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オーストラリアの「猫ゼロ」重点計画の5つの島~日本は島嶼の猫政策を海外先進国に学ぶべき







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(summary)
Kangaroo Island joins Bruny Island, French Island, Christmas Island and Dirk Hartog Island on the Australian Government's list of five priority islands (announced June 2016) aiming to become feral cat free.


 オーストラリアではマッコーリ島などの世界遺産登録地では、すでに猫ゼロを達成した島があります。ノネコ野良猫は完全に駆除し、その後も猫の持ち込み飼育を禁じています。また定期的にモニタリングを行い、猫は発見次第駆除されます。島の生態系を保全するためです。さらにオーストラリア政府が2030年までに猫ゼロを目標としている、5つの島があります。ノネコ野良猫は殺害駆除などで完全にゼロにします。さらに飼い猫の不妊去勢と島への猫の持ち込みを禁止し、飼い猫もゼロにする計画です。日本は、ノネコ野良猫に生態系が脅かされている奄美群島などでの対策は、海外先進国の事例を見倣うべきでしょう。


 サマリーで示した、オーストラリアの世界遺産、マッコーリ島のノネコ野良猫根絶~完全猫ゼロ化に関しては、私は記事にしています。
 マッコーリー島は、かつて人間が持ち込んだ猫などの外来種が移入しており、貴重な在来生物を食害していました。しかしオーストラリア政府は、世界自然遺産登録を機に、大変厳格にこれらの島内の猫の駆除(殺処分)を行い、ほぼ根絶に成功しました。猫などの外来種の駆除は、銃による射殺とわな、探知犬によります。その後も猫の持ち込み飼育は禁止、定期的なモニタリングを行って、猫は発見次第駆除されます。

「奄美大島のノネコの殺処分は世界遺産登録機関であるユネスコの理念に反する」という支離滅裂な主張~「ノネコ殺処分・安楽死計画の根拠は科学的ではない」の非科学性を検証する

 さらにオーストラリア政府は、マッコーリ島などよりも規模が大きい、人間が定住して経済活動を行っている島においても、「猫完全ゼロ化計画」を進行させています。これは国内の5つの重点となる島を指定しました。カンガルー島、ブルーニー島、フレンチ島、クリスマス島、ダークハルトグ島の5つの島です。
 そのうちのカンガルー島は、人が居住する地域では、世界最大の猫完全ゼロ地域となります。ノネコ野良猫の殺害駆除を行います。さらに飼い猫はクリスマス島では1代限りとし、不妊去勢を義務づけ、新たな猫の入手を禁じます。そして島内への猫の持ち込みも禁じます。2030年までに、島内の猫を飼い猫も含めて完全にゼロにする計画です。
 オーストラリア政府文書、Kangaroo Island Feral Cat Eradication Program 「カンガルー島ノネコ野良猫根絶計画」 から引用します。


Kangaroo Island Feral Cat Eradication Program
The aim of the Kangaroo Island Feral Cat Eradication Program is to eradicate feral cats from Kangaroo Island (KI) by 2030.
The program is funded by the Australian Government.
Why eradicate feral cats?
Feral cat predation is a major threat to the Island's valuable and endemic fauna, with up to 50 native animal species at risk including.
Feral cats also spread livestock diseases (sarcocystis and toxoplasmosis) that have a huge impact on primary production and profitability, causing substantial economic cost to the Kangaroo Island sheep industry (approximately $2 million annuallyKangaroo Island is nationally important for biodiversity conservation, primary production and tourism, with about 50% of the native vegetation remaining.
Should the eradication program succeed, the Island would become the world's largest inhabited island free of feral cats.
Kangaroo Island joins Bruny Island, French Island, Christmas Island and Dirk Hartog Island on the Australian Government's list of five priority islands (announced June 2016) aiming to become feral cat free.
Feral cats will be eradicated using trapping, baiting and shooting methods, and eradication will be verified by a range of methods including camera monitoring and detector dogs.

