさせた挙句、難癖をつけてその犬を譲受人から取り上げて、他の譲請け人に転売することも契約上は可能です。そのような一方的に譲受人が一方的に不利な契約内容は、日本の民法においても「信義誠実の原則」に反し、無効と考えられます。

 例えばもともとガンがあることを保護団体が知りながら、それを伏せて譲受人に犬を引渡したとします。引渡し直後から犬の症状がひどくなり、高額の医療費がかかる状態になりました。その治療費は数百万円、さらにはそれ以上となりました。譲受人は高額な先端医療ではなく、緩和治療を望んだとしても保護団体がそれを承知せず、集団で押しかけてきて面会を要求したり、病状の頻繁な報告を要求してきたりして、高額な先端医療を受けさせることを強要することができると、正式譲渡契約書 (犬用)にはあるのです。
 まさに暴力団並みです。正式譲渡契約書 (犬用)では、このような譲受人に一方的に不利な条項が盛り込まれているのです。まさに民法第1条の「信義誠実の原則」に反し無効と思われます。正式譲渡契約書 (犬用)で、仮に犬の治療費に関して裁判で争った場合は、「譲渡後の犬の飼育にかかる治療費などを含むすべての費用は、譲受者の負担とします」は、日本の民法に照らし合わせても無効となる可能性は高いです。このような悪質かつ無効な、駄文の契約書ひな型を弁護士が監修して作成したとは驚きです。
プロフィール

さんかくたまご

Author:さんかくたまご
当ブログのレコード
・1日の最高トータルアクセス数 8,163
・1日の最高純アクセス数 4,956
・カテゴリー(猫)別最高順位7,928ブログ中5位
・カテゴリー(ペット)別最高順位39,916ブログ中8位

1959年生。
大阪府出身、東京育ち(中学は世田谷区立東深沢中学校、高校は東京都立戸山高校です)。
現在は、兵庫県西宮市在住です。
一人暮らしです。

趣味はクルマをコロガスこと(現在のクルマは4代目のメルセデスベンツです。ドイツ車では5代目)、庭での果樹栽培、家の手入れ掃除です。
20歳代前半から商品先物、株式投資をはじめ、30歳で数億円の純資産を得るが、その後空売りの深追いで多くを失う。
平成12年ごろから不動産投資を行い成功、現在50数戸を無借金で所有。
不動産投資では、誰も見向きもしなかったキズモノ、競売物件などをリノベーションする手法です。

なお、SNS、掲示板、QandAサイトなどでは、多数の本ブログ管理人の私(HN さんかくたまご)(武田めぐみ)のなりすまし、もしくはそれと著しく誤認させるサイトが存在します。
しかし私が管理人であるサイトは、このページのフリーエリアにあるリンクだけです。
その他のものは、例えば本ブログ管理人が管理人と誤認させるものであっても、私が管理しているサイトではありません。
よろしくお願いします。

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