カンガルー島のノネコ野良猫根絶計画
カンガルー島のノネコ野良猫撲滅計画目的は、2030年までにカンガルー島(KI)のノネコ野良猫を根絶することです。
この計画はオーストラリア政府によって資金提供されています。
どうしてノネコ野良猫を根絶するのですか?
ノネコ野良猫の捕食は、島の貴重で固有の動物相にとって大きな脅威であり、最大50種の在来動物種がその脅威にさらされています。
ノネコ野良猫はまた、家畜の病気(サルコシスチスとトキソプラズマ症)をばらまき、1次産業の生産と収益性に大きな悪影響を与え、カンガルー島の牧羊産業に多大な経済的損失をもたらします(年間約200万ドル)。
カンガルー島は、生物多様性の保全、1次産業、観光においてオーストラリア全土において重要な地域であり、在来植物の約50%が残っています。
根絶計画が成功すれば、島は野生の猫のいない世界最大の居住島になります。
カンガルー島はオーストラリア政府の5つの優先島(2016年6月に発表)で、ブルーニー島、フレンチ島、クリスマス島、ダークハルトグ島に加わり、野生の猫がいないことを目指しています。
ノネコ野良猫はわな、毒餌、および銃殺方法を使用して根絶され、根絶はカメラによる監視や探知犬を含むさまざまな方法で検証されます。



 クリスマス島の、「飼い猫は1代限りとし、不妊去勢を義務づける。そして新たな猫の入手を禁じ、島への猫の道込みも禁じる」との計画の広報はこちらです。オーストラリア政府文書、
Christmas Island feral cat eradication 「クリスマス島におけるノネコ野良猫根絶計画」 2017年最終更新


This project involves practical action to improve the long-term viability of Christmas Island’s native biodiversity, including recovery of 10 listed threatened species, through eradication of stray and feral cats.
The program to de-sex and register cats in town is complete, and domestic pet cats are no longer breeding.
No further cats are allowed onto the island as pets.

この計画はノネコや野良猫の根絶を通じて、10種の絶滅危惧種の回復を含む、クリスマス島の固有の生物多様性の長期的な回復可能性の実行を改善するための実践的な行動が含まれます。
自治体で猫の不妊去勢を行って登録する計画は完了しており、飼い猫はすでに繁殖できません。
そして猫をペットとして島に持ち込むことはできません。



 対して日本ですが、日本でも固有種が生息し、ノネコ野良猫、もしくは放し飼い猫により捕食圧を受けている島嶼は多くあります。そしてそれらの固有種は、多くが絶滅に瀕しています。例えば世界遺産の登録申請をしている奄美群島のアマミノクロウサギなどです。そのほか捕食圧を受けていなくても、イエネコから感染症をうつされる、競合などにより生存を脅かされているイリオモテヤマネコやツシマヤマネコもあります。
 一例として、奄美市の飼い猫に関する条例を挙げますが、これでは何の効果も期待できないでしょう。なぜ日本はこれほどまでの猫の飼育者に寛容なのか理解に苦しみます。まさに生態系保全では、日本は最後進国です。


○奄美市飼い猫の適正な飼養及び管理に関する条例 平成23年7月20日条例第16号

第4条 
3 飼い主は,人と飼い猫と野生生物との共生に配慮しつつ,飼い猫が野生生物に害を加えることのないようにしなければならない。
4 飼い主は,飼い猫を室内で飼養及び管理し,屋外で飼い猫を放し飼いにしないように努めなければならない。
5 飼い主は,やむを得ず飼い猫を屋外で放し飼いにする場合には,繁殖制限の措置を講じなければならない。

(註 3、4は努力規定。5、は、不妊去勢すれば放し飼いをしてもよいと解釈できる。このような甘い条例ではまったく無意味。日本は世界に恥をさらしているようなものです)



(画像)

 plans to end reign of feralcats 「(希少生物生息地での)野良猫の支配を終わらせる計画」 2016年4月12日 から 

In February 2013 French Island National Park ranger Dave Stevenson, above, showed The News a photograph of a 5.5-kilogram cat, one of 700 ferals he said were caught over the previous three years.

フレンチ・アイランド国立公園のレンジャー、デイブ・スティーブンソン氏は、過去3年間に捕獲駆除された700匹の野良猫のうちの一つだと、5.5キロの猫の写真を示しました」。


フレンチアイランド 


(動画)

 Shooting Cats: Australia's War On Feral Cats 「猫の射殺:オーストラリアでの猫戦争」 2018/12/13公開(残酷な映像あり閲覧注意)
 カンガルー島の住民のバリー・グリーン氏は、個人的に猫への宣戦布告をしました。彼は猫をわなで捕らえたのちに射殺し、猫の皮をはいで帽子や小物を作ります。オーストラリアの猫駆除は公的事業よりも、むしろバリー・グリーン氏のような民間ボランティアの寄与が大きいです。




(参考記事)

オーストラリアの世論の96%が、希少生物保護のための野良猫根絶を支持した
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引退レースドッグを食肉用に輸出しているオーストラリア






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(summary)
Why does the RSPCA oppose the export of racing greyhounds?
The actual situation of the Asian dog meat market-Greyhounds are also slaughtered for meat.


 オーストラリアではドッグレースが盛んです。私はかつて、「オーストラリアの引退したりけがをしたなどのレースドッグ、グレイハウンドを年間1万7,000頭殺害している」ことを記事にしています。その他にもオーストラリアは、アジアのドッグレースを開催している国々へも、レースドッグを輸出しています。「レース用」と言う名目ですが、早期に食肉用に転用される犬も多いとされています。


 サマリーで示した、「オーストラリアではレースドッグのグレイハウンドを『事実上』食肉用としてアジア諸国に輸出している」ことを報じる記事が多数報道されています。その中からいくつか引用します。
 まず、オーストラリアRSPCAの記事から。Why does the RSPCA oppose the export of racing greyhounds? 「オーストラリアRSPCAはなぜグレイハウンドの輸出に反対しているのですか?」 2019年5月


RSPCA Australia opposes the export of Australian racing greyhounds because it puts racing greyhounds at significant risk of poor animal welfare outcomes.
These risks include the potential to enter the dog meat trade.
In 2014 and 2015, a total of 1278 racing greyhounds were exported to several destinations including 460 greyhounds to Macau, 98 greyhounds to China and 106 greyhounds to Hong Kong.

RSPCA オーストラリアは、オーストラリアのレースドッグのグレイハウンドの輸出に反対しています。
なぜならば、レースドッグのグレイハウンドは、遅れた動物福祉がもたらす深刻なリスクにさらされるためです。
これらのリスクには、レースドッグが犬肉取引に持ち込まれる可能性が含まれています。
2014年と2015年には、合計1278頭のグレイハウンドのレースドッグ輸出され、マカオへ460頭のグレイハウンド、中国へ98頭のグレイハウンド、香港への106頭のグレイハウンドを含む、いくつかの目的地に輸出されました。



 上記のオーストラリアRSPCAの記事にある、マカオ、中国、香港の他にも、ベトナムにもオーストラリアからレースドッグのグレイハウンドが輸出されています。「レース用」として輸出されているのですが、早期に肉用に転用される犬もあるとされています。犬肉に反対するアメリカ合衆国の団体、Fight dog meat は、ベトナムの肉用犬に、オーストラリアのレースドッグとしてイレズミで識別されたグレイハウンドが含まれていたことを昨年に証拠写真を公表しています。
 Vietnam: Tattooed Greyhound In Dog Meat Cage 「ベトナム:肉用犬のケージの中のオーストラリアのレースドッグとしてイレズミで識別されたグレイハウンド」 2018年8月24日 から引用します。


The tattooed ex-racing greyhound was one of the dogs to be sold to a dog butcher in Vietnam for dog meat.
Despite outrage across Australia in 2015, tattooed Australian racing greyhounds were exported to Vietnam for greyhound racing.
Meanwhile, the greyhounds were disposable commodities.

イレズミの識別が入れられた元レースドッグのグレイハウンドは、ベトナムの犬肉屋での肉として売られた犬の1頭でした。
2015年のオーストラリア全土での怒りにもかかわらず、グレイハウンドレースのために、イレズミか入れられたオーストラリアのレースドッグのグレイハウンドがベトナムに輸出されました。
一面では、グレイハウンドは使い捨ての商品でした。



(動画)

 Greyhound trainers caught exporting dogs to China! 「グレイハウンドのトレーナーは、グレイハウンドを中国に輸出したために逮捕されました」 2017/12/28公開

Two leading Australian greyhound trainers have pleaded guilty to exporting dogs to certain death in China, but they will be free to race dogs again in under three years.

オーストラリアの大手グレイハウンドトレーナー2人は、犬が殺されることを確信していながら中国に輸出したことで有罪を認めています。
しかし彼らは、3年以内に自由にドッグレースができます。





(参考記事)

安井美沙子元参議院議員の「日本の犬猫の殺処分数は諸外国と比較して格段に多い」との狂気発言~オーストラリアは年間1万7,000頭のレースドッグを殺処分している。その数だけで日本の犬殺処分数より多い

続・奄美群島での猫駆除は複数手段を組み合わせるべき~先進国オーストラリアを見習え







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(summary)
Australian feral cats slaughter.
Statistics from The Royal Melbourne Institute revealed individual shooters killed 83 percent of feral cats who were deliberately killed across the country.


 前回記事、奄美群島での猫駆除は複数手段を組み合わせるべき~先進国オーストラリアを見習え、の続きです。
 オーストラリアでは、猫による在来生物の被害が深刻です。そのために連邦政府は「5ヵ年ノネコ野良猫200万匹駆除計画」を実施中です。しかしオーストラリアでノネコ野良猫駆除で最も貢献しているのは公的部門ではなく、個人ハンターです。ロイヤルメルボルン研究所の推計によれば、オーストラリア全土で駆除される猫に占める個人が貢献する割合は、80%以上を占めるとされています。公的部門と民間で、オーストラリアは年間100万匹前後の猫が駆除されています。日本では現在奄美群島で、猫から食害にあっている希少な在来生物を保護するために、猫の捕獲(駆除)を進めています。しかし行っているのは環境省で大変効率が悪いといえます。民間人の活用など、海外先進国に学ぶことは多いかもしれません。



 前回記事で引用したニュースソースAustralia is killing millions of feral cats with poisoned sausages 「オーストラリアは毒入りソーセージで数百万匹のノネコ野良猫を殺しています」 2019年4月26日 には、このような記述があります。

Statistics from The Royal Melbourne Institute revealed individual shooters killed 83 percent of feral cats who were deliberately killed across the country.

ロイヤルメルボルン研究所の統計によると、オーストラリア全土で意図的に殺害されたノネコ野良猫の83%が、個人のハンターによるものと明らかにされています。 



 上記のニュースソースで引用された、ロイヤルメルボルン研究所の統計資料とはこちらです。
 An assessment of the national effort towards feral cat control RMIT University, Melbourne, Australia 「オーストラリのノネコ野良猫のコントロールの政府の取り組みに対する評価」 オーストラリア メルボルン大学 ロイヤルメルボルン研究所 2017年 から引用します。


This research project assesses progress towards achieving the target articulated in the Threatened Species Strategy of 2 million feral cats culled by 2020 (Australian Government 2015).
We estimate that the current approximate annual cull rate is 211,560 cats, with plausible bounds between 135,522 and 287,598.
Our survey results indicate that the contribution of private individuals to feral cat control is extremely significant, and that the vast majority (in excess of 80%) of feral control may currently be unreported through official channels.
Shooting (or trapping then shooting) is the main method of feral cat control.

この研究プロジェクトでは、「絶滅危惧種保護の戦略」に明記されている、2020年までに200万匹のノネコ野良猫を駆除する目標の達成に向けた進捗状況を評価します(オーストラリア政府2015)。
現在のおおよその年間のノネコ野良猫の駆除数はおよそ211,560匹と考えられ、下限135,522から上限287,598の間が妥当であると推定されます。
私たちの調査結果は、野生の猫のコントロールに対する私人の貢献が非常に重要であり、ノネコ野良猫のコントロールの大部分(80%を超える)が現在、公の駆除数の推計を通じて報告されていないことを示しています。
ノネコ野良猫をコントロールする主な方法は、射殺(またはトラップして捕獲してから後に射殺する)です。



 つまり公費を投じて国家事業としてノネコ野良猫駆除を行っていても、それよりもはるかに多くの私人のハンターによるノネコ野良猫が駆除されているということです。寄与の割合は、公的部門2割、民間8割です。なおこの推計値に基づき求めたオーストラリアのノネコ野良猫の年間駆除数は、概ね68万匹~144万匹となります。
 対して、日本で行われている奄美群島の捕獲(駆除)事業は環境省が単独で行っています。また手段も「飼い猫として譲渡する」ために、無傷で捕らえるライブトラップのみです。日本の有害外来生物である猫の駆除は、オーストラリアと比較すれば、大変効率が悪いと言わざるを得ません。またオーストラリア以外の国でも、外来生物の猫駆除は「わな、射殺、毒餌、ウイルス感染」などの複数手段を用いています。民間人ハンターへ駆除を推奨しており、そのための法整備がされています。オーストラリアでは、猫駆除に対して報奨金を支給する自治体もあります。
 
 日本に「外来ネコ問題研究会」という、学際組織があります。中心メンバーの諸坂佐利神奈川大学准教授(法学部)は、2017年に、次のように述べています。外来ネコ問題研究会 Invasive Cat Research Japan  2017年 から引用します。


南海日日新聞 8/30(水) 12:01配信 野外猫 早急な捕獲排除を 環境省に要望書提出へ 
東京で「島のネコ問題」シンポジウム 離島の猫問題について意見交換したシンポジウム=26日、東京・新宿
シンポジウム「第5回島のネコ問題」が26日、東京・新宿の早稲田大学であった。
来夏の世界自然遺産登録を目指す奄美大島と徳之島では「固有希少種の絶滅が起きる可能性が高い」として、近く国に対し、有効な保全対策を求める要望書を提出することが報告された。
諸坂佐利・神奈川大学法学部准教授は鳥獣保護法の狩猟対象がノネコに限定されている一方、TNRされた野良猫や放し飼い猫が山中に存在する現状から「飼い猫・野良猫・ノネコ」の定義を「所有物・無主物」として再編成することを提案。
「自然生態系に脅威を与える猫は山から排除するのがファーストステップとして重要」とした。



 これは2017年に行われた提言ですが、全くそのような法改正の動きはありません。例えば私が確認した限り、ヨーロッパでは、ドイツ(年間猫駆除数の中位推計40万匹。1州では認められていない)、オーストリア、スイス(10万匹)、オランダでは、民間人ハンターよる非占有猫の狩猟駆除が合法です。またアメリカでもワイオミング州など複数の州では、非占有猫は通年狩猟対象です。ヨーロッパのこれらの国々では、民間人ハンターによる非占有猫の駆除数の推計値が出されていますが、人口比で日本の公的殺処分数よりはるかに多いのです。それが非占有猫の数の抑制、ひいては猫による在来生物の被害の防止に役立っていることは間違いないです。

 対して、本年の動物愛護管理法の改正では、愛護動物の殺傷の処罰が、懲役5年以下または罰金500万円以下に引き上げられました。前述、神奈川大学諸坂佐利准教授の、「愛護動物、狩猟動物、外来生物の境界があいまい。動物愛護管理法、鳥獣保護狩猟適正化法、外来生物法を再編成して適用動物の定義を見直すべき」との提言を、私は最初に実行すべきであったと思います。「野良猫=動物愛護管理法の適用を受ける愛護動物」と、「ノネコ=狩猟法の適用を受ける狩猟鳥獣」の境界があいまいであるとの問題点は、かねてから指摘されていました。動物愛護管理法上の保護が適用される野良猫の範疇を限りなく拡大解釈して、希少生物生息地のノネコの駆除を妨害する勢力があります。動物愛護管理法の厳罰化は、ノネコ駆除を委縮させる可能性があります。
 私見ですが、私は諸坂佐利准教授の提言通り、「無主物は狩猟動物のノネコとする」との分類で良いと思います。さらには非占有であり、かつ狩猟区域にあれば、狩猟対象とみなしてよいと思います。ドイツやスイスの狩猟法ではそのように規定しています。そのように法改正すれば、猫が狩猟対象であるか否かの線引きが明確になります。さらに私見を申し上げれば、悪性の外来種という性格を持つ猫と、学術的にも価値が高い天然記念物指定の希少生物の殺傷の処罰が等しい(懲役5年以下)と言うのは、著しく整合性を欠いていると思います。


(画像)

 Shooting Cats: Australia's War on Feral Cats 「猫の射殺 オーストラリアでの猫戦争」 2018/11/26 に公開

For residents of the country’s rural fringes, they’re a diabolical pest and scourge on wildlife.
That devastation has seen Kangaroo Island local Barry Green declare a personal war against cats; trapping and skinning them, before turning them into hats and fridge magnets.

オーストラリアの農村部に住む人々にとっては、猫は野生生物を襲う悪魔のような害獣です。
クリスマス島に住む老人、バリー・グリーン氏は、オーストラリアの生態系を破壊する猫を憎んでいます。
そして彼は個人的に猫に宣戦布告しました。
彼は猫をわなで捕らえて、それを帽子や冷蔵庫のマグネットに変えてしまいます。


奄美群島での猫駆除は複数手段を組み合わせるべき~先進国オーストラリアを見習え







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Australian feral cats slaughter.
Statistics from The Royal Melbourne Institute revealed individual shooters killed 83 percent of feral cats who were deliberately killed across the country.


 日本では現在奄美群島で、ノネコ野良猫から食害にあっている希少な在来生物を保護するために、ノネコ野良猫の捕獲を進めています。箱わなで無傷で捕らえ、飼い猫として譲渡することを原則としています。また捕獲を行っているのは環境省です。しかしそれは大変効率が悪いのです。外来生物保護のためのノネコ野良猫駆除は、海外先進国では複数の手段を組み合わせ、また民間人の協力を得ています。


 サマリーで述べた通り、現在奄美群島では環猫により食害を受けている希少な在来生物を保護するために、環境省が捕獲をしています。これは無傷で捕らえたのちに、飼い猫として譲渡するとしています。しかし在来生物保護という見地からすれば、「ライブトラップ」しか手段がないというのは、大変効率が悪いのです。海外先進国では、猫から在来生物保護のためには、複数の手段を組み合わせるのが常識です。また民間人ハンターの協力を得ています。それにより高い効果を挙げています。
 「猫駆除で箱わなしか用いない」ことによる問題も生じています。希少生物の誤捕獲です。猫捕獲のわな、絶滅危惧種が捕まり死ぬ 環境省見直しへ 2019年9月11日 から引用します。


環境省が奄美大島で実施している猫の捕獲事業で、希少動物のアマミノクロウサギやアマミトゲネズミなどが誤って捕獲され、死んだ事例があることが環境省への取材でわかった。
同省は「たいへん残念なこと」として、わなの方法などを見直す方針という。
8月23日には、アマミトゲネズミ1匹が、わなの中で死んでいるのが見つかった。
アマミノクロウサギとケナガネズミ、アマミトゲネズミは環境省のレッドリストで「絶滅危惧ⅠB類」(近い将来、野生での絶滅の危険性が高いもの)に指定されている。
環境省希少種保全推進室の担当者は「希少動物が誤って捕獲されるリスクはなるべく排除されるべきだ」と話している。(太田匡彦)



 この件を受けて、猫愛誤家は「ほら見たことか。奄美の猫捕獲(駆除事業)を止めろ」と言う、曲解した意見も出ています。しかし野生化した猫が年間に殺す小動物の数が数百匹に及ぶことを思えば、箱わなでの誤捕獲と希少生物の死は残念ですが、捕獲(駆除)を進めた方がはるかに希少生物の保護に資することは明らかです。箱わなであっても、見回りの回数を増やせば誤捕獲による希少生物の死は防げます。
 また箱わなしか手段がないことも問題です。日本以外の先進国では、希少生物保護のための猫駆除においては、複数の手段を組み合わせています。主には、「わな、銃、毒餌、ウイルス感染」です。変わったところでは、オーストラリアでは猫殺害ロボットが実戦配備されています。これは猫の姿を認識し、猫が近づいてきたら毒を噴出するというものです。
 例えば「猫白血病ウイルス感染」は、すでに多くの国、地域で実践されています。オーストラリアでは、在来生物に無害な、ネコ科動物にしか効果がない毒餌を開発しました。また銃は、直接目視できます。

 また事業主体が環境省だけというのも効率が悪いでしょう。例えばオーストラリアでは連邦政府、州政府、自治体を挙げて猫駆除を行っています。しかし駆除された猫の総数に占める割合は、民間人ハンターが最も高く、学術研究では80%を超えるとされています。
 Australia is killing millions of feral cats with poisoned sausages 「オーストラリアは毒入りソーセージで数百万匹のノネコ野良猫を殺しています」 2019年4月26日 から引用します。


Australian officials are killing millions of feral cats by airdropping frozen sausages laced with poison across the Outback.
But in a bid to kill as many as possible, officials also trap and shoot the creatures.
Cats are said to be a major threat to at least 27 of Australia’s unique species.
They reportedly kill around 377million birds, and 649million reptiles each year in Australia.
And they are not native to the country.
With an aim to slaughter at least two million felines by 2020.
“Feral cats are a real menace and a very significant threat to the health of our ecosystem,” Australia’s former environment minister Josh Frydenberg said.
Although the poison-laced sausages have proven most effective at killing the felines, it’s the farmers and shooters that have killed more in total.
Statistics from The Royal Melbourne Institute revealed individual shooters killed 83 percent of feral cats who were deliberately killed across the country.

オーストラリアの当局者は、オーストラリの内地全域で、毒入りの冷凍ソーセージを空中から投下することにより、数百万匹のノネコ野良猫を殺しています。
しかしできるだけ多くを殺すために、公務員もノネコ野良猫をわなにかけたり射殺したりします。
猫はオーストラリア固有種のうち、少なくとも27種に対して大きな脅威であると言われています。
猫は、オーストラリアで毎年、3億7700万羽の鳥と6億6900万匹の爬虫類を殺しています。
そして、猫はオーストラリアの在来種ではありません。
2020年までに、少なくとも200万匹の猫を殺害することを目的としています。
「ノネコ野良猫は本当に厄介であり、私たちの生態系の健全性に対して非常に重大な脅威です」とオーストラリアの元環境大臣ジョシュ・フリデンバーグ氏は言いました。
毒入りソーセージはネコ科動物を殺すのには最も効果的であることが証明されていますが、農家とハンターが合計でより多くのノネコ野良猫を殺しました。
ロイヤルメルボルン研究所の統計によると、オーストラリア全土で意図的に殺害されたノネコ野良猫の83%が、個人のハンターによるものと明らかにされています。
 


 上記の引用した記事にある、ロイヤルメルボルン研究所による、オーストラリアにおけるノネコ野良猫駆除の統計資料は、次回以降の記事で紹介します。それによれば、オーストラリアでのノネコ野良猫の年間駆除数は概ね100万匹以上です。またそのうちの80%以上が、民間の個人ハンターが担っています。
 日本の奄美群島の猫捕獲(駆除)事業は、環境省が単独で行っています。きわめて効率が悪いといえます。太田匡彦氏の記事にある通り、「見直し」は大変良いと思います。日本でも民間ハンターに協力を依頼する、オーストラリア政府に協力を依頼し、ネコ科動物のみに効果がある毒餌の提供を受ける、ウイルス感染も選択肢として考えるのも良いかもしれません。太田匡彦氏もたまには良い記事を書きますね。


(動画)

 Australia's plan to kill 2 million cats to combat 'extinction crisis' 「『在来種の絶滅危機』と闘うために200万匹の猫を殺すオーストラリアの計画」 2019年4月28日公開




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猫の放し飼い禁止の立法化が進むオーストラリア







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(summary)
Mandatory to keep a cat in an enclosure.
In Australia we are advancing legislation.


 日本では地域猫を環境省が推進しており、野良猫の温存を政府機関を挙げて行っているという国際的に稀有な国です。他の先進国では、野良猫)の被害は生活環境の悪化(糞が汚い、臭い、うるさい)にとどまらず、人畜共通感染症のリスクを高める、生態系への悪影響も深刻と考えられています。そして何よりも猫の放し飼いや野良猫の温存は、動物福祉に反します。例えばドイツ、オーストリア、スイス、オランダなどは、外猫は通年狩猟駆除が推奨されており、猫の放し飼いと野良猫の増殖の防止を図っています。オーストラリアでは外猫の狩猟駆除のみならず、放し飼い禁止の立法化が進んでいます。


 オーストラリア、西オーストラリア州では、猫の室内飼育を義務化する法案が審議されています。Cats could be banned from going outside under new Australian law 「新しい法律の下では、猫は室外に出ることを禁止される可能性があります」 2019年5月14日 から引用します。


Cats could be banned from going outdoors during certain hours under laws to tackle the number of strays in Western Australia.
Government officials in Perth are reviewing cat and dog legislation after a rise in complaints about stray animals.
Proposed changes to the Cat Act 2011 could see felines forced to stay indoors permanently or given curfews that limit them from going outdoors between sunrise and sunset.
Roz Robinson, who runs Cat Haven, she also called for the mandatory neutering age to be reduced from six to three months.
The law review could also see harsher penalties handed out for owners of noisy or dangerous dogs.
Since 2013, punishment for dog owners whose pets attack people or other animals was increased to a maximum A$10,000 April.
The Independent reported how the Australian government was allegedly airdropping poisonous sausage.
The cats are said to die within 15 minutes of eating the sausages made with kangaroo meat, chicken fat, herbs, spices and the poison, 1080, according to The New York Times.
According to reports, it is just one of the tactics used by the government as part of its plan cull 2 million feral cats by 2020 to protect native species.

オーストラリア、西オーストラリア州では、多くの野良猫の数に対処するために、猫は法律の下では特定の時間に屋外に出ることを禁止される可能性があります。
パース市(西オーストラリア州の州都)の政府高官は、野良動物に関する苦情の高まりを受けて、猫と犬の法律を見直しています。
「猫の法律 2011」の改正案では、猫は永遠に屋内で飼育されることを強制されたり、もしくは日の出と日没の間に屋外に出ることを制限する門限が与えられる可能性があります。
キャット・ヘイブン(註 猫保護団体)を経営しているロズ・ロビンソン氏は、去勢が必要な月齢を、6ヶ月から3ヶ月に短縮することも求めました。
法律の見直しでは、うるさい犬や危険な犬の飼い主に、厳しい罰則が科せられることも盛り込まれています。
2013年4月以降、人や他の動物を攻撃するペット犬の飼い主に対する罰金は、最大10,000オーストラリアドル(註 約71万円。1オーストラリドル=71円)に引き上げられました。
インディペンデント(註 マスメディア名)は、オーストラリア政府が何百万匹もの野生の猫を殺すために、毒入りソーセージを空中から投下した方法を報じました。
ニューヨーク・タイムズ誌によると、猫はカンガルーの肉、鶏の脂肪、ハーブ、スパイス、毒で作られたソーセージを食べてから15分以内に死ぬとされています。
報道によればそれは、2020年までに在来種を保護するために、200万匹の野良猫を駆除する計画の一環として政府が採用する戦略の1つにすぎません。



 「猫を完全に室内外することを義務付ける」、「猫の不妊去勢を義務透ける」。これらは、オーストラリアのいくつかの自治体ですでに立法化していることです。例を挙げます。
 Brisbane City Council  ブリスベン(註 クイーンズランド州州都) 自治体HP」2019年4月30日 から引用します。


Keeping a cat
As a cat owner, you have to make sure your cat doesn't become a neighbourhood nuisance.
provide an enclosure appropriate to prevent your cat going over.
Cat permit
In Brisbane, If you want to keep more than three cats, you will need to apply for a permit.

猫を飼うこと
猫の飼い主として、あなたはあなたの猫が近所の迷惑にならないように注意しなければなりません。
猫が脱走するのを防ぐために、適切な囲いの中に保つこと。
猫の飼育許可
ブリスベンでは3匹以上の猫を飼いたい場合は、許可を申請する必要があります。



 猫の問題は、飼い主が責任もって室内飼い、もしく脱走できない状態のケージでの飼育をすることで防げます。それでも脱走したことによる野生化や計画外の繁殖を防止するために、不妊去勢を必ずすることです。それを完全に守り、それでも発生した、さらには野生化して自然繁殖したノネコ野良猫の駆除を進めることにより、猫の人社会への被害も、生態系への悪影響もいずれは解決します。
 要するに、飼い主と飼い猫を完全にリンクして、飼い主の責任を明確化することです。例えば地域猫活動やTNRマネジメント活動は、それとは真逆の政策です。猫問題の解決とは、まさに逆の方向です。


(動画)

 オーストラリアのキャット・エンクロージャー(囲い、檻)の例。このように猫を飼育することが猫にとっても、人社会によっても、在来の野生動物にとっても最善なのです。地域猫活動やTNRマネジメントはその真逆(まぎゃく)の方法です。







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さんかくたまご

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1959年生。
大阪府出身、東京育ち(中学は世田谷区立東深沢中学校、高校は東京都立戸山高校です)。
現在は、兵庫県西宮市在住です。
一人暮らしです。

趣味はクルマをコロガスこと(現在のクルマは4代目のメルセデスベンツです。ドイツ車では5代目)、庭での果樹栽培、家の手入れ掃除です。
20歳代前半から商品先物、株式投資をはじめ、30歳で数億円の純資産を得るが、その後空売りの深追いで多くを失う。
平成12年ごろから不動産投資を行い成功、現在50数戸を無借金で所有。
不動産投資では、誰も見向きもしなかったキズモノ、競売物件などをリノベーションする手法です。

なお、SNS、掲示板、QandAサイトなどでは、多数の本ブログ管理人の私(HN さんかくたまご)(武田めぐみ)のなりすまし、もしくはそれと著しく誤認させるサイトが存在します。
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